三浦小太郎に突っ込む、ほか(2020年2月28日分)(副題:つくる会歴史教科書の検定不合格、ほか)

新しい歴史教科書をつくる会|育鵬社盗作問題の交渉及び全経過

 今回の盗作事件は、教科書史上未曽有のものであり、育鵬社だけに責任があるものではない。執筆者・監修者、日本教育再生機構教科書改善の会三者にも当然に責任がある。とりわけ、育鵬社側教科書改善運動の総責任者ともいえる八木氏の責任は最も重いものがある。そこで、「つくる会」は2月20日付文書を三者に向けて送付し、三者の代表である伊藤氏、八木氏、屋山氏に対して「育鵬社問題の重大性とその責任について熟考され、潔くそれぞれの役職から退かれること」を勧告した

 実際に「フジサンケイグループ育鵬社の行為が盗作か知りませんが、こんな非難記事を「つくる会公式サイト」に堂々と掲げてるのだから今や「高池、藤岡ら自由社つくる会」と「八木ら育鵬社つくる会」は完全な対立状況にあると言っていいのでしょう。産経が「今回の不合格」について、あまり政府批判をしてない背景の一つがこれでしょう。


◆「つくる会歴史教科書検定不合格」から逃げ続ける「つくる会理事」杉田水脈

杉田水脈 2月24日
 明日の予算委員会分科会で質疑に立つことになりました。
 なんと、今年は2つの分科会で質疑をします。1日に2回質疑をするのは初めてです。
 第一分科会(主に警察庁に対して)と第四分科会(文部科学省に対して)です。
 第四分科会では、愛知や広島のトリエンナーレなどについて、そして第一分科会では、ついについに、「あの事件*1」やります!!!ご期待ください!

 杉田ごときが国会質問とは安倍のアホさに怒りを禁じ得ません。おそらく「愛知や広島のトリエンナーレ」について聞くに堪えない誹謗もするのでしょうがそれはさておき。「つくる会の記者会見が2/22、ツイートが2/24,杉田の質問とやらが2/25」です。
 にもかかわらず「つくる会検定不合格について質問します」でもなければ「質問直前のつくる会記者会見で対応する時間がなかったので今回は質問しませんが、今後質問を検討してます」でも「国会質問は出来なくても色々な場で検定不合格を批判していきます」でもない。明らかに杉田は「萩生田文科相や安倍首相が容認している」つくる会歴史教科書検定不合格の件から逃げています。杉田が「保身のため」、あるいは「あんな奴は理事にふさわしくない」という、つくる会関係者の批判のためにつくる会理事を辞めるのも「そう遠くはない」かもしれません。


習近平氏の国賓訪日、「秋以降」に延期か 日中が協議 [新型肺炎・コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
【独自】習近平主席、来日延期へ 新型肺炎で環境整わず 秋以降が有力 - 産経ニュース*2
 様子見記事でしょうね。安倍政権サイドの思惑に朝日や産経が乗っかってるようにしか見えません。
 たぶん「4月上旬訪日実施」が本命、対抗が「延期で訪日」、穴が「4月上旬に電話会談」、大穴が中止でしょうか。で、「延期せずに実施した方が政権の求心力維持に都合がいい」と思えば4月上旬訪日を当初予定通りやるでしょうし、まあ、「よほどのことがない限り」当初予定通りやるんじゃないか。


首相、習氏国賓来日へ「成果挙げるため入念な準備」 - 産経ニュース

 安倍晋三首相は28日、来日した中国の外交担当トップの楊潔●*3(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)共産党政治局員と首相官邸で面会した。4月上旬で調整している習近平国家主席国賓としての来日について、両政府間で緊密に連携することを確認するとみられる。
 首相は冒頭、「習主席の国賓訪問は日中両国関係にとり極めて重要だ。十分な成果を挙げるために入念な準備を行わなければならない」と述べた。楊氏も「主席の国賓としての訪問は非常に重要な意義がある」と応じた。
 これに先立ち、楊氏と外務省で会談した茂木敏充*4外相は「現時点で習主席の訪日の予定に変更はない」と記者団に述べ、4月の来日に向け引き続き準備を進める意向を示した。

 ということでつくる会教科書 検定不合格。しかし「中華人民共和国」はどう見ても「中国共産党政権」だと思う | 三浦小太郎BLOG Blue Moonの件について三浦らウヨ連中も「やはりこの『建国当時の中国は連立政権』という検定意見は親中国に傾斜する安倍の仕込みか?*5」「アホ*6の安倍は『何でもいいから中国が喜びそうな意見を付けろ』程度の命令をしただけで、検定意見の具体案をつくったのは文科官僚だろうが、安倍の野郎許せねえ!」という疑念をより一層深めたことでしょう。
 とはいえ、これが「安倍の仕込み」だとしても「もっと真っ黒な*7安倍の仕込み=モリカケ桜を見る会検事長定年延長」を容認した「三浦らウヨ連中」の自業自得ですが。


毛利輝元は「西軍の大将格」です。「関ケ原前夜 西軍大名たちの戦い」(角川ソフィア文庫)お読みください | 三浦小太郎BLOG Blue Moon
 三浦小太郎に突っ込む(2020年2月23日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げたつくる会教科書 検定不合格。しかし「中華人民共和国」はどう見ても「中国共産党政権」だと思う | 三浦小太郎BLOG Blue Moonの続きです。
 さすが、つくる会理事だけあって、三浦もつくる会教科書への文科省検定意見への不平不満を何度も書かずには居られないようです。
 三浦の「反北朝鮮運動の同志」id:noharra先生が三浦のこうした主張をどう考えるのか聞きたいところですが、おそらく「下手につくる会教科書擁護などすると『中国共産党政権』のようなウヨ的な部分は勿論、『毛利輝元』のようなウヨ的でない部分の擁護ですら右翼認定されて非難されかねないが、下手につくる会教科書を非難すると『親しい知人』らしい三浦との関係が悪化する」ので、「都合が悪いのですっとぼけて黙り」なのでしょうね。id:noharraとはどこまでも卑怯で下劣で姑息なクズ野郎です。
 こんな野郎が「ボーガスは北朝鮮や中国を非難しない(注:大嘘で「非難」ならしています。id:noharraや三浦のような中国、北朝鮮打倒論を支持しないだけです)」というのだから「三浦を何一つ批判できない手前が良くそんなことが言えるな!」と心底呆れるし、腹も立ちます。
 それはともかく、文科省検定意見「中国(中華人民共和国)建国当時の政権は連立政権」に「共産党独裁の色を薄めようとしている!」「4月予定の習主席訪日と、この検定意見は関係があるのか!」「安倍政権に失望した!」「身柄拘束された日本人が未だにいて解放されない、尖閣周辺海域に中国艦船が来てもろくに抗議しない。我々ウヨが習主席訪日反対と言っても平然と無視し『予定通り訪日計画はすすめる』という。その上で検定意見でも中国に媚びるのか!」などと反共・反中国の三浦らウヨがマジギレし「共産党政権」記述に固執し「連立政権記述」に修正する気が全くないのは「是非はともかく」、その反発理由はよくわかりますが「毛利輝元」の件にここまでマジギレし固執する理由は俺には理解できず、意味不明です。
 「南京事件慰安婦、沖縄の集団自決強制」などと違い日本の戦争犯罪とも関係ないし、「神武天皇」「楠木正成新田義貞南朝の忠臣」のような皇室万歳とも関係ない。
 俺の勝手な邪推ですが

・毛利家(長州藩)=木戸孝允*8伊藤博文*9ら維新の元勲の出身藩
・毛利家のあった山口県=安倍の祖父・岸信介*10の出身県。安倍の選挙区でもある。

ということで、毛利家に変な思い入れでもあるのか。そうするともしかして「安倍は山口出身のくせに毛利家をバカにするのか!」とでも思ってるのか?
 それとももっとくだらない理由で「つくる会内部の一部の人間が、輝元記述に固執してるにすぎない」がその「一部の人間」が「拉致被害者家族会における横田奥さん」的な絶大な権威を保有しており、内心では三浦らも「わしらにとって大事なんは日本の戦争犯罪矮小化(南京事件否定論とか)や天皇美化(楠木正成万歳とか)であって、こんなんどうでもいいがな」「こんなんにこだわる必要ないわな」と思いながら逆らえずに引きずられてるだけなのか?
 というかその「この件にこだわってる一部の人間」とはつくる会理事で、こんなブログ記事をわざわざ書き、

・三浦『渡辺京二』(2016年、言視舎評伝選)
・三浦『なぜ秀吉はバテレンを追放したのか:世界遺産潜伏キリシタン」の真実』(2019年、ハート出版)

なんて本を出し、歴史作家気取りの三浦本人かもしれません。三浦以外は「本当は俺的には輝元の部分はどうでもいいんだけど歴史家気取りの三浦がやたら固執するから」かもしれない。
 それはともかく、既に別記事でも書きましたが小生はこれは、「文科省検定意見の方が正しい」と思いますね。
 「毛利輝元は西軍の大将格」と強弁する三浦やつくる会ですが、「毛利輝元は西軍の中心人物」とは言いがたい人物です。
 そりゃ「大大名だから、五大老だから一応、大将格*11」でしょうがここでの「大将格」という言葉は前後の文脈から「総大将格」「実質的な中心人物」としか読めないでしょう。そしてそのような記述は明らかに適切でない。
 中心人物と言えば死罪になった石田三成小西行長でしょう。中心人物でない*12からこそ輝元は「減封程度の処分」で許され、三成や行長のように死罪にもならなかったし、宇喜多秀家五大老の一人)のように改易処分や流罪にもならなかったわけです。
 「安国寺恵瓊(毛利家の家臣)は死罪になった」と強弁する三浦ですが「形式的でアレ総大将なので、家臣・安国寺恵瓊を死罪にすることで格好を付けた」だけの話でしょう。三浦らがどう強弁しようとも輝元は実質的総大将ではない。
 輝元は「五大老・家康に対抗するには五奉行の自分たちでは格が落ちる、ここは五大老の輝元でないと格好がつかない」と考えた三成、行長が担いだ「神輿」「形式的な、建前上の総大将」にすぎませんが、つくる会の書きぶりではまるで「実質的総大将」に見えてしまう。
 文科省は「毛利輝元が西軍の中心人物と誤解される書き方はよせ」といってるだけなのだから、「石田三成が事実上の総大将だ」とわかるように書き直せばいいだけのことです。その程度の事がそんなに難しいことなのか。本当に何でこんなことで「形式的だろうが輝元は総大将だ」と居直るのかわけが分かりません。
 ちなみに、ウィキペディアによれば

◆TBSドラマ『関ヶ原』(1981年)
 石田三成加藤剛
 毛利輝元金田龍之介
NHK大河ドラマ徳川家康』(1983年)
 石田三成鹿賀丈史
 毛利輝元:御木本伸介
NHK大河ドラマ『葵 徳川三代』(2000年)
 石田三成江守徹
 毛利輝元宇津井健
◆映画『関ヶ原』(2017年、東宝
 石田三成岡田准一*13
 毛利輝元山崎清

という配役です。
 「繰り返しますが」、俺の勝手な邪推ですが「毛利家(長州藩)=木戸孝允伊藤博文ら維新の元勲の出身藩」などで、毛利家に変な思い入れでもあるのか。

 今後はいちいち書きませんが、つくる会教科書に対する文科省検定の問題点についての反論は、すべて私個人の意見であり、つくる会は一切責任はありません。その上で、毛利輝元の件について簡単に書いておきます。

 「今後はいちいち書きませんが」て以前の「つくる会中華人民共和国誕生(共産党政権)』→検定意見『建国当時の中国は連合政権』」、今回の「「つくる会『輝元は大将格』」以外にも今後も書く気でしょうか?
 いずれにせよ「つくる会トップ(会長)」ではないとはいえ、そして発表場所が個人ブログとはいえ、一会員ではない「つくる会理事」という役員・三浦が、「つくる会教科書と関係ない、三浦個人の歴史的見解」ならともかく「つくる会教科書検定意見への反論」を書いて「つくる会は関係ありません」は通る話ではありません。

 こんなことを言っても詮無いのですが、三成は猛将立花宗茂あたりと常に行動を共に戦場に連れてこれれば逆転のチャンスがあったかもしれない

 立花宗茂*14という一般的には少し知名度が落ちる武将の名前を出す辺り、三浦が「俺は関ヶ原合戦には結構詳しいんだぜ」アピールしたくて仕方がないこと、その三浦にとって「輝元記述への検定意見」が相当むかついてるであろう事がうかがえます。そもそも「輝元記述の筆者」は三浦なのかもしれません。
 それはともかくここで「三成は(「西軍は」でも「輝元は」でもない)立花宗茂関ヶ原合戦に連れてくれば」云々と書いてること自体、三浦も「三成が実質的な総大将だ(文科省検定意見と同じ)」と見なしてることが分かります。「語るに落ちる」というべきでしょうか。
 ならば「他の検定意見はともかく」この部分についてはこんな文章を書かずに素直に文科省検定意見を受け入れればいいと思うのですが。

 私が、関ヶ原についてぜひ読んでいただきたいのは、光成準治*15の一連の著作、特に「関ヶ原前夜 西軍大名たちの戦い*16」(角川ソフィア文庫)です。

 おそらく悪い本ではないのでしょうがこういう文脈で、三浦らつくる会一味に利用されることほど、光成氏にとって「はた迷惑なこと」もないのではないか。
 これでは良くて「つくる会の『輝元』記述に光成氏は好意的(文科省検定意見に否定的)*17」、もっと酷いと「光成氏は、伊藤隆*18のようなつくる会の支持者で歴史修正主義右翼*19」と誤解されかねません。
 むしろ「笠原十九司*20都留文科大学名誉教授」「林博史*21関東学院大学教授」「吉見義明*22中央大学名誉教授」のように三浦らつくる会右翼に敵視された方がずっとましです。
 なお、光成本は「一歴史学者の見解の一つ(ウィキペディア光成準治』を信じれば、教授ポストに就いていないので業界の大御所とは言いがたい)」にすぎないので、三浦が彼の本だけ振り回しても文科省への反論としては弱いでしょう。
 また、三浦は「関ヶ原の戦い」について光成本だけを参考文献としてあげていますが、ウィキペディア関ヶ原の戦い」の参考文献だけでも

【著者名のあいうえお順】
笠谷和比古*23関ヶ原合戦:家康の戦略と幕藩体制』(1994年、講談社学術文庫
笠谷和比古関ヶ原合戦と近世の国制』(2000年、思文閣出版
笠谷和比古関ヶ原合戦大坂の陣』(2007年、吉川弘文館
◆白峰旬*24『新解釈 関ヶ原合戦の真実:脚色された天下分け目の戦い』(2014年、宮帯出版社)
◆谷口央*25編 『関ヶ原合戦の深層』 (2014年、高志書院
◆二木謙一*26関ヶ原合戦』(1982年、中公新書
◆三池純正*27『敗者から見た関ヶ原合戦』(2007年、洋泉社新書y)
◆矢部健太郎*28関ヶ原合戦石田三成』 (2013年、吉川弘文館

などと山のように文献があることが分かります(もちろんこれらの他にもあるでしょうし)。

*1:何が「あの事件」だかさっぱり分かりませんが

*2:「独自」とする産経ですが朝日もほぼ同じ内容の記事をほぼ同時期に出していますので「どこが独自やねん?」ですね。

*3:駐米大使、外相、国務委員(外交担当)などを経て党中央外事工領導弁公室主任(党政治局員兼務)

*4:小泉内閣沖縄・北方等担当相、福田内閣金融等担当相、自民党政調会長(谷垣、第二次安倍総裁時代)、第2次安倍内閣経産相、第3次安倍内閣経済財政担当相などを経て現在第4次安倍内閣外相

*5:そもそも「田中均氏の日朝平壌宣言レベル」ですらウヨの攻撃で田中氏が「北朝鮮シンパ扱いで外務省追放」です。こんな「中国シンパ扱いで文科省追放」になりかねない行為「建国当時の中国は連合政権だから書き直せ(検定意見)」を「安倍や萩生田の意向を無視して」喜んでする文科官僚なんているわけがないでしょう。実際、田中氏のような追放処分に遭った前例として文科省では「ゆとり教育の寺脇氏」がいますし(これまた是非はともかく「自民党の了承を得てやった行為なのに追放」という田中氏並みの酷い扱いでした)。「この検定意見には安倍や萩生田の事前同意があったに違いない」と考えるのは合理的推測です。そして「2018年5月の李首相訪日」「今年予定の習主席訪日」での安倍の友好的態度を考えれば「日中友好のために安倍がそこまでしてもおかしくない」と考えるのも合理的推測です。とはいえ「モリカケ桜を見る会」すら詭弁で安倍をかばった「安倍信者」三浦らにとってそうした事実は建前上、絶対に認められないことでしょうが。その結果「中国に媚びてる」と非難しながらもその非難対象は「文科官僚ガー」になるわけです。

*6:安倍個人にこういうことを思いつくだけの中国知識はどう見てもないでしょう。

*7:仮に検定意見が安倍の仕込みだとしても、現時点ではモリカケ桜を見る会検事長定年延長ほどの動かぬ証拠は未だ出ていません。

*8:参議、文部卿、内務卿など歴任

*9:首相、貴族院議長、枢密院議長、韓国統監など要職を歴任。元老の一人

*10:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*11:ただ、そう言う理由で大将格というなら、『大大名である島津氏(戦後、特に処分なし)』『大大名で五大老である上杉氏(戦後、減封処分)』『大大名で五大老である宇喜多氏(戦後、改易の上、八丈島流罪)』も大将格になりますが。

*12:勿論それ以外に「輝元の了解があったかどうか」はともかく、「家康勝利」を予測する吉川広家重臣が家康に内通していたという要素もありますが。

*13:2015年、第38回日本アカデミー賞において『永遠の0』で最優秀主演男優賞を、『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞をダブル受賞(ウィキペディア岡田准一」参照)

*14:豊臣政権時代、筑後柳川藩主。1590年、小田原・北条氏征伐に参戦。秀吉は諸大名の前で宗茂を、「東の本多忠勝、西の立花宗茂、東西無双」と評し、その武将としての器量を高く褒め称えたという。これについて、菊池寛(作家、文藝春秋社創業者)は「秀吉は、宗茂本多忠勝徳川家康の家臣。後に伊勢桑名藩初代藩主)と比べてゐるが、本多忠勝などよりも、遥に秀ぐれた武将である」と評している。関ヶ原合戦で西軍についたため、改易されるが宗茂の力を評価していた将軍・徳川家康から幕府の御書院番頭(将軍の親衛隊長)として5,000石を与えられ旗本になる。その後陸奥棚倉に1万石を与えられて大名として復帰した。1620年、幕府から旧領の筑後柳川10万9,200石を与えられ、関ヶ原合戦に西軍として参戦し一度改易されてから旧領に復帰を果たした、唯一の大名となった。なお、関ヶ原合戦での西軍参加によって改易されてから(旧領ではないが)大名に復帰した武将なら他にも『岩城貞隆、織田信雄織田信長の次男)、木下利房、来島長親、新庄直頼、相馬義胤、滝川雄利、丹羽長重織田信長重臣丹羽長秀の長男)、蒔田広定』がいる(ウィキペディア立花宗茂』『関ヶ原の戦いの戦後処理』参照)。

*15:1963年生まれ。鈴峯女子短期大学非常勤講師。著書『中・近世移行期大名領国の研究』(2007年、校倉書房)、『毛利輝元』(2016年、ミネルヴァ日本評伝選)、『九州の関ヶ原』(2019年、戎光祥出版)、『小早川隆景・秀秋』(2019年、ミネルヴァ日本評伝選)、『本能寺前夜:西国をめぐる攻防』(2020年、角川選書)など(ウィキペディア光成準治』参照)。

*16:2018年刊行

*17:これは実際にその可能性も、もしかしたらありうるでしょうが

*18:東大名誉教授。元つくる会理事。著書『近衛新体制』(1983年、中公新書)など

*19:さすがにそんなことはないでしょう。

*20:著書『アジアの中の日本軍』(1994年、大月書店)、『日中全面戦争と海軍:パナイ号事件の真相』(1997年、青木書店)、『南京事件』(1997年、岩波新書)、『南京事件三光作戦』(1999年、大月書店)、『南京事件と日本人』(2002年、柏書房)、『南京難民区の百日:虐殺を見た外国人』(2005年、岩波現代文庫)、『南京事件論争史』(2007年、平凡社新書→増補版、2018年、平凡社ライブラリー)、『「百人斬り競争」と南京事件』(2008年、大月書店)、『日本軍の治安戦』(2010年、岩波書店)、『第一次世界大戦期の中国民族運動』(2014年、汲古書院)、『海軍の日中戦争』(2015年、平凡社)、『日中戦争全史(上)(下)』(2017年、高文研)、『憲法九条と幣原喜重郎日本国憲法の原点の解明』(2020年、大月書店)など

*21:著書『沖縄戦と民衆』(2002年、大月書店)、『BC級戦犯裁判』(2005年、岩波新書)、『シンガポール華僑粛清』(2007年、高文研)、『戦後平和主義を問い直す』(2008年、かもがわ出版)、『戦犯裁判の研究』(2009年、勉誠出版)、『沖縄戦 強制された「集団自決」』(2009年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『沖縄戦が問うもの』(2010年、大月書店)、『米軍基地の歴史』(2011年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『裁かれた戦争犯罪:イギリスの対日戦犯裁判』(2014年、岩波人文書セレクション)、『暴力と差別としての米軍基地』(2014年、かもがわ出版)、『日本軍「慰安婦」問題の核心』(2015年、花伝社)、『沖縄からの本土爆撃:米軍出撃基地の誕生』(2018年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)など。個人サイトWelcome to Hayashi Hirofumi'

*22:著書『草の根のファシズム』(1987年、東京大学出版会)、『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『毒ガス戦と日本軍』(2004年、岩波書店)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)、『焼跡からのデモクラシー:草の根の占領期体験(上)(下)』(2014年、岩波現代全書)、『買春する帝国:日本軍「慰安婦」問題の基底』(2019年、岩波書店)など

*23:国際日本文化研究センター名誉教授。著書『主君「押込」の構造:近世大名と家臣団』(1988年、平凡社選書→2006年、講談社学術文庫)、『徳川吉宗』(1995年、ちくま新書)、『「日暮硯」と改革の時代:恩田杢にみる名臣の条件』(1999年、PHP新書)、『江戸御留守居役』(2000年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『武士道と現代』(2004年、扶桑社文庫)、『武士道と日本型能力主義』(2005年、新潮選書)、『士(サムライ)の思想:日本型組織と個人の自立』(2016年、ちくま学芸文庫)、『徳川家康』(2016年、ミネルヴァ書房日本評伝選)、『武士道の精神史』(2017年、ちくま新書)など

*24:別府大学教授。著書『豊臣の城・徳川の城』(2003年、校倉書房)、『幕府権力と城郭統制』(2006年、岩田書院)、『新「関ヶ原合戦」論』(2011年、新人物往来社)、『新視点 関ヶ原合戦:天下分け目の戦いの通説を覆す』(2019年、平凡社)など

*25:首都大学東京教授。著書『幕藩制成立期の社会政治史研究:検地と検地帳を中心に』(2014年、校倉書房

*26:國學院大學名誉教授。著書『大坂の陣』(1983年、中公新書)、『徳川家康』(1998年、ちくま新書)、『合戦の文化史』(2007年、講談社学術文庫)、『秀吉の接待:毛利輝元上洛日記を読み解く』(2008年、学研新書)、『戦国武将の手紙』(2013年、角川ソフィア文庫)、『戦国武将に学ぶ究極のマネジメント』(2019年、中公新書ラクレ)など

*27:在野の歴史研究家。著書『真説・川中島合戦』(2003年、洋泉社新書y)、『真説・智謀の一族真田三代』(2006年、洋泉社新書y)、『守りの名将・上杉景勝の戦歴』(2009年、洋泉社新書y) 、『モンゴル襲来と神国日本』(2010年、洋泉社歴史新書y)、『九州戦国史立花宗茂』(2013年、洋泉社歴史新書y)など

*28:國學院大学教授。著書『豊臣政権の支配秩序と朝廷』(2011年、吉川弘文館)など