今日の産経ニュース(2020年6月9分)

立民会派、2次補正賛成を表明 安住氏「やむを得ず」 - 産経ニュース
 何が「やむを得ない」のか。ふざけんな、て話です。本気で安倍を打倒する気があるのか。


野党、委託費追及も2次補正は賛成見通し 苦し紛れの「#国会を止めるな」運動 - 産経ニュース
 例の委託費疑惑追及を「政策勝負できない野党の苦し紛れ」と描き出そうとする産経にはいつもながら呆れます。
 疑惑が発覚すれば追及するのは当たり前の話であり「安倍なら詭弁でかばう」とは無茶苦茶にもほどがあります。
 それは産経がこの疑惑を「経産省の暴走ではなく安倍も関わってる」と見なしてると「語るに落ちてる」という話でもありますが。
 それにしても「10兆円の予備費」について批判するなら二次補正には徹底的に反対すべきでしょう。
 それが「10兆円の予備費」がそのままでも「共産以外は賛成の見込み」と言うこの産経記事が事実なら呆れて二の句が継げません。「二次補正反対とはコロナ不況がどうでもいいのか」という自民の攻撃を恐れてるのかもしれません。あるいは自民党との協議で一定程度盛り込まれたという野党の要望を予算成立させて「俺たちの手柄」として宣伝したいのかもしれませんが、そこは「使途の定めもない10兆円の予備費なんか認められない。それさえ引っ込めれば賛成する」で進むべき話ではないのか。国家公務員定年延長の時は「検察庁法改定さえ引っ込めれば他は賛成する」という態度を野党各党はとりましたが、それと同じでよいのではないのか。おそらく共産の立場はそうでしょう。闇雲に反対しているわけではない。
 自民の攻撃を恐れて、あるいは「野党の要望を予算成立させたい」などの理由で「10兆円の予備費」がそのままでも賛成なんてのは邪道でしかないでしょう。当然、今の安倍なら「10兆円の予備費を結局野党も認めた」と宣伝するだろうし、その場合の不利益の方が大きいのではないか。


ポスト安倍が月刊誌で「対論」 石破氏「全身全霊注ぐ」、岸田氏「語る時にあらず」と対照的 - 産経ニュース
 ポスト安倍をアピールして国民的人気を獲得しようとする石破と『国民的人気の獲得』を諦め、安倍にへいこらすることで禅譲を狙う岸田の違いと言うことでしょう。


2度訪朝の小泉純一郎元首相「残念だった」 横田滋さんの死去で - 産経ニュース
 報道が事実ならば随分と言葉が少ないですが、彼も「たった五人か」などと自分を罵倒した連中の一人(横田滋)が死んだことについて何か言う気にあまりならなかったのでしょう。人間として当然の感情です。


【第686回】戦闘的自由主義者、塚本三郎 « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所

 旧民社党自民党と旧社会党の中間に位置する政党だったと誤解している向きがいまだに少なくない。とんでもない浅い解釈だ。

 旧民社は「いわゆる自民党主流*1(いわゆる保守本流池田勇人大平正芳鈴木善幸宮沢喜一らの宏池会)よりも右」「下手したら岸信介中曽根康弘など自民党極右派寄りも右」なので確かに「とんでもない浅い解釈」です。
 民社という名前から「普通の社民政党」だと思ったら大きな間違いです。何せ旧民社の元委員長・塚本三郎は「国家基本問題研究所役員」というゴリゴリのウヨですし。そしてこんな文章を書く極右・田久保忠衛も旧民社のシンパだったわけです。
 「自民党と旧社会党の中間に位置する政党」は社民連でしょう。
 そして「意外なこと」に実は共産党も「自民党と旧社会党の中間に位置する政党」だったかもしれません。
 社会党内左派(いわゆる社会主義協会派)に引きずられて社会党が当初「ソ連チェコ侵攻」「中国の文革」「新左翼過激派」に対しかなり甘い態度をとったのに対し、共産党はこれらに対し、当初からかなり厳しい見方をしていたからです。

 春日一幸委員長、塚本三郎書記長時代の1978年に、栗栖弘臣統合幕僚会議議長の解任問題が発生した。日本が奇襲攻撃を受けた場合、首相の防衛出動命令が出るまで自衛隊は動きが取れないので、超法規的行動に出ることはあり得る、と栗栖は述べ、自民党金丸信防衛庁長官文民統制違反の発言であるとして解任された。
 自民党より左に位置するはずの民社党は栗栖を全面的に支持し、次の参院選で東京地方区の公認候補として栗栖を擁立し、元自民党ハト派代議士の宇都宮徳馬との一騎打ちに出たが、惜しくも僅差で敗れた。

 つまりは旧民社は「自民党よりも右」と言うだけの話にすぎません。
 有名な話で
1)岸信介は元々は、友人である三輪寿壮*2のコネで日本社会党から出馬しようとしたが、社会党左派の反発で断念した
2)安保闘争時、首相の岸は「旧民社を取り込んだ大連立」を一時画策していた
と言う話があります。それくらい旧民社というのは右寄りだった。
 おそらく旧民社が「ドイツ社民党、英国労働党」のようなまともな社民政党なら今も日本に存在していたでしょう。しかし彼らがそうではなかったが為に「社民支持層」のうち、右派は「いわゆる自民党リベラル」を、左派は「社会党共産党社民連」を支持することになります。
 「社民主義を掲げた」社民連は勿論、社会党共産党と比べてすら「社民主義政党とは言いがたい異常な極右政党」、「社会党共産党の方がよほど社民政党的」、それが旧民社でした。
 何せ宮本時代ですら、共産党は1970年代に「野党連立政権構想」を掲げています。日本共産党が1970年代において既に「ゴリゴリの共産主義政党でなかったこと」「旧民社に比べればずっと社民的だったこと」は明白でしょう。皮肉にも「旧民社がまともな民社政党でなかったこと」は「社民主義者のかなりの部分が共産党に票を投じた」と言う意味で共産党に有利に働いたと俺は見ます。


【正論】横田滋さんの決断と召天に寄せて モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授・西岡力 - 産経ニュース
 肩書きが救う会会長でないのが謎です。しかも本文にも「西岡が救う会会長であること」を明確に示す文は出てきません。
 「何故救う会隠しをするのか」というのが本当に謎ですね。

 なぜめぐみさんたちを取り戻すことができないのか。一番大きな原因は、戦いの始まりがあまりにも遅かったからだ。

 おいおいですね。
 西岡の言う闘いの始まりとやらが「政府が公式に拉致疑惑を認めた竹下内閣時」「安明進証言を機に家族会が結成された1998年」「北朝鮮が正式に拉致疑惑を認めた小泉内閣時」のいつを差すのかはともかく、今更「政府の取り組みが遅かったからであって安倍政権のせいではない」とはなんとも酷い詭弁です。
 そんなこと(拉致解決の取り組みが本格的にスタートしたのは小泉訪朝以降)は安倍政権誕生前から分かっていたし、それでも安倍は「拉致被害者を取り戻す」と叫び、西岡らも「安倍首相に期待する」といったのではないのか。
 この西岡のへりくつなら「北方領土が戻らなくても仕方がない。安倍政権以前も成果がなかった」「少子化が克服できなくても(以下略)」ということで「安倍政権になって新たに発生した問題」以外は「安倍政権以前から膠着していたのだから仕方がない」で安倍を全面的に免罪できます。そんな無茶苦茶な話がどこの世界にあるのか。


「拉致問題解決は一刻を争う日本の国家の問題だ」 横田滋さん死去で早紀江さんら家族が記者会見・詳報(下) - 産経ニュース
 小泉訪朝(2002年9月)から17年も経ってこんなことを言っても鼻で笑うだけです。


「北朝鮮が憎くてならない。許すことができない」 横田滋さん死去で早紀江さんら家族が記者会見・詳報(上)(1/4ページ) - 産経ニュース
 「今更そんな北朝鮮への悪口雑言を聞かされてもねえ」で終わる話です。

 私たちはこれからも安倍総理とともに、この問題解決を図っていきたいと思っております。

 未だに安倍万歳する神経には心底呆れます。7年の長期政権で成果が上げられなかったと言うことは「やる気がないか無能」と言うことであり期待する方が馬鹿げている。

 マスコミの皆さま方におかれましても、イデオロギーに関係なく、この問題をわがこととして、もっと取り上げてほしいと思っています。

 「拉致解決のためには九条改憲が必要」と放言して恥じない島田洋一らウヨ連中とズブズブのくせに良くもふざけたことがいえたもんです。
 明らかに横田一家はウヨイデオロギーに加担しています。

 この拉致問題が解決しないことに対して、あるやはりジャーナリストやメディアの方々が、安倍総理は何をやっているんだというようなことをおっしゃる方もいます。
 40年以上も何もしてこなかった政治家や、「北朝鮮なんて拉致なんかしてるはずないでしょ」と言ってきたメディアがあったから、ここまで安倍総理、安倍政権が苦しんでいるんです。

 そりゃ7年の長期政権で何も成果が上がらなければそう言うでしょうよ。そう言う批判に「安倍首相は頑張ってる」「不当な安倍批判は辞めろ」とかばう横田親子の方がおかしい。
 「拉致疑惑に否定的な政治家も過去にはいた」てそんなもん小泉訪朝以降にはもちろん一人もいないし。小泉訪朝前の話が「第二次安倍政権以降の話」と何の関係があるのか。へりくつにもほどがある。そもそも「経済制裁すれば、経済が崩壊している北朝鮮はすぐに日本に屈服する」といって始めたのが経済制裁じゃなかったのか。その思惑「経済制裁すればすぐに屈服する」が外れたことと「拉致疑惑に否定的な政治家も過去にはいた」なんてことと何の関係があるのか。大体「7年の長期政権で何も出来なかった安倍」に何の問題もないのなら、それこそ「7年も続いてない福田、麻生、鳩山、菅、野田政権」には拉致について何一つ問題はないことになるでしょうよ。
 まあ、そんなに安倍を万歳したければ勝手にやってろという話ですね。安倍を万歳すればするほど「モリカケ桜を見る会の腐敗政治家なんか持ち上げるのか(呆)」と世間(特に野党支持層、自民党支持層でも石破支持層など、安倍に批判的な層)は横田一家の相手をしなくなるだけです。まあすでに「蓮池透氏の家族会不当除名」の時点で世間は横田一家ら家族会に呆れていますが。
 しかも、それでも安倍が拉致解決の成果を上げる見通しがあるならまだいい。
 「ロッキードの腐敗政治家でも日中国交正常化をしたから田中角栄は偉い」「金権政治家でも訪朝して第18富士山丸船長を取り戻した点では金丸信は偉い」みたいなもんは「安倍の拉致」について何もないわけです。
 全く小泉首相も「5人も取り返した俺が『たった5人か』『めぐみを取り返せないのか』と横田一家に罵倒されたのに、一人も取り返せない安倍が持ち上げられるとはどういうことなのか」と横田一家には怒りを禁じ得ないでしょう。
 正直「拉致を解決する気がお前らは本気であるのか」と聞きたくなります。まあ俺にとって拉致被害者など「全くの赤の他人」なので正直どうでもいいのですが。まあ俺個人は「経済支援とのバーター取引しか解決方法はない」と思っていますが、横田一家曰く「バーター取引はしない」そうなので俺的には「ああ、そうですか?。じゃあ俺としてはバーター取引以外に手があるとは思えないので何も言うことはないです。横田ご一家で気の済むようになさってください。あなた方のやることを支持もしませんが、反対もしませんのでご自由にどうぞ」ですね。
 それにしても「(めぐみさん拉致*3から?)40年以上も何もしてこなかった政治家」てのは誰のことを意味してるんですかね?
 「福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、中曽根内閣外相、自民党総務会長(中曽根総裁時代)、幹事長(竹下総裁時代)だった自民党最高幹部・安倍晋太郎安倍晋三の父親)もその『何もしてこなかった政治家』の一人ですか?」「小渕内閣外相の高村正彦(第二次安倍政権下で自民党副総裁)もその『何もしてこなかった政治家』の一人ですか?」と聞いたら早紀江や息子共がどう答えるのか聞いてみたい気がします。「俺の父を馬鹿にするな」「俺が副総裁にした高村を馬鹿にするな」という安倍晋三の「予想される反感」を恐れて、しかし一方で安倍晋太郎や高村をかばうことにも躊躇してやはりしどろもどろ*4になるのか。


横田滋さん死去 “象徴”の喪失、救出運動の今後は - 産経ニュース
 拉致被害者家族は他にもいるのに、いや、それどころか「横田めぐみさんの家族は他にもいる」のに「象徴の喪失」とためらいなく言える辺りに絶句です。
 まず第一に「15歳の少女の拉致」と言う話が「一番衝撃的だったが故」にそればかりアピールして、他の拉致被害者をないがしろにしてきたことを事実上自白してることに改めて呆れます。
 第二に「象徴の喪失」ということで「横田滋氏以外の横田ファミリー(早紀江と息子たち)」が謙虚な滋氏と違い「無駄に態度でかい」などと世間に敬遠されていたことを産経が事実上認めてることには失笑します。

*1:そう言う意味では中曽根や小泉、安倍といった面子は自民の長い歴史においては明らかに傍流です。

*2:社会党右派の政治家、旧民社党結成前に病死するが、生きていれば『西尾末広民社党初代委員長)らの親分的存在』として旧民社においてそれなりのポストに就いたとみられる。岸とは東大の同期で親しい関係にあった。東京裁判では「A級戦犯容疑者」岸の依頼で弁護を担当。また三輪の葬儀では岸が弔辞を読んだ(三輪寿壮 - Wikipedia参照)

*3:当時は福田赳夫内閣です

*4:当然ながら安倍晋太郎・中曽根内閣外相や高村・小渕内閣外相を擁護しながら、「安倍晋太郎以前の外相(例:福田内閣の園田外相)」や「高村以前の外相(例:村山内閣の河野外相)」を非難するのは筋が通りませんが、たぶん横田早紀江らは園田氏や河野氏を恐らく非難したいのでしょうからね。