今日の産経ニュースほか(2020年3月9日分)

安倍内閣「支持する」43% 「支持しない」41% NHK世論調査 | NHKニュース
 コロナの不手際を見ても、「中国が悪い、安倍は悪くない」とでも思ってるのか、はたまた「学校休校は良くやった」とでも思ってるのか、「感染者数は韓国より少ない」とでも思ってるのか、「未だに支持が43%」というのには心底呆れますが、一方で「支持(43%)と不支持(41%)が拮抗してること」「支持率自体はコロナ問題表面化以降、微減傾向にあること」「コロナ対策評価が(圧倒的に否定評価ではないものの)必ずしも高い評価でないこと」に安倍批判派としてある種の希望を見いだすべきでしょうか?
 つまりは「そうなってほしいわけではもちろん全くありませんが*1」今後「コロナと消費税増税のダブルパンチ」で景気が沈んでいけば、安倍自民支持層の一部も「安倍首相で問題ない」という「誤認識、自己欺瞞から目覚める」可能性もあるかもしれない。


「岸田、菅氏組めば強い」 ポスト安倍で古賀元幹事長 - 産経ニュース
 意味が分からないですね。菅なんか第二次安倍政権で官房長官になるまではろくな役職に就いてない代物です。有能なわけでもなんでもない。
 リップサービスでも「岸田政権でも官房長官でいいのではないか」なんて冗談にもほどがある。
 まだ派閥ボスである麻生副総理・財務相や二階幹事長、石破元幹事長、石原元幹事長の名前でも挙げた方がましでしょう。
 一方で「安倍のおかげで出世した菅」に安倍から離脱する度胸なんかないでしょう。


枝野、山尾氏が「応酬」 ツイッターで緊急事態めぐり - 産経ニュース
 共産党や市民団体など(例えば澤藤統一郎の憲法日記 » コロナ蔓延を奇貨とする「インフルエンザ特措法」改正に警戒をリベラル21 「緊急事態宣言」を発動させるな(岩垂弘)参照)がコロナ新法やインフル特措法改正に否定的なことを知りながら、「インフル特措法改正の方向で自民党と合意(つまり『立民以外の野党』や市民団体の意向を完全無視)」というのにも呆れましたが、党所属議員の山尾から「改正していいのか」と批判が飛び出した上、枝野*2が「何の問題もない」と必死に山尾を黙らせようとしてるというのだから呆れます。党内の意思統一すらせず、こんな重大なことを決めるとは枝野にはどれほど政治センスがないのか。そしてこれは枝野独裁といっていいのではないか。もちろんさすがに安倍よりはマシだと思いますが。


新型コロナ、枝野氏が法改正に異議「抑制的な私権制約」 [新型肺炎・コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
 まるで枝野がコロナ新法やインフル特措法改正に反対のようなタイトルを付ける朝日ですが
枝野氏、緊急事態宣言の「私権制約は限定的」 新型コロナ巡る法改正で見解 - 毎日新聞
新型コロナ対策、法改正へ協力確認 首相と枝野氏 (写真=共同) :日本経済新聞
枝野、山尾氏が「応酬」 ツイッターで緊急事態めぐり - 産経ニュース
と比較すれば朝日のタイトルが「コロナ新法orインフル特措法改正批判派」から枝野をかばうための詐欺的なタイトルであることは明白でしょう。産経の「安倍万歳」もうんざりですが、朝日の「枝野万歳」も勘弁してほしい。


「オウム後継団体、観察を」 地下鉄サリン25年控え遺族ら要望 - 産経ニュース

 シズヱさんは面会後の会見で「また何か事件を起こすのではないかという恐怖がある。団体が存続する限り観察処分下に置いてほしい」と話した。

 本気でそんなことを思ってるんですかね?。いずれにせよ遺族の気持ちに関係なく、客観的に問題は判断すべきです。今のオウム残党に凶悪犯罪の可能性などないでしょう。


【正論】「北朝鮮有事」備えるべき時きた 龍谷大学教授・李相哲 - 産経ニュース
 本文読めば内容は分かりますが

・「中国、日本、韓国、イタリア」に比べ医療体制が貧弱な北朝鮮で新型コロナが蔓延したら中国、日本、韓国、イタリア以上の被害で大ダメージ(コロナで政権幹部が死ぬ可能性も?)
・コロナ(中国や韓国で蔓延)のせいで中国人、韓国人観光客が来なくなって外貨が得られなくなって大ダメージ

という「コロナで北朝鮮崩壊するする詐欺」です。
 ばかばかしいですね。そんな可能性はほとんどないでしょう。当然ながら単にコロナウイルスが蔓延しただけでは「北朝鮮有事ではない」し、今のところ、コロナウイルス蔓延という事実も認められていません。もちろん「中国人、韓国人観光客減少」は痛いでしょうがそれがすぐに「体制崩壊」につながるとも思えない。


【産経抄】3月9日 - 産経ニュース

 NHKは嫌いだが、相撲は大好きという身勝手な先輩、同僚が多く、場所中の平日は夕方になるとテレビ前に人が増える。新型コロナウイルス感染防止のため、異例の無観客開催となった大阪・春場所初日の日曜、「テレワーク」に疎い小欄は、一人寂しく出社して静かに厳粛な気持ちでテレビ観戦した。
 相撲は国技であり、天下泰平や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る神事としての歴史がある。四股を踏むのも悪霊を払い、地に踏み鎮める意味があるといわれる。各地の祭礼などで地元の人たちが参加した奉納相撲などが守られている。
▼本紙の岡山、広島地域版などに連載の写真家、小池英文さんの「瀬戸内家族」では以前、愛媛県大三島(おおみしま)の大山祇(おおやまづみ)神社に伝わる一人角力(ずもう)を紹介していた。稲の精霊が勝つことで、豊作が約束される。
▼小池さんは、家族で子供たちと相撲をとるのも楽しみで「勝負そのものよりも、それぞれの性分や心身状態が肉体を通して直接伝わってくるところが醍醐味(だいごみ)」とつづっていた。
▼子供たちとの相撲なども安心してできない昨今テレビを見ながら神頼みしたい気にもなるが、勝海舟のありがたい言葉を知った。勝海舟のありがたい言葉を知った。「神逸気旺」。神頼みせず気力で道を切り開けとの意味だという。
テレビ東京の番組「出没!アド街ック天国」の本郷編で紹介された、老舗和菓子店「壺屋(つぼや)総本店」に先の言葉を記した勝の書が飾られている。明治維新徳川幕府に殉じて閉店しようとしたところ、客だった勝海舟*3が、新しい世の中になるからと、思いとどまらせたという。(ボーガス注:新型コロナ蔓延という)国難にあたり一人一人がやるべきことを実行する。必要な入国制限についても、言いがかりをつけ「対抗措置」を取る、お隣の振る舞いも他山の石としたい。

 最後の一文「安倍政権の韓国入国制限は不当ではない。韓国の抗議の方が不当」の是非はひとまずおきます(残念ながら俺も無知でなんとも評価できません)。
 問題は産経の意味不明な論理展開ですね。
 これが

 国難にあたり一人一人がやるべきことを実行しよう。

で終わってれば「前半の相撲云々は結論と全く関係ない」「その程度の事をいうのに勝海舟なんか持ち出すな」「やるべき事とは何だと思うのか、産経は具体的に書いたらどうなのか」つう批判はあり得ても、「結論がおかしい」「結論に至る論理展開がおかしい」とまで言う人はあまりいないでしょう。
 しかし突然「お隣の国の抗議は言いがかりだ」と「今まで書いていたことと全く関係ないこと」を書いたことで「なら、そう思う理由を書けよ」「相撲云々とか勝海舟とか全く関係ないことを書くな、論理展開がおかしい」という話になるわけです。
 なんというか「韓国への悪口など書きたくないが、書けと言われたので無理矢理最後にくっつけた」ということなのか、と疑いたくなる珍文章です。

*1:ただしそうなる可能性は決して低くはないでしょう。かつ安倍政権の惨状がだらだら続くくらいなら景気がズタボロになった方が「安倍自民支持象が目覚める可能性」があっていいのではないのかつう気がしないでもありません。

*2:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*3:江戸幕府軍艦奉行、海軍奉行、陸軍総裁を、明治新政府で外務大丞、兵部大丞、海軍大輔、海軍卿(参議兼務)、枢密顧問官などを歴任