黒坂真に突っ込む(2020年6月19日分)

黒坂真
 日本共産党員は本音では、中朝*1が日本を攻撃したら自衛隊と米軍が反撃するから、中朝は日本を攻撃しない、と考えているらしい。建前と本音をうまく使い分ける方々です。

 「はあ?」ですね。
 「日本共産党員の本音と建前」も何も日本には自衛隊在日米軍が現実にある以上、当然そうなるでしょう。
 中国や北朝鮮に限らず、外国が攻めてきたのに何ら反撃しなかったら「何のために自衛隊在日米軍があるのか?」と批判を浴びてしまう。
 それは単に現実の情勢を前提にした「そうなるだろう」と言う話にすぎず、本音云々、建前云々という話ではない。日本共産党員ではなく、反共右翼でも、中道でも、まともな人間なら同じ認識になるでしょう。右や左と言った「支持する政治イデオロギーの違い」で認識が変わるような話ではないからです。
 むしろ「自衛隊在日米軍の反撃を覚悟して攻めてくる」と考える方が非常識です。
 まあ、自衛隊だけでも「世界有数の軍隊」なので在日米軍がなくても攻めてこないでしょうが。ついでに言えば「軍事的に相手が劣っていても中国はネパールやブータンを攻めないこと」で分かるように「植民地支配のための戦争」が横行していた時代ならまだしも、現在は「軍事的に劣っていれば相手が攻めてくる」「だから強大な軍事力が必要だ」と言うほど話は単純ではありません。
 「侵略戦争は悪」という認識が全世界に普及しているし、現在において経済的利益の獲得において必ずしも「戦争行為」は有効ではないからです。
 確かに米国は世界中で戦争していますがそんな国は世界広しといえども米国ぐらいしかない。
 なお、「中朝が日本を攻撃したら自衛隊と米軍が反撃する」だろうという認識は当然ながら「だから在日米軍自衛隊の今の有り様を認める」と言う話とは違う。そもそも在日米軍ベトナム戦争イラク戦争などで分かるように日本防衛のためにあるわけではない。
 自衛隊にしても昔はともかく今は「PKO派兵」などでわかるようにその任務は必ずしも「日本防衛」ではない。
 それはともかく、黒坂はもしかして「北朝鮮が攻めてきても自衛隊在日米軍は反撃するな」と日本共産党に言って欲しいのか。
 何でそんな馬鹿なことを共産党が言わないといけないのか。
 「北朝鮮が何の攻撃もしてないのに自衛隊在日米軍は先制攻撃してはならない」ならともかく「北朝鮮が攻めてきても自衛隊在日米軍は反撃するな」なんて、そんな馬鹿なことを言わないといけない動機や事情は共産党には無い。
 共産党自衛隊在日米軍に対する批判つうのはそう言う話では無い。
 黒坂はほとんど「共産党は警察*2批判してるのだから犯罪被害に遭っても、警察を呼ぶな」というレベルの反共馬鹿右翼と同レベルと言っていいでしょう。

*1:中国と北朝鮮のこと

*2:まあ主として公安警察ですが