高世仁に突っ込む(2019年9/17分)

「暴力」を肯定する香港の若者たち - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 この3カ月で、香港政府とくに警察への不信感が決定的になり、運動の目標が「5つの要求」に拡大した。それは1. 改正案の完全撤回、2.警察と政府の、市民活動を「暴動」とする見解の撤回、3. デモ参加者の逮捕、起訴の中止、4. 警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施、5. (ボーガス注:香港行政長官)林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実現だ。もう改正案の完全撤回などそのうちの一つに過ぎないのだ。
 多くのデモ参加者が逮捕されても運動が潰れずに続く要因の一つは、リーダーがおらず、市民一人一人が自主的に参加する運動形態にある。周庭さんも自分は今回はリーダーではなく、ただ市民の一人としてやっていると私に語っている。
 しかし、リーダーがいないと今後、政府と交渉して落としどころ(あまり好きな言葉ではないが)をさぐるといったことができない。
 5つの要求の中の民主的選挙の実現などとてもすぐに北京指導部が認めるわけがないと思う
(中略)
 気になるのは、警察との衝突を経てデモ隊側が火炎瓶を投げるなど暴力がエスカレートしていることだ。運動側の言い分は、「沒有暴徒 只有暴政」(暴徒はいない、暴政あるのみ)、警察の暴力こそが問題だという。
(中略)
 日本に住む人には意外に思われるだろうが、運動参加者の中では、デモ隊の暴力を肯定する声が非常に多い。
(中略)
 ある集会に制服姿で参加した女子中学生(6年制なので4年以上は日本でいう高校生)に、デモ隊の一部が暴力的な行為をすることをどう思うかと聞いたところ、問題は「完全に平和的な方法では解決しないと思う」と答えた。さらに「これは革命なので、流血は避けられないのではと思う。(ボーガス注:フランス革命など?)歴史をみてもそうだ」とまで言った。
 暴力の連鎖が続く先にどんな事態が来るのか。澄んだ目で「革命」を語る若者たちの行く末が心配でならない。

 北朝鮮拉致問題では「即時一括帰国」などという家族会、救う会の暴論を容認する高世もまあ、香港デモだとずいぶんとまともなもんです。
 「デモ隊の5つの要求を全部すぐに飲め」「飲まない香港当局と中国がすべて悪い」「警察が先に暴力をふるったのだからデモ隊の暴力に問題などない」という度胸はないようです。

 澄んだ目で「革命」を語る若者たちの行く末が心配でならない。

というのは時代情勢やイデオロギー*1が違うとはいえ、高世が「連合赤軍」のような事態(暴走の果てに市民に見捨てられ、当人も傷つく)を恐れてるということでしょうか。
 一方、福島香織

福島香織
・香港のデモは過激化しているが、七割方の市民が、あの暴力を容認しているのは何故か。時代革命って認識が、共有されているんじゃないかな。100年なかった未曾有の変革のきっかけが、香港ってありえそう。
・この香港の動きに、米英がのっかり、台湾、その他世界中の反共勢力*2がのっかり始めて、党内にも呼応者がでてきたら、次のステージがあるかもしれない。香港デモが、暴れるだけ暴れて疲れ果ててフェードアウト、って単純な話でなくなるかもよ。
北京冬季五輪が、中共の花道って気がしてきた

などと無責任な放言をするのだから心底呆れます(なおこの無責任な放言にリツイートしていたのが例の野原さんです。反中国をどこまでこじらせてるのか?)。
 まあ「米英は乗らない」でしょうねえ。
 それにしてもこんな与太を書いて恥じない福島は「産経時代が全盛期って気がしてきた」ですね。あとは反共デマゴーグとして落ちる一方なんでしょうね。

*1:もちろん高世の言う『澄んだ目で「革命」を語る若者たち』は連合赤軍などのような「狭義の左翼(マルキスト)」ではないでしょう。

*2:「民主主義勢力」と書かないあたりが「福島も本当に劣化したな」感がありますね。香港デモの参加者も「反共主義者」扱いされてはかえって迷惑でしょうよ。