高世仁に突っ込む(2019年9/13分)

周庭さん香港の闘いを語る2(暴力の責任は) - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 トランプ大統領は10日、「狂犬」と言われたボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)をクビにし、翌11日、ボルトン氏について、北朝鮮政策で大きな失策があったと批判した。(ロイター)
 金正恩をやたらと持ち上げている最近のトランプ大統領を見ていると、北朝鮮に対して無原則な妥協*1を重ねないか心配になる。ボルトン氏を私はインタビューしたことがあり、すぐに武力行使を(とくにイランに)口にする強硬派ぶりには辟易したが、今の米国の戦略なき外交のストッパーになっていた。トランプ氏が暴走しないといいが。

 ボルトンのような極右が政権を去ったことは喜ぶことであり、高世のように嘆くことではないでしょう。
 つうか「アンチ北朝鮮なら打倒イランを叫ぶ極右でもいい」とは「アンチ北朝鮮」高世らしいあほさです。

 日韓を嗤(わら)うが如く飛翔体*2兵庫県 横山閲治郎)

 まあ、日韓対立については「安倍が100パー悪い」わけですがこの横山某氏や朝日川柳選者、そして高世にそういう認識があるかどうか。

 ひたすらに祈りの中の拉致家族*3(福岡県 河原公輔) 朝日川柳11日
 今の朝鮮半島情勢のなかで、拉致問題は忘れ去られてしまったかのようだ。

 「かのようだ」いらんでしょう。拉致は完全に「忘れ去られました」。
 だって拉致被害者帰国に一生懸命頑張った田中均氏を「たった5人しか帰国しないのか」と悪口したあげく、外務省退官に追い込んだり、仲間だったはずの蓮池透氏を不当にも除名するようなバカが家族会ですよ。
 拉致が風化したのは家族会の自業自得であり俺は彼らにかけらも同情しません。むしろ家族会を軽蔑し憤慨し、憎悪すらしている。
 そして拉致の風化は「米国や韓国の対北朝鮮外交」とは全く関係ありません。文政権が太陽政策を実施する以前から拉致は風化していました。

周庭
「日本には民主主義のある国なので、例えば、国会議員の資格が政府に取り消されたということは、なかなかたぶん日本人は想像できないと思います」

 いやいや「国会が除名すれば」日本でも議席は取り消せますのでねえ(そして国会の多数議席を占めるのは与党ですから「政府が取り消したようなもん」です)。まずありえないことですが。
 なお、ウィキペディア「除名」「川上貫一」によれば、1951年、レッド・パージの嵐が吹き荒れていたころ、「川上貫一・日本共産党代議士」が除名処分を食らっています。
 そして、お隣の韓国でも「統合進歩党の議員」が国家保安法違反(朴クネ政権のでっちあげ冤罪の疑い濃厚)で議席を取り消され、統合進歩党を強制解散されたあげく、刑務所にぶち込まれましたのでねえ。ある程度は想像ができます。
 それはともかく、俺はそういう意味では「韓国民主主義には非常に問題がある」と思っています。早く元議員氏は釈放されるべきでしょう。そして国家保安法も早く廃止すべきです。

参考

川上貫一代議士の国会除名とは?
〈問い〉
 メール問題で民主党永田寿康衆院議員が懲罰委員会にかけられていますが、過去に国会除名された中に、共産党の川上貫一議員がいますが、なぜ除名されたのですか?(東京・一読者)
〈答え〉
 1951年の日本共産党・川上貫一議員の国会除名と今回の民主党・永田議員の偽メール質問に対する懲罰とは、問題の性質がまったく違います。
 1951年当時、日本はまだアメリカ占領軍の支配下にあり、共産党は占領軍総司令官マッカーサーの指令(1950年6月6日)で党幹部が公職追放され、36人いた党議員団も20数人になっていました。しかし、世論は単独講和でなく全面講和を求める動きが大きくなっていました。
 そういうなかで同年1月27日、衆議院本会議で川上氏は、「…国民の大多数は単独講和に反対しておる。…再軍備に反対しておる。同時に占領軍の早期撤退を望んでおります。…ここに日本国民の名において、かような政治を即時中止して、日本国憲法を守って、ポッダム宣言に基づく全面講和を実現するいっさいの政策を実行することを要求するものであります」と1時間近い代表質問に立ちます。〈このいわゆる「除名演説」全文は川上著『たたかいの足おと』(新日本出版社)にあります。衆院会議録ではかなり削除されています〉
 これにたいして自由党民主党(後に合同して自由民主党になる)の一部が「不穏当な表現」で「議院の品位」を傷つけたとして、懲罰動議を提出しました。川上氏は「この質問はごうも威信を傷つけておりません。品位を傷つけていない。一体、国会の威信とは何であるか。戦争に反対し、再軍備に反対し、平和と民族独立のために忠実なことが威信である。…私は、この威信、この品位を完全に守っておると思うております」(同年1月31日衆院本会議の「一身上の弁明」)とのべ、屈しませんでしたが、動議は可決され懲罰委員会にかけられます。
 その後、同委員会は川上氏の反論をうけ、「演説内容は問題にしない。ただ、その表現が不穏当である。…よって、本会議で陳謝すべし」とし、本会議に付託。「陳謝」を拒否したことで「国会除名」という暴挙が強行されたのです。
 今回のように、民主党自身が本物でないことを認めたメールについての懲罰問題とはちがって、川上氏の国会除名は、現憲法下ではあってはならない、国会での発言にたいする言論抑圧そのものです。
 川上氏の質問は、日本共産党が占領下でも国民の利益を代弁し平和と民主主義のために不屈にたたかった誇るべき党の歴史の1ページといっていいものです。

*1:もちろん「アンチ北朝鮮」高世において「原則ある妥協」はありえません。すべての妥協が「無原則な妥協」として否定されるわけです。

*2:北朝鮮が実験発射したミサイルのこと

*3:これ川柳っていうんですかね。面白くもないし意外性もない。