高世仁に突っ込む(2020年1月30日分)

アウシュビッツ解放75周年2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 アウシュビッツ解放(1945年)から75年ということは我々日本人にとっては

東京大空襲75年(1945年3月10日)
沖縄戦75年(1945年3~6月)
・広島への原爆投下75年(1945年8月6日)
・長崎への原爆投下75年(1945年8月9日)
玉音放送ポツダム宣言受諾の国民への発表)75年(1945年8月15日)

などということのわけです(ウィキペディア「1945年」参照)。

 26日(日)の朝日歌壇に、常連の上田結香さん(東京)の入選した1首。
 無心に咲く桜が一番かわいそう変なことに利用されて(1月15日)

 まあ安倍の「桜を見る会疑惑」のことでしょうね。可能性としては「同期の桜」など戦前日本の軍国主義美化に桜が利用されたことも考えられますが(たとえばねじ曲げられた桜 - 岩波書店参照)。

 目を引いたのは、「オランダ首相、ナチス虐殺で初めて謝罪」というニュースだ。
 オランダのマルク・ルッテ*1首相は26日、アムステルダムで開かれたホロコーストの追悼行事に出席し、《第2次世界大戦中にナチス・ドイツからユダヤ人を守らなかったとして、同国首相として初めて謝罪した。》
 欧州でさえ、政府を代表しての謝罪にこれほど長くかかっているのか。それでも、着実に前に進んでいることにオランダの市民と政治家の誠実さを感じる。
 日本では、関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者らを追悼する式典に、小池百合子*2都知事が3年連続で追悼文の送付を見送るなど、むしろ逆行した動きが見られる。

 話の流れ(ナチスドイツのホロコースト)からすると「関東大震災での朝鮮人虐殺」ではなく、ホロコーストと同じ「第二次大戦の戦争犯罪」としてむしろ高世は「南京事件」「慰安婦」などをあげるべきじゃないか。
 そして小池ではなく「第一次安倍政権下において教科書から沖縄集団自決強要の事実を削除させ、沖縄での大規模な抗議集会を招いた安倍*3」「現在において、駐韓日本大使館近くの慰安婦像(少女像)や徴用工判決を理由に、ホワイト国除外という無法を韓国に対し実行した安倍」「現在において、慰安婦像(少女像)を理由にあいちトリエンナーレへの補助金決定を取り消した安倍」でも名前を挙げるべきではないか。
 今日本で最も有害な歴史修正主義者は「都知事にすぎない」小池ではなく「首相」安倍でしょうに。
 安倍の名前を「河野談話否定論者」「沖縄集団自決・軍強要否定論者」として高世が批判できないのはやはり「安倍万歳の救う会、家族会」への「卑劣で姑息な政治的忖度」なのか。救う会や家族会の反発を買いかねないことは何一つ出来ないヘタレの卑怯者が高世なのか。
 いずれにせよ「日本の戦争犯罪を矮小化する救う会右翼(西岡救う会会長、島田救う会副会長、荒木特定失踪者問題調査会代表・予備役ブルーリボンの会代表・元救う会事務局長)や安倍」「そんな救う会右翼や安倍の歴史修正主義行為を何一つ批判せず、ただただ安倍や救う会右翼らを礼賛する家族会(横田奥さん、増元照明など)」を何一つ批判できない高世がこんなことを言っても何の説得力もありません。
 高世も「日本での歴史修正主義は問題だ」と偉そうなことを抜かすのなら、いい加減、救う会や家族会に対し「安倍の歴史修正主義を非難せよ」「安倍をそこまで擁護して拉致解決において何の意味があるのか」と批判したらどうなのか。
 俺はだからこそ「嘘つきでクズ」の高世が反吐が出るほど大嫌いですし、「高世だけでなく」高世なんぞと付き合える人間(知人友人だけでなく、高世の兄弟や家族を含む)を心の底から軽蔑し、憎悪しています。
 なお、救う会や家族会が安倍を持ち上げた「小泉内閣官房副長官時代」から「例のNHK慰安婦番組への安倍の圧力疑惑」が発覚しており、既に安倍が「河野談話否定派であること」は明白でした。
 家族会はともかく「ただの右翼団体救う会が安倍を持ち上げた理由の一つはまさに「安倍が河野談話否定派だったから」です。
 そして「繰り返しますが」第一次安倍政権下においては悪名高い「沖縄集団自決の軍強要」について、安倍は教科書記述から削除させ、沖縄県民の批判をあびました。
 この安倍の暴挙は「翁長前知事(故人)」に「本土の自民党は沖縄を馬鹿にしてる」と憤激させ、「オール沖縄での県知事選出馬を決意させた」とも言われる出来事でした(まあ、それ以降も県知事となった翁長氏の面会要求を拒否するなど安倍の無礼は続くわけですが)。
 「河野談話否定派」「沖縄集団自決強要・否定派」という歴史修正主義デマゴーグ・安倍、そして「翁長氏の面会要求を拒否し続けた安倍」を持ち上げた家族会に俺は何一つ同情しません。むしろ俺は家族会を憎悪し、軽蔑している。
 家族会のしたこと「安倍礼賛」は元慰安婦や「翁長氏ら沖縄県民」に対する侮辱でしかない。
 しかもそこまで安倍に媚びても、「安倍は拉致解決の成果を出さない(おそらく解決する気すらない)」上に俺のような人間から「安倍のようなクズを持ち上げる家族会なんか支持できるか。たとえば翁長氏や元慰安婦に対して失礼だとは思わないのか」と見すてられ、拉致は風化する一方なのだから何とも愚劣です。

【参考:安倍の歴史修正主義
◆沖縄集団自決

主張/「集団自決」検定/これでも政府は撤回しないか
 検定の撤回を求める沖縄をはじめ全国の教育関係者などの批判に対し、伊吹文明*4文科相は、教科書検定は審議会の意見によるものであり、検定に「口をはさむことはできない」といって、責任を回避しています。
 しかし、審議会の検定意見にゴーサインを出し、教科書として合格させたのは文科相です。審議会を隠れみのにして撤回要求を拒否するなどというのは、文科相として無責任のきわみです。伊吹文科相が今回の検定について、本気で「沖縄の方の気持ちにそわなかったかもしれない」と考えるなら、直ちに検定意見の撤回要求に応じるべきです。
 沖縄の多くの県民が、今回の検定による「強制」削除が、ふたたび軍が県民を抑圧する時代を復活させ、国のために死ぬことを「美徳」としようとしているためではないかと懸念していることは重大です。
 実際、「集団自決」を日本軍による「強制」ではないとする安倍政権は、九条改憲によって「海外で戦争する国」になることをめざし、過去の戦争を「正義の戦争」だったと美化し、「従軍慰安婦」問題でも「強制がなかった」といっています。
 ことは決して沖縄だけの問題ではありません。歴史的事実の改ざんを許さず、「戦争をする国」づくりに反対することがいよいよ重要です。

沖縄戦集団自決「軍の強制」削除/文科相が検定擁護/赤嶺議員追及
 伊吹文明文科相は十一日の衆院文部科学委員会で、二〇〇六年度高校日本史教科書検定で、沖縄戦時の「集団自決」をめぐり、「日本軍の強制」を削除する修正がおこなわれたことを擁護する態度を示しました。日本共産党赤嶺政賢*5議員が追及しました。
文科省公表の検定結果では、例えば、「日本軍によって集団自決に追い込まれた住民もあった」の記述が、単に「自決した住民もいた」に修正させられています。
 赤嶺氏がその根拠をただしたのにたいし、銭谷真美*6文科省初等中等教育局長は、「最近の著書」とともに、沖縄県座間味島の元守備隊長らが『沖縄ノート*7』の著者大江健三郎氏と岩波書店を相手におこなっている訴訟をあげました。
 赤嶺氏は、訴訟は継続中であり、原告の証言さえおこなわれていないこと、さらに原告がこれを「冤罪(えんざい)訴訟」と宣伝し、文科省まで同じ表現で紹介していることを指摘し、「重大問題だ」と強調しました。

守った沖縄の誇りと矜持 命削り翁長雄志さんが伝えたこと【金平茂紀の新・ワジワジー通信(37)】 | タイムス×クロス 金平茂紀の新・ワジワジー通信 | 沖縄タイムス+プラス
 翁長さん*8は元々、保守政治家だった。それが政府に抗(あらが)うようになったきっかけは何だったのか。
(中略)
 一つは2007年の教科書検定の際に、沖縄戦のさなか日本軍から強制された住民の「集団自決(強制集団死)」の記述が削除されたことへの強い怒りがあった。これはご本人が語っていたことだ。「日本政府はこういうことまでやるのか」と。
(中略)
 翁長さんは沖縄に対する本土政府およびそれを支持する本土国民の、沖縄に対する無関心、本能的な蔑(さげす)み、いじめのような差別意識を体感したのではないか。沖縄人としての健全な郷土愛=沖縄ナショナリズムが強靱(きょうじん)なものとなったのだろう。それが「イデオロギーよりアイデンティティー」という言葉に結実した。
 現在の(ボーガス注:安倍)政権は、翁長知事が就任早々上京した際も面会しようとしなかった。何と幼稚な振る舞いだ。国政選挙で辺野古反対の民意が示されるや、その投開票日の翌朝に工事を再開させるようなことを何度もやってきた。こうした彼らがやってきたことを考えると、よくも葬儀に顔を出せたものだと僕は思う。


◆ホワイト国除外

韓国を優遇対象から除外/安倍政権 “禁じ手”の措置強行
 菅義偉官房長官閣議後の記者会見で、「あくまで輸出管理を適切に実施するための運用の見直し」「アジア各国と同様の扱いに戻すもので、禁輸措置ではない」と説明しますが、一連の経過を見れば元徴用工問題をめぐる韓国への報復措置であることは明らかです。政治的な紛争の解決に貿易問題を使うという禁じ手であり、何ら道理のないものです。


◆あいちトリエンナーレへの補助金支給取り消し

主張/あいち国際芸術祭/補助金不交付の決定は撤回を
文化庁が9月26日、採択を決めていた同芸術祭への補助金約7800万円を全額不交付にすると発表したことは重大です。
萩生田光一*9文部科学相は、同日の記者会見で「県が批判や抗議が殺到し展示継続が難しくなる可能性を把握していながら、文化庁に報告がなかった」として、手続き上の問題だといいます。
 しかし、芸術祭開幕直後の8月2日、菅義偉*10官房長官は記者会見で、日本軍「慰安婦」を象徴する少女像や昭和天皇の肖像を扱った作品などが展示されていることに関し「審査時点では具体の展示内容についての記載はなかったことから、補助金交付の決定にあたっては事実関係を確認、精査したうえで適切に対応したい」とのべ、不交付を示唆していました。
 この経過を見れば、不交付決定は展示内容と無関係という説明が強弁であることは明らかです。
・今回の決定は、政府が「口を出した」うえに「金は出さない」という最悪の措置です。憲法が禁じた「検閲」を事後的におこなったに等しい暴挙です。採択した後から補助金交付を全額却下し、経済的打撃を与えるようなやり方がまかり通るなら、主催者は時の政権の顔色をうかがわざるを得なくなり、萎縮を招くだけです。
 先週以降、文科省文化庁前では「文化庁は文化を殺すな」という抗議行動が取り組まれ、補助金不交付の中止を求めるネット署名には約10万人が賛同しています。安倍政権は今回の不当な決定をただちに撤回すべきです。

表現の自由への重大問題/補助金不交付 野党議員ら調査・会見
立憲民主党、国民民主党日本共産党の各議員が24日、国会内で共同会見し、芸術祭あいちトリエンナーレへの補助金文化庁が不交付にした問題の現地調査について報告しました。
・立民の山花郁夫*11。議員は、「文化庁が展示物の内容を審査し、補助金を不交付にしたのではという疑いを強く持った」と述べました。
共産党の本村伸子議員は、芸術祭開会前日のレセプションに文化庁が明確な理由も説明せずに突然欠席したと指摘。企画展の一つ「表現の不自由展・その後」が報道され始めた時期であり「表現内容が問題視されたと見ざるをえない。憲法に規定された表現の自由、知る権利を保障するために私たちは全力をあげていきたい」と語りました。
 国民の奥野総一郎議員は、不交付決定は表現の萎縮効果を招く悪しき前例になると述べました。

トリエンナーレ補助金/吉良氏 不交付の撤回要求/参院文科委
 日本共産党の吉良よし子*12参院議員は7日の参院文教科学委員会で、文化庁が国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」への補助金を不交付とした問題を取り上げました。
 吉良氏は、芸術活動への助成を行う際、その内容に口を出さないことが原則であることを確認。萩生田氏は「その通り」と否定はしませんでした。
 吉良氏は、一方で「あいちトリエンナーレ」では補助金の不交付を決定していると批判。展示の内容や起こり得る事態を事前に申告すべきだという文化庁の説明では展示内容について報告を義務づけていることになると指摘し、不交付の撤回を要求しました。

*1:社会問題・雇用政務次官、教育・文化・科学政務次官などを経て首相(ウィキペディアマルク・ルッテ』参照)

*2:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事ウィキペディア小池百合子』参照)

*3:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:橋本内閣労働相、森内閣国家公安委員長、第一次安倍内閣文科相自民党幹事長(福田総裁時代)、福田内閣財務相衆院議長など歴任(ウィキペディア伊吹文明』参照)

*5:那覇市議を経て衆院議員。現在、日本共産党沖縄県委員会委員長、日本共産党幹部会委員(ウィキペディア赤嶺政賢』参照)

*6:文科省生涯学習政策局長 、初等中等教育局長、事務次官などを歴任(2009年に退官)。現在は東京国立博物館館長、日本博物館協会会長(ウィキペディア伊吹文明』参照)

*7:1970年、岩波新書

*8:那覇市議、沖縄県議、那覇市長を経て沖縄県知事。著書『戦う民意』(2015年、KADOKAWA)(ウィキペディア翁長雄志」参照)

*9:福田、麻生内閣文科大臣政務官自民党総裁特別補佐(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣官房副長官を経て第四次安倍内閣文科相ウィキペディア萩生田光一』参照)

*10:第一次安倍内閣総務相を経て第二~第四次安倍内閣官房長官ウィキペディア菅義偉』参照)

*11:菅内閣外務大臣政務官、野田内閣法務副大臣などを経て立憲民主党憲法審査会長。父は日本社会党委員長や細川内閣政治改革担当大臣を務めた山花貞夫(1936~1999年)、祖父は日本社会党副委員長を務めた山花秀雄(1904~1987年)という三世政治家

*12:日本共産党中央委員、常任幹部会委員。父は高知県議の吉良富彦、夫は目黒区議の松嶋祐一郎(ウィキペディア赤嶺政賢』参照)