今日の産経ニュースほか(2019年7月9分)

ジャニーズ所属タレントがコメント(9・完)「ジャニーさん、ずっと一緒だよ」(1/4ページ) - 産経ニュース
 タレントたちが追悼コメントをするのは不思議ではありませんが産経がここまで紙面を追悼コメント掲載に使うのは実に不可思議です。そこまでフジサンケイグループにとってジャニー喜多川の存在が重いのか。


ジャニーズ所属タレントがコメント(1)「僕を見つけてくれてありがとう」(1/4ページ) - 産経ニュース
 ジャニーズ所属タレントがジャニー氏を褒め称えるのはある意味当たり前のことです。
 「会社の上司に当たる人間に対し公然と悪口する人間」は普通いない。むしろ俺的に気になるのは「どう見てもジャニー氏とケンカ別れしたとしか思えない」元SMAP稲垣吾郎香取慎吾草薙剛)のコメントですね。彼らのツイートを見る限り、特にコメントはないようです。
1)ケンカ別れしたのでコメントしたくない
2)社交辞令として「ご冥福を祈る」などとコメントしても「ならばなぜ独立した!」とジャニーズ側からかえって非難されかねず、それがいや
というところでしょうか。
 そしてマスコミも下手に「今の心境は」などと取材した場合、「元SMAP」だけではなく、ジャニーズ側からも「ジャニー非難発言を引き出したいのか!」などと敵視されることを恐れてか特に取材する気もなさそうです。


ジャニー喜多川さんが死去 SMAP、嵐ら育成 男性アイドル文化を牽引 - 産経ニュース
 ジャニーズ事務所においては「明治新政府における大久保利通」「中国共産党における毛沢東」「戦後日本共産党における宮本顕治」「創価学会における池田大作」「パナソニックにおける松下幸之助」「ホンダにおける本田宗一郎」並のビッグネーム(ジャニーズ事務所を一代で大企業に仕立てた人物)ですが、彼が亡くなったからと言ってよかれ悪しかれジャニーズ事務所が潰れるつう事もないでしょう。渡辺プロダクションナベプロ)創業者・渡辺晋死後、ナベプロが力を落としたと言われるように、ジャニー時代の力が若干衰えるかもしれませんが、創業時はともかくもはやジャニーズも「彼なしでやってける企業」でしょう。
 なお、後継社長は「副社長でジャニーの姪に当たる藤島ジュリー景子」だそうです。

参考

ジャニーズ事務所ウィキペディア参照)
 サンフランシスコ講和条約の発効で日本が主権回復した1952年、ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川は来日してアメリカ大使館で通訳として勤務する傍ら、宿舎の近所の少年たちを結集させて野球を教授していた。ある日、雨天により通常行う野球の練習を休み、映画館で『ウェストサイドストーリー』を鑑賞する。これに一同感動し、以降野球のトレーニングそっちのけでダンスのレッスンを始めた。この時の野球少年から選抜されたのが、事務所最初のタレントグループである(初代)ジャニーズ(1962~1967年)であった。
 1962年、渡辺プロダクションの系列会社としてジャニーズ事務所が創業される。
 次いで、1968年にデビューしたフォーリーブス(1968~1978年)は当時全盛期を迎えていたグループ・サウンズ(GS)の流れに乗り、人気を博した。
■特色
 ジャニーズ事務所の特徴はタレントに対する教育制度にあり、デビュー前のタレントを総称してジャニーズJr.と呼ばれるようになる。この育成制度は、未婚女性のみで構成された宝塚歌劇団との類似性が指摘されており、喜多川も取材に対して「男版宝塚」と発言したことがある。


中6-3広 中日3連勝、広島は10連敗 - 産経ニュース
中2-1広 中日が4連勝、広島11連敗 - 産経ニュース
 丸が巨人に移籍し抜けたとは言えリーグ開幕前は「三連覇」も予想され「交流戦前は首位だった」球団が、交流戦の不振を契機にここまでメロメロになるとはびっくりです(とはいえ過去の貯金があるのでそれでも7/9現在で同率2位の阪神、DNAと1.5ゲーム差の4位ですが)。はたしてこのまま沈没するのか、巻き返すのか。巨人の独走(7/9現在2位と8.5ゲーム差)では「アンチ巨人」としてつまらないのでなんとか巻き返してほしい。


ハメネイ師の安倍首相に対する発言(最高指導者庁WS)|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ

・7月3日付のイランの最高指導者庁WS(英語版)は、ハメネイ師が安倍首相と会見した際の発言を掲載しました。
ハメネイ師の発言内容には興味深い点がいくつかあります。
・一つは最後の次のくだりです。
ハメネイ師は、日本首相が『なぜアメリカ人はほかの国々に対して自分たちの信念や見解を常に押しつけたがるのだろうか』と発言したのに対して、『あなたがその事実を認識していることは良いことだ、そしてあなたはアメリカ人が自分たちの見解を押しつけるのは際限がないということを知っておくべきだ』と述べた。」
 トランプにゴマをすることに徹底している安倍首相がハメネイ師にこのような発言をするとはやや意外ですが、ゴマをすることが習い性になっている安倍首相は、徹底してアメリカに批判的なハメネイ師にも思わずおもねる気持ちになったということでしょうか。
 なんという事大主義で、卑屈な人間なのでしょうか。

 「ハメネイが嘘をついてる*1」と考えない限り、浅井先生の安倍批判には全く同感ですね。
 これでは「習近平氏やプーチン氏相手にはトランプの悪口を言い」「トランプ相手には習氏やプーチン氏の悪口を言う」などという二枚舌を安倍がしてる疑いすらあるでしょう。
 しかし、ハメネイ側もここまで安倍のメンツをズタボロにするとは「浅井先生も指摘していますが」安倍に対し、

 トランプに「イランは深く反省しています」とか無茶苦茶なこと言ってるんじゃねえか?

と何一つ信用してないのでしょうね。これが「なぜか安倍が格下と思ってるらしい韓国」なら『韓国を許せない!』とマジギレでしょうが、イラン相手には何も言えないんでしょうねえ。


河野氏「真摯に反省」 北方領土返還めぐる発言 本紙が抗議 - 産経ニュース
 何をどう反省するのかを説明しない当たりがさすが安倍の子分です。普通に考えれば「産経を捏造呼ばわりしたのは間違っていた、報道は正しかった」つう意味でしかないわけですが。しかしなんでこう態度が大きく変わったんですかね。安倍から「産経のメンツを潰すな」と叱責でもあったのか。


首相「怒るなら党名変えないで」 選挙妨害批判に反論 - 産経ニュース
 まともな人間なら「ただの言い間違えで、悪意はなかったので勘弁してほしい」レベルで済ますことを「名前を変えるのが悪い」とはいい度胸です。
 こんなことを言ったところで狂信的安倍支持者以外は呆れるだけでしょうに。
 大体この安倍の物言いだと誰かが「平成31年7月」と言い間違えて「元号は変わった」と指摘されて、「途中で元号を変えるのが悪い(本心か居直り(?)かはともかく)」というのもOKなのか。多分安倍だと「アンチ令和派」の嫌がらせだと勝手に認識して「馬鹿にするな!」「俺の決めた元号がそんなにいやか!」とマジギレしそうですが。


片山氏「非常に有意義」 参院選の女性候補者比率 - 産経ニュース
 女性活躍担当相という片山の立場上こういうしかないでしょうが「立憲民主や共産、社民など野党の女性候補者率が高く、自民、公明が低い」以上、正直どこまで本心かは疑問符がつきます。


同種訴訟で異なる司法判断も ハンセン病控訴断念 - 産経ニュース
 安倍にまともな人権意識があるわけもないので明らかな人気取りでしょう。ただし決断自体はもちろん悪いことではありません。
 ただし、小生も含めて安倍批判派はこんなことで「モリカケ」「嫌韓国」「デマ体質」「恫喝体質」などの安倍の問題点を容認しませんし、一方安倍信者は「安倍が控訴したところ」で支持でしょうから大して支持率に影響もないのではないか。 


【産経抄】7月9日 - 産経ニュース

▼97年前の今日、60歳で世を去った文豪・森鴎外は、娘を溺愛していた。
お茉莉は上等、目も上等、鼻も上等、頬っぺも上等、性質も素直でおとなしい」。
 長じて作家になった茉莉は書き残している。
 「父親は恋人以外の何者でもない」
▼東京都荒川区の和菓子店の経営者(43)も、近所の住民によれば、「娘にバレエを習わせる、子煩悩なお父さん」だった。そんな仲の良かった親子に、一体何があったのか。7日未明に18歳の娘の遺体が、店内の業務用冷蔵庫のなかで見つかった。父親は、家族に娘の殺害をほのめかした後、さいたま市内の河川敷で遺体となって見つかった。自殺とみられる。
▼実は殺人事件の半分は、家庭内で起こっている。全国の警察が昨年摘発した親族間の殺人事件*2は、418件、全体の47・2%を占めていた。もっとも多い動機が、「憤怒」である。とはいえ、和菓子店の親子の間で起きた事件は、あまりにも不可解である。
▼昨日の「朝晴れエッセー」には、7年前に亡くなった父の思い出がつづられていた。銀行員だった父は、接待の宴会があった日には、必ずお土産を持って帰ってくれた。筆者は問いかける。
「私が喜ぶ顔も、父の癒やしとなれていたのだろうか」。
▼なっていたに決まっていると、世の父親の多くは断言するだろう。鴎外ほどではないにしても、父親にとって娘は本来、「恋人以外の何者でもない」のである。

 まあ今後殺害動機などは分かっていくのかもしれませんがそれはさておき。
 あまり知られてないようですが「殺人のなかで割合が一番多いのは親族間殺人*3」は重要な指摘ですね。「冗談半分」でいえば「統計データ的には、あなたを殺す危険性がある、一番恐ろしい人間は見ず知らずの赤の他人ではなく家族」のわけです。産経もいつもこういうコラムなら文句言いません。
 まあ、普通恨みがないと殺人なんかできない。見ず知らずの人間なんか殺せないわけです。「江戸川乱歩の蜘蛛男」みたいなキチガイ(殺人それ自体に喜びを感じるサイコパス)は普通いないわけです。
 そして親族というのは「同居親族」が典型的ですが毎日顔を合わせてるが故に「恨みや不満がたまることも多い」わけです。
 それも「夫婦」「親子」ならまだしも「義理の父母(舅、姑)」なんて他人みたいなもんです。「あんたの娘(息子)と結婚したかったんであって、あんたと親族になりたかったわけじゃない」「あの野郎、ぶっ殺してやりてえ」つう話です。
 「舅、姑の婿いびり、嫁いびりによる殺人」「痴情のもつれによる殺人(配偶者の浮気に憤激してなど)」「DV殺人」「引きこもり殺人(引きこもりの息子、娘を苦にして。先日の元農水次官もそうです。まあ、アレはDVもあったんですけど)」「介護疲れによる殺人」「障害者の子どもの将来を悲観して殺人」とかまあ親族間殺人はいろいろあります。

参考
【産経・朝晴れエッセー】

【朝晴れエッセー】深夜のお土産・7月8日 - 産経ニュース
 父は銀行員の仕事柄、接待の宴会が多くあった。バスの最終便に間に合わず、母が車で駅へ迎えに行くことはしばしばで、ときには繁華街から1時間かけタクシーで帰宅することもあった。
 小学生の頃、朝の食卓で父が「今日は夕食いらない」と母に言うと、私はいつもわくわくした。飲み会の日には必ず、お土産があったからだ。
 宴会先から手土産でもらうお寿司、酔い覚ましに立ち寄る喫茶店のサンドイッチ、苺が一面にのったホールケーキ。私は母に促され夜9時には布団に入るものの、今日のお土産は何かな?となかなか寝付けない。門扉が開く音がすると、兄には負けまいと走って玄関へ行き、父を迎えた。
「顔見んと、手元ばっかり見てるなあ」
 父はよく、そう笑いながら箱を差し出した。いつもは鼻をつまむほど嫌いなお酒のにおいも、この時ばかりはまったく気にならない。日が替わってからの夜食は、なんとも大人の味がした。
 今では2児の母となった私も、帰りが遅くなる際には必ずお土産を買う。「おかえり!」と駆け寄ってくる子どもたちの笑顔が見たいからだ。
 父が亡くなり7年。今思えば、お酒が弱い父にとって接待はつらい時間だっただろう。けれど、お土産を渡す父はいつもうれしそうだった。
 私が喜ぶ顔も、父の癒やしとなれていたのだろうか。
三輪佳奈子 48 大阪市都島区

【親族間殺人】

18年の親族間殺人は418件 13年以降横ばい、警察庁まとめ | 共同通信 ニュース | 沖縄タイムス+プラス
 2018年に全国の警察が摘発した親族間の殺人事件(未遂を含む)は418件だったことが5日、警察庁のまとめで分かった。殺人事件全体の摘発は近年減少傾向だが、親族間殺人は13年以降、400件台と横ばいで推移しており、孤立した家庭内での問題が、深刻な事件へと発展している実態が統計からも明らかになった。動機は「憤怒*4」が191件(45・7%)で最多。
 警察庁によると、18年の殺人事件全体の摘発は886件で、親族間殺人がほぼ半数の47・2%となった。同庁幹部は「親族間の犯罪は、一般の街頭犯罪防止対策が通じず、防止が難しい」としている。

親族間犯罪、動機は「将来悲観」最多 警察庁調査 :日本経済新聞
・全国の警察が2014年に摘発した親族間の殺人・殺人未遂事件や傷害致死事件は計272件で、動機は「将来を悲観」が全体の3分の1で最も多かったことが10日、警察庁の調査で分かった。被害者は「父母」が3割を超えて最多だった。年間を通した詳細な分析は初めて。
・2014年に摘発した親族間の殺人・殺人未遂事件や傷害致死事件のうち、被害者は「父母」が33%と最も多く、「配偶者」が27%、「子」が25%だった。
・被害者と加害者の約8割が同居し(中略)ていた。
・動機は介護疲れや金銭困窮などによる「将来を悲観」が最多の33%。痴情のもつれや金銭トラブルによる「不仲・トラブル」が25%、「加害者の心神喪失等」が21%と続いた。
・全国の警察が16年に摘発した親族間の殺人事件(未遂も含む)は425件で、殺人事件全体(770件)の55%に上る。殺人事件全体が減少するなか、678件で同44%だった1979年と比べ、割合は上昇している。
・夫婦や父母、子供などの親族間の事件は現在、ドメスティックバイオレンス(DV)や特段の事情を除いて犯罪被害者への給付金が原則不支給となっているが、見直しも含めて検討する。

殺人:親族間が55% 警察庁、被害給付金を検討 - 毎日新聞
 全国の警察が2016年に摘発した殺人事件(未遂を含む)のうち、55%が親族間で起きていたことが警察庁の調べで分かった。この割合は増加傾向にある。警察庁は10日、(ボーガス注:犯罪被害者給付金が)原則不支給になっている親族間事件の被害者を(ボーガス注:犯罪被害者)給付金支給制度の対象にできないか議論するため、有識者会議を開いた。

 まあ「わかりやすい例」だと、「痴情のもつれ(母親が不倫をし離婚を持ち出すなど)から、恨みを爆発させた父親が母親を殺害した後に自殺」なんてので「不支給」なんてことをされたら困るのは「残された子ども(特に小学生など幼い場合)」ですから*5。「そういう両親で君たちはかわいそうだけど法律がそうなってるから仕方ない」「君らも両親の不仲をなんとか出来なかったのかね?(いや、子どもにどうしろと?)」ではまずいでしょう。支払うのは当然でしょう。
 つうか「今まで支払ってなかったのかよ!」ですね。すいません、柄にもなく偽善的なことを言ってしまいましたが、小生自身はそんなに人権にセンシティブではないですがそれにしても「それはおかしい」「検討が遅すぎる」ですね。
 まあ被害者支援つうなら「こういうことも大事なこと」です。岡村勲みたいな「死刑愛好家」はこういうことに多分ほとんど興味はないでしょうが。

*1:産経や櫻井よしこなどはそう言いかねませんが。ただ普通に考えてそれはないでしょう。

*2:ただし18年の親族間殺人は418件 13年以降横ばい、警察庁まとめ | 共同通信 ニュース | 沖縄タイムス+プラスによれば「殺人未遂」を含みます。

*3:もちろん「山奥にでも埋めて死体が発見されなければ」殺人と認定されませんのであくまでも「発覚した殺人については」ですが。

*4:要するに恨み辛みです。「憎悪」とかならまだしも「憤怒(憤激するほど激しい怒り)」と書いちゃうとなんかイメージが違う気がします。「安倍の野郎許せない。なんだあのモリカケ疑惑ってのは!」「香港政府はあの条例を正式に撤回せよ!(デモ隊)」てのも「憤怒」ですからねえ。

*5:さすがに小生が挙げた事例は「例外的に支払いが認められてる(いや無知なのでどうなのか知りませんが)」のかもしれませんが、「仮にそうだとしても」それ以外はほとんど認められてないんでしょうねえ。