高世仁に突っ込む(2019年8/1分)

ウイグルで何が起きているのか―メヒルグル・トゥルスンさんの証言2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世仁に突っ込む(2019年7/30分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログでコメントしたウイグルで何が起きているのか―メヒルグル・トゥルスンさんの証言1 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。

 (つづく)

だそうですので最低でも「3」があります。なお、ウイグル問題についての小生の考え「ウイグルの言い分が全てウソ、中国には全く問題はないと言うことはさすがにないだろう(ウイグルの主張に中国への憎悪による誇張やウソが一部あるにしても)。中国のウイグル統治に人権面で何らかの問題はあるのだろうし、中国への働きかけで改善が可能ならそうしたいが経済制裁など非現実的だし、現実問題難しい」はすでに高世仁に突っ込む(2019年7/30分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで述べており、それ以上付け加えることも「基本的には」特にありません。

 先週、北朝鮮が5月に引き続き、ミサイルを発射した。多くのマスコミ解説では、これを米韓軍事演習への「牽制」だとしている。私は北朝鮮が政治的な駆け引きを目的にミサイル発射をしているという見方には反対だ。これまでも繰り返してきたが、北朝鮮は実戦使用する武器としてのミサイルの性能向上に邁進している。

 しかし「一時期に比べ」本当にメディアが静かですね。救う会の荒木がワイドショーに出ずっぱりだった昔なら、「北朝鮮許すまじ」と言う方向で大騒ぎでしょうが、今のワイドショーはむしろ「吉本興業の不祥事ガー」「れいわの障害者議員ガー」「日韓対立ガー」「京都アニメの放火殺人ガー」などでしょう。
 安倍が「改憲やイージス配備の口実として大宣伝」するとともに、旗色が決していいとは思えない「韓国への嫌がらせ」について、「支持層相手に『北朝鮮を利するわけにはいかない』と言って、撤回する」のではないかと思いましたが、今のところそんなこともない。
 「北朝鮮より韓国の方が憎いのか(まあ経済制裁だの朝鮮学校無償化除外だのする安倍は北朝鮮も憎いのでしょうが)」「そこまでお前にとって徴用工判決や慰安婦銅像が不愉快だったのか?」「お前、そのうち、韓国学校の無償化除外でもする気か?」と問いたくなる安倍の態度です。
 あるいはトランプから「米朝交渉の邪魔をするな」「ミサイル発射を大騒ぎするような余計なことはするな」と安倍に命令でもあったのか。
 それはともかく、いつもながら「高世はアホか」ですね。
 政治的牽制と言う要素は当然あるでしょう。一方で「能力向上」と言う要素もあるでしょう。そもそも「能力向上しない」のでは実験の意味がないし牽制にもなりません。
 「単にパフォーマンスでやってるだけでなんちゃって実験だよ。性能向上なんかないだろう。無視していいよ」と思われては牽制にならない。
 「牽制目的である」ということと「性能向上も目的である」ということは何ら矛盾しない。

 新型ミサイルの脅威について、韓国国防省出身の金東葉慶南大教授は(中略)最大射程については「中朝境界から発射して韓国・釜山に届く700キロで設計された可能性が高い」と分析した。700キロなら、南北境界近くから発射した場合、長崎県佐世保などの在日米軍基地も射程に入る。

 もちろん金教授の主張が正しいかどうか自体、つまり「アンチ北朝鮮として北朝鮮の脅威を過大評価してないかどうか」自体議論の余地がありますがそれはひとまずおきます。
 仮に金教授の主張「射程700キロ」や高世の主張「射程700キロなら佐世保の米軍基地も攻撃できる」が正しくてもこれは、「在韓米軍や在日米軍が侵攻しようとするなら、我々は佐世保の米軍基地を報復攻撃できる」という牽制に過ぎません。
 北朝鮮から開戦するなんて事は国力的にあり得ない。
 「米国相手に開戦した戦前日本」ほど身の程知らずな馬鹿国家も古今東西あまりないでしょう。北朝鮮を「戦前日本と同レベルの馬鹿」、金正恩君や彼の部下を「太平洋戦争開戦を決断した昭和天皇東条英機*1首相などと同レベルの馬鹿」扱いするなどあの国に失礼でしょう。
 まあ、その戦前日本にしても「俺たちにはフランスを速攻で降伏させたドイツがついてる。いずれ英国やソ連もドイツに降伏するだろう。そうなれば世界の大国はドイツ、日本、米国の三国だけになる。米国なんかそうなれば怖くない」つう思惑(完全に外れ、英国もソ連も降伏しませんが)があったのであり「日本単独で米国に勝てる」とはさすがに思ってませんが。で今の北朝鮮には「戦前日本にとってのドイツ」に当たる国はない。
 いかに友好関係があるとは言え、朝鮮戦争当時じゃあるまいし中露は北朝鮮からの開戦なんか支持しません。ただし「米韓からの開戦」ならたぶん中露は北朝鮮を支援するでしょう。というか「米韓からの開戦なんか認めない」という牽制を中露は常日頃からしてるわけですが。

 今のところ国連安全保障理事会の制裁決議違反を問う声は上がっていない。
迎撃困難、ロシア製模倣か 北朝鮮の新型ミサイル (写真=共同) :日本経済新聞
《トランプ米大統領は25日のFOXニュースで「彼らは核実験はしていないし、小さいミサイルしか発射していない」と述べ、問題視しない立場を示した。ポンペオ米国務長官も25日、FOXニュースで、金正恩委員長が6月に板門店でトランプ氏と会談した際、「中距離や長距離の弾道ミサイル発射は避ける」と約束したと主張した。》
 弾道ミサイルなら、国連安保理の制裁決議違反になるはずだが、トランプ氏は米国本土に届かない短距離ミサイルならかまわないと公言している。北朝鮮への非難を控える中露韓はもとより、米国までがこうだから北朝鮮の対日本ミサイル開発をやめさせる圧力はもうないと見てよい。
 わが日本も・・安倍晋三首相は、25日早朝のミサイル発射の後、静養先の山梨県富士河口湖町でゴルフを楽しんだ。日本の安全保障に影響を与えないと判断したためだという。

 「安倍の態度(ゴルフ続行)が、常日頃の北朝鮮脅威論と明らかに矛盾する」と言う問題を除けば、それでいいんじゃないですかね。そもそも「短距離も含め全ての弾道ミサイルを禁止する」国連決議自体妥当な代物だったのかどうか。
 浅井基文氏などはこうした決議には批判的です(例えばhttp://chosonsinbo.com/jp/2013/05/0515ry/参照)。
 なお「大陸間弾道ミサイル」などではなく「短距離」と言う辺り北朝鮮もそれなりの計算をしてるわけです。そんな国が自分から開戦なんてバカをやるかどうか。「やらない」と言うのも「当たり前すぎて」、愚かかと思います。

 金正恩が言った「防御が容易でない」ミサイルを開発しているという言葉は、そのまま受け取る必要がある。ただでさえ効果が疑問視される日本のミサイル防衛システムでは全く対応できないミサイルが開発され着々と性能が改良されている。いま世の中は、この現実を見ないようにしようとしている。私には、実験を重ねるごとに北朝鮮ミサイルの脅威は確実に高まっているとしか思えないのだが。

 高まっているか、いないかと言ったら「一応高まってはいる」でしょう。ミサイルの性能はおそらく向上してるわけですから。
 ただそれいったら「安倍政権後、軍拡に励む」日本だって「周辺諸国への脅威は高まってる(その結果、北朝鮮のこうしたミサイル実験の口実にもなってる)」わけで北朝鮮のことばかり非難できた義理ではない。
 そして「国力上、北朝鮮に自分から開戦する選択肢はない」と言う意味では
1)今後、北朝鮮が政治力、経済力、軍事力を急激に向上させ国力上自分から開戦できる国力になる
2)北朝鮮からの開戦を朝鮮戦争当時のように「中露が支援する」確約を北朝鮮が開戦前にとる
3)「別に米国などの反撃で国が滅びてもかまわない」とか「国力上、開戦可能」とか非常識な判断を北朝鮮政府がするか
しない限り脅威は何もない。1)~3)すべてまずあり得ない話でしょう。大体、今のところ米朝交渉は継続中です。正式に打ち切られたわけでもない。
 むしろ高世の方こそ、北朝鮮の脅威を騒ぎ立てたいがために

 高世仁は、「米朝交渉が継続中」というこの現実を見ないようにしようとしている。私(ボーガス)には、「国力が米国に大きく劣る」上に、現在、米朝交渉を継続中の北朝鮮に自分から開戦する選択肢はないとしか思えないのだが。

でしょう。
 北朝鮮のミサイルはあくまでも「やられたらやり返す」という「半沢直樹的考え」「防衛的対応」でしかありません。「やられないのにやる」つう「攻撃的対応」ではない。
 特に3)なんか主張としては「ある意味論外」です。そんな「非常識で、合理的な判断が出来ない国」なら小泉訪朝や「トランプ、文在寅との会談」なんかそもそも受け入れないし、そんな国扱いしたらもはや外交交渉の見込みなんかない。そして外交交渉しなければ拉致は解決しないから3)なんて主張は「拉致の解決は諦めた」と言うのと話は同じです。
 まあ、今回の高世の「北朝鮮の脅威ガー」は、アンチ北朝鮮の高世らしい主張ではあります。

 ウイグルから米国に亡命したメヒルグル・トゥルスンの証言つづき。

 俺的に特に興味もないし、証言とやらを紹介するだけで「高世も何のコメントもしてない」ので紹介は省略します。あえて言えば「電気ショック拷問」「習近平国家主席の長寿を祈り、中国共産党を称えるスローガンを言わされた」などの「証言」が「事実なら酷い人権侵害」つう当たり前の感想しかないです。
 もちろん中国もさすがにこうした証言を「全てウソ」と否定しています。さすがに中国も「全て事実だが、何が悪い」と居直るほどキチガイではない。

*1:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、陸軍航空総監、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣を経て首相。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀。