「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年3/10日分:荒木和博の巻)

0.07回答【調査会NEWS3205】(R02.3.10) : 荒木和博BLOG

(質問1)
 昨年11月12日の要請以来1年余が経過しましたが、その間1人の拉致認定もなされていない理由はなぜでしょうか。当時の回答では「拉致被害者の認定については、北朝鮮側に反論する材料を与えることがないよう、慎重に対応している」とありましたが、具体的に北朝鮮はどのように反論してきたのでしょうか。

 やれやれですね。「北朝鮮に反論される」というのは「いわゆる言葉の綾」であって「そのくらいレベルの低い主張が荒木らの主張だ」「だからそもそも北朝鮮相手にそんなこと主張してない」と言う意味であることはまともな人間なら分かる話です。

(質問2)
 政府は「認定の有無にかかわらず」と繰り返しますが、現実に総理が会うのは認定拉致被害者ばかりであり、何度も要請している特定失踪者家族との面会は一度も実現していません。これは何故ですか。

 そりゃもちろん「特定失踪者なんて拉致のわけねえだろ!。拉致だと思ったら政府認定拉致になってる」が本音でしょうが、何故かはっきりとは、それが言えない安倍政権&外務省です。ただし荒木ら巣くう会の希望する回答もしないではぐらかすわけです。

(質問3)
 昨年の要請の折政府の広報物で「1970年代から1980年代」と拉致を限定するべきでないと提案し、「いただいたご提案も含め、(中略)不断に検討してまいります」との回答を戴きましたが改善はされているでしょうか。

 「1970~1980年代以外に拉致があったとは思ってません」が本音でしょうが、何故かはっきりとは、それが言えない安倍政権&外務省です。ただし荒木ら巣くう会の希望する回答もしないではぐらかすわけです。

(質問4)
 昨年の要請の「自衛隊への任務付与について」への回答で「(自衛隊による)拉致被害者の救出のために何ができるかについて、不断の検討を継続して参ります」とありましたが、1年経ってその結果はどのようなものだったでしょうか。

 「拉致被害者の居場所も分からないのに自衛隊による救出なんかできません」が本音でしょうが、何故かはっきりとは、それが言えない安倍政権&外務省です。ただし荒木ら巣くう会の希望する回答もしないではぐらかすわけです。

<政府回答>
 自衛隊による救出活動には、国際法と我が国憲法上の制約があることを踏まえれば、自衛隊の活用には限界があることは御回答したとおり

 もちろん国際法憲法の制約はありますが、居場所が分からないのだからそれ以前の話です。はっきりと「居場所が分からないから何もできない」というべきなんですけどね。

(質問5)
 「しおかぜ」については現在中波放送は頓挫した状態ですが、実現に向けて政府のご協力もお願い致します。また、政府の「ふるさとの風」も本来拉致被害者に向けての放送であり、緊急時の対応も含め日本国内から送信すべきものと考えます。ぜひその実現をお願いする次第です。

 「その必要性を認めないのでやる気ありません。何でもかんでも国に頼らないで下さい」「あなた方が自費でやって下さい」が本音でしょうが、何故かはっきりとは、それが言えない安倍政権&外務省です。ただし荒木ら巣くう会の希望する回答もしないではぐらかすわけです。

(質問6)
 昨年の要請で北朝鮮漂着木造船について横浜での展示を求めたところ、不可能であるとの回答をいただきました。しかしこの広い首都圏で展示できないはずはなく、最近でも相次いで漂着していることを考えると国民への注意喚起と北朝鮮に対する関心を高めるためにも木造船の展示は必要であると思います。ぜひ早急な実施をお願いする次第です。

<政府回答>
 前回御説明したとおり、漂着木造船の展示については、漂着した木造船は破損・劣化が激しく、展示に耐えられるものは殆んどないのが実情であり、地方自治体により処分が行われています。仮に展示に耐え得る木造船があったとしても、劣化を防ぐために屋内の展示スペースが必要となりますが、御要望のなかで挙げられている首都圏を含め、政府としてそのようなスペースは有しておらず、木造船を展示することは困難です。また、工作活動に関わったという証拠が認められていない木造船の展示は、当該木造船が工作船であるかのような誤解を国民に与えるおそれがあり、適切ではないと考えております。

 これについては政府の回答は全く正論だと思いますね。特にはぐらかしもないのではないか。

(質問7)
 昨年の要請への回答の中で「全ての拉致被害者の方々の生存を前提に(中略)情報収集を行っております」とあったが、前提はそうであっても時期的に考えたとき拉致される途中ないし北朝鮮で死亡した人がいることは否定できません。死亡が確認された場合に政府としてはどのように対応するのか明らかにしていただきたくお願いします。

 「拉致被害者の死亡が確認されたらどうするのか」というこの質問だけはまともな質問と言えるでしょう。
 ただし「拉致被害者は皆生存してる!」という巣くう会や家族会の主張に忖度して「皆生きてると信じる」というかみ合わない回答をする安倍政権&外務省です。

(質問8)
 山本美保さんについて、政府は拉致の可能性の排除できない失踪者に入れていながら、山梨県警の発表では山形県遊佐町に漂着した身元不明遺体が山本美保さんであるとしています。ということは山本美保さんが拉致される途中で殺害された可能性があると考えているのでしょうか。

 もちろん
山梨県警「絶対にあの遺体は美保さんだ。撤回なんかできない!」
荒木ら巣くう会「絶対にあの遺体は美保さんではない!。美保さんの失踪は北朝鮮の拉致だ。彼女は北朝鮮に拉致されて今も北朝鮮で生きてる」のどちらにもいい顔をしようとした政府が「筋の通らない話(遺体は美保さんだが、美保さんの失踪は北朝鮮拉致の疑いもあるかもしれない)」をしているだけであり、「美保さんは拉致された後に殺された」なんて話ではありません。
 なお、これに対する政府回答は
1)山形県の遺体は美保さんだ(山梨県警が正しいと断言)
2)美保さんには拉致された可能性がある(ただし拉致されたとはいってない)
3)死亡の経緯はよく分からない、今後調査します(ただし、調査した結果、死亡の経緯が判明するとはいってない→多分、放置プレイ)
です。まあ本気で殺人だと思ってたら、山梨県警ももっとまともな対応を遺族にするでしょうから「殺人ではない(事故か自殺か病死)」と思ってるのでしょうね。正直、山梨県警も内心では荒木は勿論、荒木のデマに踊らされる遺族に対しても「ふざけんな!」とマジで怒ってるのではないか。

(質問9)
 過日日本国内で死亡していたと発表された山形県出身の特定失踪者齋藤武さんについて、死亡から発表まで1年半近くかかった理由はなんでしょうか。また、同様の失踪者は他にもいるものと思われますが、現時点で特定失踪者のうち既に発見されながら発表されていない人は何人いるのでしょうか。

 マジレスすれば、前半は「斎藤さんのご遺族の同意が得られるまで時間がかかった」でしょうね。それ以外に発表が遅れる理由があるとも思えない。
 後半は「そんな事を知ってどうするの?」ですね。
 そして「基本的にはそんな人は居ない(発見後、すぐに発表が原則)が、失踪者本人やご家族の了解が取れないと発表が遅れることはある」「ただしそうした遅れが今あるかどうかについては、失踪者本人やご家族の反感を生む恐れがあるのでたとえそうした遅れがあっても言えない」「言わないことに問題があるとは思わない」でしょうね。

(質問10)
 生島孝子さんと思われる女性を目撃した呉吉男氏から政府は聞き取りを行いましたか。行ったとすれば呉氏の証言に対する評価はどのようなものだったのでしょうか。
(質問11)
 藤田進さん(川口)の北朝鮮から出た2枚の写真について政府としてそれが本人の写真であると判断しているのでしょうか。
(質問12)
 今井裕さんの生徒手帳から見つかった地図について、警察ではこれが拉致に関わる情報との認識を持ったと考えてよろしいでしょうか。

 「10から12」は政府回答はまとめて「捜査に支障があるからノーコメント」だそうです。
 ただし俺が推測する「本音の政府回答」を書いておきましょう。
 まず10。聞き取りを行ったか、そもそも行わなかったかはともかく「呉某の証言は信用できない」と判断したのでしょうね。そうでなければ拉致認定するでしょう。
 次に11。これも「本人の写真であるとは判断してない」のでしょう。そうでなければ拉致認定するでしょう。
 最後に12。正直、荒木の文章を読んでも「失踪者の手帳から発見された手書きの地図」を拉致と関係あると思える荒木の脳みその方が理解不能です。
 そもそも今井さんの失踪は北朝鮮拉致どころか、拉致だという保証がないし、手帳の地図が「今井さんの失踪に関係がある(失踪場所は地図の場所?)」という根拠も何もありません。

(質問13)
 在日朝鮮人でも祖国訪問などで北朝鮮に渡って戻れなくなった、事実上の拉致被害者が相当数いると言われます。この数は明らかではないものの、再入国許可を受けて出国した在日朝鮮人の数と、その後再入国した人の数の差である程度は推測できるものと思われます。この数を明らかにしていただくことはできないでしょうか。

 知ってどうするんだという話です。なお政府回答は「再入国許可を受けて出国した在日朝鮮人は『日本以外にいることは明らか』でも、必ずしも北朝鮮渡航したわけではない」「再入国しなかった在日朝鮮人は『日本以外にいることは明らか』でも、必ずしも北朝鮮に滞在してるわけではない」「北朝鮮に滞在してる在日朝鮮人は必ずしも北朝鮮に滞在してることに不満を感じてるわけではない」のでその差を「事実上の拉致被害者」と評価することは適切ではないと批判しています。

 なお、一番最後の13項目目については数字が出てきました。ここは注目すべきところで、唯一回答があったという感じです。13分の1で、「0.07回答」ということでしょうか。

 数字が出たところで「そのような数字を事実上の拉致被害者とみることは適切ではない」と批判してるのだから荒木らにとって都合のいい回答は何一つなかったわけです。