三浦小太郎に突っ込む(2020年3月21日分)

映画「フォレスト・ガンプ」見直そうかな | 三浦小太郎BLOG Blue Moon
 三浦の文章を読んでも「町山*1の批判の方が正しい」ように俺は思いますね(なお、俺は「フォレスト・ガンプ*2」は見ていません)。
 俺が思うに
1)町山の主張の方が正しいのを三浦が詭弁で反論しようとしたが見事に失敗(町山に対し善意に解釈した場合)

2)三浦の主張の方が正しいが、説明能力がお粗末なので町山の方が正しく見える(三浦に対し善意に解釈した場合)
かどっちかでしょう。
 まあ、俺は1)だと思いますが。
 何せ

フォレスト・ガンプウィキペディア参照)
 タイトルの「フォレスト・ガンプ」は主人公の名前。「フォレスト」は白人至上主義団体であるKKKクー・クラックス・クラン)の結成者として知られるネイサン・ベドフォード・フォレストからとられてる。

そうで、主人公のフォレストはもちろん批判されてるわけではない。
 例えるなら、映画で「ヒトラー*3」「ムソリーニ*4」「スターリン*5」「トロツキー*6」「土肥原*7」「牟田口*8」なんて名前の主人公が登場して、好意的に描かれて、それで「イヤー、これにはそんな政治的な思惑はないんです」で通用するかって話です。だったら最初から主人公にそんな名前付けるなって話です。
 「フォレスト」なんておそらく「日本における鈴木や佐藤」ほど多い名前でもないでしょうし。
 しかも監督ロバート・ゼメキスは有名な保守派で、映画内で「右派を美化し、左派、リベラル派を矮小化するような描写」がされれば「右翼監督ゼメキスによる左派、リベラル派に対するあてこすりじゃねえのか、ふざけんな」という町山のような批判が出るのは当たり前の話です。まあ、町山的には「こうした右翼映画などによってアメリカ社会が右傾化した結果がトランプ大統領だ」と言う危機意識があるのでしょうね。
 なお、ここまでの文で分かるように三浦は明らかに極右であり、一方、町山は左派ではない*9としても「極右に批判的なリベラル保守」ではあるでしょう。 

*1:著書『USAカニバケツ:超大国の三面記事的真実』(2011年、ちくま文庫)、『キャプテン・アメリカはなぜ死んだか』(2011年、文春文庫)、『アメリカは今日もステロイドを打つ:USAスポーツ狂騒曲』(2012年、集英社文庫)、『底抜け合衆国:アメリカが最もバカだった4年間』(2012年、ちくま文庫)、『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』(2012年、文春文庫)、『トラウマ映画館』(2013年、集英社文庫)、『99%対1%:アメリカ格差ウォーズ』(2014年、講談社文庫)、『トラウマ恋愛映画入門』(2016年、集英社文庫)、『アメリカ人もキラキラ★ネームがお好き:USA語録2』(2016年、文春文庫)、『映画と本の意外な関係!』(2017年、集英社インターナショナル新書)、『〈映画の見方〉がわかる本:ブレードランナーの未来世紀』(2017年、新潮文庫) 、『マリファナも銃もバカもOKの国:USA語録3』(2017年、文春文庫)、『「最前線の映画」を読む』(2018年、集英社インターナショナル新書)、『トランプがローリングストーンズでやってきた:USA語録4』(2018年、文春文庫)、『最も危険なアメリカ映画』(2019年、集英社文庫) など

*2:監督ロバート・ゼメキスがアカデミー監督賞を、主演トム・ハンクスがアカデミー主演男優賞を受賞

*3:ナチスドイツ総統

*4:イタリア首相

*5:ソ連共産党書記長

*6:ソ連防相、外相など歴任。スターリンと対立し国外追放され、最終的には暗殺された。

*7:A級戦犯として死刑判決

*8:もちろんインパール作戦で悪名高いあの人

*9:俺個人は町山は「左派ではないだろう」と見ています。