今日の産経ニュースほか(2020年3月23日分)

毎日新聞記事をツイートするつくる会公式ツイッター

新しい歴史教科書をつくる会【公式】がリツイート
リベラル系ホントに喜んでいいの? 「つくる会」教科書の検定一発不合格が問うもの - 毎日新聞
 新型コロナウイルスのニュースがあふれる中、教育関係者に波紋を広げる「事件」があった。2021年度から使われる中学歴史教科書を審査する今年度の検定で、これまで合格してきた「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した自由社版教科書が、異例の不合格になったのだ。リベラル系からは不合格を歓迎する声も上がるが、ホントに喜んでいていいのか?【吉井理記/統合デジタル取材センター】
 「もう『一発不合格』ですよ。ひどい話でねえ……」
 東京・江戸川橋の目立たないビルの一室。「つくる会」事務局の会議室で、同会副会長で、テレビの討論番組でもおなじみ、元東京大教授の藤岡信勝さん(76)はため息をついていた。

 有料記事なのでこれ以降は読めません*1が、そして俺は

「喜んで何が悪いのか?。あんなゴミ教科書いらんやろ。むしろ今まで合格してきたことの方が不当な政治的忖度と違うのか?。そもそも合格させるべき教科書じゃないだろう?」
「法的に問題があればつくる会が訴訟でも何でもやるだろうからそれでええやん?。まさか毎日だってつくる会の訴訟とか応援するわけじゃないでしょう?」
「リベラル系ホントに喜んでいいの?*2、これじゃ学び舎も一発不合格かもー(能川元一氏や早川タダノリ氏もツイッターで同様のことを言ってたが)て、それはそうなったときに運動すればええやろ。なんでウヨ連中の支援活動なんかせにゃあかん」
「そういう変な公平中立や寛容精神いらんから。そういうのがリベラル(公平中立で寛容)だとか言うのは勘違いも甚だしいやろ。水に落ちた犬(藤岡ら自由社つくる会)はこの機会に叩き殺せよ。そんなことより学び舎の支援でもしたらどうよ」
「つうか、クズでも人権は大事です、クズだからと言って人権侵害*3を容認したら我々に波及する*4かもしれませんつうなら、つくる会教科書不合格なんかより、『オウム信者への死刑執行』『公安調査庁のオウム残党への不当な監視』でも取り上げろよ」
「つうか、クズなら死刑は当然だ、判例なんて関係ねえって記事を垂れ流してきた毎日が『つくる会がクズでも、合法性、正当性に疑義がある一発不合格を喜ぶべきではありません』なんてこういう記事をよく書くよな(呆)。本当はつくる会が好きなんじゃねえの?(例えば
裁判官が判例に固執することを批判して、なにがどうなってほしいんだか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)どういう了見で、毎日新聞はこんな記事を書くのか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)」

と思いますがそれはさておき。
 産経がろくに批判記事を書かない一方で毎日新聞にこんな「藤岡へのインタビュー記事」が載り、それをつくる会公式ツイッターリツイートするのだから完全なねじれ現象ですね。毎日のインタビューを受ける藤岡も「安倍や萩生田」「産経」に裏切られた感でいっぱいでしょう。いくら新型コロナが流行ってるとはいえ、産経がこの不合格について「おざなりな批判」しかしないのはどう見ても「救う会を見すてています」。
 「育鵬社に被害がなければそれでいいのか!」「いや、この不合格は、育鵬社を支援するための、お前ら産経の謀略ではないのか!」と藤岡ら「自由社版・つくる会」が疑ってることは間違いないでしょう。


河井前法相、現金手渡しか 妻・案里氏陣営スタッフに… 地検立件視野 - 産経ニュース
克行氏、口座を連日確認 選挙違反事件、運動員への支出も把握か(1/2ページ) - 産経ニュース
 こういう報道が出ると言うことは河井夫婦も完全に安倍に見すてられ、彼らもそれをもはや「受け入れざるを得なかった」と言う話なのか?


文化庁が補助金減額支給決定 企画展物議、愛知の芸術祭 不交付見直し - 産経ニュース
 全額不支給にすることはさすがの安倍も躊躇したようです。もちろん「最悪」ではないものの不当な処分であることには変わりはありません。これを愛知県側が争うかどうかが注目されます。


内閣支持41・3% 東京五輪「延期」70% 産経・FNN合同世論調査 - 産経ニュース

 安倍晋三内閣の支持率は前回調査(2月22、23両日実施)比5・1ポイント増の41・3%だった。不支持率は5・6ポイント減の41・1%で、2カ月ぶりに支持率が上回った。

 安倍批判派として「日本人の馬鹿さ」に改めてげんなりしますが、支持率、不支持率は拮抗しており、今後、どうなるかは分からない状況だとは思います。
 とにかく一喜一憂せず、モリカケ桜を見る会検事長定年延長問題など、地道に安倍批判していくほかないとは思います。


【安倍政権考】新型コロナが憲法議論を直撃 かたくなな野党に“後退”を実感(1/2ページ) - 産経ニュース
 新型コロナにより「改憲の機運が低くなってること」をぼやく産経です。
 「新型コロナ対応のために緊急事態条項ガー(産経)」という改憲論は「改定・新型インフル特措法*5に基づく緊急事態宣言*6では足りないのか?」「そもそも安倍政権の初動体制のまずさが原因で蔓延してるのに火事場泥棒とはふざけるな」「阪神大震災東日本大震災も緊急事態条項などなくても対応できた」という反応しか出てない。そもそも今「緊急事態条項導入」の改憲に取りかかっても新型コロナ対応として遅すぎる。
 一方で安倍の望む「九条改憲」なんてとても改憲の気運が盛り上がってるとは言えない。
 その結果「新型コロナが落ち着かない限り」改憲の具体的な話にはとても手を付けられない状態になりつつます。


【主張】性的虐待の判決 実情を踏まえ常識示した - 産経ニュース

・理不尽極まりない判断が覆った。心に深い傷を負う性的虐待の実情を踏まえた常識的な判断である。当時19歳の娘に性的虐待を行い、準強制性交罪に問われた父親に対し名古屋高裁は1審の無罪判決を破棄し、懲役10年とする実刑判決を言い渡した。
・1審名古屋地裁岡崎支部の判決は、娘が父親の精神的支配下に置かれていたことは認めながらも、過去に抵抗して拒めた時期もあったなどとした。「人格を完全に支配して服従させる関係だったとは認めがたい」と「抗拒不能」の状態を否定していた。
 これに対し高裁は、娘が性的虐待を受け続けるなかで逃げることや抵抗することへの無力感を感じ、抵抗の意欲や意思をなくしていたと判じた。学費など金銭的負い目を感じさせられ、心理的圧迫も受けていたとした。性的虐待の実態を考えればうなずける。
 娘は抵抗しなかったのではなく、長年の虐待で抵抗する力を根こそぎ奪われていたのだ。1審でそうした判断がなぜ示されなかったのか。
 1審判決直後、「司法による2次被害」などと声を上げたのは性被害にあった当事者たちだ。
・親子であれば子供は経済的に親に頼らざるを得ず、逃げたくても逃げられない*7。1審の裁判官にはこんな常識もなかったのだろうか。
・司法は国民の信頼なしには成り立たない。裁判官が社会常識から隔たれば信頼は得られまい。

 一般論、抽象論としては「司法は国民の信頼なしには成り立たない。裁判官が社会常識から隔たれば信頼は得られまい」は、間違いではないでしょう。そして今回の判決について言えば俺も「二審の有罪判決が正しい」と思います。
 しかし産経は「裁判員裁判の死刑判決が二審で減刑された場合」にまで「司法は国民の信頼なしには成り立たない。裁判官が社会常識から隔たれば信頼は得られまい→死刑判決を維持しろ」と言い出しますからね。
 もちろん俺はそう言う「死刑万歳論」には全く賛成しません。

 刑法の性犯罪規定は29年に改正され、厳罰化されたが、「同意のない性行為」というだけでは犯罪にならない。「抗拒不能」の要件は冤罪(えんざい)を防ぐためとされているが、被害者が抵抗を封じられ、声をあげにくい性犯罪の実情を映した事実認定や解釈が積み重ねられてきたといえるだろうか。
 今回のケースを受け、(ボーガス注:犯罪心理学者など、性虐待についての?)専門家らを交えた(ボーガス注:裁判官の?)研修など、被害実態を広く共有する機会が必要ではないか。それが裁判の命綱である正確な事実認定にもつながる。

 産経社説は共産党などが主張する「抗拒不能要件削除(不同意性交罪)」には賛同しないようですが「抗拒不能要件」に対する共産党などの批判には対応する必要があると考えてるようです。それが「抗拒不能要件の適切な認定→適切な判例の構築(運用改善)」という方向性の訳です。
 なお、ここで産経が「(裁判官の?)研修」と言っている点は「語るに落ちてる」気がしますね。産経も「裁判員裁判に全て任せるのは危なすぎる、プロの裁判官の目が必要だ」と内心では思ってるのでしょう。


【主張】ウイルスと宣伝戦 中国は不毛な詭弁やめよ - 産経ニュース
 「社説書くほどの問題なのか」ですよねえ。
 確かに

 新型コロナウイルスについて中国側のあきれた主張が展開されている。中国外務省の趙立堅*8報道官が「米軍が感染症武漢に持ち込んだかもしれない」とネット上で発言*9した。
 これに対し、ポンペオ米国務長官は中国の外交トップ、楊潔チ*10共産党政治局員に厳重に抗議した。
 それで終わらず楊氏は(ボーガス注:『ならば、トランプ大統領やポンペオ国務長官の中国ウイルス呼ばわりは何なのか?。WHOがそう呼ぶなといってるのに何故無視するのか?』)「(ボーガス注:トランプ政権の防疫政策の失敗で新型コロナが米国に蔓延してることについて、『全て中国が悪い』として)中国に汚名を着せようとしている」などと反論し、「(ボーガス注:中国ウイルス呼ばわりという)中国の利益を損なう行為は必ず断固とした反撃にあう」とまで警告した。

という中国の主張のうち「米軍」云々は「根拠があるのか?」と疑問には思いますが、まあ世間的には「ネオナチのホロコースト否定論」「産経の南京事件否定論河野談話否定論」「トランプのCO2温暖化否定論」などの「陰謀論」並に「怪しい主張」と見なされており、影響力もほとんどないようですからねえ。
 批判するにしても「国際面ベタ記事」で済ませていい話でしょう。
 しかも産経は一方では「武漢(あるいは中国)以外は安全との誤解を招く」「中国人差別を生みかねない」としてWHOが「武漢(あるいは中国)ウイルス」と呼ぶべきでないとし、安倍政権も「麻生財務相の暴言はあるものの」、公式には「新型コロナウイルス(COVID19)」なのに「武漢ウイルス」という呼び方(トランプ大統領、ポンペオ国務長官、日本ウヨなど)を「何の問題もない」と擁護しています。
 この産経社説が単なる中国叩きであるのは見え透いています。

 中国に何らかの幻想を抱く時代はすでに終わっている。

 いやそもそも誰も幻想なんか抱いていないんですが。「重要な貿易相手国」、それも「日本の隣国」を産経のように敵視することは国益に反するというだけの話です。

*1:ただし「この記事のタイトル(リベラル系ホントに喜んでいいの?)」や「この記事についたはてなブックマーク」からどういう内容かはある程度予想がつきます。能川元一氏や早川タダノリ氏のツイッターでの主張(これじゃ学び舎も一発不合格かもー)とほぼ同じでしょう。

*2:喜んでるかどうかはともかく、赤旗でこういう毎日のような記事は確かに見ませんね。

*3:この場合、つくる会教科書の一発不合格のこと

*4:この場合、「学び舎教科書」の一発不合格のこと

*5:新型インフル特措法改定」に対する共産党などの批判はひとまず無視します。

*6:但しまだ発動はされていません。

*7:こうした関係は「慰安婦と日本軍」でも成り立つでしょうが、慰安婦については「性虐待」とは認めないのが勿論産経です。

*8:中国外務省報道副局長

*9:トランプのような「個人のツイッター」のようです。なぜはっきり「ツイッター」と書かないのか謎ですが「トランプツイッターを米国政府は必ずしも政府見解扱いしてないじゃん。それを産経も容認してるじゃん?。なんで中国の時だけ政府見解扱いなの?」という突っ込みを逃げるためでしょうか?

*10:駐米大使、外相、国務委員(外交担当)などを経て中国共産党外事活動委員会弁公室主任(中国共産党政治局員兼務)