高世仁に突っ込む(2019年9/14分)

周庭さん香港の闘いを語る3~香港の良さを守りたい - 高世仁の「諸悪莫作」日記

《日本の大学の理系論文数が、政府による研究予算の抑制や競争原理拡大と軌を一にして2000年ごろから伸びが止まり、20年近く頭打ちの状態になっていることが分かった。世界では米国や中国の論文数が飛躍的に伸びており、質の高い論文数を示す国別世界ランキングで日本は2000年の4位から16年は11位に低下。研究活性化策として導入した競争原理*1の拡大が奏功しなかった形で、政策に疑問の声も出ている。》(東京新聞8日)
 日本のノーベル賞受賞者たちも、政府の学術政策が日本の研究機関や研究者をだめにしているとこぞって非難している。科学研究の分野での日本の凋落はなんとか食い止めたい。

 「ビバ、香港デモ」という中国叩き記事で「このままでは日本は中国に科学技術分野で追い越されてしまうんや!」ということを書くとは高世も面白い男です。
 いやーもう「すでに凋落してる(時、すでに遅し?)」でしょうよ。これからはもはや「アジアを代表する科学技術立国=中国」でしょう。
 「科学技術立国を目指す偉大な政治家・習近平*2主席&彼をトップとする中国共産党」と「そんなことは頭の片隅にもない、あほなクズ政治家・安倍晋三*3首相&そんなあほをトップに担ぐ自民党&そんなあほを支持する選挙民」の違いですね(自嘲)。
 「習近平氏のような偉大な政治家」をトップとする中国国民が本当にうらやましい(改めて自嘲)。
 香港デモをネタに「中国は独裁だ」と悪口雑言して調子こいてる場合じゃないわけです。後でも触れますが安倍だって立派に独裁体質ですし(三度、自嘲)。
 「選挙民がバカなら民主主義はろくな成果を生まない」ということを実感します(四度、自嘲)。あほな日本国民が科学技術立国に興味がないんだから仕方がない(五度、自嘲)。我々あほな日本国民は「偉大な中国様の研究成果を、物欲しげに遠くから眺めてればいい」、そう思います(六度、自嘲)。
 まあ「一応、選挙で選ばれた」とはいえ「沖縄基地問題(沖縄の民意無視)」「NHKクローズアップ現代・国谷*4キャスター(当時)を降板に追い込んだこと」「東京新聞・望月*5記者への不当な態度」「反主流派・石破を干し続けてる事」などで示される「独裁体質」の安倍政権を「民主主義」とは呼びたくないし、呼べないとは思いますが。
 なお、こうした「中国の科学技術はすごいですねー」話は以前、俺も
新刊紹介:「前衛」7月号 - bogus-simotukareのブログ
幻の科学技術立国:第4部 世界の潮流/4 トップの頭脳、中国へ招致 「千人計画」の実態 任期なく桁違い年俸提示 - 毎日新聞
中国の科学論文シェア急上昇 米国と「2強」に 日本は急落、3位が2領域だけ - 毎日新聞
などを紹介しました。

*1:こういえば聞こえはいいですが「超がんばらない限り金は出さない」「普通に頑張ったんじゃ金は出さない」「金儲けに直結しそうにない研究は金を出さない」という「競争原理を口実にした予算カット」ですからね。潤沢に金を出す中国に負けるのは当然です。

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:著書『キャスターという仕事』(2017年、岩波新書

*5:著書『武器輸出と日本企業』(2016年、角川新書)、『新聞記者』(2017年、角川新書)、『追及力:権力の暴走を食い止める』(共著、2018年、光文社新書)、『安倍政治 100のファクトチェック』、『権力と新聞の大問題』(以上、共著、2018年、集英社新書)、『同調圧力』(共著、2019年、角川新書)、『「安倍晋三」大研究』(2019年、ベストセラーズ)など