高世仁に突っ込む(2019年11月1日分)(追記あり)

ハロウィーンの渋谷に香港のデモ隊が - 高世仁の「諸悪莫作」日記

【備忘録】
二階*1幹事長「(ボーガス注:台風被害について)予測されていたことから比べると、まずまずに収まった」
河野防衛相「地元で雨男と言われた。私が防衛相になってから既に台風は三つ」
安倍首相「夢のような一ヶ月間でした」(ラグビー南アフリカ戦の後)
萩生田文科相「身の丈に合わせて、2回をきちんと選んで」
官房長官「適材適所だと思う」

 安倍の発言「だけ」は失言ではないですが、高世曰く「台風被害が出てるのに脳天気なこと言うな!」「そんな人気取りパフォーマンスを仕掛けるくらいなら、政治をきちんとやれ」つうことですかね。
 しかし、まあ、「今の政府、自民党幹部連もレベルの低い奴らだ」という感想は否定できませんね。
 二階、河野、萩生田については批判に居直り続けることが出来ず渋々とは言え発言を撤回しましたし、萩生田に至っては「英語民間検定制度の延期、見直しの可能性(現時点では可能性ですが)」に言及せざるを得なくなっています。

 26日には習近平のお面をつけて渋谷に集合。

 「くまのプーさん」人形を持ってる人間がいますが、これはプーさんが好きと言うことではなく

習主席と重ねるの嫌? 中国、プーさん映画公開認めず:朝日新聞デジタル
 中国では習近平(シーチンピン)*2国家主席がプーさんに似ているとして、政府に批判的な人たちの間で抵抗の象徴として使われ、習氏について書く際にプーさんが利用されるようになっていた。

ということでしょう。予備知識がないと「なぜプーさん?」ですが。
 「武村正義*3」が「ムーミンパパ」と呼ばれたようなもんです。
 しかし「顔が」ということではなく「小太り体型がプーさんに似ている」ということでしょうが似てますかねえ?

 前回の取材で、若者がデモに参加する前に書いた遺書を見せてくれた

 遺書ってそういう「赤の他人」に見せるもんじゃないと思うんですけどねえ。俺なら「お涙頂戴か?」と思ってかえって白けますね。

【追記】
 香港自治からの連想ですが10/31、ついにインドのモディが「カシミールを政府直轄領にしました」(新刊紹介:「経済」11月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログでも触れましたのでぜひご参照下さい)。8月に自治権を剥奪してるので「既定路線」「予想の範囲内*4」ですが、今後のさらなるカシミール情勢悪化が危惧されます。

 しかし、香港デモでは「香港の自治権を守れ」などと中国に悪口する日本ウヨ(たとえば一般社団法人 アジア自由民主連帯協議会)も、「カシミール自治権を奪った」モディに対しては何一つ批判しないのだから、まあデタラメですね(櫻井よしこら国基研に至ってはインド・日本の同盟による中国封じ込めすら主張)。
 そこには「インドは親日、中国は反日」「インドビジネスおいしいです!*5」「インドを使って中国封じ込め*6」つう思惑があるのでしょうが。
 なお、選挙で選ばれたモディが無茶苦茶やってることで分かるように「選挙で選ばれればまとも」とは全く限りません。カシミールイスラム教徒が多いのでモディ支持層であるヒンズー教過激派(インドの多数派)はこういうやり口をむしろ支持してると言われています。
 そういう意味では俺は「中国が民主化しなくていい」とはいいませんが、「民主化はむしろ民族自治に逆行する恐れがある」と思いますね。
 モディみたいなヤツが選挙で中国トップに選ばれれば「チベットウイグル自治区でなくて省にします」つう事になりかねないわけです。そして中国で一番多いのは漢民族で、彼らがチベットウイグル民族主義に理解があるかどうかは分かりません。
 しかし「モディのカシミール」は「安倍の沖縄」を連想させますね。勿論いろいろ違いはあるとは言え、どちらも「中央の思惑で地方自治を踏みにじってる」と言う意味では何も違いません。


参考

インドの中国領土権益への挑戦に強い不満=外交部_中国国際放送局
 インドは31日、(ボーガス注:既に制定済みだったが正式実施が見送られていた)「ジャンムー・カシミール再編法」を正式に実施し、(ボーガス注:カシミール州を分割し)「ジャンムー・カシミール中央直轄区」と「ラダック中央直轄区」を設立し、シュリーナガルとレーでそれぞれの責任者の就任式を行いました。これに対して外交部の耿爽報道官は、定例記者会見で「中国の領土を行政管轄範囲に取り込むもので、中国は強い不満であり、断固として反対する」と述べました。
 耿報道官は、「インドは国内法や行政区割りを一方的に変更することにより、中国の領土権益に挑戦している。このような違法で無効なやり方では、中国の実効支配*7という事実を変えることはできず、効力も一切ない。インドは中国の領土主権を尊重し、双方の協定を守り、国境問題の妥当な解決に有利な条件を作り出すために、実際の行動を持って国境地域の平和と安定を守るべきだ」と述べました。

パキスタン インドによるカシミール地方の直轄化を非難 | NHKニュース
・インドが10月31日、パキスタンとの間で領有権を争うカシミール地方の州を政府の直轄地にしたことについて、パキスタン外務省は、一方的かつ違法な行為だとして強く非難しました。
・そのうえで、「自治権が撤廃されたことし8月以降、カシミール地方では外出禁止令が続けられ、住民たちの移動が制限されている。女性や子どもたちも違法に拘束されている」などと指摘し、インド側に対し、速やかな自治権の回復を求めました。
 一方、インド政府は、今回の措置について、「経済発展を進め、治安を安定させるためだ」としていて、モディ首相は、カシミール地方の州を政府の直轄地にした意義を強調しています。

インドのカシミール直轄化に在日パキスタン出身者が抗議活動 | NHKニュース
 インド政府はことし8月に自治権を撤廃したカシミール地方の州について統治を強化するため、31日から政府の直轄地にしました。モディ首相は演説でその意義を強調しましたが、現地のイスラム教徒や領有権を争うパキスタンからの反発が強まることは避けられない見通しです。
 インド政府はことし8月、カシミール地方で実効支配するジャム・カシミール州で、70年にわたり認められてきた自治権について「憲法で認められた一時的な措置にすぎない」として撤廃しました。
 さらにインド政府は統治を強化するため、31日からこの州を2つに分割し、それぞれを政府の直轄地にしました。
 これについて、モディ首相は31日、西部グジャラート州*8で演説し「自治権は分断とテロしかもたらさなかった*9。国内のほかの地域との間にあった壁はなくなった」と述べ、意義を強調しました。
 今回の措置によってインド政府は行政のトップを派遣したり、法律を直接、適用したりすることが可能になります。
 インド政府は「経済発展を進め、治安を安定させるためだ」としていますが、現地住民の多数派を占めるイスラム教徒や、領有権を争うパキスタンからの反発が強まることは避けられない見通しです。
パキスタンで抗議デモ
 インドがカシミール地方の州を政府の直轄地にしたことを受けて、パキスタンが実効支配するカシミール地方のムザファラバードでは地元の住民など1000人以上がインド政府に抗議してデモ行進を行いました。
 参加した人たちは「カシミール地方に自由を」などとシュプレヒコールを繰り返したり、インドの国旗に火をつけて「違法な占領をやめろ」などと叫んだりしていました。
 参加した男性は「カシミール地方では外出禁止令が続いており、住民の自由が奪われている。食料や医薬品も不足しており、事態の改善に向けて抗議活動を続けていく」と話していました。

インドのカシミール直轄化に在日パキスタン出身者が抗議活動 | NHKニュース
 インドがパキスタンとの間で領有権を争うカシミール地方の州の自治権を撤廃し、今月末に中央政府の直轄地にするとしているのを前に、日本に住むパキスタン出身の人たちが都内で抗議活動を行い、自治権の回復を訴えました。
 インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方をめぐっては、インド政府が実効支配するジャム・カシミール州の自治権を8月に撤廃し、今月末から中央政府の直轄地にするとしています。
 こうした中、日本で暮らすパキスタン出身の人たちおよそ100人が都内のインド大使館前で抗議活動を行い、自治権が撤廃されたジャム・カシミール州でインド当局が住民に暴力をふるっているなどとして人権侵害をやめるよう訴えました。
 またパキスタン大使館でも抗議集会が開かれ参加した人たちは自治権の撤廃後、2か月以上にわたって住民に外出禁止令が出されていることなどを非難し、自治権の回復を訴えました。
 ジャム・カシミール州に親戚がいるという男性は「現地では通信が遮断され、2か月以上、連絡が取れない。日本にはパキスタンとインドの間に入って、問題を解決できるよう支援してほしい」と話していました。

*1:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:八日市市長、滋賀県知事を経て代議士。新党さきがけ代表、細川内閣官房長官、村山内閣蔵相など歴任。現在、地域政党チームしが特別代表。

*4:と言うか「8月の自治権剥奪」に続いて、速攻で「9月中に直轄化したかった」のが国内外の批判を恐れ、10月末の今まで延び延びになっていただけですが。

*5:しかしそれいったら中国ビジネスの方がインドビジネスより「ずっとおいしい」でしょうに。そういう理解がない産経や国基研などには呆れます。

*6:まあ無理ですね。インドはそういうこと考えてないでしょう。

*7:中国はカシミールの一部を実効支配している。

*8:モディが過去に州首相を務めた。

*9:中国政府ですら「戒厳令は発動しても」ウイグルチベット、香港の問題でこんなこと(自治区一国二制度には害しかなかった等)言わないし、ましてや自治区分割だの直轄領化だのしないと思うんですが。そして中国に対するのに比べて欧米のインド批判が弱いのがねえ(やはり中国批判のバックには反共主義?)。まあ中国批判だって「中国ビジネスに配慮して」天安門事件当時に比べたらそれほど厳しいわけではないですが。