「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年7/2分:高世仁の巻)

住民を益する対北朝鮮制裁 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 トランプ大統領の動きに世界中のメディアが釘付けだ。このパフォーマンス力は大したものだと言わざるをえない。

 「単なるパフォーマンスに過ぎない」とネガキャンから入る「いつもの反北朝鮮活動家」高世です。

 トランプ氏の言動はアメリカの保守本流や国軍主流*1とは異なるもので、考え抜かれた戦略にもとづくものとは考えにくい。

 ということに「アンチ北朝鮮」高世がしたいだけでしょう。トランプと同一視できないとはいえ交渉路線なら例えば「クリントン*2時代のカーター*3訪朝」もあります(おそらく高世はカーター訪朝にも否定的なのでしょうが)。しかし高世のいう「アメリカの保守本流」て具体的に誰のことなんでしょうか?

 私は、トランプ氏が、北朝鮮の変化をもたらさない安易な妥協、たとえば制裁の解除を、やはりパフォーマンスでやってしまわないかと危惧する。

 やれやれですね。
 金丸*4訪朝(第18富士山丸船長解放)も小泉*5訪朝(拉致被害者帰国)もワームビア君帰国も全てそうでしょうが「お土産なしで北朝鮮が動くわけねえだろ」て話です。
 お土産は、金丸訪朝は「自民、社会、朝鮮労働党三党共同宣言」だし、小泉訪朝は「日朝平壌宣言」だし、ワームビア君帰国も「裏で金が払われた(ないし、反故にされたが払うと約束はした)」という報道が出ています。
 「にもかかわらず」なんで高世が制裁解除に反対するかといえば「制裁解除に反対する救う会、家族会とズブズブの関係」だからでしょうね。それ以上でもそれ以下でもない。北朝鮮情勢をまともに考えてるわけでは全くない。

 実は10日ほど前、脱北して今は日本に暮らすSさんという女性と会った。
 興味深かったのは、話題が北朝鮮への経済制裁におよんだとき。
 同席の一人が、「制裁なんて効いてない。役に立たないのではないか」と尋ねると、Sさんは間髪を入れずに「いえ、制裁を止めてはだめです!」と厳しい口調で言って、私たちを驚かせたのだった。

 いやいや制裁は「北朝鮮に核開発をやめさせる」とか「拉致被害者を帰国させる」とか言う意味では全く効いてないでしょうね。もちろん「痛くないか」といったら痛いわけですが「我慢できる痛み」ということです。
 この種の脱北者つうのは「北朝鮮への恨み辛みがものすごい」でしょうから、まともな判断なんかできるわけもない。
 「あたしは北朝鮮政府が憎い」「だからとにかく北朝鮮を痛めつければいいんだ、そうすれば私の恨みも少しは晴れる。それが与える政治的影響なんか興味ない」位のことしか考えてないでしょう。
 それにしても「興味深い」のは「同席の一人」が「制裁なんて効いてない。役に立たないのではないか」といったことですね。「同席の一人」て一体誰でしょうか。

 まず、制裁が始まると、それまで見たことがなかったモノが市場に現れたという。例えばマツタケやメンタイコなど、外貨稼ぎの商品が輸出できなくなって、値崩れして安く国内に出回った。また、冬、火力の低い煙ばかり出るひどい石炭ではなく、外貨稼ぎ用の質の良い無煙炭が使えるようになって、とても喜んだ。

 いやいや「松茸や明太子、無煙炭ガー」なんて「経済制裁による庶民生活へのダメージ」に比べたら「たいした利益じゃない」んじゃないか。
 つうか「外貨稼ぎの商品」なら「安く出回った」といったところで相当のお値段でしょう。そんなもんが買えるのは中産階級以上でしょうね(とはいえ腐らせるのよりは市場に回したほうがいいとなって市場に出たのでしょう)。
 まあ「日本では庶民的な価格で買える明太子(一方、石炭は日本では今時ほとんど庶民は使用しない)」はともかく松茸は日本でも「安い海外産」ですら庶民には「購入を躊躇する程度のお値段」ですが。
 つうか仮にSさんの指摘が事実としても「制裁で拉致問題や核開発問題を解決する」つう話とは何一つ関係がない。
 「制裁が効いてるかどうか」つう話は「制裁することが拉致問題や核開発問題の解決につながるか」という話であって「松茸や明太子、無煙炭ガー」なんて話は誰も何一つしていない。

 Sさんは、北朝鮮への経済支援は、保衛部(秘密警察)や安全部(警察)の住民支配を強める効果をもたらすとも語った。

 まあSさんの意見を聞くまでもなく常識で考えてそうでしょうが、そこで「だから制裁だ」というのは話が違うと思います。
 つうかこれまた「制裁で拉致問題や核開発問題を解決する」つう話とは何一つ関係がない。

 Sさんの意見は、北朝鮮に対する制裁を考えるとき、一つの参考になると思う。

 「ならねえよ」ですね。少なくとも「制裁で拉致問題や核開発問題を解決する」つう「救う会や家族会が年柄年中話している話」とは何一つ関係がない。
 つうか「経済制裁すると、庶民の不満が高まって困るから、制裁する側の要望に応える政策変更が期待できる」つうのが「制裁する理由の一つ」のわけですし、救う会や家族会もそう主張してきたわけですが、その当たり「明太子や松茸、無煙炭ガー」の高世はどう理解してるのか。

*1:国務省と異なる」と高世が書かないのが興味深いですね。高世は「国務省は交渉路線だ」と認めてるということでしょうか?。それとも高世のいう「保守本流」に国務省が入るのか?

*2:アーカンソー州知事を経て大統領

*3:ジョージア州知事を経て大統領

*4:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)を歴任

*5:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相