今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年11月23日分)

【ソウルからヨボセヨ】韓国は日本の防波堤か - 産経ニュース

 文在寅*1ムン・ジェイン)大統領が先ごろテレビ討論で日韓の安全保障問題に触れ「日本はわれわれの防波堤の役割によって自らの安保を維持している」と説教めいたことを語った。

 黒田の指摘が事実ならば、小生的には「意外(そして失礼ながら、がっかり)」の感がありますね。
 山県有朋*2の有名な「主権線(日本のこと)と利益線(日本の利益を守るために日本の影響下に置く必要がある場所。具体的には朝鮮や満州)」演説や、昭和戦前期の「満蒙は日本の生命線」を連想させる言葉を文大統領が言うとは思いませんでした。
 こうした物言いは山県や昭和戦前期のウヨが「朝鮮や満蒙」を見下していたように「韓国差別」を助長しないか、つう疑念を感じますね。
 別に韓国は「日本の(反共?)防波堤」になるために存在してるわけではないからです。
 またこうした防波堤論は「防波堤にするには日本が直接支配した方がいい」と戦前においては「朝鮮や満州を植民地支配すること」の正当化理論にもなってきました。
 そもそも防波堤も何も中国もロシアも北朝鮮も日本侵攻なんぞ考えてないでしょうよ。


日本政府高官「ほとんどパーフェクトゲーム」 GSOMIA 米国が韓国に圧力かける構図に(1/2ページ) - 産経ニュース
 何が「パーフェクトゲーム」なのか。韓国は「米国も続行しろとうるさいし、停止したら日韓関係だけでなく米韓関係まで悪化する恐れがある。日本がそれなりに交渉する気なら、停止を一時先送りにする、WTO提訴も当面見合わせる」といってるだけです。
 結局「日本外交の勝利でも何でもなく」単に「今回は米国のごり押しに韓国が抵抗しきれなかっただけ」の話です。
 結局、「ホワイト国除外」などで話がつかなければ、ジーソミアは効力停止になるし、WTO提訴にもなるでしょう。強がって虚勢を張ってるのか、本気で韓国をなめてるのか知りませんが、ばかばかしいにもほどがある。正直、こんなげすな「嫌韓国・極右政権」が国民多数に支持されてるというのだから「日本は未だに韓国差別の極右国家なのか」「戦前と何が変わったのか?」「戦後七〇年間いたずらに時間を浪費してきたのか」という絶望的思いを禁じ得ません。
 なお、米国が「ジーソミアを続けろ」と韓国にごり押ししたのは単に「自国の目先の利益しか考えてないから(ジーソミアが続きさえすれば後はどうでもいいという考えだから)」です。別に安倍の説明とやらに納得したわけでも何でもない。
 米国がまともな国なら「とにかくホワイト国除外などやめろ」と安倍の方に圧力をかけていたでしょうにねえ。
 まあ、とはいえ相手はトランプです。
 「誰のおかげでジーソミアが続けられたと思ってるんだ」と安倍に恩に着せ、何(米国産農産物の大量購入など)を要求するか分かったもんではありません。とはいえ、安倍も安倍支持層も「泣く子とトランプには勝てない」と米国にへいこらすることが習い性になってるのでそうしたことに屈辱も疑問も感じないのでしょうが。安倍や支持層が「でかい態度がとれる」のは韓国や沖縄など目下扱いした相手だけというのだから全く呆れた話です。

*1:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*2:第1次伊藤、黒田内閣内務相、第2次伊藤内閣司法相、首相、枢密院議長、参謀総長などを歴任。元老の一人。