今日の中国ニュース(2019年10月25日分)

中国のソロモン諸島賃貸 米国防長官が「無効」宣言を称賛 - 産経ニュース
 どう見ても米国が圧力をかけて「ソロモン諸島にそのように声明させた」と言う話であり、そもそも「本当に無効と言えるのか」、かなり疑問符がつくかと思います。


北海道大教授拘束、道幹部「事案確認していない」 道知事、中国の王国家副主席と昼食 - 産経ニュース
 道立大学*1ならまだしも、国立大学教授の身柄拘束について国ではなく、道庁に質問するのはおかしいと思いますね。


「 再考すべきだ「習主席」への国賓待遇 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト
習近平を国賓招待している場合か 島田洋一(福井県立大学教授) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所

「 再考すべきだ「習主席」への国賓待遇 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト
 日本国政府は来年春、習氏を国賓として迎えようとしている。国賓となれば天皇、皇后両陛下は心からあたたかくお迎えして下さるだろう。だが、習氏はウイグル人弾圧と虐殺、香港への力ずくの支配を実行中の人物だ。わが国の尖閣諸島海域に常時中国艦船を不法に侵入させている張本人だ。中国がわが国最大の貿易相手国で、経済的に大事な存在*2であっても、力を恃んでやまない中国共産党の支配者を国賓として迎え、晩餐会で共に盃を上げるのか。そのような日本を、国際社会は異常な国*3と見做すのではないか。国際社会の視線以前に、習氏の国賓待遇は国民感情にそぐわない*4だろう。
 安倍晋三首相はなぜ習氏の国賓待遇での来日に傾いているのか。国際社会を広く見渡す首相の視点の確かさ*5を思うとき、理解し難い。或いは外務省が正しい情報を入れていない*6のではないかとさえ疑う。国賓招待は6月のことだった。その後、香港問題が激化し事情は変わった。招待の再考を中国側に提案してこその日本外交であろう。

習近平を国賓招待している場合か 島田洋一(福井県立大学教授) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 即位礼正殿の儀における天皇皇后両陛下の立派な立ち居振る舞いを見ていて、中国の一段のファシズム*7化、対外膨張を押し進める*8習近平*9国家主席に対し、宮中晩餐会の場で「心から歓迎する」おことばを政府は強いてはならないとの思いを強くした。国賓招待は取り消すべきだろう。
 これがアメリカなら、「国賓待遇で」という話が出た途端、有志議員が反対決議をまとめ、時を経ず超党派、圧倒的多数で議会を通過するはず*10である。ところが、日本の国会は、与野党含め、ピクリとも動かない。
 欧米で中国批判が強まる中、習近平氏は自らを国賓として日本に招かせることで、「アジアでは中国の行動が支持され、尊敬されている」とのイメージを世界に発信しようと目論んでいる。日本は唯々諾々と協力するのだろうか。
 米議会では、下院がすでに10月15日、「香港人権・民主主義法案」を超党派で可決し、上院でもやはり香港の民主派を支援する「香港人権法案」が超党派で提出されている。
 我が国議会も超党派で「習近平主席の国賓招待は現状では不適当」と決議すれば、政府も無視はできないはずだ。「議会が取りつく島がないので諦めて欲しい*11」と中国側に「外交的に」断りを入れることができる。
 国賓として招くと決めた日本政府の判断も問題だが、何の異議も唱えない国会も、理念と外交感覚に著しく欠けていると言わざるを得ない。

 ウヨ連中が「習主席国賓訪日(予定)」にいらだってることが大変よく分かります。まあ、安倍は招待を取り消さないでしょうし、(安倍に批判的な野党も含めて)与野党ともにそれを非難しないでしょうが。


リベラル21 少数民族から見た中国革命70周年(2)阿部治平

 通説では、地代は収穫物の70%だったとされる。チベット高原では、ハダカムギなどの穀物の1人当り生産量は200キロから400キロ程度であった。来年のための種子の取り置きや、役人の出張費用を負担する「ウーラ」や、寺院への布施、さらには高利貸の搾取もあるとなると、70%を搾取されては、どんなに多めに見ても、口に入る食料は年100キロにも満たないことになる。そうならば、飢餓や逃散が起こり、大半の集落は消滅するはずである。ところがチベット人社会は、中共支配に至るまでちゃんと存続していた。「通説」が誇張であることがわかる。

 チベットキチガイ・阿部治平らしいトンデモな理論展開で吹き出しました。阿部の個人ブログならまだしもリベラル21もよくこんなトンデモを掲載できるものです。
 まずは
1)通説*12がなぜそのような見解なのか、その根拠は何なのか(当時の公文書、当時の人間の証言など)を示した上で
2)その根拠はこれこれこういう意味で根拠薄弱
という話の展開をすべきであって「とにもかくにも社会は崩壊せず存在していたから問題ない。7割も多分搾取してない」つうなら「ほとんどの社会が問題ないことになる」でしょう。古今東西、どこでも社会の崩壊などそうあることではないからです。
 阿部が悪口する文革期中国だって「中国共産党の支配体制」は揺るがなかったわけですが、だからといって「文革に問題はない」と言ったら正気を疑われるでしょう。

*1:ただし札幌市立大学名寄市立大学といった市立大学はあっても道立大学は現在存在しないようですが。

*2:よしこですら「中国が経済的に重要な存在であること」自体は否定できません。

*3:国賓待遇で来訪なら「エリザベス女王が習氏の訪英を出迎えた英国」などがすでにありますが。よしこ的には「英国は異常な国」なのか。

*4:国民の大多数は習氏訪日に「賛成しないまでもよしこほどには反対してない」でしょう。

*5:今更ながら「どこがやねん」ですね。

*6:まあ習氏訪日を非難しながら安倍をかばうには「外務官僚ガー」「茂木外相ガー」などになるでしょう。

*7:ファシズムの特徴は通説では「反共右翼」なので通常、共産党一党独裁ファシズムとは言いません。島田のファシズム定義はどうなっているのか?

*8:経済進出(一帯一路など)ならともかく、軍事的な対外膨張などどこにもないでしょう。南シナ海での紛争は領土紛争ですし。

*9:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*10:イヤー「通過しない」んじゃないですかね?

*11:自民党は「反主流派の石破を除き」もはやモリカケ疑惑すら安倍をかばう惨状なのでそんな安倍の意に反することをやるわけがないでしょう。一方、仮に野党が習氏訪日に反対しても「特定秘密保護法制定」「入管法改定」などを「野党の反対を無視して」強行した安倍が「野党が反対するから」といっても何の説得力もありません。つまりは島田が期待するような事態は発生し得ない。まあ本心で島田がこう言ってると言うよりは「安倍総理も酷いが周囲も酷い」と言って安倍をかばうための前振りに過ぎないでしょう。

*12:そもそも阿部にとって通説とは何なのか、なぜ阿部が通説と評価するのかも全く意味不明ですが