今日の産経ニュース(2019年11月27日分)

石破氏「論評しない」と静観 側近の首相4選条件付き支持 - 産経ニュース
 素直に考えれば「鴨下*1の裏切り」でしょうが、石破*2も「鴨下が石破派役員」であるがゆえに「まずは真意をただしたい」というしかないのでしょう。しかし、「総裁任期終了などまだ当面先」で「桜を見る会疑惑が表面化した」のに「党員の支持があれば安倍四選も否定しない」とは冗談も大概にしてほしいですね。


【産経抄】11月27日 - 産経ニュース

・日本は国連で2年前に採択された核兵器禁止条約に署名していない。
・これに対してバチカンは、すでに署名、批准を終えている。
・元首でもある教皇は、被爆地、広島でのスピーチで「核抑止」自体を否定した。
「(ボーガス注:使用しなくても?)核兵器の所有も倫理に反します」。
・この演説について朝日新聞夕刊の「素粒子」は、「核禁条約に背を向ける首相はどう聞いた」と、安倍晋三*3首相を揶揄(やゆ)していた。

 「安倍の名誉(?)」のために断っておけば核廃絶に話を限れば消極的なのは歴代自民党政権が全てそうであり、「安倍以外の自民党総理はやらないであろう無法(モリカケ疑惑、桜を見る会疑惑、ニッキョーソヤジ、ホワイト国除外など)」と違い、安倍一人が悪いわけではありませんがそれはさておき。
 もちろん「どう聞いた」かは即答できますね。「知ったことか」でしょう。安倍という男は相手がローマ教皇(法王)のいう権威者だろうが、自分と対立する意見に耳を傾けるような男ではありません。さすがにローマ教皇相手に悪口するほど、無謀でもないわけですが、それは単に「教皇の持つ政治力を恐れてるだけ(つまり下手に教皇に悪口すると全世界のカトリックが安倍の敵に回るのでそれを恐れてるだけ)」です。もちろんこうした「対立意見への無礼な姿勢」は安倍だけでなく、「安倍支持者」「産経」もそうでしょうが。

 首相はカトリック教徒ではない。

 そう言う話じゃないでしょうに。つうかその理屈だと、ウィキペディア「日本のクリスチャン有名人一覧」によれば「カトリック教徒」であるが、明らかに核廃絶論者ではない「麻生太郎*4」「曾野綾子(政治家じゃないですが)」は産経的にどうなるのか。

 政治家と宗教家の立場は、決定的に違うのである。

 「宗教家は常に道徳的である必要があるかもしれない。しかし、政治家は目的達成のためにはあえて不道徳なことに手を染める必要もあるだろう。きれい事だけでは政治は出来ないと思う」というのは、ある意味一面の真実ではあります。しかしそれは

・政治家(福田赳夫*5首相)にとって、日本赤軍に身柄拘束された日本人を解放するためには、「被害者が帰るのであれば」身代金支払いによるバーター取引もやむを得ない。テロ組織になぜ金を出すのかなんてきれい事言っても仕方が無い
・政治家にとって、いかに中国が人権問題を抱えていようとも「中国ビジネスの重要性」を考えれば人権問題批判一本槍というわけにはいかない。海部*6内閣の対中国ODA再開も、宮沢*7内閣の天皇訪中も、安倍内閣の「昨年5月の李*8首相・北海道訪問に安倍首相が異例の同行」「一帯一路参加表明」「来年春の習*9主席国賓訪日(予定)」もやむを得ない
・政治家にとって、拉致問題を解決するためには、「拉致被害者が帰るのであれば」経済支援による北朝鮮とのバーター取引もやむを得ない。拉致という犯罪を実行した加害者になぜ金を出すのかなんてきれい事言っても仕方が無い。日朝平壌宣言が「国交正常化時の経済支援」を約束しているのは何ら問題ではない
・政治家にとって、北方領土問題を解決するためには、「島がかえるのであれば」経済支援によるロシアとのバーター取引もやむを得ない。日本領土の侵略者になぜ金を出すのかなんてきれい事言っても仕方が無い

と言うような話であって「安倍が核廃絶に背を向けてること」を正当化する話ではない。


【主張】日韓対話で応酬 不毛な抗議は認められぬ - 産経ニュース

 日本が問題視する韓国の輸出管理体制の脆弱(ぜいじゃく)性が改まらなければ撤回はあり得ない。

 「徴用工判決、慰安婦銅像」への逆ギレのくせに、こういうウソが平然と付ける神経には心底呆れます。
 ならば「輸出管理体制の脆弱性」とやらが改まれば「徴用工判決、慰安婦銅像」については「今のままで何ら問題ない。ホワイト国除外やフッ化水素水の事実上の禁輸などはやめる」のか。
 そもそもその「脆弱性」とやらは具体的に何であって、韓国が何をすれば「改まったことになる」のか。韓国側が「脆弱性を改めろというなら具体的に何をしてほしいのか、指摘してくれ。そうすれば出来る限り対応する(我々は脆弱性などないとは思っているが)」と「ある意味当然すぎるほどの対応」をしてるのに「ではホニャララを是正して下さい」などという応答は安倍政権も産経も何一つしないくせに何を言っているのか。
 脆弱性など何一つ是正しなくても「徴用工判決、慰安婦銅像」で「産経や安倍の希望する方向に話が仮に進むなら*10」今すぐにでも「ホワイト国除外やフッ化水素水の事実上の禁輸などはやめる」だろうによくもここまで恥知らずなことが言えるもんです。もはや「安倍政権終了」以外には残念ながら話が前に進みそうにないですね。政権交代せず自民政権であっても安倍でなく「石破*11や石原*12、岸田*13が首相」ならもう少しまともな対応じゃないか。その意味では安倍支持者の支持理由「他に代わりが無い」どころか「安倍以外なら基本、首相は誰でもいい(首相候補として名が上がる連中で安倍ほど酷いバカでクズもいないので)」が俺の気持ちですね。

 対日なら何でも許されるとの甘えはもはや許されないと韓国は厳しく認識すべきである。

 おいおいですね。韓国側には何ら非などない。むしろ産経や安倍の方が「目下、格下の国相手なら何でも許される」という思い上がりがあって「格下扱いしてる韓国」に無理難題言ってるだけでしょうよ。しかし「格下扱いできないと思ってる経済大国(あるいは政治大国、軍事大国)・中国やロシア」には領土問題(ロシア)や日本人身柄拘束問題(中国)などでここまで居丈高な態度がとれないのが安倍であり、それを安倍支持層も容認してるのだから実に滑稽で醜悪です。


【野党ウオッチ】国民・森裕子氏を突き上げる維新 日頃の不満爆発(1/4ページ) - 産経ニュース
 維新が「第二自民党」として自民応援と野党の揚げ足取りに励むくだらない存在だと言うことが改めてよく分かる記事です。
 そしてこんなもんを得意げに取り上げる産経が「自民党機関紙も同然だ」ということもよくわかります。
 そもそも森氏*14の行為は「悪意のない単純ミス(故意に原の住所を公開したわけではない)」であり、当人も謝罪しています。
 原本人も法的措置を執るなどの構えを「少なくとも表向きは見せてない」のに維新が「個人情報侵害だ」と吹き上がるのはおかしい。
 「森友加計疑惑」「桜を見る会疑惑」などのような悪意の不正行為と同一視する維新や産経の方がおかしい。

 森氏は10月15日の参院予算委員会で、原氏がWGに絡んで不正を犯したかのように批判し「国家公務員だったら、斡旋(あっせん)利得収賄で刑罰を受ける」と言い放った。森氏は、一部の報道を根拠にしたようだが、原氏は明確に否定している。
 維新は申入書で、森氏が「十分な事実関係の調査もなしに根拠のない誹謗(ひぼう)中傷を行い、不正に関与したかのような印象を形成したことは許されるべきではない」と厳しく指摘した。

 おいおいですね。原が否定してるから何なのか。
 ならば「プーチンが否定したら」リトビネンコ暗殺にはプーチンは関与してないことになるのか。中国が「ウイグル強制収容所などない、一部の欧米メディア報道はフェイクニュース」といったらそんなもんはないことになるのか。北朝鮮が「金正男暗殺など我が国には関係ない」といったら正男暗殺は北朝鮮とは関係ないことになるのか(まあ、たとえは何でもいいですが、アンチロシア、アンチ中国、アンチ北朝鮮の産経が絶対に認めないであろう例を挙げてみました)。どこの世界に「私は不正をやりました」と正直に認める人間がいるのか。
 蓮舫*15が「法律上何の問題も無い」と釈明していたのに「二重国籍ガー」と不正であるかのように騒いでいた産経は何なのか。
 そもそも何の根拠もなく「大阪市労組に不正があるかのように誹謗した前科のある維新」がよくもこんなことがいえたもんです。

 憲法51条では、国会議員が国会内で語った言葉は国会の外で(ボーガス注:民事、刑事上の法的)責任を問われないと規定している。

 もちろんこの条文を口実に国会であること無いこと誹謗発言でも困りますが、一方で「名誉毀損云々」で「追及すべき問題」を国会議員が躊躇しても困るわけです。で、森氏の行為などは「原の不正行為があると断言は出来ないかもしれないが、名誉毀損を恐れて国会議員が追及しないというのもまずい」「不正の疑いは全面的には否定できない」という憲法51条が想定した典型的ケースでしょうよ。
 つうか「憲法51条を悪用してデタラメな発言」つうならむしろ、産経好みのウヨ議員が日本共産党相手にやってることではないのか。
 しかし前から不思議ですが維新支持者ってのは何を理由に支持してるのか。維新と自民には何ら違いは無いし、であるならば「議席数がより多く与党でもある自民を支持すればいい話」なんですがね。
 

拉致問題の早期解決を 拉致被害者の地村さん、家族会の横田さんが福井・敦賀で訴え - 産経ニュース
 「地村さんってこんな残念な人だったんだ(呆)」と思いますね。拉致が風化してる(拉致に国民が興味を失ってる)のは事実ですがそれは「解決の展望が見えないから」であって、であるからこそ「啓発活動」してどうにかなることではない。
 まあ、これが「黒人差別」だの「セクハラ」だのなら「黒人や女性に差別意識を持つ人間が多いからなかなか解決の展望見えないのも仕方ないよね(でも徐々にではアレ状況は良くなってると思う)」「啓発活動して差別意識をなくすこと、減らすことが大事」といえるでしょうが、拉致問題はそう言う「人権問題一般」とは違う話でしょうよ。日朝間で外交決着すれば解決する問題です。で外交決着しないのは交渉相手・北朝鮮経済制裁してケンカを売るからでしょうに。なんでその程度の事も分からないのか。
 どこの世界にケンカを売る人間と交渉したがる人間がいるのか。


白鵬の「かち上げ」に苦言 横綱審議委員会「見苦しい」 - 産経ニュース
 コメ欄でアンドリュー・バルトフェルドさんも批判していますが「横審はバカか」ですね。
 かちあげも張り手もルール違反ではない。
 それを「横綱のあるべき姿はいわゆる四つ相撲(がっぷり四つに組んだ上で寄り切ったり投げたりする)」と勝手に決めつけて「見苦しい」などと非難するのは馬鹿げています。
 いや「そう言う価値観を個々の相撲ファンが表明する」のはその人間の勝手です。
 しかし横審という「相撲界の権威」が「苦言」「相撲界の常識」「あるべき相撲道、横綱の姿」として主張するのは話が別です。
 白鵬が「年齢をとると体力も衰えて四つ相撲も難しくなってくる。プロにとって一番大事なのは勝つことではないのか。なぜルール違反でもない行為を非難されなければならないのか」「とっとと負けて引退しろというのか」という趣旨のこと(もっとソフトにですが)をいい反発するのも当然でしょう。
 横審の言ってることは「過去に剛速球でならしたプロ野球投手」が年齢の衰えから「カーブやフォーク」など変化球でかわす投球に変えたときに「見苦しい」というのとどこが違うのか。相撲以外でそんな「変な美意識の押しつけ」が出てくるスポーツはまずないわけで「はあ?」ですね。
 むしろ白鵬の張り手やかちあげになすすべくなく負けてる若手を「ふがいない」といって怒るべき話ではないのか。張り手やかちあげすればそれだけで簡単に勝てるつうわけでもないでしょう。
 とはいえ横審もここ数年「白鵬の活躍がなければ興業が寂しいこと」は否定できず「苦言(?)」も少し腰が引けていますが。

*1:第一次安倍、福田内閣環境相自民党国対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*2:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*3:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二~四次安倍内閣副総理・財務相

*5:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*6:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相を経て首相

*7:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*8:中国共産主義青年団中央書記処第一書記、河南省長・党委員会書記、遼寧省党委員会書記、第一副首相などを経て首相(党中央政治局常務委員兼務)

*9:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*10:ありえないでしょうが

*11:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*12:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任

*13:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*14:野田内閣文科副大臣、「国民の生活が第一」幹事長代行、日本未来の党副代表、生活の党代表代行、自由党幹事長兼参議院会長などを歴任

*15:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党代表などを経て立憲民主党副代表兼参議院幹事長。