「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年8/15分:荒木和博の巻)

8月15日と台風と【調査会NEWS3049】(R01.8.15): 荒木和博BLOG

 今日の(ボーガス注:戦没者追悼式典の)放送ではほとんど判を押したように「平和の大切さ」とか「二度と戦争をしない」という言葉が繰り返されています。別にこちらから侵略とかしないというのは良いのですが、戦争は一人ではできないのであって、相手からやられたらどうするのか、という部分はこれらの言葉からは見事に欠落しています。

 「アホか」ですね。ここでの話が「戦前日本のような侵略戦争、無謀な戦争をしない」と言う意味であって防衛戦争など含まれてないのは明白でしょう。
 「嘘をつかないことをモットーにしている」「暴力を振るわないことを(以下略)」という人間に向かって「犯罪者相手にも正直に何でも言うのか」「暴漢が襲ってきても(以下略)」と因縁付けるくらい馬鹿げた話です。
  つうか、そもそもそんな話と拉致の解決と何の関係があるのか。

 平和は守るものではなく、守った結果が平和です。

 くだらない詭弁ですね。ここでの荒木の「守った」が「侵略からの防衛」を意味する事は間違いないでしょうが、勿論戦争とは「常に防衛戦争とは限らず、侵略戦争もありうる」。少なくとも「日中戦争、太平洋戦争」は侵略戦争*1ですし、8/15の「二度と戦争しない」「不戦の誓い」「平和を守る」とは「二度とああした侵略をしない」と言う意味です。
 そういう意味ではもちろん「平和は守る物」です。
 たとえば現実はそうはならなかったわけですが「アメリカと戦争なんかしたら絶対に負ける」として「対米開戦論者」に対して、「開戦反対論者」が政治的戦いを挑み勝利していれば、日本は無謀な対米戦争をすることもなく、多数の命が失われることもありませんでした。
 「守った結果が」云々という荒木は「誤った政治判断による開戦を反戦論者が必死に阻止し平和を守る」という状況を故意に無視しています。つうか、そもそもそんな話と拉致の解決と何の関係があるのか。

「台風の被害は受けない」と憲法に書けば台風が来ないというなら別

 そんなことはそもそも誰も言っていません。護憲とはそういう馬鹿げた話ではない。「日本から絶対に侵略戦争はやらない」「専守防衛の戦争しかしない」「そのために侵略戦争を出来ないような憲法を作り、維持し続ける」と言うのが護憲です。

「平和」憲法を守れば平和であるなどという偽善

 「平和憲法を守れば」少なくとも戦前のように日本から「開戦すること」はありえず「防衛戦争しかあり得ず」、そういう意味では平和は守られます。それは偽善でも何でもない。むしろ「誤った判断による開戦(例:太平洋戦争)」の存在を故意に無視する荒木の方こそ偽善でしょう。日本は常に正しい政治判断が出来るとでも強弁する気なのか。戦前の日本は誤った判断ですべきでない戦争をして国を滅ぼしたわけです。つうか、そもそもそんな話と拉致の解決と何の関係があるのか。

 そもそもこの間工作員が自由に出入りして、多数の人々*2が日本から拉致されているのです。

 そもそも曽我夫妻の証言によれば「憲法九条などないタイやルーマニア」にも拉致被害者がいます。
 そしてもちろん憲法九条などない「世界最強の軍事大国・米国」の国民ワームビア君も拉致被害者ではないが、北朝鮮に身柄拘束され、彼を取り戻すために米国がしたことは軍事的対応ではなく、外交でした。
 そもそも憲法九条があろうとも、金丸*3訪朝で第18富士山丸船長は帰国し、小泉*4訪朝で蓮池、地村、曽我一家は帰国したわけです。荒木の憲法九条への因縁は愚劣でしかありません。

*1:というか「日本が早急に近代化して軍事大国となったこと」もあり、日本の明治以降の歴史において「日本が何もしないのに相手が攻めてきた」なんて侵略戦争は何一つありませんが。つうか古代から現在に至るまで「日本侵略」といえるのは「鎌倉時代元寇」ぐらいじゃないか。

*2:実際には「政府認定拉致被害者プラス数人」程度が拉致被害者でしょう。「800人の特定失踪者」など与太でしかありません。

*3:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*4:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相