黒坂真に突っ込む(2019年8月12日分)

■黒坂ツイートにコメント

黒坂真
 Blogを更新しました。上田耕一郎「マルクス主義と平和運動」(昭和40年大月書店刊行)ソ連と中国の核が米国の核戦争を抑止すると論じています。社会主義の核は防衛的な兵器という話。

 まあ、黒坂にはいつもながら「やれやれ」ですね。

https://twitter.com/koike_akira/status/1159724242516058112
小池晃*1
 原水禁世界大会−長崎でご挨拶。
「安倍首相は今日の祈念式典でも核兵器禁止条約の『か』の字も言いませんでした。(ボーガス注:自民党系の)長崎市長も禁止条約に加わるように呼びかけたのに、本当に恥ずべきことです。安倍首相よ、いったいあなたはどこの国の首相なのか!被爆国にあるまじき政治を変えなければいけません」

というように日本共産党関係者が「安倍政権は核兵器禁止条約を締結すべきだ」というと黒坂から返ってきた反応がこれです。
 今更「昭和40年当時は中ソの核を、共産党幹部だった上田氏*2は肯定していた」とかいって何の意味があるのか。今共産党はそういう立場じゃないわけです。
 そもそも「共産党が過去から現在においてどんな立場か」と「核兵器禁止条約をどう評価するか」は全く別問題です。小池ツイートも指摘するように自民党系の長崎市長も「日本の条約締結」を主張してるわけですから。
 そして「当初から中ソなど共産圏の核保有も批判してきた核廃絶派、核兵器禁止条約支持派(特に日本共産党員ではない人間)」(そうした人間には昭和40年(1965年)当時存命だった人間もいれば、団塊ジュニア(1970年代後半生まれ)の俺のようにまだ生まれてなかった人間もいますが)からすれば「そんなん俺に関係ないがな」「そんなことより黒坂さん、あんたが核兵器禁止条約をどう評価するのか。肯定するのか、反対するのか。あんたは核廃絶をしたいのか。それとも逆に日本の核武装を望むのか。そういったことを語れよ」ですね。
 まあ、極右の黒坂が核廃絶派とはとても思えませんが。

【参考:長崎市長について】

核兵器禁止条約署名促す/政府に長崎市長 「平和宣言」骨子発表
長崎市の田上富久市長は29日、8月9日の「原爆の日」に開かれる平和式典で読み上げる「長崎平和宣言」の骨子を発表しました。日本政府に対して、2017年に国連会議で採択された核兵器禁止条約への署名、批准を要請。憲法の平和理念を堅持するよう訴えるとともに、「北東アジア非核兵器地帯」の検討を求める内容となっています。
・田上市長は記者会見で「核兵器が使われる危険性が高まっている。日本政府は『核なき世界』に向けた明確なメッセージを発信すべき時期で、禁止条約への署名、批准の方針を一刻も早く出してもらいたい」とのべました。

禁止条約署名 一刻も早く/長崎平和宣言 田上市長訴え/首相あいさつは広島とほぼ同じ
 世界にむけて「長崎平和宣言」を行った田上富久市長は、核保有国に対し「核兵器をなくすことを約束し、その義務を負った核不拡散条約の意味をもう一度思い出すべきです」とのべました。日本政府には、「日本は今、核兵器禁止条約に背を向けています。唯一の戦争被爆国の責任として、一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准してください」と訴えました。

■田上富久(ウィキペディア参照)
 2007年6月30日に防衛大臣久間章生*3が長崎への原爆投下について「しょうがない」と発言したと報道されたことを受け、田上は「事実とすれば、被爆地として容認できない」と強く非難した。さらには7月3日に上京、久間と面会し「被爆者の心情を踏みにじるものとして看過できない」という内容の要請文を手渡した。久間はこの日の午後、大臣辞任を表明したが、夕方に長崎市役所で行った記者会見で田上は「決着がついたわけではない」と強調した。なお、7月7日に行われた「平和宣言文」起草委員会では久間への抗議をすべしという意見が相次いだ。しかし委員長である田上は、久間の発言に特化することなく、核廃絶と逆の方向に向かう意見に対する抗議を述べるほうが良いと考えたため、8月9日の平和祈念式典で読み上げられた平和宣言文には、久間発言を直接的に批判する言葉は盛り込まれていない。

*1:日本共産党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

*2:1927~2008年。共産党政策委員長、副委員長など歴任。共産党書記局長、委員長、議長を歴任した不破哲三氏(本名・上田建二郎)の兄。著書『国会議員』(1995年、平凡社新書)、『安保・沖縄問題と集団的自衛権』(1997年、新日本出版社)、『新ガイドラインと米世界戦略』(1998年、新日本出版社)、『戦争・憲法常備軍』(2001年、大月書店)、『ブッシュ新帝国主義論』(2002年、新日本出版社)、『憲法改悪反対・九条を守る』(2005年、新日本出版社)、『人生の同行者:上田耕一郎×小柴昌俊鶴見俊輔小田実対談』(2006年、新日本出版社)など

*3:橋本内閣防衛庁長官自民党総務会長(小泉総裁時代)、第一次安倍内閣防衛相などを歴任