今日の産経ニュース(2020年5月4日分)

給付開始「8月」? 首相言い間違えで混乱…直後に訂正 - 産経ニュース

 安倍晋三首相は4日の記者会見で、収入が半減した中堅・中小企業に最大200万円を支給する「持続化給付金」の給付開始時期について、今月の「8日」と言うべきところを「8月」と言い間違えた。直後に訂正したが、インターネット上では「遅すぎる」などと一時混乱し、野党からは批判の声が上がった。
 首相は会見の冒頭発言で「最も早い人で8月から入金を開始する」と誤って発言した。プロンプター(原稿映写機)の文字を読み間違えた可能性がある。
 約20分後、質疑の中で自ら「5月8日が最速の入金なので訂正する」と言及した。
 「8月」発言の直後からSNSなどでは「早くて8月って、全然早くない」「8月給付。もう駄目だ」などの書き込みが相次いだ。
 立憲民主党福山哲郎*1幹事長は「一番大切な国民へのメッセージをなぜ間違えるか」と指摘。

 どう見ても安倍にとって名誉な行為ではないので産経は「報道しない権利」を行使して無視するのかと思いきや、報道していますね。さすがの産経も「安倍には呆れた」「こんなことまでかばいきれない」ということでしょうか。
 それにしても「プロンプターの文字(いわゆるカンニングペーパー)」を読み間違えたって「内容を理解しないで、カンニングペーパーをただ読んでるだけなのか?」という話です。プロンプターの「8日」が「8月」に見えたって内容を理解していればこんな間違いはするわけがない。
 それでは以前、志村けんについて(追記あり)(志村コント&横溝『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』のネタばらしあり) - bogus-simotukareのブログで紹介した志村のコント「探偵佐平」での

◆第3章「金魚誘拐事件」
 志村「(伊藤から、こう言えと耳打ちされて、棒読みの調子で)あなたは、たかよし君が、犯人だと、確信されてますね。(棒読みなので伊藤から「もう一度きちんと」と言われて)」
 「もう一度きちんと(志村のとんちんかんさにあきれ顔の伊藤)」
 「(伊藤のあきれ顔を見て、自分の勘違いに気づいて今度はまともな物言いで)あなたは、たかよし君が犯人だと確信されてますね。」

という「もう一度きちんと」のコントと何ら変わりません。
 困るのは
1)志村の場合はギャグだが安倍はマジ
2)探偵・志村には有能な助手がついていたが安倍の取り巻きは無能揃い
というところですね。


休業要請従わぬ業者「罰則付加も」 西村担当相、特措法改正前向き - 産経ニュース
 罰則の前にやるべき事は休業補償でしょう。休業補償なしの「罰則付き休業強制」は「財産権の不当な侵害」として違憲行為(つまり国家賠償請求される行為)に該当する疑いすらあります。


安倍首相、改憲による緊急事態条項創設「ずっと申し上げている」 - 産経ニュース
 確かに「自民党改憲案に書き込む」「右翼の改憲集会で発言する」と言う意味(目立たない場所では言ってきたと言う意味)では「ずっと」なのでしょうが今回の記者会見のように「安倍が公然と火事場泥棒行為に打って出た」のは一部ワイドショーが「強権発動してでもパチンコ屋の営業を止めて欲しい」と言い始めた「ごく最近」でしょう。そう言う意味で安倍の発言はインチキも甚だしい。


金日成氏妻の紹介に文在寅氏妻の写真 韓国にBSテレ東が謝罪 - 産経ニュース
 あまりにもお粗末なミスでびっくり仰天です。


西村担当相、大阪モデル容認 独自解除基準「基本は知事の判断」 - 産経ニュース
 おいおいですね。「細部まで国ががっちり決める必要があるか」はともかく少なくとも「解除や延長についてのある程度の基準」は国で定めないとまずいでしょう。


【正論】真の危機に備え法制度の整備を 国士舘大学特任教授 日本大学名誉教授・百地章 - 産経ニュース
 無料記事とは言え会員登録しないと読めませんが、「コロナを口実に緊急事態条項導入を叫ぶ数少ないウヨ憲法学者百地章の名前だけで「ああ、またコロナを口実に緊急事態条項ガー、改憲ガー」かと予想された方が多いでしょう。
 実際その予想通りですが。まったく安倍の失態(初動体制の遅れ)を無視して「改憲ガー」もないもんです。改憲なんぞしなくても安倍が適切な対応をすれば何も問題がなかった。既に「横浜に例の『感染者の存在が明らかになった』クルーズ船ダイヤモンドプリンセスが寄港した時点(ウィキペディア『ダイヤモンドプリンセス』によれば2/3に横浜に寄港)」で「日本は大丈夫なのか、武漢のように蔓延しないのか」「ダイヤモンドプリンセスの乗客から蔓延したりしないのか」「ダイヤモンドプリンセス以外(空港検疫)は大丈夫なのか」という不安の声は国民から出ていました。それを「ダイヤモンドプリンセスについても、空港検疫についても十分な対応をしてるから蔓延などあり得ない」と自信満々だったのが安倍でしょうよ。
 俺もあまりにも安倍が自信満々なので「アンチ安倍」でありながら「厚労省などの意見を聞いた上でのことだから大丈夫なんだろう」と軽く考えてました。まさか今みたいな事態になるとは思っていなかった。
 それがダイヤモンドプリンセスの寄港(2/3)から約3週間後(2/27)には「一斉休校」で、約2ヶ月後(4/7)には緊急事態宣言です。
 今が民主党政権なら産経はためらいなく「初動体制の遅れが悲劇を招いた」「ダイヤモンドプリンセス寄港時の『安心してください』という発言は何だったのか」と非難し「緊急事態条項導入」なんて主張はしないでしょう。しかし安倍だとそうした批判を何一つしないわけです。どれほどデタラメなのか。


【異論暴論】6月号好評販売中 国難を乗り切る 諸悪の根源、中国と対峙を(1/2ページ) - 産経ニュース
 「諸悪の根源」とはまた無茶苦茶なことを言い出したもんです。
 「中国国内の人権問題」ならともかく、「国外の問題」まで中国のせいにするのか?と言う話です。

 各メディアの世論調査で圧倒的多数が緊急事態宣言の発令は「遅すぎる」と答えた。この結果に、ジャーナリストの櫻井よしこ氏は「一皮めくると、それは首相への限りない応援の声だ」として、安倍晋三首相に「自信を持て」と呼びかけた。

 意味が分からないですね。「遅すぎる」と言う評価の是非はともかく、それは誰が考えても安倍批判でしょうよ。安倍のコロナ対策が評価されてないという話です。

 死に体だった文在寅政権与党の総選挙圧勝により、司法やマスコミなど韓国の各界は「文政権を作り出した従北左派の手にほぼ落ちた」と麗澤大学客員教授西岡力氏は断罪する。

 ちなみに西岡が客員教授だという麗澤大ですが、ウヨ宗教「モラロジー」系列の大学で、確か、古森義久(元産経ワシントン支局長)、高橋史朗(元「新しい歴史教科書をつくる会」副会長)、八木秀次(元「つくる会」会長。現在、日本教育再生機構理事長)もここの教員という「皇學館大」「国士舘大」「拓殖大」などと同列のウヨ大学です。
 おいおいですね。「死に体でないから」こそ選挙で勝利したんでしょう。そもそも選挙実施前から「どの程度の勝利になるかはともかく」世論調査から与党の勝利は確実視されてましたし、だからこそ、自由韓国党も「票の分裂」を避けるために選挙直前に慌てて「他の保守ミニ政党(朴クネスキャンダルで自由韓国党を出て行った連中など)」と統合して「統合未来党」を結党したわけです(それでも大敗したわけですが)。
 それにしても「選挙で勝つとマスコミが手中に落ちる」とは珍論です。
 これが「司法云々」なら「米国の最高裁判事の色分け(民主党寄りのリベラルか、共和党寄りの保守か)」でわかるように「与党によって、与党寄りの最高裁判事が任命されて影響される」つうことはありうる(その是非はひとまず置きます)。
 マスコミはそのような影響はあり得ない。と言うことは要するに「放送免許を与えない、などと言ってテレビ局を恫喝し屈服させる」などの無法を想定してるのでしょうが、それこそ「語るに落ちている」でしょう。
 西岡や産経らウヨが、彼らが敵視するメディア(例:朝日新聞)に対してそういう恫喝をやりたいと思ってるからこそ、こんなことを書くわけです。
 当たり前ですが、「モリカケ桜を見る会の安倍を自民党支持者が容認して恥じない日本社会」ならまだしも韓国に限らず、まともな国家、社会ならば、政府がマスコミを恫喝するなんてことはいかにそのマスコミが反与党系だろうとも、与党支持者でも認めたりはしません。韓国の与党支持者を「産経や西岡と同レベルの身びいき野郎」と見なすとは全く失礼です。


【世界の論点】覇権拡大進める中国(1/2ページ) - 産経ニュース

 香港紙、蘋果日報新型コロナウイルスを「武漢肺炎」と表記する

 民主派抑圧を行う中国政府を憎むのはもちろん構いませんが、「武漢肺炎呼ばわり」は「武漢」に対する差別言動であり、駄目でしょう(ついでに言えば、新型コロナは必ずしも肺炎をもたらさないこと、肺炎とは別に血栓味覚障害、嗅覚障害などの問題があることを考えれば「肺炎」と言う表現も不適切でしょう)。
 目的(中国政府批判)は手段を正当化しません。一度「誤った手段」を用いれば、運動はどんどん堕落、腐敗していくでしょう。いや既に「取り返しのつかないまでに腐敗、転落している」のかもしれませんが。


【主張】日本を担う君へ 力を合わせ打ち勝とう 今の我慢が未来をつくる - 産経ニュース

 これまで10人に会っていたとしたらそれを2人にしようと、大人もがんばっています。

 「8割おじさん」こと「西浦博・北大教授」は「接触人数を減らさなくても接触距離や接触時間を減らせば接触を減らしたことになる」「接触人数を減らしても接触距離や接触時間が長くなれば接触が減ったことにならない」と確か主張しているので「2人にする必要」は必ずしもないと思います。
 「必ずしもない」と思うのですが、安倍政権は「通勤を7~8割減らしてほしい(そしてテレワークの推進)」といっているため、安倍政権の理解はどう見ても「10人に会っていたとしたらそれを2人にしよう」ですし、それを西浦も何一つ批判していませんが。
 まあ現実問題としてそんなんは無理です。それではとても社会が回っていかない。
 「今まで逢っていた10人のうち、8人は趣味の付き合いなど『不要不急の付き合い』で、申し訳ないがコロナ予防のために当面は逢わなくてもOK(趣味の自粛など)」なんて人はほとんど居ないでしょう。
 そんな無茶な要求を国民にするよりもむしろ「現実的な接触削減目標」を立てた上で、「それで起こる弊害」をどう是正していくかと言う話をすべきだろうとは思います。

*1:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長