黒坂真に突っ込む(2020年4月21日分)(追記あり)

黒坂真
 もう30年以上前かと思いますが土井たか子さん*1が党首のとき、社会党は大勝利。消費税導入の頃だったかと思います。
(以下略)

 で黒坂のことですから「辻元清美*2社民党を離れるなど今は見る影もなく衰退して」と言う悪口雑言が続くわけですが、そうした悪口つきでも黒坂が「社会党大勝利」と書くのが興味深いですね。何があろうと「社会党の勝利」などと書かない男かと思っていました。

黒坂真
 日本共産党本部の皆さん。田村智子*3議員が訴える、医療用マスクの製造ラインを政府が確保すべき論ですが、政府が確保する、とはどんな措置の事なのですか。医療用マスクを製造する会社の株式を政府が直ちに購入し、国有化することですか。

 「バカか」としか言いようがありませんね。前後の文脈から「政府がそれなりに高い価格で購入することを約束して増産するよう契約する」という意味であるに決まってるでしょうに。
 しかも、田村氏の「政府がマスク増産に力を入れよ」に因縁を付ける黒坂も、今後、実際に安倍政権がその方向で動けば*4黙りなんでしょうから、いつもながら呆れます。

【追記】
群馬県、マスク安定供給へメーカーに増産要請 ライン増設、県が調達 - 産経ニュース

 新型コロナウイルスの感染拡大で供給不足が続くマスクについて、群馬県は同県伊勢崎市内に生産拠点を持つ医療用品メーカーに増産を要請した。
 山本一太知事の増産要請にメーカー側は前向きに検討を始めた。東京都内に本社を置くこのメーカーは、衛生材料や医療用品、介護用品のほか一般用の不織布マスクの生産を手掛け、伊勢崎市内に3工場を保有する。
 今回のスキームでは、生産ラインの増設などマスク増産に乗り出す企業に経費を補助する経済産業省の補助事業を活用。需給の変動に左右されないよう県が増産分を買い取り、県民に供給する。

 ということで自民党系の群馬県知事・山本(元自民党参院議員、第二次安倍内閣で沖縄・北方等担当相)が田村氏と同様の「マスク増産論」に実際に打って出ましたが、勿論、これについて何も言わないデタラメが黒坂の訳です。
 田村氏に悪口雑言することを続けるなら、黒坂は山本にも悪口すべきだし、黒坂が山本を評価するなら、田村氏への悪口は撤回すべきなのですが。

黒坂真
 仏のMontaigne博士は武漢ウィルス*5は人工的に作られたと明言しました。

 「だから何?」と言う話ですね。新型コロナについては「人工的につくられたと見なす根拠はない」とするのが通説的見解です。
【参考】

検証:ノーベル賞受賞の仏ウイルス学者「コロナは武漢研究所の人工操作」発言をどうみるべきか(今井佐緒里) - 個人 - Yahoo!ニュース
 人間が作ったウイルスは存在するが、多くの場合、既存のウイルスの見事な組み合わせであり、一般に微生物学者が簡単に認識できる。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)には人工ウイルスの特性がなく、人間の介入があったことを示唆する疑わしい遺伝的借用の証拠はない。
 『ル・モンド』がインタビューしたパスツール研究所の研究者であるエティエンヌ・シモン=ロリエール氏は、「それが人工的なものであることに疑いを持つことは、あまりにも自然なことのように見えます」と述べた。
 「そのような大きなウイルスを作成するには、世界中のほとんどの研究室が持っていない技術的な知識が必要です。間違いなく12カ所以下でしょう」
 新型コロナウイルスは「ACE2受容体」というものによって人体に根をおろすのだが、「科学者が、これほどにACE2受容体と相互作用するウイルスを作成できた可能性は、ありそうにありません。このメカニズムは、以前は知られていなかったのです」
 ノーベル賞を受賞したのち、モンタニエ氏の評判は全くかんばしくない。
 今日、モンタニエ氏は、パスツール研究所に縁を切られている。現在も名誉教授ではあるのだが。また、フランス国立医学アカデミーからも非難されている。ここでも彼はメンバーであるのだが、今、足を踏み入れることは決してない。
 彼の言動により、科学界からたくさんの批判と嘲笑を受けてきた、とフランスの『L'EXPRESS』誌は説明する。
 彼は(中略)ホメオパシーの根拠となった「水の記憶論」と、その著者であるジャック・ベンヴェニストを擁護したが、これは科学的詐欺であることが証明されている。モンタニエ教授が当時提唱した実験は、科学誌『ネイチャー』によって批判され、「再現不可能」と宣言された。
 ホメオパシーとは、「レメディー」と呼ばれる治療薬を飲んで治療をするというもの。治療薬は、植物、動物組織、鉱物などを水で100倍薄めて振る作業を、10数回から30回程度繰り返して作った水を、砂糖玉に浸み込ませたもの。
 「ただの水」なので「副作用がない」が、治療効果もあるはずがない。
 2012年には、約40人のノーベル賞受賞者が、「彼は専門ではない分野で発言することによって、科学的および医学的な欺瞞をつみかさねている」と嘆願書に書いた。
 そこに書かれていた内容は、怒りに満ちている。
パーキンソン病に悩むヨハネ・パウロ2世教皇に『発酵パパイヤ抽出物』を提供、 電磁波で血液中の細菌を検出するというライム病の診断テスト(訳注:ライム病とは、ダニによって媒介される人獣共通の細菌による感染症)、最低限の(論文などの)出版も無しに「水の記憶」が現実であるという自称の証拠。医学は嘲笑され、患者はだまされ、同胞は悪用された。これらの虐待を非難するのに、公的権力と保健機関は、何を待っているのでしょうか」。
 このように、フランスのメディアは、どこも必ず「モンタニエ氏の主張は極めて疑わしい」理由の説明をつけて報道している。
 このニュースに接して、筆者が何を思ったかを書いてみたいと思う。
 2つのインタビューを視聴したが、本当かどうか疑うのに十分な内容だった。言っていることに根拠を全然示していないからだ。

 仮にもノーベル医学賞受賞者が、今や「エセ医学・ホメオパシー支持」とはおよそ信じられませんがこれが事実なら、今の彼は何一つ信用に値しません。

【解説】 新型ウイルスの「研究所流出」説、証拠はあるのか? - BBCニュース
 1月には、このウイルスは生物兵器として操作されたものだという説がインターネット上で拡散した。しかし、新型ウイルスは動物由来、恐らくはコウモリによるものだという研究結果が発表されており、兵器説は複数の科学者によって何度も否定されている。
 新型コロナウイルスについて、アメリカの研究チームが3月に発表したゲノム研究は、遺伝子操作された形跡は見つからなかったとしている。論文の共同筆者、米スクリプス研究所のクリスティアンアンデルセン氏は、「既知のコロナウイルス塩基配列と比べた結果、Sars-CoV-2*6が自然発生したものだと断定できる」と述べている。
 現時点では、武漢にある研究所がSars-CoV-2の発生源だという証拠は何一つない。

「新型コロナは動物が起源」WHO、中国の研究所説を否定 - 産経ニュース
 世界保健機関(WHO)の報道官は21日、新型コロナウイルスについて「研究所などで人為的に操作や作成されたものではなく、動物が起源であることをあらゆる根拠が示している」と言明した。トランプ米政権が主張する、中国科学院武漢ウイルス研究所が起源だとの疑いを否定した形。
 起源となった動物については、コウモリと推定されるとしながらも、人間への感染経路や、媒介した動物などについての調査は依然として進行中だとした。起源を突き止めるために「全ての国が協力してくれることを歓迎する」と訴えた。

【参考終わり】

 Montaigne博士らの「細菌兵器説」など世間にまともに相手にされてない。とはいえ、このMontaigne博士、

◆リュック・モンタニエ(1932年生まれ、ウィキペディア参照)
 1983年、HIVを発見した。
 2008年、HIV発見の業績で、フランソワーズ・バレ=シヌシ(1947年生まれ)及びハラルド・ツア・ハウゼン(1936年生まれ)と共にノーベル生理学・医学賞を授与された。

という人物なのでびっくりですが。まあ、ノーベル賞受賞者にも時々「困った人間が現れる」ということでしょう。受賞の時から「困った人間だった」のか、受賞時はまともだったのに、受賞後、急激に劣化したのかはともかく。
 黒坂も「通説ではガセネタ」の「新型コロナ細菌兵器説」を放言するとはいつもながら呆れたバカです。
 つうか「細菌兵器だと疑う、よほど堅い根拠があるのならまだしも」、今すべき事はそんな怪しい陰謀論に傾倒することではなく、まじめにコロナを沈静化することを考えることです。
 そういえば「細菌兵器説」と言えば昔は

ヤコブ・ゼーガル 『悪魔の遺伝子操作:エイズは誰が何の目的でつくったのか』(1992年、徳間書店
◆ゲイリー・L・グラム『暴露:エイズウイルスは細菌兵器だった』(1997年、ベストセラーズ

など、「エイズ細菌兵器説」なんて与太がありました(医療の進歩でエイズが今や「死病」でなくなったこともあってこうした与太は下火になりましたが)。エイズや新型コロナのように「衝撃的な病」については「現実から逃避したいが為」に「細菌兵器説」を唱えることで「細菌兵器の黒幕が全て悪い」として不安を鎮めたいのでしょう。まあ馬鹿げた話です。

黒坂真
 石川康宏先生。アイヌ大和民族は随分昔から混住していたので、血統的にも相当な交流があったはずです。アイヌの言葉には文字がなかったので、民族というほどの文化的統一性や共同体を持たなかった。様々な部族があったのでしょう。混住していたのですから、アイヌ先住民族ではありえません。

 アイヌ新法アイヌ博物館で分かるように安倍自民はもちろん「アイヌ先住民族性」を認めています。今時、黒坂や日本会議のようにアイヌ先住民族性を認めないなど、全く非常識の極みです。
 黒坂の言う「混住」「無文字」が事実かどうか俺も無知なので知りませんが、もちろんそんなことは「アイヌ先住民族性」の否定根拠になどなりません。
 つうか、石川氏は「アイヌ先住民族」の立場に立つ*7とは言え、アイヌ研究者ではない(経済学が専門)のだから、黒坂も絡むのなら「アイヌ研究者」に絡むべきですね。
 まあ石川氏が「全国革新懇代表世話人」であるから反共ウヨの黒坂は絡むのでしょうが。
 しかし「黒坂や日本会議」のような「自国の少数民族を侮辱して恥じないクズ」が「中国のチベットウイグル統治」に「少数民族差別」などと悪口するのだからその恥知らずぶりには呆れて二の句が継げませんね。

*1:社会党委員長、衆院議長、社民党党首など歴任

*2:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て立憲民主党幹事長代行(団体交流委員長兼務)

*3:参院議員。日本共産党政策委員長

*4:勿論現時点では動くかどうか分かりませんが。

*5:新型コロナやCOVID19と言わない辺り全くもってゲスです。

*6:新型コロナウイルスのこと

*7:まあ、石川氏に限らず常識人は皆その立場ですが。