高世仁に突っ込む(2020年3/17日分)

ボス庇い汗かき続け恥もかき - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 確かにボス庇い汗かき続け恥もかき - 高世仁の「諸悪莫作」日記で高世が批判するように、モリカケ桜を見る会検事長定年延長問題での「安倍の無茶苦茶な答弁」とそれをフォローさせられる官僚や大臣も醜態ではあります。
 検事長定年延長問題では「解釈変更した(安倍)」→「記録を出してほしい(野党)」→「口頭決裁で文書がない(森大臣)」→「そんな馬鹿な話があるか。役所でアレ企業でアレ、文書も作らずに重要な事を決裁するわけがないじゃないか!。行政手続法などでも原則として文書作成が義務づけられてるはずだ(野党)」など呆れるほかない状態の訳です。
 それでも自民党は安倍を支え続け、マスコミの批判もぬるく、政権支持率も40%台に高止まりしている。安倍批判派としてもはや絶望的気持ちですがそれはさておき。
 他の面子ならともかく高世については「お前が言うな!」感がありますね。
 特定失踪者が国内から何人発見されても*1、巣くう会や家族会としがらみがあるからか「国内から発見されるなんて認定がおかしい。そんなもんは辞めるべきだ」といえない高世がよくもいったもんです。
 北朝鮮問題で巣くう会や家族会に調子を会わせるためにいかに馬鹿なことを言い続けたかについては他にも
これじゃあ「ジャーナリスト」でなくて「反北朝鮮活動家」だ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
そういう例を出すのなら、拉致問題だってやっぱり金(対価)次第じゃないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
を紹介しておきます。

 新型コロナウイルス対策で、いま和歌山県が注目されているという。
 厚生労働省は1月15日から今月6日までに各都道府県にある地方衛生研究所で実施されたウイルス検査の件数を調べ、10日公表した。
 東京都の1767件に比して和歌山県が1114件。人口に比して非常に検査件数が多い。和歌山県は累計感染者数で14人(10日現在)と特に多いわけではないが、仁坂知事は、検査に及び腰の政府の方針に公然と反旗を翻して独自の方針で対応していた。
 政府の指示は「37.5℃の熱が4日続いて・・・」云々と条件をつけて、かなりの症状がある人でないと新型コロナウイルスの検査をさせないというもの。
 これに対して;
東京新聞:和歌山県知事が政府方針批判 軽症患者の自宅療養「従わない」:社会(TOKYO Web)
 《仁坂吉伸*2和歌山県知事は28日、政府が新型コロナウイルスによる肺炎の重症者を減らすための対策として軽症患者に自宅療養を呼び掛けていることを批判した。「早期発見し重症化させないことが大事。『医者にかかるな』というのはおかしい、従わない」と県庁で記者団に語った。(略)仁坂知事は、体調に異変があれば通常通りクリニックなどを受診し、症状が改善しなければ肺炎を疑って検査してもらう従来通りの対応を取るべきだとの認識を示した。》
 早期発見すべく検査に力を入れ、きょう1人陽性が出て累計感染者数は15人に増えたが、現在の陽性者は4人とほぼ抑え込みに成功しつつある。
 ところが、このところ、検査対象が広がらない日本の現状を正当化する主張をみかけるようになった。
 「もっとたくさん検査しろとなると、イタリアみたいに医療崩壊しちゃいます」と今夜のフジTV「Mr.サンデー」の宮根*3MC。
 だが、これは検査と治療を混同する議論だ。
 「検査は広く行ったうえで、入院は重症者に限る」という方針が理にかなっていると思う。今の日本は逆で、検査は狭く、陽性と判定されると無症状でも軽症でも入院させてたくさんのベッドが占拠される結果になっている。
 はやくから検査に保険適用をと訴えてきた上(かみ)昌広医師(医療ガバナンス研究所理事長)(健康保険でPCR検査を - 高世仁の「諸悪莫作」日記)は、診断・検査しないと、自覚しない陽性の人が無理して職場に行ったりして周りにうつしてしまうという。
 誰にでもわかる簡単な道理である。

 「韓国とイタリアは検査しすぎて医療崩壊した」とかいう狂気のデマ - アスペ日記*4

https://twitter.com/hiroshimilano/status/1238089093160013825
◆ono hiroshi(@hiroshimilano)3月12日
 日本の心無い人がイタリアが医療崩壊していると大喜びしていた元ネタの医師インタビューはネットのデマだったことが判明し、該当病院が既に訴訟を起こしているそうです。医療崩壊して治療する人の年齢選別をしているというのはデマですので見掛けたらスルーしてください。

などによれば、実際にはイタリアは医療崩壊などしておらず、
1)イタリア現地で某人物(勿論イタリア人でしょう)が流したデマを
2)「コロナ検査に消極的な安倍政権」を擁護したがっていた安倍信者が嬉々として乗っかり、ネット上に拡散した「イタリアに失礼なデマ」のようです*5がそれはさておき。
 これは高世の批判も「ずれてる」んじゃないですかね。
 高世は「検査しても軽症者は入院させなければいい、そうすれば病院のベッドの空きはできる。ベッドの空きはできるから医療崩壊になんかならない」「これは検査と治療を混同する議論だ」というわけですが、宮根ら政府擁護派の「医療崩壊」は明らかにそう言う意味じゃないでしょう。
 「コロナかどうか怪しい軽症者を検査すること自体で人手と費用がとられて医療崩壊。そんな不要不急(?)の検査をしている余裕は今はない」「検査なんてしなくていい、重篤にならない限り問題なんかないから*6」じゃないか。
 つまり最初から宮根らは「検査と治療を混同していない」。
 そう言う意味では高世は「馬鹿なことを言うな、検査は必要な人手と費用だ」「検査で医療崩壊するようならそんな状態を長年放置してきた医療行政の責任だ」「もちろん、『能力的にできないことはどう頑張ってもできない』ので無茶を要求する気は無いが現時点で可能な限り、検査すべきだし、検査できないなら『検査できなくてすみません』とわびるべきではないのか」というべきでしょう。
 というかここで俺が書いたようなこと「宮根らの言う「医療崩壊」とは検査で人手と費用を取られることだ」を本当に高世が気づいてないのだとしたら驚きです。
 仮にも「日本電波ニュース社幹部」だった男が「勝手な思い込み」によってこの程度の事も気づかないのか。それとも気づいた上で(都合が悪いから?)何故か故意にネグったのか(ネグるほど都合の悪い話とも思えませんが)。
 前者なら馬鹿すぎるし、後者なら不誠実すぎます。
 そもそも高世が

東京新聞:和歌山県知事が政府方針批判 軽症患者の自宅療養「従わない」:社会(TOKYO Web)
 《仁坂吉伸和歌山県知事は28日、政府が新型コロナウイルスによる肺炎の重症者を減らすための対策として軽症患者に自宅療養を呼び掛けていることを批判した。「早期発見し重症化させないことが大事。『医者にかかるな』というのはおかしい、従わない」と県庁で記者団に語った。(略)仁坂知事は、体調に異変があれば通常通りクリニックなどを受診し、症状が改善しなければ肺炎を疑って検査してもらう従来通りの対応を取るべきだとの認識を示した。》

として(略)と一部省略引用もするのも謎です。
 通常、一部省略引用とは
1)長い文章であり、かつ
2)話の本筋から少しずれるために話の本筋をわかりやすくするために省略、でしょう。
 ところが高世の省略した部分は東京新聞:和歌山県知事が政府方針批判 軽症患者の自宅療養「従わない」:社会(TOKYO Web)によれば

政府は25日に発表した基本方針で、医療資源を確保し院内感染が広がらないようにするため、軽症の患者には自宅で療養することを要請した。

と短い文章であり、ここを省略しないと話が分かりにくいようなこともない。
 まさかとは思いますが「検査と治療を混同する議論」説による政府批判を展開するために「高世が都合が悪いと思った部分」をわざと(略)としたのか(ただしここを省略することが「検査と治療を混同する議論」説を展開する上で都合がいいとは俺には思えないのですが、一方でこの程度の短い文章をわざわざ省略する理由は『それ以外』には俺には思いつきません)。
 だとしたら不誠実の極みですが、そこまでして高世が「検査と治療を混同する議論」説に固執する理由が分かりません。
 大体、こんな(略)なんてするから俺は「そんなに長い文章が(略)の部分にあるのか」と思ってリンク先を確認し「あれ、なんで省略するの?」と疑問に思ったので、かえってこの『省略』は逆効果だと思いますが。
 高世も「何でこの程度の短い文章を省略するんですか?」と聞かれたらなんと答える気でしょうか?

*1:なお、蓮池透氏が荒木ら巣くう会批判に踏み切った理由の一つが「特定失踪者の国内での発見」です。

*2:和歌山と言えば二階自民党幹事長のお膝元で、仁坂氏も自民系なのに安倍批判とは面白い現象です。「コロナ検査の件では自民党批判しても問題ない(自民党中央が反発して、仁坂おろしに動くことはないし、仮に動いても和歌山の仁坂支持層、自民支持層は俺を支持してくれる)」という読みもあるのでしょう。

*3:宮根の場合「とにかく政府を擁護しろ」という上(フジテレビ)の命令に従ってるだけのロボットなんでしょうねえ。

*4:ただしこの記事は「医療崩壊説」を「イタリアはコロナ検査しすぎでもなければ医療崩壊もしてない」としてデマと批判する一方で、安倍政権のコロナ検査対応については高世や仁坂氏などとは違い、「適切な対応」と評価してるらしいことを指摘しておきます(かなり長いので引用はせずリンクだけ張っておきます)。

*5:高世も仮にもジャーナリストならまず「イタリア医療崩壊説はデマだ」と指摘してほしいですね。

*6:どう見てもこの主張はコロナの危険性軽視ですし、そんなにコロナを軽視するならそもそも何で一斉休校や「不要のイベントや外出の自粛」など要請したのか、「マスクの着用徹底」「参加者の距離を離すこと」で充分じゃないのか、一部で疑われてるように「検査に消極的な姿勢」は「患者数の増加→政権批判」を恐れての行為か、て話ですが。