今日の産経ニュースほか(2020年8月14、15日分)(副題:自民党ウヨ議員が靖国参拝)

◆トルコ・ラジオ・テレビ協会テロ組織フェト傘下の学校前で抗議デモ

・日本の名古屋市にあるテロ組織フェト(フェトフッラー派テロ組織・パラレル国家構造)傘下の江西インターナショナルスクールの前で抗議デモが行われた。
 トルコ日本文化貿易支援連帯協会のボランティアとトルコの市民社会団体の名古屋市にいる代表者達は、テロ組織フェトの機関の1つである江西インターナショナルスクールの前でテロ組織に抗議した。
 手にトルコと日本の国旗を持ったグループは都市中心部にある公園から警察に伴われて*1学校がある西区の江西インターナショナルスクールの前まで行進した。
 (ボーガス注:デモ隊の代表?)アデム・ギュンドードゥ氏と同行の数名は学校の門の前に黒い花輪を置いた。
 学校の向かいにある公園で殉国者を偲んで敬礼し、トルコ国歌を斉唱したグループを代表してスピーチしたギュンドードゥ氏は、テロ組織フェトの7月15日クーデター未遂を非難した。
 ギュンドードゥ氏は、テロ組織フェトの首謀者フェトフッラー・ギュレンに忠実なテロリストらが4年前トルコの憲法秩序を壊すために残虐なテロ行為を行ったと語った。
 同組織は日本でも世界水準でもその影響力を維持することを目指していると明かしたギュンドードゥ氏は、テロ組織フェトは巣食っているどの国にとっても脅威を成していると述べた。

 日本ウヨの朝鮮学校攻撃を彷彿とさせるので紹介しておきます。なお、俺個人はこの学校について「そもそも本当にフェトフッラー・ギュレンとつながりがあるのか」などの知識が無いので、「トルコ政府(こうした抗議運動は明らかにトルコ政府が支援しています)のこうした学校攻撃は間違ってる(あるいは逆に『正当な攻撃だ』)」などのコメントは特にしません。それはともかく「朝鮮学校攻撃してるウヨ連中」にトルコ政府のこうした学校攻撃をどう思うのか聞きたい物です。「トルコ政府の主張が事実なら正当な攻撃だ」とでも言ってくれるのかどうか。


前原元外相が国民残留を表明 地元支援者らに - 産経ニュース
 「ウヨの前原*2ならそうなるだろ」感しかないですね。立民は共産との共闘を「とにもかくにも」今後も続ける方向でしょうから。


「戦争の理不尽さ伝えなければ」 戦没者追悼式で追悼の辞、杉山英夫さん(82) - 産経ニュース

 新型コロナウイルスの影響で高齢の遺族らが参列を見送る中、杉山英夫さん(82)=静岡市=は遺族代表で追悼の辞の大役を担った。
「戦後75年たっても100年たっても、戦争の悲惨さ、怖さ、理不尽さを伝えていかなければいけない。何があっても出席するつもりだった」。
 腰が痛む現在も静岡県遺族会会長や日本遺族会理事を務め、孫世代に戦争の記憶を継承する難しさを実感する。

といったところで「日本を代表する右翼団体遺族会の理事」というのでは「日本が酷い目に遭った」という被害認識しかないんでしょうね。
 「日本が満州事変とか真珠湾攻撃とかやらかさなければこんなことにならなかったんですよ」というと「日本が全て悪いのか」などとこういう御仁は怒り出すんじゃ無いか。

 コロナ禍で慰霊事業もままならないが、「慰霊は国民の務め。それが恒久平和の道につながる」と信じている。

 あえて「揚げ足取りすれば」慰霊なんかしたって「恒久平和の道」にはつながりません。
 慰霊ってのは墓参りとかして、単に「亡くなった人を偲ぶ」だけの話ですから。慰霊それ自体には「平和」につながる要素は何もない。
 「戦争を二度と起こさないためにはどうするか」とかそういうこと抜きで慰霊してもそんなもんは「恒久平和の道」にはつながりません。
 まあ「私にとっては九条護憲が慰霊だ」「南京事件否定論など歴史修正主義を批判することが慰霊だ」とか言うならまた話も別でしょうけど。


日本の歩み寄りに期待するしかない文政権 支持率は急落も好材料なし - 産経ニュース
 いや別に期待はしてないと思いますよ。安倍にくだらない言いがかり付けられても迷惑だから「対話の意思はある」といってるだけでしょう。
 安倍の場合、「日本製鉄敗訴の韓国最高裁判決をなんとかしろ」という「三権分立無視の暴論」なんて対応のしようがそもそも無い。


「次の首相」石破氏トップ維持 自民支持層でも:時事ドットコム

 時事通信の8月の世論調査で、次の首相にふさわしい人物を尋ねたところ、自民党石破茂*3元幹事長が24.6%でトップだった。同じ質問をした2月調査でも石破氏は1位で、支持は3ポイント上昇。自民党支持層に限ってみても石破氏が安倍晋三首相を10ポイント以上引き離して首位だった。
 2位は小泉進次郎環境相(12.3%)で、3位は安倍氏*4(9.2%)。上位3人の順位は2月と変わらなかったものの、小泉、安倍両氏は支持の割合が減り、石破氏との差が広がった。

 「見てくれだけの小泉jrが2位(そもそも干されてる石破と違い、安倍政権環境相なのだから安倍批判派でも無いし、環境相としての目立った功績も無い。派閥ボスでもないのでそもそも総裁になる可能性も低い)」というのにはげんなりしますが、今まで「安倍1位だった自民支持層」ですら石破が1位だというのは一応俺にとって「グッドニュース」です(枝野*5立憲民主党代表など野党幹部が「国民全体での調査」において1位ならばなお、嬉しいところですが)。このまま安倍の支持率が下降し続け一日も早く辞めることを願ってやみません。
 ちなみにこの記事についての島田洋一のツイート。

島田洋一
 石破のどこがいいのかも、併せて聞いてもらいたい。何年考えても思い当たらないが

 「モリカケ桜を見る会、布マスク疑惑、給付金疑惑(電通疑惑)とか、安倍の不祥事まで擁護する気か」「石破には今のところそんなもんねえだろ」「安倍のコロナ対応が非難されてるんだろ(一方石破は干されてるので、安倍政権の不手際に直接の責任がない)」「そこまで安倍が大事か?」て話ですよねえ。


国防を全く真剣に考えていない日本には亡国の未来しか待っていない | 新・大森勝久評論集
 国防が「コロナからの国民防衛」を意味するなら「安倍の無能さでは国民は守れない」と思うので全く同感ですがそうではなく「軍拡の主張」なので全く賛同できません。

 河野防衛大臣は6月12日に安倍首相の承諾を得て6月15日夕、防衛省に記者団を集めて、「イージス・アショアを山口県秋田県陸上自衛隊演習場に配備する手続きを進めてきたが、配備手続きを停止する」と発表した。全く突然の発表であった。「配備手続きの停止」と言っているが、事実上の「配備中止決定」である。

 河野の決定の是非はともかく、これは「地元の地上イージス(イージス・アショア)配備反対運動に安倍政権が挫折した」のであって、大森氏が放言するような「安倍反日」の証拠には全くなりません。地元の反対運動が無ければこうした発表がされるどころか、地上イージスは予定通り配備されたでしょう。
 それどころか安倍自民は「地上イージスが配備できないなら代わりにイージス艦を増やしたい」だの「いっそ敵基地攻撃能力(先制攻撃能力)を検討したい」だの言い出しており、ハト派としては全く油断できません(もちろんコロナ対応の不手際で支持率下降傾向の上に、習主席訪日を今後、予定する安倍にそれができるかは甚だ疑問ではありますが)。


【孤高の国母】(1)空襲にも動じず… 気丈な皇后、波乱万丈の生涯 - 産経ニュース
 今時「国母」だそうです。もちろん「国母和宏」のことではありません。「国民にとっての母親的存在(王妃、皇后など)」と言う意味での「国母」ですね(今回、産経が国母と言ってるのは「大正天皇の皇后」である貞明皇后です)。
 こんなことを書く新聞が「金正恩の母親が国母扱いされるなんて時代錯誤だ」などとはよくも言えたモンです。
 産経的には「日本の国母(産経らウヨの場合、皇后のこと)は美しい国母、北朝鮮の国母は時代錯誤」なんでしょうが、呆れて二の句が継げません。そうなると産経的には「天皇=国父」なんでしょうがこれまた北朝鮮相手には「金日成が国父扱いなんて」云々なんですから呆れます。
 まあ、話が脱線しますが国父つうと「北朝鮮金日成」以外では

旧ソ連時代のレーニン
中国共産党及び中国国民党における孫文
◆現代中国における毛沢東中国共産党主席)
◆現代インドにおけるガンジー
◆現代ベトナムにおけるホーチミンベトナム労働党主席、北ベトナム国家主席
◆現代シンガポールにおけるリー・クアンユー(初代首相。また現在の首相リー・シェンロンはリー・クアンユーの長男)
◆現代トルコにおけるケマル・アタチュルク(初代トルコ共和国大統領)
◆現代イランにおけるホメイニ

あたりが「国父」でしょうか。

【参考:国父】
 「国父」でググってヒットした最近の記事を紹介しておきます。

韓国統一相候補「李承晩はわが国の国父ではない、金九がなるべきだった」-Chosun online 朝鮮日報
 李仁栄(イ・インヨン)韓国統一部(省に相当)長官候補者は23日「(ボーガス注:韓国初代大統領の)李承晩(イ・スンマン)大統領が国父だという主張には(ボーガス注:李の独裁体質や腐敗体質から)率直に言って同意し難い」と述べた。
 李仁栄氏は同日の国会人事聴聞会で「李承晩政権は(ボーガス注:米国の)かいらい政権か」というパク・チン議員(未来統合党)の質疑に対し「国民による選挙を通じて政府が設立されたため、その実体的な真実を見るとき、かいらい政権という主張には距離を置いている」と述べた。
 その上で「われわれの国父は(ボーガス注:大韓民国臨時政府主席を務めた)金九(キム・グ)であるべきだったという歴史認識を抱いている」と述べた。


「陛下ご親拝」実現へ首相らの参拝定着求め靖国境内で集会 - 産経ニュース
 いい加減諦めたらどうなんでしょうか。昭和天皇ですら富田メモで分かるように「戦犯合祀」の後は対米関係などに配慮して参拝を辞めました。現天皇や前天皇はなおさら参拝などするわけが無い。いずれにせよ、ウヨのこうした要望からは、ウヨ的には未だに「天皇参拝>首相参拝」であり、ひいては「天皇>首相」らしいことがわかります。天皇が「最高権力者だった戦前」ならともかく戦後にその認識とは全く非常識です。


【正論】戦後75年に思う 祖国の「英雄」としての「英霊」 文芸批評家・新保祐司 - 産経ニュース
 やれやれですね。
 靖国とは戦没者追悼が目的では無く「英雄顕彰が目的だ」「靖国に合祀された英霊とは『国家の英雄の霊』なのだ」と公言する産経です。
 しかし現在、靖国に合祀された英霊の中に「A級戦犯が入っている」以上、この発言は「A級戦犯も国家の英雄なのだ」「東京裁判判決は不当であり正当な物と認めない」と言ってるのも同然であり、A級戦犯合祀に中韓、欧米などが反発するのも当然だと言うことが改めてわかります。まあ、戦犯合祀を辞めた*6ところで「インパール作戦」など無謀な作戦で犬死にさせられた人間を「英雄と呼んで靖国に合祀すること」には疑問符がつくと思いますが。


首相、私費で「靖国」玉串料 高鳥修一党総裁特別補佐が代納 - 産経ニュース
 安倍が「あくまでも私人」と強弁するなら「自民党特別総裁補佐(安倍の子分である自民党国会議員)」などではなく「安倍家のお手伝い」にでも持って行かせればいいでしょう(まあ個人的にはお手伝いでも政教分離違反は免れないと思いますが)。
 「お手伝いを使うとは靖国を舐めてるのか!」というウヨの反発を恐れるが故に「自民党特別総裁補佐」なのであり、その時点で「私人」などといういいわけは詭弁でしかありません。


衛藤担当相 靖国参拝「中韓からいわれることではない」 記者に反論 - 産経ニュース
 もちろん海外の批判も大事なことですがそれ以前に「海外からの批判が無かろうとA級戦犯を英雄視する神社に参拝していいのか。それはあの戦争の反省を前提とする日本国憲法の平和主義に反しないか」「神社参拝は政教分離原則に反しないか」「富田メモをどう思うか」などと聞くべきでしょう。そう聞かないからこそ衛藤のような男が「内政干渉に屈しない」と無茶苦茶な居直りをするわけです。
 しかも海外と言わずに「中韓」というのは全く何なのか。欧米だって批判してるでしょうにマスコミのあほさには本当にうんざりします。


終戦の日 小泉環境相ら4閣僚靖国参拝 4年ぶり第2次安倍内閣発足後最多 - 産経ニュース
 一部の閣僚とは言え、従来、靖国参拝を控えていた連中が参拝を行ったことは「米中対立」を契機に「参拝しても問題ない(米国の反発や批判は無い)」と理解したことによる物なのか、気になるところです。
 しかし、以前から右翼アピールをしていた衛藤一億総活躍等担当相、高市総務相、萩生田文科相の参拝に意外性はありませんが環境相の小泉jrもその種のウヨだったんですね。

*1:「警察に伴われて」というよりは「学校関係者」とデモ隊の衝突など不測の事態を恐れる公安が遠巻きに監視でもしていたのでしょう。最悪の場合、外交問題になりかねませんので。

*2:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相、民進党代表など歴任

*3:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*4:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*5:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*6:とはいえウヨ連中は絶対に辞めないでしょうが。