黒坂真に突っ込む(2019年12月1日分)

■黒坂ツイートにコメント

黒坂真リツイート
 はい。宮本顕治さん*1には、明治の知識人の雰囲気がありましたね。
・ラチャプラ
‏ 故中曽根氏*2は、宮本さんの葬儀で「時が、時なら宮本さんは宰相の器であった」と最大級の弔辞を贈りました。

 吹き出しました。「反共極右」黒坂もお仲間ウヨもそんなことは一言も思ってないでしょうに「宮本氏に比べたら、現在の共産党執行部(志位委員長、小池*3書記局長など)は小物」とはよくもいったもんです。共産党側(志位委員長など)としても「いや俺は宮本氏などと比べても小物ではない」など言う自画自賛は言いづらいでしょうし、実害もないので苦笑するだけでしょうが。
 安倍ですら「三角大福中(三木*4、田中*5、大平*6、福田*7、中曽根)など過去の自民党幹部に比べ安倍は小物(実際、そうだと思いますが)」といわれて「いや、俺は大物だ」とは言わないでしょうしね。
 まあ中曽根のこうした「弔辞*8(?)」は本気とはとても思えません*9が、中曽根レベルの「ある程度まともな保守」ならある程度、説得力もあるかもしれない。黒坂やお仲間ウヨがこんなことを言っても何の説得力も無い。
 しかも別ツイートでは「中曽根氏への池内さおり氏ツイートが無礼だ(俺の要約)」と言い出すのだから「はあ?」ですね。
 「自ら回想録に書いた慰安所設置について、後で「覚えてない」ととぼけるとは中曽根氏は卑怯だ」「生前、この件について慰安婦に対し謝罪してほしかった」のどこが無礼なのか(この件については黒坂真に突っ込む(2019年11月30日分) - bogus-simotukareのブログでも論じましたが)。
 正当な批判でしょうよ。「追悼すること」は「批判しないこと」とは違うし、「批判すること」は「無礼な悪口雑言」とは違う。そしてそうした中曽根批判は宮本氏が今も存命だとして彼も中曽根に対してしたでしょう。
 この点は

澤藤統一郎の憲法日記 » 改憲・軍拡・新自由主義路線開拓者中曽根康弘と、追随者安倍晋三。
中曽根康弘が亡くなった。死者に対する辛辣な批評は慎みに欠けるものというのが通り相場。どうしても矛先鈍るものとならざるを得ない。が、この怯みに乗じられてはならない。
歴史修正主義*10改憲志向・軍拡路線・戦後民主主義否定・新自由主義市場原理主義規制緩和政策において、中曽根は明らかに安倍晋三の先輩である。中曽根こそが安倍政治の源流、中曽根の死に際してその業績など持ち上げてはならない。弔意の押しつけなどもってのほか。

として澤藤統一郎氏*11も中曽根を批判してますが全く同感ですね。
 

黒坂真
‏ 吉岡正史さん。日本共産党は、日韓条約、日韓請求権協定は無効という立場なのですね。

 「彼らの主張に賛同するかどうかはともかく」、吉岡氏も日本共産党も、韓国政府も「ほとんどの徴用工判決支持者」もそんなことは一言も言ってはいません。
 彼らは「日韓条約、日韓請求権協定は徴用工問題については何ら触れておらず、従って何の解決策にもなっていない(従って、徴用工判決を違法だの不当だの言う安倍政権は間違ってる、むしろ徴用工判決に従った解決を目指すべきだ)」といってるに過ぎません。
 それが「日韓条約、日韓請求権協定は法的に無効」に見えるのなら黒坂がバカだし、「自分の主張がデマだと知りながら垂れ流してる」のならクズです。
 とはいえ、産経など黒坂並みのデマ屋は日本ではゴロゴロいますが。

*1:党書記長、委員長、議長を歴任

*2:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*3:党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

*4:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣科学技術庁長官、自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*5:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*6:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*7:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*8:実際に弔辞なのか単なる追悼コメントかは分かりませんが

*9:そもそも最大野党党首でもない「文芸評論家出身」の宮本氏の何が「時が、時なら宮本さんは宰相の器」なのか。これが「野党時代の自民党総裁」でありながら、首相になれなかった河野洋平氏や谷垣禎一氏ならまだしも。

*10:中曽根自身は安倍のような「南京事件否定論支持」などはしてないと思うので「歴史修正主義」といえるかは疑問でしょう。例の「単一民族発言」にしても無神経な発言とは言え「積極的にアイヌ同化を正当化した」とまではいえない気がします。「改憲志向・軍拡路線・戦後民主主義否定(スパイ防止法案のことか?)・新自由主義市場原理主義規制緩和政策において、中曽根は明らかに安倍晋三の先輩」という指摘には異論はありませんが。

*11:著書『「日の丸・君が代」を強制してはならない:都教委通達違憲判決の意義』(2006年、岩波ブックレット