アウシュビッツ解放75周年3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
この記事の前半で「桜を見る会疑惑」についての「高世の安倍批判」が書かれていますが「高世の意見に概ね同感で特に付け加えることもない」ので紹介は省略します。
ナチスが過疎地であったはずのこの地へと鉄道まで敷いて送りこみ、抹殺に励んでいた人々は、権力を脅かす「敵」でもなんでもない人々である。当時、すでにまとまった「反対派」は消滅させられていた。その異様さが恐ろしい。
日本も1942年に「ありもしない日本共産党再建計画(既にこの時点では特高の弾圧で共産党にはそんな力はなかった)」を特高がでっちあげた「横浜事件」という冤罪事件がありますので、ドイツのことを他人事のように批判できる立場ではありません。
参考
「横浜事件 司法の責任は」(時論公論) | 時論公論 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
赤旗再審が決まった横浜事件とは?
ハナ・アーレント*1の『全体主義の起源』(みすず書房)は、「全体主義」においては、「テロルは国内における反対派の衰退とともに衰えず、反対に強化される」と指摘する。
日本共産党の活動などもはや不可能だったのに「ありもしない日本共産党再建計画」を特高がでっちあげた「横浜事件」はまさに「テロルは国内における反対派の衰退とともに衰えず、反対に強化される」のわかりやすい事例ではないか。
歴史を繰り返さないよう、史跡を残し、語り継ぐことはとても大事だ。北朝鮮が解放された暁には、政治犯収容所が、「人道に対する罪」の史跡として残されてほしい。
ばかばかしくて吹き出しました。
まず第一に「ホロコーストという加害の歴史をドイツは語り継いでる、そういうことが大事だ」というこの流れなら誰しも思うことは「日本も南京事件や慰安婦など加害の歴史*2を語り継ぐべきだ。そうした史跡(例えば中国人、韓国人が強制労働させられた鉱山の跡など)も残す必要がある」つう話になると思うでしょう。
ところがいきなり「北朝鮮の政治犯収容所ガー」です。
第二に今現在「北朝鮮が解放*3された」云々なんて見込みがありうるのか。当面はないでしょうねえ(それがいいとか悪いとかではなく、単なる事実の指摘です)。当面あり得ないことを言っても意味がない。