今日の産経ニュースほか(2020年2月24日分)

福島香織のツイートに突っ込む

福島香織
 厚労省の役人で、自分が感染リスクが高いと思いながら、検査を受けて陽性だったら仕事が滞る、と思って検査を忌避している人がいる、と言う話が本当なら、たぶんその役人って若くて体力があって、自分の家族にも体の弱い人がいないんだ。そして他人のことは知っちゃこっちゃないと思っている。

 そこでこの厚労省の役人が「加藤厚労相や安倍首相から仕事が滞るから休むな(休まれては困るから検査も受けるな)と圧力をかけられてるんじゃないか」と思わない(思っても無視する)辺りが所詮、安倍万歳、自民万歳の腐れカス右翼・福島です(福島の場合、産経退社後、極度に劣化したように思いますが)。
 結局、新型コロナで政府批判する場合も「厚労官僚ガー」しかいわない。この点は「河野談話踏襲は外務官僚ガー」「つくる会教科書不合格は文科官僚がー」「消費税増税は財務官僚ガー」など何度も見てきた光景ですが。「官僚の上にいる安倍ら政治家の責任」を否定し、官僚のせいにしかしない腐れカス右翼が櫻井よしこだの福島だのの訳です。

福島香織
· 政府発表にウソや隠蔽はない、という安心感が一番必要で、今、ダイヤモンドプリンセス号の対応に関する問題とか*1で、そこが揺らいでいる。不信は情報公開と透明性で取り戻すしかない。わからないこと、わかること、取り組んでいることを横の連携もしてきちんと整理して広報する手間を惜しんではいけない

 安倍万歳の福島ですらこう言わざるを得ないわけです。まあ、安倍の場合、「手間を惜しんでる」のではなく最初から詭弁でごまかす気だと思いますが。


【産経・FNN合同世論調査】新型肺炎の政府対応、野党支持層「評価せず」 情報提供に厳しい目 - 産経ニュース

 自民党支持層の65・2%、公明党支持層の46・2%、日本維新の会支持層の47・3%が「評価する」と答えた。

 野党支持層は言うまでもなくどこの党も過半数が「評価しない」わけですが、与党・公明党や「事実上の与党」維新ですら「過半数が評価しない」わけです。自民党支持層しか過半数評価はなく、その自民党ですら65%にとどまるというのは安倍にとっても痛いところでしょう。
 まあ、感染が終息する気配がない上に、毎回、記者会見に出てくるのは「担当大臣・加藤厚労相のみ」、安倍は意図的に加藤氏に丸投げして逃げの姿勢ではそうなるのも当然でしょう。まあ、自分の手柄になりそうなら、安倍もどんどん出て行くのでしょうが本当に姑息で卑怯な男です。


【産経・FNN合同世論調査】「ポスト安倍」石破氏伸び、進次郎氏は急落 - 産経ニュース
 そりゃ総裁選出馬の報復で安倍に干されてる石破*2以外に「自民党内に有力な安倍批判派などいない」ですからねえ。
 例えば安倍に恭順を誓うことで岸田氏は政調会長になったわけです(安倍からの禅譲狙い?)。
 安倍政権批判派は、右派(自民党自体には好意的)なら多くは石破支持、アンチ自民なら多くは「最大野党党首」枝野*3支持になるでしょうよ。
 一方で安倍政権支持層が安倍以外の名前を挙げるわけもない。
 それにしても未だに「安倍支持が多い」という自民党支持層には呆れます。まともな支持と言うより「ウチの地元の先生(和歌山選出の二階幹事長など)が安倍支持だ」程度のくだらない理由でしょうが。
 小泉jrについて言えば
1)環境相になったが何の成果もない
2)「地元後援会の新年会のため」新型コロナでの政府会合を無責任にも欠席
3)週刊文春が報じた「愛妻家ぶってる」「清新な若手ぶってる」が実は不倫のホテル代を政治資金として不正支出した疑惑
などが「何だ、あいつは(呆)」ということで支持が下がったと言うことでしょう。まあ、中身のない見てくれだけの支持ですからね。


【産経抄】2月24日 - 産経ニュース

 芳賀さんの訃報が先週末に届いた。

ということで芳賀徹*4を取り上げる産経抄ですが

比較文化研究者、芳賀徹(はが・とおる)さんの代表作の一つ『絵画の領分*5』のきっかけとなったのは、恩師の一言だった。旧制高校以来師事する、ドイツ文学者の竹山道雄さん*6を囲む研究会が、昭和36年の夏、鎌倉で行われた。
 「あれは面白いものですな」。
 竹山さんが何げなく話題にしたのが、明治初期の洋画家、高橋由一(ゆいち)である。
・当時ほとんど評価されなかった画家の調査にのめりこみ、学者人生をスタートさせた。研究会には、芳賀さんのほか、平川祐弘*7(すけひろ)さん、高階秀爾*8(たかしな・しゅうじ)さん、本間長世*9(ながよ)さんの姿もあった。後にそれぞれの分野で大家となる豪華な顔ぶれである。
・『絵画の領分』のなかで、芳賀さんは高橋を「洋画道の志士」とたたえている。
・明治以降の日本の発展は、徳川時代の蓄積があってこそだと、いち早く指摘した。「パクス・ロマーナ」(ローマの平和)になぞらえて「パクス・トクガワーナ」と名付けたのも芳賀さんである。

ということで意外なことに芳賀が「つくる会理事だったこと」には触れていません(産経の芳賀訃報記事では触れていますが)。


【主張】検事長の定年延長 「解釈変更」根拠の説明を - 産経ニュース
 「丁寧に説明しろ*10」などという問題ではなく「延長を撤回すべき」ですが、産経ですら「何の問題もない」とはいえないわけです。


【主張】ロシアの改憲 領土条項を全力阻止せよ - 産経ニュース
 もちろん抗議はすべきでしょうが「阻止しようがねえだろ」ですね。何せ欧米から経済制裁を受けてすら「クリミアを返還しない」プーチンです。プーチンが「絶対にやる」と決めたら阻む手はない。

*1:「とか」というのは「新型コロナ関係」でしょうね。そこで「モリカケ」「桜を見る会」「検事長定年延長」が出てこないのが福島の限界です。まあ、でも新型コロナ限定でも批判するだけマシなのか?

*2:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*4:1931~2020年。東京大学名誉教授、京都造形芸術大学名誉学長。著書『大君の使節:幕末日本人の西欧体験』(1968年、中公新書)、『明治維新と日本人』(1980年、講談社学術文庫)、『渡辺崋山』(1986年、朝日選書)、『与謝蕪村の小さな世界』(1988年、中公文庫)、『平賀源内』(1989年、朝日選書)、『文明としての徳川日本:一六〇三―一八五三年』(2017年、筑摩選書)など

*5:1990年、朝日選書

*6:1903~1984年。一般には映画化された小説『ビルマの竪琴』(新潮文庫)の原作者として知られる。『ビルマの竪琴』以外の著書として『主役としての近代』、『歴史的意識について』(以上、講談社学術文庫)、『昭和の精神史』(講談社学術文庫、中公クラシックス)など

*7:1931年生まれ。東大名誉教授。国家基本問題研究所理事。著書『謡曲の詩と西洋の詩』(1975年、朝日選書)、『漱石の師マードック先生』(1984年、講談社学術文庫)、『西欧の衝撃と日本』(1985年、講談社学術文庫)、『ルネサンスの詩』(1987年、講談社学術文庫)、『小泉八雲 回想と研究』(1992年、講談社学術文庫)、『ラフカディオ・ハーン』(2004年、MINERVA歴史・文化ライブラリー)、『和魂洋才の系譜(上)(下)』(2006年、平凡社ライブラリー)、『日本語は生きのびるか』(2010年、河出ブックス)、『日本人に生まれて、まあよかった』(2014年、新潮新書)など

*8:1932年生まれ。東京大学文学部名誉教授。大原美術館館長。著書『フランス絵画史』(1990年、講談社学術文庫)、『20世紀美術』(1993年、ちくま学芸文庫)、『歴史のなかの女たち』(2008年、岩波現代文庫)、『世紀末芸術』(2008年、ちくま学芸文庫)、『増補 日本美術を見る眼』(2009年、岩波現代文庫)、『誰も知らない「名画の見方」』(2010年、小学館101ビジュアル新書)、『ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」はなぜ傑作か?』、『ミロのヴィーナスはなぜ傑作か?』(以上、2014年、小学館101ビジュアル新書)、『ルネッサンス夜話』(2015年、平凡社ライブラリー)、『バロックの光と闇』(2017年、講談社学術文庫)、『近代絵画史(上)(下) 増補版』(2017年、中公新書)など

*9:1929~2012年。東京大学名誉教授。著書『リンカーン』(1968年、中公新書)、『アメリカ文化のヒーローたち』(1991年、新潮選書)、『思想としてのアメリカ:現代アメリカ社会・文化論』(1996年、中公叢書)、『ユダヤアメリカ人』(1998年、PHP新書)など

*10:そもそもデタラメな思いつきを後から『過去には定年延長できないと解釈していたが、きちんと解釈変更した』と嘘をついて居直ってるだけなので説明のしようがなく「決裁文書はないが口頭で解釈変更を決裁した」など無茶苦茶な話になるわけです。