「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年3/29分:荒木和博の巻)

悟空参上【調査会NEWS3223】(R02.3.29): 荒木和博BLOG

 小学生だったか中学生だったか忘れましたが、国語の授業に出てきた文章の中で、「高い山に登って『征服した』とか言っているが、ちっぽけな人間が頂上に立っただけのこと」というような記述があったように記憶しています(文章は覚えていないので、まあこんな感じだったかと)。

 ヒラリーのエベレスト初登頂のことでしょうね。昔は普通に「エベレスト征服」と言っていたのですが、荒木が書いた様な批判が広く支持されるようになった結果今では、「エベレスト初登頂」と呼ばれることの方が多いかと思います。
 あるいは「アムンゼンの南極点初到達」も昔は「南極征服」といっていたのですが最近では「南極点初到達」と呼ばれることの方が多いかと思います。

 何か私たち人間は(というと大仰ですが)、自分たちが何でもできると勘違いしてきたのではないでしょうか。お釈迦様と孫悟空の神通力比べの話は聞かれたことがあると思います。孫悟空が空を飛んで、これ以上遠いところは無かろうと思ったところに大きな山を見つけて「悟空参上!」と書きました。戻ってきてお釈迦様にそれを報告したところ、お釈迦様が「そなたが書いた言葉はこれか」と手を広げられ、その手の指に「悟空参上!」と書いてあったという話です。
 それほどのスケールでもありませんが、憲法をはじめこの国のあるいは世界に存在する規範のようなものも結局「悟空参上!」に過ぎないのではないのでしょうか。ウイルス騒ぎをきっかけに一度考え直してみるのもよいのではないかと思います。拉致問題もその方が意外と打開の道が開けるかもしれません。

 「悟空の話」を「憲法の制約など無視して自衛隊拉致被害者を救出しろ」とこじつける荒木ですが「自衛隊救出論」の最大の制約はそんなことではなく「拉致被害者の居場所が分からないこと」ですね。まあ分かったって救出は困難ですが分からないのだから救出のしようがない。
 そして「悟空の話」は荒木が強弁するような「憲法の制約などどうでもいい」と言う話ではない。
 「悟空の話」は「人は思い通りには生きられない」「人間の人生には、個人の力ではどうにもならない克服できないこともある(もちろん克服できることは克服すべきですが)」という話です。したがって場合によっては「一番の希望を諦めて、妥協して第二、第三の道を目指さざるを得ない」。
 そのどうにもならないことは「個人の才能」の場合もあれば、「社会構造」の場合もあるし色々ある。
 まあ、例は何でもいいですが、例えば「南北戦争の時代」にオバマのような、黒人大統領なんかあり得ないわけです。そう言う「時代的制約」「個人の力ではどうにも出来ない社会の構造」が当時はあった。
 あるいは病気になれば「生きたい」と願ったって生きられない。生まれたときから、障害を負って生まれ、その障害が今の医学では「解決不能(たとえば全盲、全聾の場合、目が見えるようになること、耳が聞こえるようになることはあり得ない)」ならその障害を抱えて生きるほかないわけです。
 プロ野球選手になりたいと思ったって、才能がなければなれないわけです。
 プロ野球選手を引退した後、「コーチ(プロ野球であれ、社会人野球でアレ)や解説者などの形で野球界に残りたい」と思っても、皆がそうなれるわけではない。
 「元巨人の條辺」は讃岐うどん屋になったし、「元西武のGG佐藤」は「実父が社長を務める株式会社トラバース(住宅測量・地盤改良会社)に就職」したわけです(ウィキペディア條辺剛」「G.G.佐藤」参照)。
 條辺や佐藤が今、不幸だなんてそんな失礼なことは言いません。しかし彼らは「プロ野球選手になった連中」です。「コーチや野球解説者の道があっても」それでもうどん屋開業やトラバース就職をしたかと言ったら多分違うでしょう。
 ならば拉致問題で「悟空の話」をつなげるとしたら、それは

「めぐみは生きてるはずだ、と言ったところで生きてるか分からない」
北朝鮮はすぐさま拉致被害者を全員帰せ、それまでは制裁解除などしない、といったところで返さないのではどうにもならない」

と言う話、つまり「拉致被害者家族の願望が現実に合致している保証はないのであり、場合によっては妥協も必要という話」です。
 「拉致被害者家族の願望が現実に合致している保証はないのであり、場合によっては妥協も必要」という形で悟空の話を理解すれば、確かに

・何か私たち人間は(というと大仰ですが)、自分たちが何でもできると勘違いしてきたのではないでしょうか。お釈迦様と孫悟空の神通力比べの話は聞かれたことがあると思います。
・一度考え直してみるのもよいのではないかと思います。拉致問題もその方が意外と打開の道が開けるかもしれません

といえるでしょう。
 ところが拉致問題で「めぐみさんが生きてる保証はないじゃないですか?。それなのに『めぐみに会えない限り、ウンギョンには会わない』なんて言って意味があるんですか?」「北朝鮮はすぐさま拉致被害者を全員帰せ、それまでは制裁解除などしない、といったところで返さないのではどうにもならない。むしろ北朝鮮を経済支援してバーター取引したらどうなのか?。日朝平壌宣言での拉致被害者帰国はそういうことではないのか」「つらくても、『拉致被害者家族の願望が現実に合致している保証はない』という現実を直視すべきだ。現実にあった解決策を考えるべきだ」というと「ご家族の気持ちを踏みにじってる!」「北朝鮮に味方するのか!」と言い出すのが家族会と救う会ですから全くかないません。

 何か私たち人間は(というと大仰ですが)、自分たちが何でもできると勘違いしてきたのではないでしょうか。

という荒木ですが、むしろ「何でも出来る」と勘違いしてるのは「北朝鮮はすぐさま拉致被害者を全員帰せ、それまでは制裁解除などしない」「拉致が解決しないのは北朝鮮が悪い」で片付けている「荒木ら巣くう会*1」と家族会ではないのか(もちろん「救う会と家族会は何でも出来るわけではない」からこそ「小泉訪朝(2002年9月)から17年に及ぶ拉致敗戦」のわけですが)。
 言葉を選ばず言えば「バカに付ける薬はない」と言うのが、救う会や家族会に対する俺の感想です。

 ところで、以下はある特定失踪者の先輩にあたる方で、私たちも大変お世話になっている科学者の方からいただいた不織布マスクの再利用についての情報です。ご本人の専門とは異なりますが、参考になると思うのでお知らせします。

 おいおいですね。その「科学者」とやらの名前を出せない時点でこんなもんは何の信頼性もありません。
 

グローバル化【調査会NEWS3222】(R02.3.28): 荒木和博BLOG

 買いだめといわれる現象もヤラセの面が多いようです。

 やらせとはどういう意味なのか。まさか「テレビ局のやらせ」だとでもいう気なのか。
 少なくとも現時点においてそのようなことを疑う事実はどこにもないでしょうに。
 仮に「政府や東京都の発表に買いだめを助長する不適切な面があった」としてもそれは「やらせ」と言う話ではない。
 いずれにせよそんなことと拉致問題と何の関係があるのか。

 ついこの間まで当たり前のように言われていた「グローバル化」という言葉がいつの間にか、なりを潜めました。もちろん世界中への感染拡大はグローバル化の産物でしょうが、それへの対処は国毎の自国民を守るということで、EUでさえその方向に動いています。

1)ウヨの荒木が「グローバル化」を敵視してるらしいこと
2)コロナ問題でのEUの国境一時封鎖を「グローバル化論の間違いが明らかになった」と喜んでるらしいことは分かりました。
 特にそうした荒木の認識についてコメントはしませんが、いずれにせよそんなことは拉致の解決とは全く関係ないことです。
 というか、ここでの荒木の「グローバル化敵視」と「タイやルーマニア拉致被害者も救出しないといけない、日本人だけの救出ではいけないと言う主張」は矛盾しないのか?
 荒木の「タイやルーマニア拉致被害者も救出しないといけない、と言う主張」が口から出任せであることを事実上露呈してるのがここでの「グローバル化敵視」ではないのか。

 誰も米国が武漢ウイルス*2から日本人を守ってくれると思っている人はいません。あちらの方がさらに深刻そうですし。
 「平和憲法」だとか「日米同盟」だとか、美辞麗句で右も左も大多数の日本人がごまかしてきた。ある意味ではその70年間の矛盾に今直面していると言えないでしょうか。

 意味が分からないですね。コロナ問題と「憲法九条」「日米安保」との間に何の関係があるのか。そもそも拉致問題とコロナ問題、拉致問題と「憲法九条」「日米安保」との間に何の関係があるのか。何の関係もないでしょう。
 「矛盾に直面」「ごまかしてきた」というなら、むしろ

拉致問題北朝鮮に制裁すれば解決する」という救う会、家族会の与太を大多数の日本人が(本心から信じたのか、田中均氏、蓮池透氏のように救う会、家族会から個人攻撃をされることを恐れて保身から口をつぐんだのかはともかく)容認しごまかしてきたこと

小泉訪朝後、17年経っても拉致が解決しないという矛盾

を産んでると言えるでしょう。ただしその「矛盾」を矛盾として認識し「田中均氏、蓮池透氏、和田春樹氏の主張するバーター取引論の方が正しいのではないのか」とならないのが今の家族会なので呆れますが。

 拉致問題など、まさにその象徴です。ある自衛隊OBで、元幕僚長まで務め、今は軍事専門家になっている人*3でも「拉致は警察の仕事」というようなことを言っていたりします。

 もちろんいつもの『自衛隊特殊部隊で拉致被害者救出』という荒木の与太ですが、拉致被害者の居場所も分からないのにそんなことができるわけがない。
 一方で「拉致は警察の仕事」というのも「あえて言えば」間違いです。
 もちろん「拉致実行犯処罰は警察の仕事」です。しかし、「拉致被害者救出は警察の仕事ではない」。
 「拉致被害者救出」は「日朝平壌宣言での拉致被害者の帰国」でわかるように「外務省の仕事」です。
 そして現在において「拉致問題の解決」といえば、ほぼ「拉致被害者の帰国とイコール」です。
 なぜなら「拉致実行犯処罰」なんか現実問題、ほぼ不可能だからです。
 「拉致実行犯を処罰できるだけの証拠がおそらくない」「拉致実行犯がどこにいるか分からない」「そもそも拉致実行犯が今も存命か分からない」「拉致実行犯とみられる人間が存命でどこにいるかもある程度分かってるよど号グループの場合も、彼らが自発的に帰国することも、北朝鮮が彼らを国外追放*4するなり、日本に引き渡すなりすることも可能性が低く、身柄確保が事実上不可能に近い」と言う状況では処罰などできるものではありません。

 国家がやるべきこと、しなければならないことが何なのか、もう一度考え直す必要があるのではないでしょうか。

 ばかばかしい。そんな抽象論をいくら議論しても拉致問題解決には何一つ役立ちませんし、「拉致被害者を救出すべきだ」と言う総論を否定する人間などいない。
 つまりは「どうすれば拉致被害者を救出できるのか」という具体論、各論を議論すべきですが、それについては「拉致被害者の即時一括全員帰国をすぐさま北朝鮮がやればいい。北朝鮮がそれをやれば経済制裁を解除するが、そうでない限り解除しない。もちろん国交正常化なんかしない。平壌に駐在事務所も置かない。これが我々救う会、家族会が考える拉致解決の具体論だ。これに異論を唱える奴(田中均氏、蓮池透氏、和田春樹氏など)は我々の敵だ!」というのが救う会、家族会だから話になりません。
 その「救う会、家族会の具体論」で「小泉訪朝(2002年9月)から17年が経った今」、拉致が解決に向かって何も進展してないのによくも馬鹿なことが言えたもんです。

*1:まあ救う会の場合は勘違いしてると言うよりは単に拉致解決を妨害してるだけでしょうが。

*2:何度も書いていて飽きつつありますが「正式名称は新型コロナウイルス(あるいはCOVID19)」であり、WHOも「武漢(あるいは中国)以外は安全と言う誤解を招く」「中国差別を助長する」として使用すべきでないとする「武漢ウイルス」なる呼び方を「中国差別助長のため」に用いるのだから荒木も呆れたバカです。

*3:「そんな人物は存在せず荒木の捏造」なのか、「実在するがその人物との関係悪化を恐れてぼかしてるのか」はともかく具体的に誰のことなのか、名前が出せない荒木も粗末です。

*4:日本に引き渡さなくても国外追放されれば、北朝鮮以外に彼らをかばう国があると思えないので結果的には「日本への引き渡し」と同じになるでしょう。