「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年12/20分:荒木和博の巻)

大森勝久氏の新しい論文です: 荒木和博BLOG
 安倍に悪口雑言する日本にとっての最大の脅威は侵略大国の中国とロシアの尖兵である反日の安倍首相である | 新・大森勝久評論集なんて大森論文を好意的に紹介しながら「モリカケ桜を見る会疑惑」では「野党の言いがかりだ、安倍さんは悪くない」と強弁する荒木も本当に意味不明な男です。
 それはともかく大森論文に突っ込んでみましょう。なお、安倍が「尖兵」ではないにせよ「ウヨが敵視する中露」にたいし、「安倍の思惑が何でアレ」好意的言動をしていることは確かです。大森氏の陰謀論は論外としても、ウヨ連中がこうした安倍の言動を黙認してるのはおかしな話です。おそらく安倍以外の首相なら「中露に甘い」と悪口してるでしょう。

 トランプ氏は11月11日、ベトナム・ダナンでプーチン*1と首脳会談をした。トランプ氏はこの会議に関して記者団に、「北朝鮮の核・ミサイル問題について、ロシアは大きな助けになる。プーチン氏とは非常に良い関係を持てる可能性がある」と語った。

 こうしたトランプ発言を敵視する大森氏ですが「トランプ外交をどう評価するにせよ」、現実問題、北朝鮮の核問題において「北朝鮮に対して大きな影響力を持つ」ロシアの意向を無視することは全く現実的ではないでしょう。ロシアの協力を得ずして北朝鮮問題が解決できるとは俺は思いません。そうした意味ではトランプ発言は全く正しい。
 「ロシアの北朝鮮に対する態度は、北朝鮮に不当に甘く道徳的でない」などと言ったところである意味、無意味です。

 安倍氏は昨年10月26日、中国北京を訪問して独裁侵略者・習近平*2と首脳会談を行い、「競争から協調へ、日中関係を新しい時代へと押し上げていきたい」と表明した。そして日中は「安全保障分野や経済分野で日中関係を競争から協調へと新たな段階に発展させること」で一致したのである。第3国での日中企業によるインフラ整備などの経済協力も推進する。中国の「一帯一路」への協力参加だ。「通貨交換協定」も10倍規模にして再開させるのである。

 こうした安倍を「中国に屈服してる」と悪口する大森氏です。大森氏のようなウヨの立場では「ある意味当然の批判」でしょう。
 問題は大森氏以外のウヨ(国基研理事長の櫻井よしこ、副理事長の田久保など)が卑怯にも「安倍の対中国外交」について「安倍を批判もせず、しかし支持もせず、曖昧にごまかして逃げてること」でしょう。
 なお今月末、安倍は訪中し、習主席と会談予定ですが、そこでどんな合意がなされ、ウヨ連中(もちろん大森氏や荒木を含む)がどう評価するのか、今から楽しみです。

 日本共産党は一定程度、中国とロシアを批判している。安倍首相は日本共産党をはるかに上回る反日共産主義者であることがわかる。彼は中国とロシアの尖兵である。

 高世仁ならまだしも、「安倍を共産主義者呼ばわりする」非常識極右の大森氏に褒められてもあまり嬉しくないのですが、確かに日本共産党の方が安倍より中露に批判的でしょう。 


反日嫌韓【調査会NEWS3143】(R01.12.19): 荒木和博BLOG

 今まだ具体的な証明まで至らないのですが、韓国で反日、日本で嫌韓を煽っている勢力の一部に重なる部分があるような気がしています。
 やはり北朝鮮につながる勢力が関わっている場合が少なくないと思っています。

 「アホか」ですね。
 荒木の言う「反日」とは「安倍のホワイト国除外」「安倍の河野談話否定」などを批判する人々ですね。
 一方、荒木の言う「嫌韓国」はそうした批判を「言いがかりだ、安倍が正しい」と居直る連中です。どこに重なる部分があるのか(ちなみに俺の立場は荒木のいう「反日」であり「嫌韓国を否定する立場」です)。
 反日ならまだしも、あるいは「北朝鮮的な嫌韓国(自由韓国党など韓国ウヨへの悪口)」ならまだしも、「安倍的な嫌韓国」のどこが「北朝鮮につながる勢力」なのか。
 大体、「安倍的な嫌韓国」は荒木本人や「荒木のウヨ仲間(救う会会長の西岡、副会長の島田、国基研理事長の桜井、副理事長の田久保など)」ではないのか。
 「私、荒木やウヨ仲間の嫌韓国はきれいな嫌韓国だが、一部の嫌韓国には韓国で反日を煽って日韓関係破壊(そして北朝鮮アシスト?)を画策する奴がいる。そう言う奴は汚い嫌韓国でダメだ。でも私やウヨ仲間の嫌韓国はきれいな嫌韓国で違う」なんて主張に何の正当性、合理性があるのか。
 「嫌韓国は北朝鮮を利する(荒木)」というならまず「隗より始めよ」、荒木とそのウヨ仲間が嫌韓国をやめるべきでしょう。まず、荒木はウヨ仲間と共に「安倍のホワイト国除外」を批判し、「駐韓日本大使館前に少女像があることに何の問題があるのか、銅像撤去要求など日本政府は辞めなさい」とでもいったらどうか。
 そもそも「正当な日本批判」は反日ではないし、もちろん「北朝鮮云々」と言う話でもない。
 「正当な日本批判」を反日呼ばわりするのは「原爆ドームを反米呼ばわり」するくらい馬鹿げています。
 俺は荒木らウヨの言う「反日」とは「正当な日本批判」にすぎず、それを「反日呼ばわりする」のは「醜い逆ギレ、居直り」だと思っています。どっちにしろ、そんなことと「荒木の建前」である「拉致解決」と何の解決があるのか。
 いずれにせよ、荒木にとって大事なことが拉致解決ではなく、「反共に基づく反北朝鮮」や「戦前日本美化に基づく嫌韓国」であることがよくわかります。荒木なんぞと家族会が付き合っていては拉致解決などあり得ない話です。
 

 反日のはずの文在寅*3大統領が寿司大好きで、奥さんは裏千家で娘さんは国士舘*4に留学していました。チョ国元法相の記者会見のときのボールペンが日本製だったとか、韓国の反日マスコミでもテレビカメラは皆日本製とか、北朝鮮の長年の血のにじむような工作の積み重ね*5も意外と砂上の楼閣のように感じられるのです。

 言ってることが意味不明ですね。
 ならば「中国共産党一党独裁」に批判的な人間が、中国旅行して中華料理を楽しんだらおかしいのか。中国の工場で生産された百円ショップの製品を購入したらおかしいのか。
 「トランプ政権の外交政策」に批判的な人間が「マクドナルドのハンバーガーを食べたり、ハリウッド映画を観たりしたら」おかしいのか。
 荒木のような「文政権の対日政策を敵視する」嫌韓国ウヨは「韓流ドラマを見たり、韓国料理を楽しんだりしたら」おかしいのか。
 もちろんそんなことはないわけです。なぜなら「ある国の政府の政策に批判的なこと」は「その国の文化を愛好すること」「その国の企業の商品を買うこと」とは別だからです。「寿司や茶道」と「安倍の嫌韓国」は何一つ関係ない以上、安倍に批判的な人間(文在寅氏)が寿司や茶道を愛好しようと矛盾でも何でも無い。
 当然ながら「安倍の嫌韓国」に批判的な韓国人だからといって「日本製品不買、日本文化排撃」とは限りませんし、逆に「日本製品や日本文化を愛好している」韓国人だからといって「安倍の嫌韓国」を容認するわけでもありません。というか「安倍の嫌韓国」を容認する韓国人などほとんどいないでしょうが。

*1:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*4:事実ならば、国士舘というのは意外ですが「国士舘も今は昔ほどウヨではない」んでしょうか。なお、「国士舘大学」の「国士」とは文字通り「右翼的な意味での国士」であり、国士舘はもともとは「そういう右翼系の大学」です。昔は「国士舘高校生と朝鮮高校生の乱闘劇」なんてこともあったようです(もちろん国士舘が反共ウヨ系の学校なので)。この点は「皇學館大学」「國學院大学国学とは文字通り右翼思想の国学です)」「拓殖大学(拓殖とは植民地支配という意味)」などの「ウヨ系大学」と国士舘は似ています。

*5:そもそも韓国の反日は「安倍のような嫌韓国馬鹿が挑発するから」であり北朝鮮云々という話では全くありません。安倍が首相でなければ、「谷垣や石破が首相ならば」今の惨状はありません。いっそ荒木は「安倍は、日韓関係破壊を企む北朝鮮工作員」といったらどうか(勿論皮肉ですが)。