高世仁に突っ込む(2020年1月7日分)

米・イランの緊張をそっちのけで首相はゴルフ - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世の言うとおりだと思いますが、とはいえ「自民党内」「国民世論」「マスコミ」などが「ゴルフなどやめてイラン問題に対応せよ」と批判すれば安倍とてゴルフはやめるでしょう。
 つまりは日本人多数がイラン問題について無関心だと言うことです。
 それにしても、高世も指摘するようにこうした緊張を避けるための「昨年末のハメネイイラン大統領と安倍の会談」だったと思うのですが、安倍も随分とトランプになめられたもんです。
 そして今、安倍は「ハメネイとの会談」をどう思ってるのかと言えば「(外交の安倍アピールのためにやったが)こんなことならしなきゃ良かった」程度にしか思ってないのではないか。高世も批判するように無責任にもほどがある。そんなことならハメネイと会談すべきではなかった。

 イランでは11月から、ガソリンの値上げを引き金に反政府デモが全土で発生し、数百人の死者が出たと報じられたが、一転して反米で団結しているとBBCは伝えている。

 それが事実であるのなら、「道義的、法的是非はおくにしても」米国の行為は政治的に全く愚策だったと言えるでしょう。今、イランで政府批判をすることは、その内容が何でアレ、「米国に挙国一致で対抗すべき時になんだ!」と袋だたきになりかねないでしょう。

 同日、イラク議会は、法的拘束力はないものの、170対0の全会一致で駐留米軍に国外退去を求める決議を可決した。

 つまりはイラクはあの攻撃を事前に容認してなかったのではないか。いずれにせよイラクにとっては「中東の大国イランと事を構えたくはない」のでしょう。だからこういう決議が採択される(もちろん議員の中に、イランに近いシーア派の議員もいるのでしょうが)。

 この人*1は自らの言動がどれほど危険なものかを自覚していないのか。いや本当に、戦争の一つや二つやってやろうじゃないか、とでも思っているのか。

 常岡や黒井がスレイマニ暗殺を正当化するのとは違い、高世は批判するようです。ただしその常岡や黒井ですら「欧米諸国がトランプに批判的なこと」から「これ以上のエスカレートは希望しない。米国、イラン双方の自重を望む」とは言い出していますが。
 まあトランプ的にはスレイマニ暗殺など「たかが一軍人の暗殺(最悪でもイランとの戦争にはならない)」「イランへの軽い牽制」程度の軽い理解だったのでしょうが、この状況をどうするつもりなんでしょうが。

*1:トランプのこと