高世仁に突っ込む(2019年10/20分)

シリアの病院を空爆のターゲットにするロシア - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 別に高世に北朝鮮関連記事を書いてほしいわけではないのですが、ぐぐれば分かりますが

「新型SLBM北極星3号の発射」
水産庁の船が北朝鮮漁船と衝突」
サッカーワールドカップ2022年予選大会で南北朝鮮戦(平壌開催)が、北朝鮮が『こんな安い放映権料じゃ中継できない』とごねたために中継放送されず。自由韓国党など韓国右派が北朝鮮に『ふざけてる』などと悪口雑言」

など、最近も北朝鮮関係でいろいろ報道があるんですが、「一時期に比べれば」本当に高世も北朝鮮ネタを書かなくなりましたね。
 最近高世が書きまくってるのってほとんど香港デモ「だけ」ですからね。

「覆面禁止法」が施行された10月5日に香港入りした取材の報告をFNNプライムに投稿しました。関心のある方はお読みください。

 ただし内容は高世がここ数日、自ブログに発表した香港デモ関連記事を「より簡素化、スリム化した内容」にすぎないので既に高世ブログをお読みの方はあまり読む必要もありません。

 トルコによるシリアへの越境攻撃は「5日間の作戦停止」が宣言されたが、クルド勢力が国境地帯から撤退することが条件であり、エルドアン*1大統領はもう作戦再開を警告している。クルド人に多くの死傷者と避難民が出て悲惨な状況になっているがこの責任はトランプ大統領にある。以下は東京新聞の社説。
 《流血と混乱を新たに招いた責任を負うのは、第一にトランプ米大統領*2である。米軍のシリア撤収はトルコ軍のシリア侵攻の引き金になった。権力者の身勝手な振る舞いがもたらす災いは大きい。》

 まあ「以下の俺の記述」が「きれいごと」「理想論」であることはお断りしておきますが小生は「米軍は撤退するな」と主張することには、「仮にそれが『トルコのクルド弾圧』を防ぐベターな方策だとしても」ためらいがありますけどねえ。九条護憲や沖縄基地反対運動支持を主張し「リベラル扱いされてる東京新聞」もこういう社説を書くのか、せめて「本来、外国軍である米軍がシリアにいるのはおかしいのだがトルコがクルドを弾圧するよりはマシだと思う」というエクスキューズも付けないのか、とげんなりですね。
 だって「本来、シリアに外国軍(米軍に限りません、ロシア軍なども同じです)がいること自体」おかしいわけです。
 かつ米軍を国連などがコントロールできるわけでもない。米軍をコントロールできるのは米国政府だけです。米軍を国連などがコントロールできないから今回「トランプ大統領の命令」で撤退したわけですが、残留しても米軍の軍事的行動をコントロールできるわけでもない(もちろん、これは米軍に限らずロシア軍など他の外国軍も同じです)。
 そのことを考えたら「米軍がいるといいね」つうのは「ちょっとなあ」ですね。
 なお、トランプの態度が果たして「彼個人の暴挙」といえるのかは疑問ですね。
 米国にとってトルコは「重要な友好国」です。その意味では「是非はともかく」、「ISがなくなった今、トルコと対立してまで、クルドに肩入れする必要は乏しい」という米国政府の今回の判断に一定の合理性はあります。正直、トランプを批判する連中も「ならば、クルド自治区クルドの希望するようにシリアやイラン、トルコにつくるのか」「クルド自治区ができるまで米軍は撤退しないのか」と聞かれればトルコ、イラン、シリア(あるいはシリアアサド政権に肩入れるするロシア)との対立を恐れず、「その通りだ、それが民族自決だ」「そうしなければ米国がクルドを裏切ったことになる」と回答するほど、気合いの入ったクルド支持派はほとんどいないわけです。
 「いつ撤退すべきかはなんとも言えないが、とりあえず今撤退するのは、トルコのクルド攻撃が不可避だからまずいんじゃないか」程度がほとんどでしょう。

 シリアでの戦闘に関してニューヨークタイムズが大スクープを報じた。ロシア軍が病院攻撃という非人道的作戦を(ボーガス注:誤爆ではなく?)常時行っていることを証明したのだ。
 国連の常任理事国であるロシアが、厚顔にも残酷な国際法違反行為を続けていることは強く糾弾されなければならない。

 とりあえず今後の成り行き(ニューヨークタイムズ以外の報道、ロシアの反論、欧米や日本の政府の対応など)に注目したい。
 しかし高世も「私は強く糾弾したい」「欧米諸国や日本政府(安倍政権)に糾弾を求めたい」ではなく「糾弾されなければならない」と他人事っぽい書き方してるのは何か腰が引けてるように思いますね。
 「結局、糾弾されねえんだろ、米国(勿論常任理事国)だって過去にはピノチェトクーデター支援とか明らかな犯罪行為までやってるのにろくに罰も受けないし」つう諦めが高世にあるんじゃないか。

*1:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*2:「きれいごと」「理想論」であることはお断りしておきますが、「第一に責任があるのは、クルドを攻撃したエルドアン大統領」ですよねえ。もちろん米軍撤退後の「トルコのクルド攻撃」は当初から危惧されていましたが、トランプもさすがに「米軍が撤退したらトルコがクルド攻撃していいから」とは放言してないわけですし。