今日の産経ニュース(2020年1月29日分)

ゴーン被告逃亡、東京地検が弘中事務所を家宅捜索 - 産経ニュース
 弘中氏に対する「検察の不当な嫌がらせ」ではないのか、という疑念を感じざるを得ません。


棚橋予算委員長「人を人として扱わない発言」 枝野氏の「ポチ」発言 - 産経ニュース
 「安倍総理のポチ呼ばわりなんて無礼だ」とはいえても「公平中立な議事運営をしている」とは言えないようです。公平中立な議事運営をすればポチ呼ばわりされることもないのですが。


【政界徒然草】窮地の河井夫妻 連座制・補選で飛び交う臆測(1/4ページ) - 産経ニュース
 産経記事も勿論指摘していますが、河井案里辞任で補選となったら誰が考えても自民広島県連は前職の溝手氏*1を担ぎたがるでしょう。広島県連からすれば「溝手氏に筋違いな恨みを抱く安倍のごり押しで渋々河井案里を担いだ」だけですから(安倍の筋違いな恨みについては選挙に無理があったことが、この件の遠因ではないかという気がする(河井案里の不祥事) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)。
 産経も

 昨年の参院選で党から溝手氏に出された資金は河井夫妻の10分の1、1500万円だったとされる。

と書くように明らかに安倍は溝手氏を敵視しています。
 溝手氏にしても「不祥事での落選など自分の不徳による落選」ならまだしも「安倍の私怨」で落選したまま、終わる気も無いでしょう。
 そしてその場合、野党側の擁立候補が誰かにも寄りますが、溝手氏復権の可能性は高いでしょう。
 今回の件にしても溝手側からのリーク説すらありますし。だからこそ安倍は「河井案里ごり押しの非」を事実上認めることになる「溝手復権」が嫌で河井夫婦をかばい、辞任させないわけですが「いつまでかばいきれるか」というところでしょう。
 まあ、安倍だと「河井辞任は認める、しかし絶対に溝手は復権させない」といい出しかねませんが、普通ならそれが通用する状況でもないでしょう。広島県連は安倍の意向を無視するんじゃないか。それで安倍が溝手憎悪のあまり「前回の河井案里のように、溝手対立候補をまた立てたら」バカですが「やらないとは言い切れないバカ」が今の安倍であり、安倍を担ぐ自民党執行部です。
 あるいは(可能性は低いんじゃないかと思いますが)溝手氏が安倍との泥仕合を嫌い「前回選挙での安倍の態度は不愉快だが、当選したところで安倍執行部のままでは干され続けるだけ」「ポスト安倍で立候補が可能なら立候補する」「今回は他の人間の立候補でかまわない」として今回は立候補しないか。

・溝手氏以外の候補として名前が挙がるのが、湯崎英彦広島県知事だ。
・広島は岸田文雄*2政調会長率いる岸田派の金城湯池とされてきた。岸田氏や派創設者の池田勇人*3元首相の地元で、県連会長は同派の宮沢洋一*4経済産業相が務める。溝手氏の落選は(ボーガス注:河井擁立を阻止できず、あげく溝手氏を落選させた)「ポスト安倍」に意欲を見せる岸田氏の求心力も傷つけたが、河井夫妻の疑惑が浮上したことで風向きが変わりつつある。

だそうですので、一応溝手氏以外にも「県知事*5」「広島選出・岸田氏に近い地元政治家(県議など?)」など候補はいるわけです。


【主張】SBの機密漏洩 スパイ天国を放置するな - 産経ニュース
 そもそもスパイ天国という物言いには何の根拠もありません。
 スパイ事件が摘発されると産経などウヨが「スパイ防止法を!」と叫ぶために騒いでるにすぎません。一方で先日の「神奈川県での情報漏洩(コンピューター廃棄業者の不良社員が、神奈川県庁から廃棄依頼された、廃棄前パソコンを勝手に転売)」のような「情報漏洩事件だがスパイ事件ではないもの」はろくに騒がないのが産経らウヨですから心底呆れます。
 「スパイ防止法」などというのは「事件発生後の処罰法」にすぎず一番大事なのは「情報漏洩をそもそも起こさないこと」でしょうに。そしてその場合の情報漏洩は神奈川県庁の一件で分かるように「スパイとは限らない」わけです。


【主張】野党合流の破談 理念なき互助会は不要だ - 産経ニュース
 「自民応援団」産経の場合、単に「野党に因縁が付けたい」にすぎないのですが、確かに今回の「合流話」には産経の言う「選挙互助会」という話しか見えてこなかったことは確かです。
 特に酷いのが「最大野党であることから高飛車な態度の立民」で「とにかく俺の言うとおりにまず立民に合流しろ、政策のことは後で話そう」という態度が露骨で「確かに立民は最大野党だが、とにかく国民民主も社民もまず立民に全員入れ、党名はこれからも立民のままだと、そこまで馬鹿にされるいわれはない」「立民だって支持層が増えないから、俺たちに合流話を持ちかけたんだろうに?」と国民民主や社民の反発を買う無様さです。
 まあ、合流したところで果たして「選挙互助会」としてどれほど機能するかも疑問ですが。
 希望の党騒動などという醜態をやらかして分裂した政党が元の鞘に収まったからと言って無条件で支持するのは「熱烈な旧民主支持層」だけでしょう。
 俺のような共産支持者は何の魅力も感じません。「だったら最初から分裂するなよ」「またしばらく立てば党内対立でまた分裂するんじゃねえのか?」としか思わない。
 今思えば、希望の党騒動は「直後の衆院選で安倍を利した」だけでなく「あんな馬鹿なことをやる連中が最大野党なら安倍自民のままでいい」という言い訳を自民支持層に与え、また「野党に問題があるから棄権する」という棄権を増やした疑いがある点で最低最悪の行為だったと改めて思います。
 「安倍支持層の馬鹿さ」「安倍批判を逃げるマスコミのふがいなさ」を前提にした上での話ですが、「枝野ら旧民主党関係者の馬鹿さ」が安倍を利してると言って過言ではないでしょう。

*1:第一次安倍内閣国家公安委員長自民党参院幹事長など歴任

*2:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*3:大蔵次官から政界入り。自由党政調会長(吉田総裁時代)、吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相などを経て首相

*4:第三次安倍内閣経産相

*5:勿論産経が書くようにその場合、県知事辞職により県知事選が行われることになります(市長のまま、国民党候補が総統選出馬が出来た台湾と違い日本では知事在職のまま国会議員選挙には出られない)。そしてその場合の後継を誰にするかという問題がありますが。