今日の中国ニュース(2020年6月23日分)

【安倍政権考】香港政策批判声明「拒否」の真相 「中国に甘い欧州をこちらに引き寄せる」 - 産経ニュース

 中国の香港政策を批判する米国など4カ国の共同声明に日本が参加を拒否し、(ボーガス注:4カ国の)失望を招いたというニュースだ。共同通信が6月7日に報じた。
 自民党保守派の中には、対中強硬派であるはずの安倍晋三*1首相が中国に忖度(そんたく)しているのではないかという疑念が芽生えていたタイミングだった。政府が3月5日に新型コロナ対策として中国からの入国拒否を決断したのは、習近平*2国家主席の来日延期が固まるのと同時で、新型コロナ対策よりも日中関係を重視したという憶測を招いていた。
 乱れ飛ぶ解説を精査すると、中国への忖度とは正反対の動機が日本政府を駆り立てたようだ。
 米政府が4カ国*3共同声明に加わるよう打診したのは事実だが、日本政府が懸念したのは中国の反応ではなく、(ボーガス注:G7諸国の内、この4カ国に入っていなかった)ドイツやフランス、イタリアの反応だった。
 これでは先進7カ国(G7)の足並みが乱れることになり、結果として中国を喜ばせることになる。それよりはむしろ、G7で入念な調整を行うべきではないか。
 日本政府の働き掛けもあり、G7外相は6月18日、国家安全法制導入に「重大な懸念」を表明する共同声明を発表した。

 素直に考えれば「中国に厳しい欧米、甘い日本」という理解しか出来ないでしょう。恐らくこれが安倍政権で無ければ、「鳩山*4、菅*5、野田*6」といった民主党政権自民党政権でも産経が「中国に甘い」として嫌ってる「天皇訪中」宮沢*7政権だったらためらいなく悪口雑言でしょう。
 ところが安倍政権だと「いや欧米より日本の方が中国に甘いというのは誤解です」とこうして詭弁を始めるのだから唖然です。
 いずれにせよ安倍の「中国に甘い(?)態度」を正当化するために「ドイツ、フランス、イタリアが声明に参加しないのに日本が参加するとG7に亀裂が生じると思った、だから日本は参加しなかった」と言う物言いは皮肉にも『ドイツ、フランス、イタリアについて産経のような反中国とは産経は認識してない』ことを露呈しています。まあ確かにその通りではあるのでしょうが、安倍が参加拒否したのはもちろん「日中関係への配慮」であって「G7分裂の回避(中国批判の米英カナダと親中国の仏独伊に分裂)」は反中国ウヨ連中をなだめるための嘘にすぎません。
 もちろん産経ら反中国ウヨ連中も安倍の物言いは嘘だと分かってる。分かった上で「反中国」でありながら中国政策においても安倍を「批判しないで擁護し続けるため」にだまされた振りをするわけです。


「それでも石垣市議か」 尖閣の住所地名変更可決、議会はヤジの応酬 - 産経ニュース

 革新系市議らが懸念するのは中国や台湾の反発だ。この日の本会議の討論では、革新系市議らの席から、「近隣諸国との関係が悪化する」「中国だけでなく台湾もカンカンだ」などの意見が出た。
 これに対し保守系市議らの席からは「それでも石垣市議か」「尖閣は日本固有の領土だ」などのやじが噴出。

 反対意見があるのに無視して可決ですから正気じゃ無いですね。
 石垣島はどうか知りませんが、今の沖縄にとって観光は重要産業であり、その場合の重要なお得意様は中国と台湾です。
 そしてこんなことをしたところで尖閣の領有権主張という意味で日本が有利になるわけでも何でもない。そもそも実効支配しているという時点で日本は有利なわけですし。
 尖閣に限らず、竹島北方領土もそうですがどうしても実効支配している側が有利です。
 なお、「アンチ中国」&「中国に対抗するという党利党略での台湾万歳」の産経らウヨは故意に無視したがりますが、尖閣については台湾も領有権を主張しており、今回の件については台湾も抗議しています。

 台湾との関係について中山義隆市長は可決後、「漁民同士の交流など、これまでの信頼関係がある。行政手続きだということを明確に伝え、交流を続けていきたい」と話した。

 やれやれですね。そんなもんで済むわけが無いでしょう。結局「ウヨ支持層に受けたいというスケベ心」と「台湾なんて中国に政治的に追い込まれてるんだから文句なんか多分言わないという舐めた態度」がこうした言動の背景でしょう。

*1:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:米英カナダ、オーストラリアの4カ国

*4:新党さきがけ代表幹事、細川内閣官房副長官民主党幹事長などを経て首相

*5:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相。現在、立憲民主党最高顧問

*6:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*7:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て主将。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相