今日の産経ニュースほか(2020年6月19分)

首相、ロシア訪問を見送り 外務省が明らかに - 産経ニュース
 結局の所、「コロナ対応の不手際」「黒川問題」「河井公選法違反問題」などによる支持率の低迷もあり、「コロナ感染の危険(ロシアではコロナが深刻)」を犯し、「北方領土で色よい返事を聞かせないロシアにへいこらして意味があるのか」というウヨ支持層の反発を無視してまで訪ロする意味が乏しいということでしょう。つまりは安倍が叫んでいた「島の返還」「日露平和条約締結」が無理であることが改めて明らかになったわけです。


大阪市と人権博物館の和解成立 退去条件に賃料免除 - 産経ニュース

 大阪人権博物館(通称リバティおおさか、大阪市浪速区)をめぐり、土地を所有する市が立ち退きや賃料の支払いを求めていた訴訟で、博物館の退去を条件に賃料計約1憶9千万円を免除する和解が19日、大阪地裁で成立した。
 市は昭和60年の開館から市有地を無償貸与してきたが、橋下徹市長(当時)が展示内容を問題視し、平成25年に補助金を全面停止。月額約250万円の賃料支払いなどを求めたが、博物館側と折り合わず、27年に市が提訴した。
 博物館は6月1日に閉館している。石橋武理事長は会見で「現在の場所から去らなければならないのは残念だが、令和4年をめどに別の場所での再開を目指したい」と話した。

 大阪市の外郭団体が運営していた人権博物館を「市長選勝利で市政を掌握するやいなや」敵視する「反人権、極右」の維新一味が因縁を付けて、博物館を閉館に追い込んだという無茶苦茶な話です。
 さすが「慰安婦問題を理由にサンフランシスコ市との姉妹都市協定を潰した『河野談話否定』維新とそれを容認する維新支持者らしい」無茶苦茶な話です。大阪市はもはや「異常な極右市民たちが、異常な極右市長を支持する異常なブラック自治体」といって何の問題もないでしょう。
 一日も早い博物館の再開と「一日も早い維新の下野」を願ってやみません。もちろんこうした維新流の無茶苦茶な歴史修正主義は「小池都知事関東大震災での朝鮮人虐殺追悼挨拶拒否」「安倍のホワイト国除外(徴用工判決への逆ギレ)」、「安倍のあいちトリエンナーレへの嫌がらせ(慰安婦像への逆ギレ)」などがあるので残念ながら維新だけの話ではありません。日本人であることが心底恥ずかしくなります。


「敵基地攻撃能力」保有なら攻勢的専守防衛への転換 首相の検討表明 - 産経ニュース
 敵基地攻撃能力に「先制」を付けろという所ですね。要するに専守防衛では無いわけで違憲の疑い濃厚です。野党各党や近隣諸国(中韓ロシア)の反対は確実で、そんなことが「検察庁法改定挫折」「イージスアショア配備挫折」「河井夫妻&菅原疑惑(河井夫妻は逮捕、菅原は捜査中)」などで苦しい状況の安倍に出来るのかという所です。


自民党議員団、特別委設置提案へ 埼玉県コロナ対応を検証 - 産経ニュース

 埼玉県の新型コロナウイルス対応を検証するため、県議会最大会派の自民党議員団が、地方自治法に基づく特別委員会の設置を提案する方針を固めたことが19日、分かった。
 県の新型コロナウイルス対応は混乱がみられた。軽症者や無症状者について、当初は自宅療養を認めていたが、軽症の男性2人が自宅待機中に容体が悪化、死亡したことを踏まえ、原則としてホテルでの療養に切り替えた。
 ホテルなど宿泊施設の確保に際し、県が通常の宿泊料より高い金額で借り上げたことが税金の無駄遣いにつながったとの指摘が自治体関係者から出ていた。

 「軽症者の自宅療養をホテル療養に切り替え」について言えばこれは何も大野知事だけでは無く「軽症者の死亡が相次ぎ批判が高まるまでは」国や他の自治体も同じです。国自体が「自宅療養でいい」としており大野以外の知事の多くも「なら自宅療養でいい」と言う態度だった。それに対して自民党が批判していたわけでも無い。
 「県が通常の宿泊料より高い金額で借り上げたことが税金の無駄遣い」云々って「アベノマスク疑惑(ユースビオ疑惑)や電通疑惑(コロナ給付金疑惑)の安倍がトップの分際でよくもまあ」ですね。安倍のように「大野知事が親密なホテル業者に不当な利益誘導した」とでも言う気なのか。そもそも「軽症者の死亡事件が発生し県民の不安が高まる(ホテル借上の必要性が高まる)」「一方、コロナ風評被害や従業員の感染を恐れて必ずしも業者が県借り上げに好意的で無い」と言う状況では「多少高くなったとしても」安倍並みの無茶苦茶でない限り許容範囲でしょう。
 県政野党として大野の足をどんな手を使っても引っ張りたいという自民の気持ちはよく分かりますが、あまりふざけたことをすると「コロナで大変なときにふざけるな」「知事に嫌がらせするな」「お前らのトップ・安倍の方がよほど問題だろ」とかえって自民が批判されるんじゃないか。


産経・FNN合同世論調査、委託先社員が不正 - 産経ニュース
 正直「びっくり仰天」ですね。受託者に故意の不正行為などやらかされれば、委託者・産経の責任問題になる。場合によっては「産経もグルじゃないのか」と疑われかねない。
 一方で、今回の事件のように「調査をしないのに、したことにして、費用計上して、委託者・産経に請求し、調査しなかったことを捏造データでごまかせば」本当はかからなかった人件費をだましとったその分だけ儲かるので受託者には不正をやる動機もある。
 したがって「不正が出来ないようなシステム構築」を委託者・産経がしているかと思っていたので驚きです。
 いずれにせよ、「過去どんな不正がいつから誰によって行われていたのかという真相究明」と「それを前提にした再発防止策策定」なしではとても世論調査など出来ず、産経が「当面調査中止」としたのは当然です。


ジャニーズ事務所、手越祐也さんとの契約を解除 NEWSは3人に - 産経ニュース
1)週刊文春の芸能記事により「非常事態宣言期間中の飲酒」が発覚。「外出自粛が呼びかけられてる中で不適切な行動だった」ジャニーズ事務所が謝罪し、本人も暫く芸能活動をせずに謹慎するとコメント
2)しかしその謹慎期間中に飲酒していたことをまたも週刊文春の芸能記事によって暴露される
3)今回の契約解除
と言う流れです。2)がなければ3)はなかったでしょう。いかにジャニーズでも1)だけでは人気タレントに育てた所属タレントの首は切りたくない。
 暫く謹慎させた上でほとぼりが冷めたところで芸能活動に復帰させたでしょう。
 しかし謹慎すべき所、2)をやらかした上、週刊文春に暴露されたが故に「かばいきれない」と切って捨てられたわけです。


【安倍政権考】少子化大綱 衛藤担当相が厚労省と繰り広げた攻防 - 産経ニュース
 「有料記事なので途中までしか読めません」し、どうせ衛藤を持ち上げるための提灯記事にすぎないでしょうから読む気もありませんが、「ウヨネタで持ち上げることが多い産経」としては珍しい記事かと思います。


河井夫妻逮捕 リベンジ狙う岸田派 与野党、補選へ思惑交錯 - 産経ニュース

 昨年の参院選で案里容疑者に敗れたベテラン前議員が所属する岸田派(宏池会)が、リベンジも込め候補擁立に意欲を示す。

 溝手氏のことですね。岸田氏からすれば「岸田氏は広島選出(広島がホームグラウンド)」であるにもかかわらず、安倍の無法に対して、「広島選出」の子分・溝手氏をかばうことも何も出来ず、みすみす落選させ、自らの株を落としていたところ「ここで溝手擁立が出来なければ!」というところでしょう。まあ、安倍だと「広島の地元県議でも地元首長(広島県知事や広島市長の鞍替え出馬など)でも地元財界人でも地元ローカルタレント(広島ローカル局の局アナなど)でも官僚OBでも誰でもいい。とにかく何があろうと溝手だけはダメだ(俺の目の黒いうちは溝手の復権など認めない)」をやりかねないですからね。で、それを「今回は阻止できる」といいきれない辺りが岸田氏のダメなところです。


夫は帰り際に封筒「いいから」、妻はお酌後に ばらまきの手口 - 産経ニュース
 「有料記事なので途中までしか読めません」が、検察の逮捕によって「安倍首相と河井夫婦は関係ない!」ということで見すてることに決めたのか、と言うことがタイトル「夫は帰り際に封筒「いいから」、妻はお酌後に ばらまきの手口」だけでよくわかります。


【産経抄】6月19日 - 産経ニュース

 昭和の名棋士藤沢秀行さんといえば、酒、ギャンブル、女性関係なんでもござれの豪快な生き方で知られた。囲碁を通じて政界にも交友関係を広げていた。なかでも親しかったのが、ロッキード事件田中角栄*1元首相の逮捕を許可した稲葉修*2元法相だった。
 秀行さんによれば「いつも貧乏して、選挙にも弱かった」。
河井案里容疑者(46)が初当選した昨年の参院選は、正反対の「金満選挙」だった。夫で前法相の衆院議員、克行容疑者(57)とともに、地元の広島県議ら約100人に現金を配ったとして、公選法違反(買収)の疑いで逮捕された。県議らの多くは、数万から数十万円を受け取ったと認めている。夫妻には自民党本部から1億5千万円が提供されていた。
 法務行政のトップを経験した議員が妻とともに逮捕されるとは、前代未聞である。
▼夫妻は自民党を離党したものの、議員の座にはしがみついたままだ。2人で4千万円近い歳費を受け取りながら、何をやっているのか。

 さすがの産経も「安倍批判しないまでも」河井夫婦をかばう気は無いようです。検察の逮捕によって「安倍首相と河井夫婦は関係ない!」ということで見すてることに決めたようです。


【主張】前法相夫妻逮捕 政権の窮地と受け止めよ - 産経ニュース
 「前法相と言っても初入閣。役職を歴任した最高幹部(『橋本内閣経済企画庁長官』『小泉内閣総務相』『第一次安倍内閣外相』『自民党幹事長(福田総裁時代)』等を歴任した麻生副総理・財務相や『小渕、森内閣運輸相』『小泉、福田、麻生内閣経産相』等を歴任した二階幹事長など?)とは違う」とマスコミ記者会見に強弁した二階氏に調子を合わせ、「カジノ疑惑での秋元・元国交副大臣(カジノ担当副大臣兼務)逮捕と同様、安倍政権にたいした影響などない」と強弁するかと思いきやさすがに「政権の窮地」だそうです。
 まあ、河井案里支援には党中央から1億5千万もぶち込まれてますのでとても「河井夫妻の個人的犯行」とは言えないし、初入閣とは言え河井克行は過去には「第三次安倍内閣首相補佐官」「自民党総裁外交特別補佐」です。
 安倍にとって、「菅官房長官」「下村・自民党選対委員長」などに比べれば重要度が落ちるとは言え、一応「安倍側近の一人=河井」のわけです。
 だからこそ最後の最後まで安倍は河井夫婦をかばおうともしていた。

 両容疑者の離党に際し、二階俊博幹事長は「党に影響を及ぼすほどの大物議員でもなく、大騒ぎするような立場の発言でも行動でもない」と述べていた。そんな人物に法相の重責を担わせた政府・与党の任命責任はどうなるのか。説明責任を本人任せにして放置してきた責任も重い。

 さすがの産経もこう言わざるを得ません。
 何せ法相と言えば、小泉内閣南野知惠子 - Wikipedia法相(初入閣)、第二次安倍内閣松島みどり - Wikipedia法相(初入閣)、第三次安倍内閣岩城光英 - Wikipedia法相(初入閣)、第4次安倍内閣山下貴司 - Wikipedia法相(初入閣)など、小物(?)議員の場合もありますが

法務大臣 - Wikipedia
◆池田内閣の賀屋興宣 - Wikipedia*3法相
◆佐藤内閣の石井光次郎 - Wikipedia*4法相
◆佐藤内閣の前尾繁三郎 - Wikipedia*5法相
◆第二次安倍内閣谷垣禎一 - Wikipedia*6法相

など、歴史的には結構な大物議員が就任してきた「それなりに重要なポスト」です。
 しかも河井は初入閣とはいえ、過去には「第三次安倍内閣首相補佐官」「自民党総裁外交特別補佐」です。二階発言は強弁でしかない。

 2人だけではない。香典提供問題で公選法違反罪の告発を受けている菅原一秀経済産業相東京地検特捜部の聴取を受けた。
 安倍晋三政権は、ガタガタである。これを立て直すには、首相自ら、血を流す覚悟で全力で対処しなければならない。

 ということで菅原の件も同様に立件されれば安倍内閣へのダメージは大きいでしょう。
 それにしても「血を流す覚悟」と大げさなことを書いても「野党の要求に応じ国会会期を延長し、河井、菅原疑惑を国会で追及せよ」「自民党として検察捜査とは別に河井、菅原疑惑を調査し、調査結果を公表せよ」とは言えないのだから産経もいつもながらデタラメです。


克行容疑者は「横柄」、案里容疑者は「パフォーマンス好き」 河井夫妻に地元冷ややか:東京新聞 TOKYO Web

 自民の広島市議は「代議士になった途端、自治会の新年会でも『上座は私だろ』と平気で言うようになった。年配の方もたくさんおるのに」と話す。別の市議は「地元議員には決して頭を下げない。選挙で支えている立場からすると腹立たしい」と顔をしかめる。

 「この種の記事がどこまで信用できるか」という問題はありますが事実ならば「安倍の無茶苦茶な溝手潰し」に加担したことで完全に地元の自民党関係者、支持者の反感を買っていたと言うことでしょう。それが無ければここまで悪口雑言はしないんじゃ無いか。
 そんな状況下で無茶苦茶な選挙違反をやる。ばれないと思う方がおかしいでしょう。

*1:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*2:田中内閣文相、三木内閣法相など歴任

*3:戦前、第一次近衛、東条内閣蔵相。戦後、戦犯として終身刑判決を受けるがいわゆる逆コースによって仮出所し、公職追放も解除。政界に復帰し自民党政調会長(池田総裁時代)、池田内閣法相など歴任

*4:自民党石井派ボス。吉田内閣商工相、運輸相、自民党総務会長(鳩山総裁時代)、岸内閣副総理・行政管理庁長官、池田内閣通産相、佐藤内閣法相、衆院議長など歴任。

*5:自民党前尾派ボス。岸内閣通産相自民党幹事長(池田総裁時代)、総務会長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣法相、衆院議長など歴任

*6:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相自民党総裁、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任