今日の産経ニュース(2019年11月24日分)

【書評】『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』 - 産経ニュース

 先の大戦で「日本=悪玉」だったという東京裁判史観が現在も国際社会を覆い尽くしている。

 「やれやれ」ですね。覆い尽くしてるも何も「日本=悪玉」つうのはサンフランシスコ平和条約など戦後国際秩序の大前提ですからね。

 戦争とは国益の激突であり、悪玉・善玉など恣意(しい)的なプロパガンダにすぎないことを教えてくれる。

 そこまで言い切るなら「朝鮮戦争北朝鮮批判すること」も「中越戦争で中国批判すること」もやめてほしいもんですね。しかし産経の言う「戦争はお互いに言い分があり一方を悪と決めつけるのは不当」という言い訳は「日本の戦争限定」でしか出てこないのだから全くインチキです。


甘利明氏、女系天皇「最終的選択として容認すべき」 - 産経ニュース
 第一次安倍内閣経産相自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相、自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)という「安倍の子飼い」甘利がこんなことを言うとは、安倍も「そういう方向に傾いてる」んでしょうか。


自民・甘利氏、女系天皇「積極的に容認したわけではない」 - 産経ニュース
 ウヨ方面の反発に速攻でヘタレだしたわけですが、「女帝導入」を全く考えていなければこういうことは言わないでしょう。

「将来、男系男子の継承が存続の危機に陥ったときに備えて、いろいろな議論をしておくべきで、もうこれ以外ないというときに結論が出てくるのではないか」

 言葉を素直に受け取れば、完全に投げやりですね。ウヨ方面の反発に恐れをなし「悠仁君即位後に男子が生まれないとき」になれば「女帝は認められるんじゃないの?」「いよいよとなったときは女帝も認められるんじゃないの?」つう話ですから。当面「いよいよ」なんてことはないわけですから「安倍政権では何もしない」といってるようなもんです。ただしさすがに「元皇族復帰」なんてやる気はなさそうです。

 岸田文雄政調会長は25日の記者会見で「皇室の長い歴史、伝統を考えた場合、女系天皇は慎重に検討すべきだ」と話し、二階俊博幹事長は「(甘利氏は)個人の意見を述べられたのではないか。私からコメントする必要はない」と述べた。

 本気で言ってると言うよりは全員、ウヨ支持層にびびってるんでしょう。「そこまで自民党に対するウヨの影響力は強いのか?」と仰天ですね。国民多数派は女帝容認の訳ですから。最近こうなったのか、「三角大福中」のような昔からこうだったのか?


【日曜経済講座】マネーゲームで経済成長はゼロの日本 金融偏重で国内は貧困化 編集委員 田村秀男 - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めませんが、タイトルだけでも「安倍政権の経済政策批判」ということはわかります。それでも「どうせ産経」なので「安倍政権に退陣してほしい」などとはならないわけです。とはいえ、産経記者でも、阿比留などとは違う、「ある程度まともな田村秀男」は「安倍政権の経済政策万々歳」とは恥ずかしくて言えないわけです。


【主張】桜を見る会 花見をやっている場合か - 産経ニュース

 問題がここまでこじれた以上、来春の中止だけではなく、首相在任中の中止も決めるべきだろう。

 全体の論調としてはもちろん「花見のことなんかどうでもええやないか。首相ももう花見は辞めるというてるやないか(→そんなんで過去の税金私物化、公選法違反疑惑がちゃらに出来るか!)」「そんなことより国政の重要課題を野党は問題にしろ(→不正追及と関係ないだろ。大体、細川政権時代は佐川ヤミ献金疑惑を、民主党政権時代は鳩山首相故人献金問題や小沢幹事長・西松問題を騒いでたのは手前ら産経だろ!。自民の疑惑だけ黙認とかふざけんな)」という安倍擁護ですが、 産経ですらここまで言い出したことが注目されますね。
 まあ「首相在任中」てもういい加減あの男には一日も早くやめてもらいたいですが。

 曖昧な招待基準*1に加え、異常に膨れあがった参加者の数を見れば、「桜を見る会」を選挙目当てに私物化したと批判されても仕方あるまい。

 「仕方あるまい」ではなく明らかに私物化ですが、産経ですらここまで言い出したことが注目されますね。

 パソコンでデータ管理するご時世に、招待者名簿を内閣府が破棄したのは解せない。知られると困る、何か後ろめたいことでもあるのかと疑われるだけだ。こうした対応は、長期政権の緩み以外の何ものでもなかろう。

 「疑われる」ではなく森友の公文書改ざんに続く「明らかな証拠隠滅(勿論安倍の指示)」だし、こうした対応は「長期政権」云々は全く関係ない。
 そもそも「役所を使った不正行為」なら「短命に終わった」第一次安倍内閣でも「教基法TMやらせ質問疑惑」が発覚しています(例えば
「やらせ」 8回中5回/教育タウンミーティング 政府が調査報告「さくら」65人に謝礼/国が動員71回/タウンミーティング/政府、世論誘導認める参照。やらせ質問自体は小泉内閣ですが、政府幹部だった安倍がノータッチとも思えません)。
 「自らの利益のためなら不正を平気でやる、それこそが安倍という男」と言うだけの話です。

 米議会は、ウクライナ疑惑をめぐるトランプ大統領への弾劾調査で与野党が激しく対立しつつも、香港人権法案を超党派で可決し、やるべきことをやっている。

 産経の言う「やるべきこと」とは要するに「憲法改正国民投票法の改正」のことですが、野党は「やるべきでない」としてるのだから「やらない」のは野党の論理では何ら非難されることではない。大体、自民支持層ですら「今国会で改正したい」という人間は皆無でしょう。
 そして米国は「ウクライナ疑惑をめぐるトランプ大統領への弾劾調査」をやってるわけです。日本だって「桜を見る会疑惑」が追及されるのは当たり前の話です。

*1:どう見ても招待基準などなかったのでしょう。つまり政治家(特に安倍首相など大物政治家)の要望はノーチェックで通したと。