今日の中国ニュース(2019年7月16日分)

台湾断交、中国が誘う甘い蜜 市長に「金はいくらでも」:朝日新聞デジタル

 2017年6月にパナマ、18年5月にドミニカ共和国が相次いで台湾と断交。同年8月、追い打ちをかけるように台湾との関係を断ったのがエルサルバドルだ。
 エルサルバドル東部、フォンセカ湾の入り江に面したラウニオン港。
 同港は「中米地域の物流拠点に」と、日本の円借款112億円を含む232億円を投じ08年に完工した。
 しかし、泥土の流入が激しく、大型船を接岸させるためには毎年巨額の浚渫(しゅんせつ)費用がかかることが判明。コンテナを下ろすクレーンも設置できなくなり、昨年寄港した船はわずか26隻。港はほぼ開店休業状態だ。
 台湾の呉チャオシエ外交部長は断交直後、この港への支援や政権への選挙資金提供を断ったことが原因の一つだと語った。台湾の与党議員によると、港湾や周辺の開発費としてエルサルバドル政府が求めたのは約270億ドル(約3兆円)。台湾外交部の年間予算は総額8億ドル足らずで、桁違いの要求だった。
 その港に触手*1を伸ばしていたのが中国だった。

 「中国とそれなりの友好関係を構築してきた」馬・前政権時代はこんなことはなかったので率直に言って「中国に挑発的な」蔡英文の自業自得だと思いますね。
 「台湾は中国の気にくわないこと(例:米国からの武器購入)もするが、中国は台湾の気にくわないこと(例:エルサルバドルとの国交樹立)をするな」なんてそんな都合のいい話はない。
 「やられたらやり返す」のは当たり前の話です。
 大体、蔡のようなアンチ中国はさんざん「中国の脅威」とわめいていたのだからこうした対抗措置を予測して当然です。「脅威」とまで敵視する国がこうした対抗措置をしないと思ってたのなら変な話です。
 それとも「口から出任せの反中国発言をほざいていた」のか。
 そもそも先日の安倍の「韓国への不当な嫌がらせ(WTO違反の疑い濃厚)」と違い「国交樹立」は少なくとも「嫌がらせではない」わけです。
 外交において「金のばらまき」なんてどこの国もやってることでそれで中国を非難するのもおかしいでしょう。台湾だって金をばらまいてきたけど「単にばらまき合戦に敗北しただけ」にすぎないわけですし。いやそれどころか、「中国が国連加盟する前」は台湾が「我が国だけが中国の正統政府だ」と言ってきたわけですしね。


キム・カーダシアンの「キモノ」に怒った日本人よ、ジンギスカンの料理名を変えて | 楊海英 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 端的に言えば、モンゴル人にとってのチンギス・ハンは、日本人にとっていわば「万世一系」の存在である天皇家と全く同じであり、料理の名前にしてはいけない神聖な存在なのだ。
 2005年4月、私はある日本の全国紙に「〈ジンギスカン〉料理名変えて」と投書した。その際、私の原稿には「もし、モンゴル人がウランバートル市内に『テンノウ焼き』や『テンノウ揚げ』という料理を出したら日本人はどう考えるのか」と書いた。担当編集者は「テンノウだけはやめて」と連絡してきて、結局「日本人が尊敬する歴史上の人物の名がついた料理が出されたらどう思うか」と変えて掲載された。

 ということでタイトルから予想されるとおりの内容です。今回ばかりは楊に大いに共感します。
 おそらく楊(内モンゴル自治区出身)も本気で「ジンギスカン*2とか、日本人はなめてんのか!」「アレはモンゴル料理じゃねえぞ!」「そもそもわがモンゴルの英雄の名前を勝手につけてんじゃねえぞ!」と言いたいわけではないでしょう。
 そのようにモンゴル人に抗議されてもおかしくない行為をやってる日本人が「あんなもん着物じゃない」とか言うのは馬鹿げてる、そんなもん大目に見ろよ、どんだけお前ら日本人は自己中のバカなんだよ、つう話です。
 まあ、「よほど酷いもの(例:トルコ風呂)」以外は、お互い「そんなもんは基本的には大目に見るべき」じゃないですかねえ。
 ちなみに昔の日本にはもっと酷い「トルコ風呂」なんてもんがありました。トルコに抗議されてさすがにソープランドに変えましたが。

*1:「甘い蜜」だの、「触手」だの、もう少し上品な表現が出来ないんでしょうか。日本マスコミ(今回は朝日)の中国への敵意を感じます。「安倍政権の悪影響」でしょうか。

*2:なお、場所によってはジンギスカン鍋のことを「義経鍋」というようです。なぜかはまあ言うまでもないでしょう。もちろん「義経ジンギスカン」説は明らかな与太ですが。