高世仁に突っ込む(2020年9/17日分)

朝鮮人虐殺の実態3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世仁に突っ込む(2020年9/16日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで取り上げた朝鮮人虐殺の実態2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
 ただし、菅(すが)内閣を持ち上げるマスゴミへの批判なども書いてあります。しかし「読み方が違う」「下の名前は勿論違う」とは言え「菅(かん)内閣」と漢字だけは同じで本当に厄介です。

 これが「ご祝儀」報道というのか、テレビの新内閣の持ち上げ方は気持ちが悪い。
 「田舎から出てきた苦労人」なら誰でもいいのか?
 モリカケ桜を見る会、赤木俊夫さんの自死・・・みな「問題ない」と解明要求に蓋をして安倍内閣の闇を守り抜き、会見ではまともに答えずに質問妨害までしてきたことを不問にしていいのか。
 「練りに練った人選の内閣」って、どこが?
 それに閣僚紹介に、お見合いじゃあるまいし、趣味や特技を延々と紹介する必要がありますか。

 概ね、高世には同感です。「どこの局だよ、それ?(日テレとフジは間違いなくそうなのでしょうが)」「まさか軒並みそれかよ?」ですね。
 と言うことで「香港デモ支持」高世らしいですが

「趣味や特技(もちろん『外交通』『経済通』などの政治家としての特技ではなく『ゴルフが上手い』などの趣味的な特技)」より「過去の政治的言動」を報じて欲しい

という趣旨の周庭のツイート

高世仁リツイート
◆Agnes Chow 周庭
【新内閣の報道について】
 日本のテレビを見てよく思うんだけど、「好物はトンカツ」「バスケ大好き」「元東大ボクシング部」などの情報は、本当に必要ですか?過去の言論やスタンスの方が重要じゃないですか。
(香港メディアはあまりこういう風に政府官僚を紹介しないから、少し気になりました。)

を紹介する高世です。

 女性閣僚は2人だけで、うち一人はオリンピック用の(ボーガス注:元スケート選手、元日本スケート連盟会長)橋本聖子自民党内に適当な女性議員がいないなら民間から登用)すればいいではないか。

・ちなみに「過去の民間人女性大臣」には「海部内閣の高原須美子*1経済企画庁長官(経済評論家)」「細川、羽田内閣の赤松良子文相(元労働官僚、退官後は大学教授)」「小泉内閣の川口順子外相(元通産官僚→ただし、後に自民党参院議員)、遠山敦子文科相(元文科官僚)」「福田内閣の太田弘子経済財政担当相(大学教授)」がいます。
・ちなみにもう一人の女性閣僚は「法相再登板(第3次、第4次安倍政権で法相だった)」の上川陽子氏です。橋本は安倍政権からの留任ですし、はっきり言って新鮮味はありません。
・昔ならともかく、高世が言うように最近では「女性閣僚2人」は全然多くはありません。
 菅(すが)内閣と同じ「女性閣僚2人の例」としては

【大臣の並びは名前のあいうえお順、所属が書いてない人間は自民政権は皆自民、民主党政権は皆民主】(1) 女性の大臣 | 内閣府男女共同参画局(池田内閣から第1次小泉内閣まで)等参照
◆羽田内閣
 赤松良子文相(民間、細川内閣からの留任)
 浜四津敏子環境庁長官公明党
◆第3次小泉内閣
 小池百合子環境相
 南野智恵子法相
◆第3次小泉改造内閣
 猪口邦子少子化等担当相
 小池百合子環境相(第3次小泉内閣からの留任)
◆第一次安倍改造内閣
 大田弘子経済政策財政担当相(民間:政策研究大学院大学教授)
 上川陽子少子化等担当相
福田内閣
 大田弘子経済政策財政担当相(民間、第一次安倍改造からの留任)
 上川陽子少子化等担当相(第一次安倍改造からの留任。この二人に限らず、福田内閣の閣僚はほとんどが第一次安倍からの留任です)
◆福田改造内閣
 中山恭子拉致担当相
 野田聖子消費者問題等担当相
麻生内閣
 小渕優子少子化等担当相
 野田聖子消費者問題等担当相(福田改造からの留任)
鳩山内閣
 千葉景子法相
 福島瑞穂少子化等担当相(社民党党首)
◆菅(かん)内閣
 千葉景子法相(鳩山内閣からの留任)
 蓮舫行政刷新担当相
◆菅(かん)第1次改造内閣
 岡崎トミ子国家公安委員長
 蓮舫行政刷新担当相(菅(かん)内閣からの留任)
◆野田内閣
 小宮山洋子厚労相
 蓮舫行政刷新担当相(再登板)
◆第二次安倍内閣
 稲田朋美行革相
 森まさ子少子化等担当相
◆第3次安倍第3次改造内閣
 上川陽子法相
 野田聖子総務相(小渕政権で郵政相)
◆第4次安倍内閣
 上川陽子法相(第3次安倍第3次改造内閣からの留任)
 野田聖子総務相(第3次安倍第3次改造内閣からの留任)

があります。
 菅(すが)内閣よりも多い「3人以上の女性閣僚の例(ちなみに第一次小泉内閣及び第二次安倍改造内閣の女性閣僚5人が最多)」としては

【大臣の並びは名前のあいうえお順、所属が書いてない人間は皆自民】(1) 女性の大臣 | 内閣府男女共同参画局(池田内閣から第1次小泉内閣まで)等参照
◆細川内閣(3人)
 赤松良子文相(民間:1929年生まれ。労働官僚出身。労働省婦人少年局長として男女雇用機会均等法の成立に尽力。官僚時代の上司、同僚には後に政界入りする田中寿美子 - Wikipedia(1909~1995年、社会党参院議員)、森山眞弓 - Wikipedia(1927年生まれ)*2がいる。退官後も国際女性の地位協会会長、文教女子大学教授など歴任。著書『均等法をつくる』(2003年、勁草書房)(赤松良子 - Wikipedia参照))
 久保田真苗経済企画庁長官(社会党
 広中和歌子環境庁長官公明党
◆第一次小泉内閣(5人→後に4人)
 扇千景国交相森内閣からの留任。就任当初は保守党だが後に自民)
 川口順子環境相森内閣からの留任。就任当初は民間*3だが後に自民党から参院議員となる。後に『影の外相』鈴木宗男との対立から外相を更迭された田中外相の後任外相に横滑り。後任環境相は男性)
 田中真紀子*4外相(後に川口順子外相)
 遠山敦子文科相(民間:文科官僚出身。文化庁長官、駐トルコ大使、国立西洋美術館館長、独立行政法人国立美術館理事長など歴任)
 森山真弓法相
◆第二次小泉内閣(3人)
 小野清子国家公安委員長
 川口順子外相(第一次小泉からの留任)
 小池百合子環境相
◆第一次安倍内閣(3人)
 大田弘子経済政策財政担当相(民間:政策研究大学院大学教授)
 小池百合子防衛相
 高市早苗沖縄・北方等担当相
第2次安倍改造内閣(5人→4人)
 有村治子少子化等担当相
 小渕優子経産相(後に公選法違反疑惑で退任に追い込まれる。後任大臣は男性)
 高市早苗総務相
 松島みどり法相(後に公選法違反疑惑で退任に追い込まれた松島の後任として、今回、菅内閣法相に再登板した上川陽子法相)
 山谷えり子国家公安委員長
◆第3次安倍内閣(4人)
 有村治子少子化等担当相(第二次安倍改造内閣からの留任)
 上川陽子法相(第二次安倍改造内閣からの留任)
 高市早苗総務相(第二次安倍改造内閣からの留任)
 山谷えり子国家公安委員長(第二次安倍改造内閣からの留任)
◆第3次安倍第1次改造内閣(3人)
 島尻安伊子沖縄・北方等担当相
 高市早苗総務相(第3次安倍内閣からの留任)
 丸川珠代環境相
◆第3次安倍第2次改造内閣(3人→2人)
 稲田朋美防衛相(ただし南スーダンPKO日報問題、都知事選失言を理由に辞任に追い込まれ、後任防衛相は男性(岸田外相の兼務))
 高市早苗総務相(第3次安倍第1次改造内閣からの留任)
 丸川珠代五輪担当相(第3次安倍第1次改造内閣環境相からの横滑り)
◆第4次安倍第2次改造内閣(安倍が退陣表明した最後の安倍内閣:3人)
 高市早苗総務相(過去に第三次安倍内閣総務相
 橋本聖子五輪担当相
 森まさ子法相(公選法違反疑惑で退任し、後に逮捕、起訴、自民離党に追い込まれた河井法相の後任。)

があります。「第一次小泉内閣の5人」以降は多くの内閣で「女性大臣は2人以上だったこと」がわかります。
 ということで皆さんにとって「あの極右の安倍が?、と意外かもしれない」か、いやそれとも「就任当初、女性活躍などと言っていたからむしろ予想通り」なのか、はともかく、安倍は「首相再登板後は」女性閣僚任命に努めています。
 所詮は「ホワイト国除外」などで「化けの皮がはがれる程度の物」ですが、安倍も再登板に当たっては「右翼カラーはある程度(あくまでも「ある程度」ですが)抑えた方がいい」という「反省(?)」があったのかもしれません(安倍支持層にそれが受けるとは思いませんので、あくまでも安倍批判派をごまかすためのあめ玉のつもりでしょうが)。「女性活躍」以外では「働き方改革」なんかもその一例でしょう。
 もちろん「安倍内閣防衛相だった稲田」「安倍内閣総務相だった高市」「安倍内閣国家公安委員長だった山谷」がわかりやすい例ですが、安倍政権の女性閣僚はたいていの場合は「安倍好みの女性=安倍の同類ウヨ」ですし、こんなことで安倍を「女性の社会進出に理解がある」とは全く思いません。
 しかしあの安倍ですら「女性閣僚登用を人気取りやイメージアップに使おう」と考える(成功したかどうかは疑問ですが)。
 これは「過大評価は禁物」ですが、やはり「日本社会の進歩」と思いたい。
 後、安倍政権での女性閣僚は「第二次安倍内閣行革相、第三次安倍内閣防衛相だった稲田朋美」「第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、第3次安倍内閣総務相だった高市早苗」がどうしても目立ちますが「第一次安倍内閣少子化等担当相、第3次、4次安倍内閣法相で今回菅内閣法相の上川陽子氏(岸田派所属)」という意外な御仁の存在が分かります。河野洋平氏などのようなリベラルでは無いにせよ上川氏が極右だとは聞きませんので「それなりに有能な実務派扱い」なんでしょう。 

気分転換に、去年末に発足したフィンランド内閣の中心閣僚を観てください。いかにも政治が変わりそうなイメージ。首相はじめ女性閣僚は12人!
《北欧フィンランドで34歳女性のマリーン前運輸・通信相が現職として世界最年少の首相に就き、話題を呼んでいる。同国では連立5与党のうち3党の党首が30代女性》(毎日新聞

 まあ北欧はフィンランドに限らず女性政治家が多いですよねえ。しかも「日本と比べると」大分若い。

 そういえば5日のブログで紹介した、チェコを恫喝した中国に毅然と抗議したスロバキアの大統領も女性でした。ズザナ・チャプトヴァー(Zuzana Čaputová)さん

 アンチ中国の高世らしいですが女性政治家かどうかと中国に対する態度と関係ないでしょうよ。
 わかりやすい例だと、

嫌米と中国依存に揺れるメルケル独首相の花道: 日本経済新聞
・中国はドイツにとって最大の貿易相手国であり、多くのドイツ企業の主な収益源となっている。そのため、メルケル*5首相は中国首脳と毎年のように会談し、様々な配慮をしてきた。中国政府を怒らせるような発言はせず、「ドイツの対中戦略はグレーゾーンが多い状態が続いていた」(米ジャーマン・マーシャル財団フェローのノア・バーキン氏)。
 15年間で12回。
 ドイツのメルケル首相が在任期間中に中国を訪問した回数だ。同首相は毎年のように中国の首脳と会談し、緊密な関係を築いてきた。中国訪問の回数は西側諸国の現役首脳では最多であり、戦後の首脳の中でも突出した数字になっている。
 メルケル首相は5月の演説で、「EUは今世紀の主要国の1つである中国と、積極的な協力関係を築くことに大きな関心を持っている」と述べた。EUでは香港国家安全維持法の施行や、新型コロナウイルスの情報開示に対して中国への反発が強まっており、中国に配慮した発言に批判が集まった。
 ここまでメルケル首相が中国に配慮するのは、中国との経済関係がドイツ経済を支えているからだ。ドイツ経済の命運を握っていると言っても過言ではない。
 19年のドイツの貿易データを見てみる。最大の輸入元は中国(1100億ユーロ)で、オランダ(990億ユーロ)と米国(710億ユーロ)が続く。輸出先のトップは米国(1190億ユーロ)で、フランス(1070億ユーロ)、中国(960億ユーロ)と続く。輸出入を合わせた貿易額で、中国が最大の貿易相手国であることが分かる。
・独BMWは18年に中国の華晨汽車集団との合弁会社に対する出資比率を50%から75%に高め、生産能力を増強すると発表。BMWダイムラーというドイツを代表する高級自動車メーカーも中国での販売台数が多い。
 化学世界最大手の独BASFは30年までに中国に100億ドルを投じ、広東省石油化学コンビナートを建設する予定だ。電機大手の独シーメンスは19年に中国国有の国家電力投資集団と提携した。

中国の『隠れた手』にがんじがらめにされるドイツ メルケル首相は媚中派路線を転換できるのか | 木村正人 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
・(ボーガス注:在任期間(2005年から現在まで約15年)自体がシュレーダー*6(1998~2005年の約7年)の2倍を越えるとは言え)首相としての訪中回数はシュレーダー氏の倍に当たる12回に達した。おかげでメルケル首相の15年間で対中輸出は5倍以上の1100億ユーロに膨れ上がった。
・ドイツにとって中国は4年連続で最大の貿易相手国になった。
 ドイツ自動車産業協会によると、乗用車の総輸出台数は昨年348万7321台。輸出先はEUがトップで133万9545台。次にイギリス59万2566台、アメリカ41万7525台、中国26万7537台と続く。
 中国や香港で販売されたドイツの高級車は昨年、フォルクスワーゲンVW)が316万3200台、アウディが69万83台、BMWが72万3680台、メルセデス・ベンツ69万3443台、ポルシェ8万6752台。ドイツの自動車産業、いやドイツ経済はもはや中国なしでは成り立たない。

ということで、一般に「親中派」と評価されてる「ドイツのメルケル首相」とか。まあ、中国の経済力を考えれば、メルケルに限らず「中国と敵対」などできる話では無い。高世が褒め称えるスロバキア大統領だって適当なところで矛は収めるでしょう。

 私自身は(ボーガス注:1953年生まれの67歳の)ジジイですが、やる気と良識のある若い人、とくに女性をどんどん政治の舞台に出していきたい。

 まあ自民としては丸川珠代(49歳、元テレ朝アナウンサー、安倍内閣で五輪担当相)だの今井絵理子(36歳)だのを「やる気と良識のある若い女性」と思ってる可能性が大ですが、さすがに高世はそうは思ってないのでしょう(苦笑、いや笑い事では無いか)。
 まあ、手前味噌になりますが、そのあたり、中央委員会の機構と人事(第28回党大会)|党紹介│日本共産党中央委員会によれば

◆田村智子(55歳):参院議員。党政策委員長(党副委員長、党常任幹部会委員兼務)
吉良佳子(38歳):参院議員。党青年・学生委員長(党常任幹部会委員兼務)

という共産党などはその点は多少配慮しているわけです(過大評価はしませんが)。

 関東大震災の際の虐殺は、朝鮮人だけでなく中国人も対象にされていた。
 さらに、少なからぬ日本人も殺害されていた。

 ということは既に拙記事高世仁に突っ込む(2020年9/16日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで王希天殺害事件(中国人殺害)、甘粕事件、亀戸事件(左派活動家殺害)、福田村事件(被差別部落民殺害)について簡単に触れていますのでお読み頂ければ幸いです。

*1:海部内閣経済企画庁長官、日本体育協会会長、駐フィンランド大使、セントラル・リーグ会長など歴任

*2:大平内閣運輸相を務めた森山欽司衆院議員の妻。病死した森山の地盤を受け継ぎ、自民党衆院議員。海部内閣環境庁長官官房長官、宮沢内閣文相、小泉内閣法相など歴任。著書『法務大臣の八八〇日』(2004年、河出書房新社

*3:元通産官僚。官僚退官後は一時サントリー常務を務めた(川口順子 - Wikipedia参照)。

*4:村山内閣科学技術庁長官、小泉内閣外相、野田内閣文科相を歴任

*5:コール政権婦人・青年担当大臣、環境・自然保護・原子力安全担当大臣、キリスト教民主同盟 (CDU)幹事長などを経て首相

*6:社会民主党ニーダーザクセン州議会議員団長、ニーダーザクセン州首相を経てドイツ首相