「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年7/5分:荒木和博の巻)

政治家は歴史の消費財(7月5日のビデオメッセージです): 荒木和博BLOG
・6分程度の短い動画です。
・荒木の言う「政治家は歴史の消費財捨て駒」という物言いが何を意味するかと言えば「拉致に限らず」

◆結局、政治家なんか、極論すれば、我々にとって政治的な主張が賛同できて、有能な使える政治家なら使うだけで、主張が賛同できなかったり、使えない無能(あるいは信用できない不誠実)なら見すてるだけですよ。そう言うドライな、ビジネスライクな態度で全く問題ないと思う。政治家と我々国民は家族でも運命共同体でも何でもないんですよ。もちろん政治家は国民より偉いわけでも無い。
◆私らの多くは政党構成員でも政治家後援会員でもない、ソフトな支持者だし、極論すれば、ある意味、政治家のイデオロギーなんてどうでもいいんですよ。

と言う話です(以上の言葉は荒木の言葉そのままでは無くオレ流に意訳しています)。
 まあ「消費財捨て駒」という表現の是非はともかく、荒木の主張について「この点に限れば」俺も全く同感ですね。荒木には珍しく「俺が賛同できるまともなこと」を言っている。
 たとえば俺についていえば

◆別に俺(ボーガス)は共産主義者じゃ無いけど、日本共産党の主張(九条護憲、安倍ホワイト国除外反対、韓国・太陽政策支持、消費税増税反対、企業献金廃止など)は国政政党の中では一番賛同できるし、使えると思うから支持してるんですよ。
ロッキード事件は批判するけど田中角栄*1日中国交正常化は評価しますよ
◆俺は金脈政治家として金丸信*2を批判するけど、金丸訪朝による第18富士山丸船長、機関長帰国は評価しますよ
◆俺は「靖国参拝」「イラク派兵」などでは小泉*3批判するけど、小泉訪朝による拉致被害者帰国は評価しますよ。

などの話です。是々非々と言ってもいい。
 そういえば以前「統一教会信者の親」について書いた本(1980年代に刊行)を読んでたら「自民支持者だったが、自民が統一教会べったりで、統一教会批判にまるで協力してくれないので、協力してくれる社会党の支持に鞍替えした」なんて話が出てきましたがそういうような話です。
 極論すれば

◆政治家なんて家電製品なんかと同じだ、家電製品だって使えなかったら買い換えるでしょ?
◆政治家なんか一般的な対人サービス(医者でアレ、弁護士でアレ、家庭教師でアレ、なんであれ)と同じだ。『この医者はダメだ』と思ったら病院を変えるでしょ?

つう話です。
 当然ながら、「その政治家が使えるかどうか」を判断するには「公約が実現可能か」とか「(現職の場合は)過去の公約を本当に実現したのか」とかいうファクトチェックが必要なわけです。
 家族会みたいにファクトチェックもしないで「安倍首相を信じる!」なんて馬鹿げてるつう話ですね。
・荒木曰く

◆拉致の安倍を売りにしてきたのに、2012年12月の政権誕生以降、7年たっても拉致の解決の見通しが今現在立たず、退任するまでに解決するかどうかも疑わしい。このまま退任したら、他の「実現した問題」(例:特定秘密保護法働き方改革法、入管法改定、消費税10%増税)はともかく拉致について言えば、いわゆる『やるやる詐欺 - Wikipedia』で無責任ではないか。こういうことを言うと『安倍首相に失礼だ』と怒る人間(例:横田兄弟)もいるだろうが私は安倍首相にはがっかりした。
◆我々救う会安倍総理も含めて、もっと政治家に対してドライな、ビジネスライクな態度をとるべきだ。我々の目的は拉致の解決であり、安倍総理も含めて特定政治家の応援団、太鼓持ちでは無いはずだ

だそうです(以上の言葉は荒木の言葉そのままでは無くオレ流に意訳しています)。
 まあ、全くその通りですね。安倍を持ち上げることしかしない救う会界隈では珍しい発言です。
 とはいえ「ヤルヤル詐欺は『横田めぐみさんは生きてる』『経済制裁すれば北朝鮮が音を上げて降参して拉致被害者を帰す』『特定失踪者は北朝鮮拉致』などと根拠レスで放言してきた救う会の手前も同じだろ、荒木!。安倍をヤルヤル詐欺と批判できる立場か、手前!」であり、「安倍を持ち上げたのは手前ら、救う会だろ、荒木。今更『ドライな、ビジネスライクな態度が必要だ』かよ、遅いよ」て話ですが。
 まあ「ドライな、ビジネスライクな評価」つうならそれこそ小泉訪朝当時に田中均氏を全力でバックアップすべきでした。そして「ドライな、ビジネスライクな評価」をすれば「今の家族会の安倍万歳」などありえない。「ドライな、ビジネスライクな評価」をすれば安倍なんか何一つ評価に値しない。
 今からでも遅くないと思うので、拉致解決のためにも家族会は蓮池透氏と和解し、田中氏にも過去の無礼をわびるべきでしょう。まあ、残念ながら家族会にそれが出来るとは思っていませんが。

*1:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*2:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*3:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相