今日の中国ニュース(2020年7月10日分)

自民の中止要請に苦言 石破氏、習氏国賓来日巡り :日本経済新聞

 自民党石破茂*1元幹事長は9日の派閥会合で、党外交部会などが中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席国賓来日の中止を日本政府に求めたことに苦言を呈した。「中国との関係にどういう影響を与えるかよく考えるべきだ」と述べた。

 「批判」ではなく「苦言」という書きぶりで日経の「石破評価(勿論好意的評価)」や「習主席国賓訪問への評価(勿論、国賓訪問を当然視し、反対意見を暴論と評価)」がうかがえます。まあウヨ連中は「苦言を呈してるのは俺たちの方だ!」「日経は中国と石破に媚びるな!」でしょうが。


超党派議連 中国習主席の国賓訪日の中止求める要望書を提出 | NHKニュース
 「超党派の議連」などという意味不明な書き方しか出来ず、「日本会議議連」とはっきり書けない辺りがNHKは情けないですね。そんなに日本会議議連が怖いのか。それにしても「日本会議議連と書くな!」とNHKに圧力をかけてるらしい日本会議議連も呆れた連中です。そんなに自分たちの正体を隠したがってどうするのか(呆)。


【主張】「国賓中止」の決議 自民の及び腰に失望した - 産経ニュース

 決議の原案は、習近平*2中国国家主席国賓来日について「中止を要請する」と明記していた。
 ところが、中国と太いパイプを持つ二階俊博*3幹事長や(ボーガス注:河村建夫*4官房長官など)二階派の議員が原案に反発し、決議は「党外交部会・外交調査会として中止を要請せざるを得ない」という表現に変更された。
 極めて残念である。
 外交部会・調査会の自民党議員の多数は、党としての国賓来日中止要請にしようと努力した。それでも党全体の意見とみなされないための修正が施された。決議は、党議決定機関である総務会に付されることもなかった。
 二階氏は周囲に、「(ボーガス注:日中国交正常化の田中*5首相や大平*6外相、日中平和友好条約の福田*7首相、天皇訪中の宮沢*8首相など)日中関係を築いてきた先人の努力を、水泡に帰すつもりか」と不快感を示していた。
 この認識自体が誤っている。
 日本は天安門事件後、自由や民主、人権といった大切な原則*9を軽視して(ボーガス注:海部*10内閣が)対中支援再開*11に走り、傍若無人に振る舞う今の中国を育ててしまった。そうした「先人の誤り」が現在の日本を苦しめている。その反省なしに、真っ当な対中外交は展開できないはずだ。
 安倍晋三政権もこれに気づかなくてはならない。安倍首相が国賓来日を白紙に戻さないから、自民党の混乱が満天下に示されたという皮肉な事態となっている。首相は自民党総裁でもある。二階氏だけを論難して済む話ではない。

 特にコメントせず紹介だけしておきます。


国賓来日「中止」求める声明提出へ 日本会議国会議員懇談会が菅官房長官に - 産経ニュース
 反中国ウヨ議員の巣窟「日本会議議連(日本会議国会議員懇談会)」ならそう言う声明をするでしょう。
 と言うか

「日本会議」議連/首相と麻生氏 今も特別顧問/事務局長は維新・遠藤氏
改憲右翼団体日本会議」と一心同体の議員連盟日本会議国会議員懇談会の最新の役員体制で、安倍晋三*12首相と麻生太郎*13副総理が特別顧問にとどまっていることが、(ボーガス注:2019年7月)8日までにわかりました。
日本会議議連の役員体制では、会長として古屋圭司国家公安委員長が続投。副会長には、下村博文*14自民党憲法改正推進本部長、森英介*15衆院憲法審査会会長、新藤義孝*16同会自民党筆頭幹事、石井準一参院憲法審査会自民党幹事、高市早苗*17衆院議院運営委員長など
自民党加藤勝信*18総務会長は副幹事長、萩生田光一幹事長代行と稲田朋美*19筆頭副幹事長が政策審議会副会長です。
・現職閣僚*20では、菅義偉官房長官が副会長、岩屋毅防衛相が幹事長代行、山本順三国家公安委員長が副幹事長、柴山昌彦文科相が政策審議会副会長、山下貴司法相が事務局次長に就任しています。
・第2次安倍政権発足以来、不動の首相補佐官として安倍首相に寄り添う衛藤晟一*21参院議員が議連の要の幹事長として続投。西村康稔*22官房副長官が副幹事長です。

首相「党一丸で改憲」/改造内閣 12閣僚が日本会議議連幹部
安倍晋三首相(自民党総裁)は(ボーガス注:2019年9月)11日、自民党役員人事とともに内閣改造を行い、第4次安倍再改造内閣*23を発足させました。新閣僚には改憲右翼団体日本会議」と一心同体の「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)の幹部らを多数起用。
・第4次安倍再改造内閣は、安倍首相を含め閣僚20人中12人を日本会議議連の幹部で固めました。
・安倍首相と麻生太郎財務相は同議連特別顧問。衛藤晟一沖縄北方相は同議連幹事長
萩生田光一文科相は同議連政策審議副会長で、安倍首相の側近中の側近といわれます。
・議連副会長の下村博文改憲推進本部長は選対委員長に就任。

改憲へ「最強」の体制 安倍首相の狙い
・第2次安倍内閣発足以来、7年近く寄り添ってきた衛藤晟一首相補佐官が初入閣。同氏は日本会議議連の中枢にいる人物です。
 また、同議連元事務局長の萩生田光一幹事長代行を文科相に起用。

ということで安倍首相、萩生田文科相ら「安倍自民幹部のウヨ議員」もそもそも日本会議議連出身者ですからねえ。
 日本会議議連からすれば「安倍、萩生田、お前ら、ウチの元メンバーだろ!。習近平国賓訪問とか何考えてるんだ!。これは重大な裏切りだ!」でしょう。とはいえ安倍は声明を平然と無視し習氏の国賓訪問を推進するでしょうが。
 しかし「議連会長が安倍の子分・古屋(第二次安倍内閣国家公安委員長)」で安倍自身も「日本会議議連元幹部」ですからねえ。こういう声明が出るとはなかなか興味深い話です。

*1:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て幹事長

*4:小泉内閣文科相麻生内閣官房長官自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*5:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*6:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*7:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*8:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*9:アパルトヘイト南アから「名誉白人称号」をもらった日本にそんなものはそもそもありません。

*10:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相などを経て首相

*11:「日本がアパルトヘイト南アとズブズブでも南ア経済制裁を最後まで解除しなかった欧米」でわかるように日本が中国支援しようと「欧米が中国に対し南ア同様の扱いをしていれば」産経の希望する中国崩壊になっていたわけで日本だけのせいにするのはそもそもこじつけです。

*12:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*13:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二~四次安倍内閣副総理・財務相

*14:第一次安倍内閣官房副長官、第二次、第三次安倍内閣文科相などを経て現在は自民党選対委員長

*15:麻生内閣で法相

*16:第二次安倍内閣総務相

*17:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)などを経て、現在、第四次安倍再改造内閣総務相

*18:第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相、自民党総務会長などを経て現在、第四次安倍再改造内閣厚労相

*19:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相などを経て現在、自民党幹事長代行

*20:記事の書かれた2019年7月当時。その後2019年に内閣改造がされ、菅官房長官以外は退任した。

*21:現在は第四次安倍再改造内閣沖縄・北方等担当相

*22:現在は第四次安倍再改造内閣経済再生担当相

*23:なお、今の内閣が「第4次安倍再改造内閣」です。