今日の中国ニュース(2020年4月18日分)

【時局を斬る!:中国問題】中共と外交エリートの陥穽――島田洋一「天下の大道」 - WiLL Online

 日米のような先進自由主義国と中国共産党政権(以下、中共)のような「先進ファシズム」体制

 以前から島田は「通説的見解では反共主義を特徴とするファシズム(イタリア・ムソリーニ政権、ドイツ・ヒトラー政権など)」と言う概念を何故か「共産党体制の中国」に使用するという意味不明な行為をしてきました。
1)島田にとってファシズムの特徴とは何なのか?
2)島田は「スターリニズム」と言う概念を認めないのか?
3)中国以外の共産党体制、たとえば「旧ソ連、東欧」「北朝鮮ベトナムラオスキューバ」もファシズムなのか。もしファシズムでないなら中国との違いは何か
などにまともに答えられるのか甚だ疑問です。

アメリカのウィリアム・バーンズ*1元国務副長官の回顧録
オバマ政権の末期、米側代表として米中「戦略安保対話」に臨んだバーンズは、人民解放軍を含む中共の組織的な「サイバー産業スパイ」活動を取り上げ、「具体的な証拠」を示しつつ、即座にやめるよう求めた。結果は、約7時間に及ぶ押し問答となったという。
 中共側は頑として証拠の認知を拒んだが、バーンズはその背後に「より広い意味の認知のズレ」を強く感じたという。
 米側は、「国家安全保障のためのスパイ行為と経済的優位を得るためのスパイ行為」を峻別し、前者はプロの情報機関同士の「日常業務」であり「やられた方が悪い」と言うべき世界だが、後者は「堅気に手を出す」行為であって許されないとの立場を強調した。
 ところが中共側の口ぶりには、「政治的であろうが経済的であろうが、政府とはあらゆる手段を用いて優位を築いていくもの」との姿勢がありありと窺えた。

 率直にいって「安保関連のスパイと産業スパイは違う」というバーンズの物言いはデタラメもいいところでしょう。
 おそらく米国だって産業スパイ行為をやっているし、「産業スパイと安保関連スパイが常にきれいに区別できるか」といったらそんなこともないからです(典型的には軍需産業に対するスパイ行為)。
 建前はともかく本音は米国だって「政治的であろうが経済的であろうが、政府とはあらゆる手段を用いて優位を築いていくもの」に決まっている。

 バーンズは国務省内で異例の出世を果たした超エリート官僚だった。回顧録の中で、国務省には交渉相手国の立場に「理解」を示し過ぎ、いつしかその代弁人のごとくなってしまう職業病(国務省内でも自虐的に「クライエント病」と呼ぶ)があり、自分はそうした一派と闘ってきたと強調してもいる。

 まあそうした危険性は何も国務省に限った話ではない。どんな職業でアレ交渉人にはありがちなことです。一方で「相手の立場を全く無視したら」交渉が成り立たないのも事実です。つまりはバランスが大事なわけです。まあ島田の場合「中国や北朝鮮は締め上げればいい」つう暴論ですからお話になりませんが。


中国人権白書:生活向上と各種権利|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 浅井論文を要約すれば
1)中国の白書なので割り引く必要があるし「先進国に比べればまだまだ」だが、経済面、福祉面では一定の成果を上げてることを評価していいと思う
2)「表現の自由、政治活動の自由」では問題は勿論あるが、そうした国は発展途上国では何ら珍しくない(中国だけが問題ではない)。中国の現状を積極的に擁護する気は無いが、国内の混乱を招く恐れを犯してまで急速な民主化を中国に求める気にはなれない。民主化は漸進的な路線が現実的ではないか
といったところです。
 俺も全く同感ですが、まあ、俺や浅井先生のような人間を「田畑光永」「阿部治平」「I濱Y子・早稲田大教授」「M谷N子・明治大准教授」などが「中国に甘い」と敵視するのは間違いないのでしょう。


トランプ妄言に対する中国の怒り|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 浅井先生も指摘していますが、米国の感染者数、死者数は今やイタリアを超え、世界第一位です。
 もはやこうなると「米国の医療制度に重大な問題がある(当然、トランプの失政)」のであり、中国に悪口してすむ話ではない。
 米国ほど被害の酷い国はないわけですから。中国に悪口し、責任転嫁してる暇があったら米国でコロナを収束させるまともな策を考えろという話です。
 一方、中国は「その報告を信じる限り」は努力が一定の成果を上げ、収束の方向に向かっている。
 少なくとも、今の中国は「トランプの米国」ほどの惨状ではない(というか、中国に限らず、各国の報告を信じる限り、米国ほど酷い国も他にないですが)。
 ところがトランプと部下(ポンペオ国務長官など)は卑劣かつ無責任にも米国での惨状について「俺は悪くない、全て中国が悪い」と居直り、コロナウイルスを「中国ウイルス」呼ばわりする始末です。
 最近に至っては「武漢ウイルス研究所からの保管コロナウイルスが誤って流出した疑惑」などという怪しい話すら放言するトランプです。
 世界広しといえどもそこまで「無能」で「卑劣かつ無責任」なのはトランプぐらいでしょう。
 秋に習主席訪日を控えてることもありますが、安倍もさすがにトランプのような無茶苦茶な責任転嫁はしない。
 中国や、浅井先生の「トランプ一派」への憤りや軽蔑は至極当然と言うべきでしょう。
 そして「米国でコロナを収束させるためにも」トランプ落選が必要ではないか。

*1:駐ヨルダン大使、駐ロシア大使、国務次官、国務副長官など歴任(ウィキペディアウィリアム・ジョセフ・バーンズ』参照)