黒井文太郎に突っ込む(2020年2月18日分)

黒井文太郎*1
 現在の国際情勢において平和構築を考えるなら、
「ポスト冷戦期に米国任せ*2にしてきた軍事介入を、いかに西側諸国が分担し、なんとか米国にも出てきてもらい、ロシアとその仲間*3の邪悪な平和破壊活動に対抗するか」
という話になります。
(ボーガス注:ロシアが拒否権を発動するから?*4)現代のメインの紛争はもう「安保理?何それ?」前提です

 黒井もついに「悪い意味」で「行き着くところまで行き着いた」感がありますね(以前からまともな人間ではありませんが)。
 さすがに「ロシアは悪の帝国、米国は正義の味方」「安保理なんかロシアの拒否権で機能してないから米国が軍事介入して何が悪い」なんてこんな「単純な勧善懲悪な世界観」はまともな人間はしないでしょう。
 まともな人間は、「親米反ロシア(?)」でもせいぜい「ロシアは(ウクライナやシリアで?)問題行為をしている。これに対抗できるのは残念ながら米国だけだ」「私も米国が常に正義の味方だとは言わないが、ロシアの無法を止めるには他には手がない、仕方がないんだ*5」というでしょうにねえ。
 「米国任せ」も何も「米国以外の国は軍事介入に消極的だったが、米国は介入した」と言うだけの話です。米国に軍事介入を任せたわけではない。

*1:著書『世界のテロリスト』(2002年、講談社+α文庫)、『北朝鮮に備える軍事学』(2006年、講談社+α新書)、『日本の情報機関』(2007年、講談社+α新書)、『ビンラディン抹殺指令』(2011年、洋泉社新書y)、『イスラム国の正体』(2014年、ベスト新書)、『イスラム国「世界同時テロ」』(2016年、ベスト新書)など

*2:「ポスト冷戦」も何も、そもそも「ほとんどの米国の軍事介入」は「冷戦時代」においても米国単独介入だと思いますが。

*3:シリア紛争においてロシアと共闘する「イランやシリア・アサド政権」のことか?(それとも他にもある?)。まあ、ただの「利害得失から手を組んでるだけ」で「仲間」とは違うと思いますが。

*4:おいおいですね。拒否権の発動なら「イスラエル問題での米国」もあるのに「米国賛美に都合が悪い」からか、黒井はそっちは完全無視する気のようです。

*5:俺がそう言う認識だという話ではなく、黒井のような「ロシアは悪の帝国、米国は正義の味方」なんて認識は異常だという話です。