今日の中国ニュース(2020年4月10日分)(追記あり)

リベラル21 「日本人、毎日一度はゴメンナサイ」、「中国人、・・・・・」
 本筋とは外れますが「日本人、毎日一度はゴメンナサイ」なんてのは嘘も甚だしいですね。日本人がそんなに礼儀正しい民族なら「慰安婦否定論」「モリカケ桜を見る会」の安倍が長期政権などあり得ない。
 日本人の「ゴメンナサイ」なんてのは「安倍の態度(例:野次を飛ばした後の口先だけの野党への謝罪)が典型」ですが、多くの場合「とにかく謝っておけばいい。向こうも大目に見てくれるだろう」レベルでしかない。
 だから相手が「お前、口先で謝ってるだけだろ」「誠意を見せろ」と反発した場合、「相手が格上なら話は別」ですが格下と見下してる場合「俺が謝ったのにその態度は何だ」と逆ギレし「韓国相手にホワイト国除外」のような「やはりあの謝罪は嘘だったのか」という無茶苦茶な対応になるわけです。
 で本筋に話を戻します。中国が「武漢が新型コロナの流行元であり、武漢市行政当局の対応の遅れで事態が悪化したとみられること」を棚に上げて「我々は世界各国にコロナ医療支援をしている。感謝されてしかるべきだ」と言いつのるから、トランプが「中国ウイルス呼ばわりする」のだ、どっちもどっちだという暴論です。
 田畑とリベラル21には、アンチ中国をこじらせるとここまで馬鹿なことを言うのか、こんなバカどもが「リベラルを自称するのか」と「口あんぐり」です。
 中国の態度の是非はともかく、トランプの態度は明らかに「米国でコロナが流行してるのは俺のせいじゃない。中国が悪い」という卑劣な責任転嫁でしょう(もちろん防疫、医療政策の成功によって、コロナが比較的流行してない国(例:台湾)もあること、流行してる国(例:イタリア)でもトランプのような責任転嫁はしてないことを考えれば彼の態度は論外です)。
 しかもそうした責任転嫁において「中国ウイルス」などという差別を助長しかねない言葉を使う。
 そしてそんな卑劣な責任転嫁、差別助長をしてるのは「トランプとその同類ぐらい」しか居ないでしょうよ。多くの政府首脳が「中国ウイルス」呼ばわりを批判している。
 それで「どっちもどっち」とはどういうことなのか。「いじめられる側にも問題がある(例:沖縄基地問題中央政府にいたずらに対立するデニー沖縄県知事にも問題がある)」と言う論理を否定するのがリベラルではないのか。
 それともトランプのああした言動を本気で田畑らは「正当な中国批判」とでも思ってるのか。
 中国問題に関する限り、「田畑や阿部治平のレベルの低い悪口雑言」しか載らないのだから、リベラル21は全く論外です。
 一方、浅井基文氏は

・「中国政府発表を信じる限り」という留保条件はつくが*1
・中国政府(と言うか、武漢市行政当局)が初動の遅れで事態を悪化させたことは否定できないが
・コロナ問題での中国の主張全てを支持するわけではないが

と留保条件を付けた上ですが、中国の新コロナ・ウィルス対策:総括と教訓|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページにおいて「中国のコロナ予防での努力はある程度評価できると思う」「そうした努力を無視し、中国ウイルス呼ばわりなど論外だ」と主張しています。田畑やリベラル21より浅井氏の見方の方が適切だと俺は思います。
 そもそも「中国側はコロナ問題での非を認めていない」かのような、田畑の主張自体がかなり問題です。
 既にネット上でも指摘がありますが、「武漢市行政当局の対応の遅れには問題があった、今後、そうした問題を国は全力で改善する」という形(つまり国の直接の責任を認めたのではなく、武漢市という下部組織に対する国の管理監督責任を認めたにすぎないし、その後の巻き返しで中央政府は尽力するというエクスキューズもつきますが)ではありますが習主席も、政府の対応に問題があったこと「それ自体」は認めています。
 と書く俺や「俺が高評価する浅井氏」のことを田畑とリベラル21はおそらく「中国シンパ認定する」のでしょうが「勝手にやってろ」「お前らの方こそレベルの低い反中国じゃねえか!」て話です。

【追記】

失業中の進路さがし - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 リベラルなニュース解説チャンネル「デモクラシータイムス」で3日に配信した「新型コロナ重大局面 東京はニューヨークになるか」を見て愕然とさせられた。
 東大先端研がん代謝プロジェクト・リーダーの児玉龍彦教授が、日本の新型コロナ対策が絶望的に遅れていることを説得力あるデータとともに指摘している。
 私が関心を持った、さわりのところを紹介すると―
 中国はほぼ完全にコロナを抑え込んだが、これはなぜか。
 事態を軽視して出遅れた習近平*2が、SARSの火消し役をつとめた鍾南山医師に一元的に権限を移し、そこに米国で学んだ先端的な情報科学者や遺伝子工学では世界トップの中国BGIのような企業の研究者を入れて対応させてから、状況は一変したという。
 武漢市を隔離したと伝えられたが、あれは隔離ではなく、感染集積地を明確に特定して、1000床の隔離病棟二つを10日で作り、5万4千人の医療部隊を非感染地から大動員した。他の地域は、隔離はせずに徹底した追跡を行った。中国では平安保険という生命保険会社で3億人のカルテを持っている。すでにデータベースがある。
 中国にしかできない部分もあるが、この方式には注目すべきだと提言した。だが、政府は相手にせず、メディアも中国についてはヘイトみたいなことしか言わない。

 と言うことで中国のコロナ対応については浅井氏以外にも評価する声はあるので紹介しておきます。

*1:ただし一方で、浅井氏は「根拠もあげずに発表を否定すべきではない(そして現時点では発表を疑う根拠はないのではないか)」ともしています。

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家副主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席