黒坂真に突っ込む(2020年6月6日分)

黒坂真
 不破氏は横田めぐみさんら相当数の日本人が北朝鮮に拉致されていると確信していたが、それでも日本は金正日の機嫌とりをすべきと主張。

 黒坂が一体何のことを言ってるのか理解することすら困難ですね。不破氏及び共産党への名誉毀損、誹謗にも当たるのではないか。
 もしかして、公明党や兵本達吉辺りがデマ飛ばしていた

北朝鮮拉致問題/事実ねじ曲げた公明党の党略的な攻撃に反論します
公明党デマ【1】
 不破哲三委員長(当時)は(中略)九九年十一月の本会議質問では、「北朝鮮とのあいだには、ミサイル問題、拉致問題などいくつかの紛争問題をもっていますが、それは、交渉によって解決すべき交渉の主題であって、その解決を交渉ルートをひらく前提条件としたり、すべてを他の国の外交交渉におまかせするといった態度では、問題は解決できません」と強調、無条件に交渉ルートを開き、交渉のなかで拉致問題を含めた日朝間の諸懸案の解決をはかるべきだと提案しました。
 公明新聞は十月十四日付の「拉致問題と左翼政党の対応」なる記者座談会で、こうした日本共産党の立場について、「拉致問題に関する共産党の公式見解は、『拉致事件の解明を国交正常化交渉の前提とすべきでない』と一貫していた」としながら、この主張が拉致問題を「棚上げ」するものだと論難しています。

北朝鮮拉致問題/事実ねじ曲げた公明党の党略的な攻撃に反論します
公明党デマ【2】
 公明新聞の記者座談会はまた、「今回の日朝首脳会談にあたっても、志位委員長は直前まで、『拉致は疑惑の段階』と言ってはばからなかった」と書き、それをもって日本共産党拉致問題を「棚上げ」し、とりくみに「後ろ向き」であったかのようにいっています。

つう話か。
 これについては

北朝鮮拉致問題/事実ねじ曲げた公明党の党略的な攻撃に反論します
公明党デマ【1】への反論
 九九年の超党派訪朝団は出発に先だって、無条件・無前提の政府間交渉の再開をめざすことを確認していましたが、これには公明党も加わっていました。この確認も拉致問題を「棚上げ」したものだというつもりでしょうか。
 だいたい、「拉致事件の解明を正常化交渉の前提とすべきではない」という主張が、どうして拉致問題の「棚上げ」になるのか。反対に「拉致問題の解決」を交渉の「前提」にすれば、交渉は始まらないし、交渉が始まらなければ、拉致問題の解決の道筋も閉ざしてしまうことになるではありませんか。
 だから、公明党超党派訪朝団に参加したさいには、「無条件に交渉ルートを開くべきだ」という合意に加わったのではないでしょうか。

北朝鮮拉致問題/事実ねじ曲げた公明党の党略的な攻撃に反論します
公明党デマ【2】への反論(その1)
 しかし、北朝鮮による拉致について「疑いのある段階」だというのは、日本共産党が勝手にいったことではなく、政府と警察が捜査の到達点として公式に明らかにしてきた立場です。
 「拉致疑惑」の言葉が問題だというなら、この言葉をくりかえしてきた公明党公明新聞の立場はどうなるのでしょうか。
 たとえば、ことし、二〇〇二年の公明新聞の記事や幹部の発言、国会質問を見ると―
 「政治決断の必要性で一致 日本人拉致疑惑」(八月二十九日付)、「日本人拉致疑惑で参考人質疑」(七月二十六日付)など、あげればきりがありませんし、公明党が三月にたちあげたプロジェクトチームの名前は「拉致疑惑事件調査等プロジェク ト」でした。
 神崎武法*1代表は三月十三日の記者会見で「有本さんを含む拉致疑惑の真相を徹底的に解明するために」と発言。国会では、同党議員が「この拉致疑惑、あるいは拉致問題と言われるものは日本だけの問題ではありません」(山口那津男*2参院議員、外交防衛委員会、四月十八日)と質問していました。
 日本共産党は、拉致行為は重大な国際犯罪であるという認識にたって、この問題を政府として北朝鮮に提起する以上、捜査の到達点、すなわち「疑惑」の段階にふさわしい、足場を固めた交渉が必要だと主張してきました。これは、問題を軽くみたのではなく、逆に重大な国際犯罪だからこそ、そうした対応が必要だという立場からの問題提起でした。
 拉致問題は、九月十七日の首脳会談で北朝鮮がその事実を認めたことで、「疑惑」が疑いない「事実」になったというのが、ことの経過です。

「拉致調査妨害」など事実無根/前参議院議員 橋本敦
公明党デマ【2】への反論(その2)
 『文藝春秋』二〇〇二年十二月号に「不破共産党議長を査問せよ」などという一文が掲載された。「日本共産党こそ拉致調査を妨害した元凶である」と言うのが、その内容のすべてであり、ウソと中傷に満ちたものである。その筆者が、私の参議院議員時代の秘書だったものであるだけに、彼をよく知るものの一人として、また日本共産党国会議員団のなかにあって、拉致問題究明にいささか力を尽くしてきたものの一人として、真実を明らかにすることは、私の責任でもあるだろう。
(中略)
◆五、ウソで固めた兵本元秘書の日本共産党攻撃
 以上の事実と経過にてらせば、本誌(『文藝春秋』)十二月号で私の元秘書兵本君が「日本共産党こそ拉致調査を妨害した元凶である」などと断じていることのでたらめさは、あまりにも明白であろう。
(中略)
 兵本君は、拉致問題での日本共産党の「基本姿勢をしめす明白な証拠」などと称して、二〇〇〇年十月の党首討論などでの不破委員長(当時)の発言を引き、政府が「拉致疑惑」といっている以上、それにふさわしい交渉の仕方をと不破氏が政府に求めたことを、「拉致疑惑の棚上げ」と何の論拠もなく断定している。
 不破委員長は、拉致行為が重大な国際犯罪であるという認識に立って、この問題を政府として北朝鮮に提起する以上、捜査の到達点、すなわち「疑惑」の段階にふさわしい、足場を固めた交渉が必要だと主張したのである。これは、当然の理性的な提起であり、「棚上げ」でもなんでもない。
 兵本君は、「〔日本共産党が〕拉致問題を棚上げすることによって、日本国政府より先に北朝鮮と関係正常化を図る。いち早く良好な関係を築けば、利権の確保も狙える。こういった目論見があれば、拉致被害者の存在など日本共産党にとって邪魔者でしかない。拉致問題への数々の妨害行為も納得がいくというものだ」と述べている。日本共産党の「数々の妨害行為」「拉致問題棚上げ」などというありもしないものをウソを交えてでっち上げた結果、そのつじつま合わせに、日本共産党北朝鮮との良好な関係を築いて「利権をねらっているのだ」という、荒唐無稽なでっち上げを積み重ねるところまで、兵本君は落ちている。もはや言うべき言葉もない。

赤旗が反論するように全くの言いがかりですが。つうか今時公明党もこんなことはもはや言ってないですが。そして「一時は週刊文春週刊新潮に登場した」兵本に至っては今やマスコミに登場することもなくなった。
 あるいは、もしかしたら黒坂のようなウヨは

日朝平壌宣言
 日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。

という「日朝平壌宣言はご機嫌取り」「日朝平壌宣言支持を表明した不破氏はご機嫌取り」というのかもしれませんが。
 ただし、まず第一に「安倍ですら建前では日朝平壌宣言を否定していない」。
 第二に日朝平壌宣言を否定するなら、まず非難すべき対象は「宣言支持を表明したにすぎず、また一野党(それも最大野党ではない)にすぎない共産党」ではなく「宣言を締結した政権与党自民党」である(ただし、黒坂らウヨが日朝平壌宣言を理由に自民党を批判しないのは言うまでもないでしょう)。
 第三に現実問題として「日朝平壌宣言での経済支援約束とのバーター取引」以外に拉致被害者帰国が現実的にあり得たのか。ぶっちゃけありえないでしょう。と言う意味で「日朝平壌宣言はご機嫌取り」「日朝平壌宣言支持を表明した不破氏はご機嫌取り」というのもこれまた言いがかりでしかありません。

*1:公明党政策審議会長、国対委員長、細川内閣郵政相、新進党総務会長、新党平和代表、公明党代表など歴任

*2:公明党参院国対委員長公明党政調会長などを経て公明党代表