今日の産経ニュース(2020年6月2日分)

自民が「コロナ後」の国際秩序創造本部設置 座長に甘利氏 - 産経ニュース
 一体どんな国際秩序とやらを展望してるのか聞きたくなります。いやそもそもなんで「コロナ後」なのかもさっぱりわかりませんが。しかし「さすがに閣僚には出来ない、しない」とはいえ、随分と安倍も「UR疑惑・甘利」を厚遇するもんです。


岸田氏と稲田氏 「ポスト安倍」へコロナ後の構想競う - 産経ニュース
 産経が「未だに稲田*1を全力でプッシュしたいらしいこと」がよく分かる記事ではあります。


【主張】G7の延期 拡大より結束を優先せよ - 産経ニュース
 要するに産経が敵視する「ロシア」「韓国」を「メンバーにしたい」と言ったことが気にくわないのでしょう。
 豪州とインドについては恐らく産経的には不満はないのでしょうが。たぶん「豪州とインドだけ」なら何も言わなかったのではないか。
 ただし「韓国、豪州、インド」はともかくロシアは「クリミア問題で米国が経済制裁をしかけてる→しかしロシアは未だクリミアから撤退せず」「クリミア問題をきっかけにサミットメンバーだったロシアが排除されサミットがG8からG7になる」「トランプのいわゆるロシアゲート」という曰くのある国です。
 産経の反発はどうでもいいとして、トランプが「ロシアを入れたい」といったからといってそれをG7諸国(英仏独伊、カナダ)や「米国民主党」が容認するかどうかは疑問です。


【産経抄】6月2日 - 産経ニュース

 毛沢東は1963年に「人種差別に反対する米黒人の正義の闘争を支持する」との声明を出した。キング牧師が5年後に暗殺され、米国各地で暴動が起こると、2度目の声明を発表する。
「非暴力主義者のキング牧師に対してさえ、米帝国主義者は寛容ではなかった」「この事件は黒人に深刻な教訓を与えた」。
▼武力闘争をあおるような内容である。米国内の分断を図ろうとしたのは明らかだ。

 毛沢東の思惑はともかく、「ここで産経が紹介する毛の言葉」に話を限定すれば、「特に問題はない」でしょう。
 「非暴力主義者のキング牧師に対してさえ、米帝国主義者は寛容ではなかった」とは「だから暴力手段しかない」と言う話では必ずしもないからです(産経が今回引用しなかった部分でもしかしたら毛は「もはや暴力しかない」と言ってるのかもしれませんが)。
 「非暴力主義でもテロの対象になる」とは「常軌を逸した暴力主義者は相手が政敵ならば容赦なくテロを行使する。非暴力ならテロ対象にならないと考えたら甘い」つうだけの話にすぎません。

▼白人警官の暴行により黒人男性が死亡した事件を受けて、抗議デモは全米に波及している。一部は、車や建物に放火して、商店から品物を持ち出すなど暴徒化した。米メディアによれば、夜間外出を禁止した都市は40を超える。トランプ大統領は「すぐに州兵を動員しろ」とツイートして、デモ隊との対決姿勢を強めている。
▼香港への統制を強める「国家安全法」の導入をめぐって、欧米諸国から強い批判を受けている中国にとって、米国の混乱は渡りに船である。
 「まるで香港の暴徒らが米国に忍び込んだようだ」。
 政府系の新聞は、米国をあてこする記事を掲載した。毛沢東流の「分断工作」が今後、本格化するだろう。

 「渡りに船」も何も「米国(と言うかトランプ政権)の自省」を求めたいところです。
 香港デモについて「暴力は問題だが、強圧的な中国政府にも問題がある。暴力デモだけを批判するのは不適切だ」と言いながら自分たちは「暴力デモには問題がある。米国政府にも問題があるんじゃないかって?。暴力を擁護するのか!」で片付けるのではご都合主義の極みです。
 しかし「安倍が辞めたときには、もうこれであの男の政治的復権はないと思った」のに今の長期政権でげんなりですが、米国についても同様の感がありますね。
 オバマの大統領当選で「黒人問題はいい方向に向かう」と思ったら、これです。


【劇場型半島】文大統領はなぜ支持されるのか… 北の脅威より身近な「安全」優先 - 産経ニュース
 「コロナ封じ込めに成功さえすれば支持するのか!」といって文政権を批判することは一般論としては無論「あり」です。
 しかし、そこで「安倍のモリカケや、朴クネの崔順実ゲートのような不正」「経済失政(不適切な経済政策で不況)」*2など、まともな批判理由をあげるのならまだしも「北朝鮮の危機ガー」だそうです。
 正気じゃありませんね。
 「北朝鮮が韓国を軍事攻撃する危険性の方が、韓国でコロナが蔓延する危険性より高い」なんて誰も思ってやしません。当たり前でしょう。
 日本だって「コロナより北朝鮮のミサイルの方が怖い」と言ったら正気を疑われるでしょう。
 まあ、いずれにせよ、ここで産経は皮肉にも「コロナ対策の成功で文政権が絶大な支持を得ていること」を皮肉にも認めています。
 一方、我が国の安倍はその「コロナ対策の不手際」で支持率を下げています。
 それどころかコロナ対策がらみで「布マスク疑惑(ユースビオ疑惑)」や「持続化給付金」769億円受注の真相を明らかにせよ - 高世仁の「諸悪莫作」日記が指摘する「持続化給付金疑惑(電通疑惑)」などという不正の疑いすら発覚するていたらくです。
 コロナ対策という人の命、生活がかかった話で「利権をあさろう」などとは「あさましい」話です。
 しかも利権をあさるだけではなく「マスクに異物混入」「持続化給付金の支給の遅れ」といった弊害が生じてるのだから怒りを禁じ得ません。

*1:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相などを経て現在、自民党幹事長代行

*2:文政権にその種の問題があるのか知りませんが