今日の中国ニュース(2020年2月12日分)

立民・福山幹事長、習近平国家主席の来日延期を - 産経ニュース
 現時点でこんなことを野党が言うのは日中両国政府に対して無礼の極みでしょう。こんな無礼な発言をしたのが、幸いにして「小生の支持政党・共産」ではなく、「何一つ評価してない立民(安倍を利したくないので、野党共闘は否定しませんが)」であることは素直に喜びたい。


習近平氏の来日延期の見方強まる 春は困難 政府関係者 - 産経ニュース
 正式発表されたわけではないのでなんとも言えませんね。いずれにせよ仮に「延期」されたところで「中止」されることはないでしょう。


【地球コラム】対中国で競争と協調の道探れ~識者に問う日中外交(3)~:時事ドットコム

Q、
日中いずれも「一帯一路」と「自由で開かれたインド太平洋」が両立できると発言しています。どう思われますか。
高原氏
 私はそれに賛成です。

 おいおいですね。両立できるわけがないでしょう。
 安倍の「自由で開かれたインド太平洋」はそもそも中国封じ込めが目的だからです。
 しかし安倍が「中国封じ込め」を結局諦め「自由で開かれたインド太平洋」を有名無実なものにしたから「結果的に両立している」にすぎません。安倍は「事実上、中国封じ込めを諦めた」が面子が潰れることをおそれて、正式には「自由で開かれたインド太平洋」を撤回せず、一方、中国は「有名無実なら正式撤回しなくていい」と妥協しているにすぎません。

Q、
 中国のナショナリズムは高揚し続けるのでしょうか。

 どのあたりが「高揚している」んでしょうか?

Q、
 日本では国民レベルでは日米同盟一本でいいのか、という声が出てきていると思いますが。
高原氏
 日米同盟の維持自体が日本外交の目的ではありません。でも日本にとって当面何が一番いいかというと日米間の安全保障協力関係を維持することだろうというのが多くの国民の間の常識でしょう。

 「日米安保を今のまま続けていいのか?」という考えには全く同感ですが聞き手も「聞かれる側」も「日米同盟(日米安保)絶対主義」ですからうんざりします。
 「国民の常識」などというのは何ら説明になっていない。「国民が支持するから今後も死刑を続けます」と公言して恥じない法務省並みの愚劣さです。問題は「そうすることにどんな利益があるか」でしょうに。
 「日米友好の重要性」は日米安保批判派も否定しませんが、日米友好とは「日米安保(日米軍事同盟)」とは違うのですが。「国際法違反のイラク侵攻」「沖縄の基地被害」などを考えれば日米安保の弊害は極めて大きいと言うべきでしょう。


【地球コラム】「インド太平洋」「一帯一路」併存が焦点に〜識者に問う日中外交(2)〜:時事ドットコム

Q、
 中国の習近平主席が春に国賓として訪日する見通しです。しかし、日本国内には国賓訪日に反対している人も少なくありません。その理由の一つが、習主席が天皇陛下との会談で訪中を招請、この陛下訪中の実現が政治利用になると指摘しています。

 現時点では「その可能性がある」程度の「ふわふわした話」にすぎません。

Q、
経済面で日中協力というと、どういうことが考えられますか。
加茂氏
 日本政府が提起している「自由で開かれたインド太平洋」構想と中国が推進している一帯一路イニシアチブがあります。日本の構想には、インド太平洋地域における増大するインフラ需要に応えながら、地域の物理的連続性を高めて経済的繁栄を追求しようとする考え方が含まれていますが、それは、地域の増大するインフラ需要に注目しているという点において、一帯一路と類似している部分があります。

 加茂氏の説明はほとんど「詐欺」といっていいでしょう。そもそもの安倍の「自由で開かれたインド太平洋」構想は明らかに「中国封じ込め」を意図していました。単純なインフラ整備という話ではない。
 もちろん加茂氏がこうした説明をする思惑はなんとなく分かります。
 「自由で開かれたインド太平洋」構想が単に「インフラ整備」と言う話なら、この構想は一帯一路と矛盾なく両立するからです。
 安倍の一帯一路参加を評価する一方で、「自由で開かれたインド太平洋」構想も評価するなら、「中国封じ込め」という要素を「なかったこと」にするのが一番容易です。

Q、
 習主席訪日に合わせていわゆる「第5の文書」をつくるべきかどうかという議論があります。
加茂氏
 私の考えは、つくるかつくらないかではなく、最初に日本の対中戦略があってそこからつくった方がいいのならつくればいいし、つくらない方がいいならつくらないということです。

 一般論としては「日本政府や中国政府がどういう文書を作る気か分からないのでなんとも言えない」という加茂氏の回答しかあり得ないでしょう。これ以上何か言おうとしたら「個人的見解にすぎないが、つくるのならば、こうした内容を盛り込んだらどうかと思う」という「かなり踏み込んだ話」しか出来ないでしょう。

Q、
 第5の文書をつくる場合、安全保障を抜きでは考えられません。
加茂氏
 日本がこうして中国と対等に向き合えるのは、日米安保を背景に日本が安全保障空間を能動的に改善させてきたからであって、この姿勢を緩めることは対中戦略上ありえません。

 デマカセも甚だしいですね。「中国の日本重視」は日米安保など関係ありません。「経済大国として重要だから」日本を重視するわけです。
 その点がわかりやすいのは例えば「中国のアフリカ重視(アフリカ首脳を中国に多数集めての会議)」でしょう。
 「アフリカ諸国」には「米国との軍事同盟」などない国が多い。それでも「アフリカは魅力ある経済のフロンティア」という観点から中国は重視しているわけです。
 そもそも安保支持派における「日米安保の必要性」もそういうものではない。
 米国の対外軍事行動を支援することが日本の国益になるという判断から日米安保を結んでいるにすぎません。