今日の産経ニュースほか(2020年8月8日分)

少年ジャンプ「アクタージュ」打ち切り 原作者逮捕受け - 産経ニュース
 残念とは思いますが、一方で予想の範囲内ではあります。


女子中学生の胸触る 「少年ジャンプ」漫画原作者の男を逮捕 - 産経ニュース

 関係者によると、松木容疑者は集英社漫画誌週刊少年ジャンプ」に連載されている「アクタージュ act-age」の原作者

 読んでないのでどんな漫画か知りませんが、やはり「性犯罪は多くの場合、ある種の病気」としかいいようがないですね。
 逮捕されれば、確実に原作者からは外される(原作者が別の人間に交代になる)し、場合によってはそれですまずに、連載自体が打ち切りになりかねない。いや下手したらそれどころか「既に刊行済みの過去作品まで封印作品」になりかねないわけです。
 そうなったら、集英社もこんな人間は「たとえ罪を償っても」絶対に「未来永劫」漫画原作者として使わないでしょうし、まあ他の漫画出版社(秋田書店講談社小学館など)だってこんな人間は「再犯をされてはたまらない」ということで怖くて使えない、使わないでしょう。つまり、漫画原作者としてのキャリアが完全に終了しかねない。場合によっては集英社などから「損害賠償請求」の可能性もあるわけで、それを考えたらこんなバカは普通の人間はしませんよねえ。「逮捕されない」と甘く考えていたのかもしれませんがそんな保証はどこにもない(実際には防犯カメラの映像で逮捕されたわけです)。
 しかも、この作品、アクタージュ act-age - Wikipediaによれば集英社もかなりプッシュしてる作品のようで「これを機にマンガ原作者として躍進できる」可能性も高いわけです。
 でも、犯罪をやってしまうのは要するに「性犯罪は病気」だからでしょう。したがって「女にもてないから性犯罪をやる」とか「性風俗*1ソープランドファッションヘルスなど)に行くとか、オナニーグッズ(テンガなど)を使うとかすればいいのに」とかいう話では無い。「性犯罪でしか欲望が満たされない病気」のわけです。
 もちろん「病気だからと言って」同情などかけらもしませんが病気である以上「医療行為でもしない限り」おそらく刑事処罰しただけでは無意味でしょう。それでは再犯の可能性が恐らく高い。
 しかし

ジャンプ編集部、漫画『アクタージュ』原作者の逮捕報道に謝罪「重く受け止めております」 | ORICON NEWS
 『週刊少年ジャンプ』(集英社)は8日、同誌で連載中の役者漫画『アクタージュ act-age』(作画:宇佐崎しろ*2)の原作者・マツキタツヤ氏が強制わいせつ容疑で逮捕されたことを受け、公式サイトを更新した。
 ツイッターでは「この度、週刊少年ジャンプにて連載中の『アクタージュ act-age』原作者のマツキタツヤ先生に関する報道がなされましたが、この件につきまして編集部としましては重く受け止めております」と報告。
 続けて「事実関係を確認した上で、適切に対処して参ります」とし、「読者の皆様ならびに関係者の皆様にご迷惑とご心配をおかけいたしますことを、心よりお詫び申し上げます」と伝えた。

て、まあ、清原亜希は、いかなる点でも謝罪する必要がないし、謝罪などしてはいけない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)での「清原亜希への指摘」同様、ジャンプ編集部がわびる話ではないと思いますね。
 これが「ジャンプの編集者(複数)とこの漫画原作者」が共謀して性犯罪に及んだというなら、集英社社員が犯行に関与してるので、また話も別ですが単独犯ですからねえ。そんなもんにまで集英社は責任は持てませんよ。もちろん「今後の対応」として、この原作者を集英社が首にすることは当然の対応です。さすがにこんな人間を原作者のままにすることは道義的に許されないでしょう。
 その上で、今後の連載をどうするか(別の人間を原作者に切り替えて続けていくのか、打ち切るのか)、あるいは過去に刊行した作品をどうするかつう話でしょう。個人的には「別にこの作品のファンでも無い」ですが、まあ、過去作品についてはそのまんま刊行でいいんじゃ無いか。
 関係者の不祥事を理由に何でもかんでも作品を封印することには俺個人は反対です。連載をどうするかは微妙ですね。そもそもこんなケチがついた作品の原作を受ける人間がいるかどうか。
 とはいえ、この漫画は

ジャンプ編集部、漫画『アクタージュ』原作者の逮捕報道に謝罪「重く受け止めております」 | ORICON NEWS
 2018年1月より同誌で連載がスタートした同作は、大手芸能事務所が主催する俳優オーディションの中で、異彩を放つ少女の主人公・夜凪景と鬼才の映画監督・黒山墨字の出会いから始まり、夜凪が役者として成長する姿を描いた物語。コミックスは300万部を突破しており、ホリプロの公演事業部が制作を手掛ける舞台化も決まっている注目作品。
 また、夜凪を実在の女優であるかの様に扱い、企業とのキャンペーンをする「女優化プロジェクト」も実施されており、消防庁の火災予防啓発用ポスターのイメージガール、TSUTAYAの『SHIBUYA TSUTAYA 店長』、『週刊プレイボーイ』で初グラビアを披露していた。

アクタージュ act-age - Wikipedia
◆舞台
 2022年に『アクタージュ act-age 〜銀河鉄道の夜〜』のタイトルで舞台化される予定。ヒロインの夜凪景役はオーディションによって決定され、グランプリ獲得者はホリプロインターナショナルとの専属契約がされる予定。

なんて代物ですからね。集英社単独では無く、ホリプロなど他社まで巻き込んで進めてきた、明らかに『集英社もそれなりに力を入れてきた企画』です。打ち切るにしても、「ホリプロなど相手も居ること」だし、そう簡単に打ち切りにできる話でも無いでしょう。


「世田谷モデル」に賛否 PCR論争再び…慎重姿勢の専門家も(2/2ページ) - 産経ニュース

 (ボーガス注:無症状だが『感染リスクが高いとされる風俗関係者』や『感染した場合の被害が大きいとされる医療従事者』などへの検査という)(3)について推奨していないのは理由がある。PCR検査の精度は70%程度*3とされる。感染していないのに陽性と判定される「偽陽性者」が一定程度出るのは避けられない。

 高世仁なども批判しているところですが「PCRだけで隔離などを決定する」としている人間はほとんどおらず、PCRで陽性になった場合でも「軽症や無症状の場合」、通常は精密検査をするわけです。そもそもPCRを日本に比べればきちんとやってるという中国、台湾、韓国はそう言う態度のわけですし(まあ、そうした精密検査はPCRに限らず職場の健康診断などでも一般にされるところですが)。
 詭弁にもほどがあると言うべきでしょう。結局「やりたくても能力的にやれない(当然、『何故、海外でできることが日本でできないのか?。政府は怠慢で無いか?』という批判が起こることが予想される)」「やりたくないからやらない(しかもそのやりたくない理由がおよそまともで無い)」のどちらかにあたるのに「それを認めたくないから」擬陽性ガー(やらないことには正当な理由がある)というデマで居直るのでしょう。


【編集者のおすすめ】『気配りが9割 永田町で45年みてきた「うまくいっている人の習慣」』田村重信著 人望集める言動のヒントに - 産経ニュース

 のちに総理大臣となるその男は、会議が始まる10分前から着席して、たった一人で参加者が集まるのを待っていました。竹下登*4は、いつもそうでした。自民党職員として数々の政治家をみてきた著者は断言します。
「竹下が人を待たせて、時間を奪ったところを一度も見たことがない。総理大臣になってからも変わらなかったし、相手がどれだけ下っ端でも同じだった」

 仮にそれが事実だとしても「竹下氏がたたき上げであり、昔の自民党はそう言うたたき上げが多かったからそうなった」だけの話でしょう。
 今や

◆岸*5元首相の孫、安倍晋太郎*6元外相の息子である安倍*7首相
吉田茂*8元首相の孫である麻生*9副総理・財務相
河野一郎*10元農林相の孫、河野洋平*11元外相の息子である河野*12防衛相

などと自民党幹部連は世襲議員ばかりです。竹下氏のような気配りなどしなくても周囲はへいこらしてくれる。それに思い上がってる馬鹿ボンボンの集団が安倍自民でしょう。


【米大統領選】バイデン氏、また失言 「中南米系は黒人と異なり多様だ」 - 産経ニュース
 「黒人だって多様だ」という当然の突っ込みが入りバイデン当人も謝罪したようです。とはいえ「黒人問題限定」ですら「BLM運動を敵視する」トランプに比べたらずっとマシではあるわけです。


NPT批准、天皇発言で「議長やる気に」 メモで裏付け:朝日新聞デジタル

 日本が核兵器を持たない法的義務を国際社会に負うことになる核不拡散条約(NPT、核防条約)の国会承認について、昭和天皇が発した言葉が衆院議長に「やる気」を起こさせていた。
 そうした三木武夫*13首相(当時)の発言を、同首相の秘書だった岩野美代治(みよじ)氏(85)がメモに残していた。
 岩野氏がメモしていた三木氏の発言は、前尾繁三郎*14衆院議長(当時)についてのもの。

 既に「沖縄メッセージ」、「増原内奏問題 - Wikipedia」などが発覚してるので今更昭和天皇の「違憲行為」「国家元首気取り」には驚きません。前天皇や現天皇ではまずこんなことはしないのでは無いかと思いますが。
 第一に驚くのは「NPT批准は善行だから」とでも思ってるのか、天皇タブーに怯えてるのか、批判意識がまるで見られない朝日の書きぶりです。言うまでも無いですがNPT批准の是非に関係なく、記事が事実ならば昭和天皇の行為は違憲行為であり批判すべき暴挙です。
 第二に驚くのは昭和天皇が「NPT批准を是」と考えていたらしいことですね。「核武装の選択肢」を否定することになるわけですが「どうせ米国が核武装を認めるわけが無い」との判断による日米関係重視の反映でしょうか?
 いずれにせよ天皇の発言は「実際にはたいした影響は無かった」でしょうね。それよりも判断材料になったのは「NPTを批准した場合の日本の国益」というリアルな判断でしょう。せいぜい昭和天皇の意思は「天皇陛下も我々を支持してる」として政府・自民党(当時は三木内閣)がウヨ連中をなだめるために政治利用されたにすぎないでしょう。昭和天皇が仮に批准に反対しようとも三木政権は批准で動いたでしょう。
 それにしても、こうしたネタが世間に公表された思惑が気になりますね。昭和天皇美化の政治工作の一環とみるのが一番自然でしょうが、昭和天皇死去直後ならまだしも「令和になってから何で?」ですね。。


【産経抄】8月8日 - 産経ニュース

朝日新聞は6日、安倍晋三首相の広島市内での記者会見で、朝日記者の腕を首相官邸報道室の職員がつかみ制止したとして報道室に抗議した。これだけ聞くと、官邸側が高圧的に都合の悪い質問をやめさせたような印象を受けるが、実際はどうだったか。
▼報道室は事前に、質問は「4問のみ受け付ける*15」と告知していた。ところが、朝日記者は4問目の質問が終わった後にも質問し、それに首相が答えてもさらに質問を重ねようとしていた。報道室側は「広島空港への移動時刻が迫っていた」とも説明し、腕をつかんだことも否定*16している。
▼4日には、首相官邸で記者団の質問5問に答えて退邸しようとした安倍首相に対し、毎日新聞記者が「総理、逃げないでください」との声を浴びせた。この様子を日本共産党ツイッターで取り上げると、「この記者が私です」とまるで手柄誇りするように名乗りを上げる始末だった。

 産経らしい暴論で呆れて二の句が継げませんね。
 いずれにせよ「アンチ安倍の俺の願望込み」ですが
1)コロナ問題での政府批判などで安倍政権の終わりが近づいていること(その結果、マスコミの安倍への態度も以前より批判的)
2)それに焦る安倍がなりふり構わなくなっていること
3)そのことに産経が焦ってることがうかがえます。

参考

https://twitter.com/jcp_cc/status/1290601795102760961
日本共産党
『記者から重ねて「諸課題を整理してる場合じゃないですよ!感染者増えてますよ!逃げないでください!」との声が飛ぶ中、安倍総理は記者団の前を後にした』
「諸課題を整理した上でしっかり相談をしていきたい」臨時国会の召集について安倍総理(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

宮原健太
・この記者が私です。会見も開かず、国会も開かず、閉会中審査にも出席しない。そんな総理の説明責任を厳しく追及しなければならない。

 なお、この宮原ツイートで分かるように宮原記者の「首相、逃げないで下さい」は何も記者会見限定の話ではありません。
「コロナが深刻に蔓延している今、表に出ると、コロナ問題で批判され、自分(安倍)の株を下げ野党の株を上げる」として国会も開かず、閉会中審査には応じた物の「安倍は出席しないで逃げる」、そうした無責任な姿勢を批判しているわけです。

*1:性風俗の法的、道徳的是非はひとまず置きます。

*2:まあ打ち切る場合でも「作画の人間」は共犯でもない限り、「むしろ被害者」なので「人気や才能がある」のであれば集英社としても今後も彼については別の形で漫画を連載させるのでしょうが。

*3:これについては「もっと精度は高い」と言う批判もあります。

*4:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*5:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相などを経て首相

*6:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*7:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*8:戦前、天津総領事、奉天総領事、駐スウェーデン公使、外務次官、駐伊大使、駐英大使などを歴任。戦後、東久邇宮、幣原内閣外相を経て首相

*9:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二~四次安倍内閣副総理・財務相

*10:日本自由党幹事長(鳩山総裁時代)、鳩山内閣農林相、自民党総務会長(岸総裁時代)、岸内閣経済企画庁長官、池田内閣農林相、建設相、佐藤内閣副総理・五輪担当相など歴任

*11:新自由クラブ代表、中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任。現在、日本国際貿易促進協会会長

*12:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相などを経て現在、第四次安倍内閣防衛相

*13:国民協同党書記長、委員長、片山内閣逓信相、改進党幹事長(重光総裁時代)、鳩山内閣運輸相、自民党幹事長(石橋総裁時代)、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣経済企画庁長官、自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*14:岸内閣通産相自民党幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣北海道開発庁長官、法相、衆院議長など歴任

*15:ネット上で指摘がありますがそもそも「たった4問しか受け付けないこと」がおかしいのではないのか。

*16:「否定しているから存在しない」のなら「プーチンのリトビネンコ暗殺疑惑」や「ウイグル強制収容所疑惑」だってロシア政府、中国政府の否定で「存在しない」ことになりますが産経はそれを支持するのか?。いずれにせよ、さすがに産経も安倍政権も「質問数制限を無視した朝日が悪い、つかんで何が悪い」とは「少なくとも現時点では」言う気は無いようです。