今日の産経ニュース(2020年2月18日分)

【風を読む】政治家は不作為の害を恐れよ 論説副委員長・榊原智 - 産経ニュース

 戦後の政府にもダッカ事件伊豆大島の全島避難、阪神大震災がれき処理などで、超法規的措置をとった前例がある。

 ダッカ事件での「赤軍派釈放」はともかく「是非はともかく」他は別に超法規的措置ではないでしょう。いずれにせよ「超法規的措置」などというもんは「そうせざるを得ない」場合の「例外的な措置」であり、安易に出来る話ではない。


公明・山口氏「国民の最大の関心は新型肺炎」 「桜」で審議拒否の野党に苦言 - 産経ニュース
 予想の範囲内ですが、疑惑追及をへりくつで否定しようとは公明党も落ちぶれたもんです。


徴兵制「憲法許容せず」 政府答弁書 - 産経ニュース
1)ウヨの中には「徴兵制合憲論」もあること
2)検事長定年延長での「法解釈を変更した」という無茶苦茶な暴論から
「合憲論に打って出ない」までも、その辺り、適当にごまかすかと思いきや「徴兵制違憲論(従来からの政府見解であり、憲法学界通説)」だそうです。もちろん安倍は改憲派である以上「改憲による徴兵制合憲化」を企んでる可能性は否定できませんが。


公明・山口氏、稲田氏案を否定 女性議員増の憲法14条改正 - 産経ニュース
 以前も書きましたがそもそも
1)女性議員増のためにクオーター制度を導入したいが
2)現行法ではクオーター制は逆差別になるので改憲が必要
つう立場にでも立たない限り「女性議員増のために改憲が必要」なんて話にはなりませんからね。山口代表の態度は当然の話です。
 とはいえ最近の公明では、稲田にこびへつらって「賛同しないまでも」適当にごまかすと思っていたので意外です。
 それはともかく通説的見解では「改憲しなくてもクオーター制度は導入できる(注:導入すべきだとは言っていません)」。
 大体、「改憲に反対する野党各党に比べて、改憲政党・自民党の女性議員候補の割合が低い」「野党各党の女性議員(社民党の福島副党首、立民の辻元幹事長代行、共産の田村副委員長など)はこんな改憲論に賛同してない」という時点で「稲田は何、馬鹿なこと言ってるんだ」て話です。


【主張】新型肺炎の目安 蔓延阻止に国民の覚悟を - 産経ニュース
 国民に「協力を求める」のならともかく「覚悟」とは随分と上から目線です。

 本来は、国民への呼びかけや検査態勢の拡充は先週のうちに行われるべきだった。
 後手後手の印象はクルーズ船内での集団感染や、水際対策の不徹底にもみられた。

と安倍批判を渋々しながらも

 国会のこの体たらくはなんだ。
 17日は衆院予算委員会新型肺炎などの集中審議が行われたが、「桜を見る会」に関する質疑に大半が割かれた。
 安倍晋三首相の答弁に反発した野党は、一時退席した。厚労省新型肺炎についてのお願いを国民に求めていた同じ時刻に、国会は空転していた。いいかげんにしてもらいたい。

ということで結局「桜を見る会疑惑を追及するな」だから呆れます。


【国際情勢分析】「海の安全」どう守る 日本が問われる自助努力の覚悟(1/3ページ) - 産経ニュース

 以前、ある退役空将が「自衛官の子息が、同級生から『人殺しの子ども』とののしられたりすることが珍しくない」と嘆くのを聞いたことがある。

 以前とはいつなのか、退役空将とは誰なのか、子息とは小学生なのか、中学生なのか、教師など周囲の大人はそれを叱らないのか、など具体性のまるでない怪しい話をどや顔で記事にするとはいつもながら産経は常軌を逸しています。


【産経抄】2月18日 - 産経ニュース

・小紙の矢板明夫*1記者が今年5月に台湾の次期副総統に就任する頼清徳(らい・せいとく)氏にインタビューした
矢板記者によると、頼氏もまた日本との関係を最も重視する政治家の一人だ。「機会があれば、ぜひ日本に行ってみたい」と話していた。
・副総統に就任するまでは一民間人である頼氏の日本訪問にも、外交上の問題が生じるはずがない。

 おいおいですね。「副総統に就任することが内定している人間」のどこが「民間人」なのか。
 そもそも「台南市長、蔡英文政権の行政院長(首相)」を歴任した頼のどこが「民間人」なのか(とはいえさすがの産経も「公人だろうが訪日して何が悪い」とはいえないようです)。
 まあ、安倍も「習氏訪日」を前に「頼の訪日」など認める気は無いでしょう。ましてや会う気も無い。

*1:著書『習近平:なぜ暴走するのか』(2014年、文春文庫)、『習近平の悲劇』(2017年、産経新聞出版)、『中国人民解放軍2050年の野望:米軍打倒を目指す200万人の「私兵」』(2019年、ワニブックスPLUS新書)など