野原燐(id:noharra)に突っ込む(2020年7月15日分)(追記あり)

大西つねき氏は生命選別論でもない – 弯曲していく日常
 「暴言の当事者である大西」「大西が所属するれいわのトップ・山本」が各方面からの批判に対して「問題発言だった」と、とにもかくにも謝罪*1してるのに「大西は間違ったことは言ってない」と擁護しようというのだからなんともいい度胸です。大西も山本も、「れいわ新選組関係者」もありがた迷惑でしょう。
 さすが、「ダライ・ラマが焼身を扇動している」となにがなんでも誤解したい人たち - noharra’s diaryなんて無茶苦茶な記事を書いてダライの暴言を擁護しようとした方はやることが違いますね(勿論褒めていません。むしろ改めてid:noharraを軽蔑し呆れています)。
 このid:noharraのトンデモ記事「ダライ・ラマが焼身を扇動している」となにがなんでも誤解したい人たち - noharra’s diaryについては
いつもどおりid:noharra氏に突っ込む(11/26分)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ
こんな発言を紹介しておいて、「誤解」も「意図しない」もないもんだ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)も参照頂ければと思います。
 今回は「大西氏が『障害者や高齢者を差別している』と何が何でも誤解したい人たち(例:荻上チキ氏*2、木村英子氏*3、舩後靖彦氏*4)」といいたいようです。
まったく

 こんな発言をしておいて、「誤解」も「意図しない」もないもんだ

ですね。本気で野原は「誤解」「意図しない」で通用すると思ってるのか。野原本人の自己申告を信じれば、彼は元地方公務員というのだからびっくり仰天です。公務員時代に大西のような発言をしたら『公僕にあるまじき暴言』として確実に懲戒処分されたと思うのですがね。
 しかし「都知事選惨敗に大西の暴言」、もはやれいわ新選組は終わったと言っていいでしょう。というか終わらせるべきです。しかしれいわには大して期待もしていませんでしたが、まさかここまで非常識な暴言が出るほどレベルが低いとは思ってもみませんでした。

参考

大西つねき氏の「命の選別」発言の問題点(文字起こし付き)|荻上チキ|note
 れいわ新撰組の一員である大西つねき氏が、「命の選別」なる発言を行い、twitterで議論になっていました。僕もこの動画を見た上で、この発言は問題であり、優生思想的な発言だなと感じました。そのことはラジオでも言及しています。
 「群馬チーム」による当該文書は、あくまで個人の「死生観」であると擁護します。しかし大西氏は政治家を志している者であり、選別の話題も、政治的テーマとして繰り広げています。そして、その「死生観」や「幸・不幸観」を、政治的に導入していくこともまた、まさしく優生思想の実践における特徴でした。
 そして本人も動画の中で、「僕はそういう政治家になる」と発言している。単に個人が、自分の死生観を示したものではなく、政治信条として捉えていいでしょう。さらに「どこまでその高齢者を長生きさせるのか」というのが彼の議題でした。彼は、自身の死生観の話をしているのではありません。動画で彼は、他人の命の話をしているのです。
 障害学や障害運動は、「命の選別」に抵抗してきました。自身も障害運動に携わってきた、重度障害者である木村英子議員が鋭敏に反応したのは、とても重要です。
 さて、このような趣旨のツイートをしてもなお、「大西氏は終末医療について問題提起している」「優生思想ではない」「切り取った部分だけを見ないでください」という反応*5があります。
 しかし僕は、今回も動画を見て、なんなら文字起こしをしながら確認した上で、批判を行なっています。閣僚の問題発言などでは、「全文見たらもっとひどかった」というケースがよくありますが、今回は率直に言って、そのレベルです。そもそも全体として、大西氏の言葉は、浅く、軽い。

大西つねき氏の「命の選別」発言について | 木村英子 参議院議員(れいわ新選組)オフィシャルサイト
 今回の大西氏の「命、選別しないとだめだと思いますよ。はっきり言いますけど、その選択が政治なんですよ」という発言を聞いて、施設にいた頃の私のトラウマを思いだし、背筋がぞっとしました。
 「命の選別」それが政治によって決められる世の中になったら、常時介護の必要な重度障害者の私は真っ先に選別の対象になるでしょう。
 「命の選別」、この言葉は、私が幼いころから抱いていた、「殺されるかもしれない」という避けがたい恐怖を蘇らせました。大西氏の発言は、自分の命を人に預けなければ生きていけない人たちにとって、恐怖をあたえる発言であり、高齢者だけではなく障害者も含めた弱者全体を傷つけた暴言であると思います。
 「人は生きているだけで価値がある」という理念を掲げた政党であるれいわ新選組の一員から、今回の発言が出たことに、私は耳を疑いました。
 とても悲しかった。そして、地域で差別と闘ってきた私の35年間の活動が否定されたようで、とても悔しく、怒りを抑えられませんでした。
 大西氏の発言についての当事者の意見を聞く会において、当事者たちが涙ながらに意見を訴えたにも関わらず、大西氏は自分の主張がいかに正しいかを話すだけで、当事者の必死な訴えに理解を示そうとはしませんでした。
 さらに、命の選別発言の動画に対して、謝罪と撤回をホームページに載せたにも関わらず、当事者の話を聞いたその翌日に、再び動画を公開し、これからも命の選別の主張を続けていこうという意思表示に私たちは恐怖を拭い去れません。
 大西氏の処分は(ボーガス注:れいわ新選組の)総会で決まることになっていますが、私は、今回の大西氏の発言は、決して許すことはできません。
 命の選別をするのが政治ではなく、命の選別をさせないことこそが、私が目指す政治です。

れいわの立候補予定者が「命の選別」発言 山本代表釈明:朝日新聞デジタル
 れいわ新選組から昨夏の参院選(比例)に立候補し、今後の国政選挙の立候補予定者である大西恒樹氏(56)が動画投稿サイト上で「どこまで高齢者を長生きさせるのか。命、選別しないと駄目だと思う」などと発言した。命の選別を容認する発言に批判が広がり、山本太郎代表が釈明する事態になっている。
 動画は大西氏が投稿し3日に公開された。少子高齢化問題に触れるなかで、「高齢者を長生きさせなくてはいけないという政策をとっていると若者たちの時間の使い方の問題になる」などと主張。「命、選別しないと駄目だと思う。その選択が政治。選択するんであればもちろん高齢の方から逝ってもらうしかない」などと述べた。
 これにネット上などで批判が相次ぎ、大西氏は7日に謝罪し動画を削除した。
 山本代表は7日、党のホームページで「命について真摯(しんし)に向き合うチャンスを与えたい」などとコメントし、いったんは処分しない方針を示したが、(ボーガス注:高まる批判を前に)8日に「最終的な処分は党の意思決定の場である総会で行う」などと対応を保留した。

「命の選別」発言 山本太郎氏が一転「除籍に値する」:朝日新聞デジタル
 れいわ新選組から昨夏の参院選に立候補した党の構成メンバー(党員)の大西恒樹氏(56)が「命の選別」を容認する発言をした問題で、山本太郎代表が10日夜、記者団に「彼の発言は除籍に値する」との認識を示した。「私一人では決められない」とも話しており、来週にも党の総会を開き、処分を決める方針だ。
 大西氏の発言について、山本氏は7日、党のホームページなどで「命について真摯(しんし)に向き合うチャンスを与えたい」などと処分しない方針を示したが、対応に批判が集まっていた。山本氏は代表としての責任について問われ、「非常に重たい責任を背負っていると思います」と述べた。
 大西氏は動画投稿サイトに3日公開された動画で、「どこまで高齢者を長生きさせるのか。命、選別しないと駄目だと思う」と発言。ネット上で批判が相次ぎ、7日に謝罪し、動画を削除していた。

【追記】

大西つねき氏の発言に関する声明 | 舩後靖彦 Official Site
 2020年7月16日、大西つねき氏に対して、れいわ新選組は、除籍との結論を出しました。
 この結論に際し、舩後が同日行われた記者会見で、声明を公表いたしました。
 以下の通りです。
 「れいわ新選組」の舩後靖彦と申します。
 大西氏による「命の選別をしなきゃいけないと思いますよ。その選択が政治です。(中略)高齢の方からいってもらわないといけない」という発言は、到底容認できるものではありません。
 大西氏は、障害者やそのほかの社会的弱者を対象にしたものではないとの趣旨のことをおっしゃっています。
 しかし、そこで一度、大西氏のいうように「順番として高齢の方から」という線引きを許してしまえば、その対象は、あらゆるところに広がっていきます。最初は高齢者、次は障害者、難病患者、稼げない人。私は、進行性の難病があり、人工呼吸器を使わなければ、寿命が尽きています。大西氏の表現する「順番」通りで言えば、すでに線引きの対象にされていたことでしょう。
 当初、発言を知らされた時は非常に驚きましたが、党として、当事者の声を聞く会を開く機会を設けるということでしたので、大西氏が、ご自身の発言の問題の本質に向き合っていただくことを期待いたしました。
 私も、会の一部を参観しました。その時、大西氏からは、「おごり」を感じました。
 「相手に対し、自分のほうが上だと思う心がある人」は、政治家にむかないと私は考えています。
 私が障害者になった途端「自分のほうが上だ」とと思わせられる発言をする人が、数多くありました。残念ながら、大西氏からも、そうした態度を感じざるを得ません。
 私はALSを発症後、『命の価値は横一列』という講義を、複数の大学でやってまいりました。つまり、大西氏のいうような「命の選別」をさせないことこそが重要と訴えてきました。
 残念ながら、大西氏のいうような「命の選別」を認める価値観は社会にまん延しています。そうした社会のなかで、全身麻痺で、人工呼吸器を付けている私が、国会議員として活動するのは、命の選別をさせない政治を実現するために、ほかなりません。
 会に参加して下さった当事者の方の声を聞いてなお、大西氏は、当事者の痛みや恐怖に対して、理解されないまま自説を変えようとしませんでした。非常に残念です。
 私の意見は、大西氏は除籍。ただし、今後もレクチャーを受ける権利は与える。これは「何度でも人生をやりなおせる社会を構築する」という党の理念にそうものです。
 党としての結論を尊重したいと思いますが、大西氏を処分するだけで、この問題が解決するわけでは決してありません。党内ではもちろん、社会に対しても、働きかけていきたいと考えております。

れいわ、命の選別発言で除籍処分 大西恒樹氏(共同通信) - Yahoo!ニュース
 れいわ新選組は16日、総会を国会内で開き、少子高齢化対策として「命の選別」が必要だと発言した党メンバーの大西恒樹氏を除籍処分にすると決めた。山本太郎代表が記者会見で明らかにした。
 国政選挙への擁立が想定されていた大西氏は7月上旬、インターネット上に公開した動画で「命を選別しないと駄目だ」「高齢の方から逝ってもらうしかない」と発言した。
 山本氏は「今回の発言は非常に重く、許されるものではない」と強調。重い身体障害がある木村英子参院議員が同席し「命の選別は絶対に許してはいけない。社会全体の問題だ」と訴えた。

れいわ新選組の迷走 大西つねき氏の「命の選別」発言に党内からも批判 なぜ除籍処分は遅れたのか(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース
・れいわ新選組は7月16日に総会を開き、大西氏の除籍を決めた。
 山本太郎代表は「許されません」「言葉の暴力によって身の危険を感じた皆様に心よりお詫びを申し上げます」と謝罪した。
 一方、大西氏は、総会で「謝罪を撤回する」と、改めて発言を肯定する態度を明らかにした。
 重度障害者2人を国会に送り、「人は生きているだけで価値がある」と優生思想に抗う政策を打ち出してきたはずのれいわ新選組はどこに向かうのか。
・大西氏の発言に対し、内部から厳しい批判を投げかけたのが、自身も重度障害を持ち、自身の問題として優生思想と戦ってきた同党参議院議員の木村英子氏だ。
 木村氏は15日夜、自身のオフィシャルサイトで「大西つねき氏の『命の選別』発言について」とする声明を公表した。
 まず「今回の大西氏の『命、選別しないとだめだと思いますよ。はっきり言いますけど、その選択が政治なんですよ』という発言を聞いて、施設にいた頃の私のトラウマを思いだし、背筋がぞっとしました」と発言にショックを受けたことを明かした。
 その上で、大西氏の発言を以下のように強く批判した。
「『命の選別』、この言葉は、私が幼いころから抱いていた、『殺されるかもしれない』という避けがたい恐怖を蘇らせました。大西氏の発言は、自分の命を人に預けなければ生きていけない人たちにとって、恐怖をあたえる発言であり、高齢者だけではなく障害者も含めた弱者全体を傷つけた暴言であると思います」
「『人は生きているだけで価値がある』という理念を掲げた政党であるれいわ新選組の一員から、今回の発言が出たことに、私は耳を疑いました」
 また、党が設定した当事者と大西氏が対話する機会においても、大西氏には反省の念が見られなかったことを指摘している。
「大西氏の発言についての当事者の意見を聞く会において、当事者たちが涙ながらに意見を訴えたにも関わらず、大西氏は自分の主張がいかに正しいかを話すだけで、当事者の必死な訴えに理解を示そうとはしませんでした」
 そして、「大西氏の処分は総会で決まることになっていますが、私は、今回の大西氏の発言は、決して許すことはできません」とした上で、最後にこう締めくくった。
「今回の件で、弱者に対する差別が明るみに出ましたが、私は、自らの掲げる理念である『共に学びあい、共に助けあい、共に互いを認めあい、共に差別をなくし、共に生きる』を実現し、『誰もが生きやすい社会』を作るために、これからも差別と向き合い続けて、政治を変えていきたいと思います」
「命の選別をするのが政治ではなく、命の選別をさせないことこそが、私が目指す政治です」
・れいわ新選組は7月16日、臨時総会を開き、大西つねき氏に対して「除籍処分」を承認した。
・大西氏は離党届を出したが、党としてそれは受理せず、除籍処分とした。山本代表からの「除籍処分」の提案に、賛成14票、反対2票で決まったという。
・木村英子議員は「新選組の皆さんからは私と同じように命の選別は許せない、人として絶対に許してはならないことだと多くの意見が出たことは活動していく上で心に残っていく。大西さんの発言は社会全体に向けられる問題だと思います」と党内でも発言に批判的な意見が多かったことを明らかにした。
 また、舩後靖彦議員は、「この発言は到底容認できるものではありません。大西氏は障害者や社会的弱者を対象にしたものではないとおっしゃっている。しかし、高齢の方からという線引きを許せばあらゆるところに広がっていく」と発言を改めて批判。
・難病を抱える患者の支援活動をしてきたNPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会副理事長の川口有美子さんは、「れいわ新選組は重度障害者を国会に送り出すという今までになかったことを成し遂げ、生存ギリギリの人が応援している政党だと思っています。今回の発言が党の中から出てきたことにがっかりしましたし、怒りも感じています」と話す。

 id:noharra大西つねき氏は生命選別論でもない – 弯曲していく日常という大西擁護にもかかわらず「予想の範囲内」ですが「木村英子、舩後靖彦議員ら、れいわ内部の批判」や野党各党の批判もあって、山本もさすがにかばえなくなってきたのでしょうが、大西がれいわから除名されました。なお、id:noharra大西つねき氏は生命選別論でもない – 弯曲していく日常という大西擁護記事を書きながら、「除名処分正式決定後」は「もはや巻き返しようが無い」「大西の処分撤回は無理」「しかし今更除名を容認したくない」と思ってるのか、特にツイッターでもブログでも何のコメントもしていませんね。
 「除名に反対だ」とも言わないし、一方で「除名はやむを得ない」など除名支持のコメントもしません。 
 大西つねき氏は生命選別論でもない – 弯曲していく日常についても除名処分を受けた「追記」もしない。
 いつもながら無責任でデタラメな御仁です。

*1:ただし、大西は愚劣にもその後、謝罪を撤回しました。

*2:TBSラジオ荻上チキ・Session22」パーソナリティ。NPO法人ストップいじめ!ナビ代表理事。著書『ウェブ炎上』(2007年、ちくま新書)、『ネットいじめ』(2008年、 PHP新書)、『社会的な身体』(2009年、講談社現代新書)、『セックスメディア30年史』(2011年、ちくま新書)、『検証 東日本大震災の流言・デマ』(2011年、光文社新書)、『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか:絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想』(2012年、幻冬舎新書)、『未来をつくる権利』(2014年、NHKブックス)、『ディズニープリンセスと幸せの法則』(2014年、星海社新書)、『彼女たちの売春(ワリキリ)』(2017年、新潮文庫)、『いじめを生む教室:子どもを守るために知っておきたいデータと知識』(2018年、PHP新書)など

*3:全都在宅障害者の保障を考える会代表、全国公的介護保障要求者組合書記長、自立ステーションつばさ事務局長。個人サイト木村英子 参議院議員(れいわ新選組)オフィシャルサイト | 障がい者があたりまえに生きられる社会へ

*4:著書『増補新装版・しあわせの王様:全身麻痺のALSを生きる舩後靖彦の挑戦』(2016年、ロクリン社)など。個人サイト舩後靖彦オフィシャルサイト

*5:もちろんその一人がid:noharraです。