【講演報告】中国共産党政府によるモンゴル民族浄化政策について | 一般社団法人 アジア自由民主連帯協議会
9月20日、東京品川会議室にて、アジア自由民主連帯協議会主催の講演会が「南モンゴル民族浄化政策の現状」と題して開催され、約40名の方々が参加されました。
「40人しか参加しなかったの?」とその数の少なさにびっくりです。
中国共産党習近平政権が南モンゴル*1で実施しようとする第二類双語教育政策は、単なるモンゴル民族浄化を目的としていることだけでなく、その背後にはさらに野蛮な狙いがあると考えられる。
習近平が、地球の経済共同体をつくるためと称している「一帯一路戦略」の本当の目的は全世界を侵略することに過ぎない。これに、世界各国の人々は気づきつつある。その目的は、中国全体が一つの中華民族となり、一つの習近平思想の下で全世界を同一することである。
やれやれですね。こういう「明らかなデマ(中国の世界侵略云々)」を放言するのも大概にして欲しいもんです。むしろ「全世界の侵略」とは「戦前日本の八紘一宇」ではないのか。
【参考:八紘一宇】
[大弦小弦]八紘一宇の塔 | 大弦小弦 | 沖縄タイムス+プラス
今年の8月15日は宮崎市にいて「八紘一宇(はっこういちう)の塔」を訪ねた。仰ぎ見る36メートルの存在感。何より、侵略戦争のスローガンが21世紀の空に突き立っていることに圧倒される
▼刻まれた八紘一宇は「世界を一つの家にする」意味。神武天皇の伝説に由来し、宮崎はゆかりの地とされる。塔は太平洋戦争を始める前年の1940年に建てられ、日本主導の世界秩序実現を宣伝した
▼よく見ると、土台部分には「南京」や「河北省」の文字がある。礎石は侵略した地域からも集められた。中国の博物館が4年前に返還を求めたものの、管理する宮崎県は「塔の取り壊しはできない」と断っている
▼実は、八紘一宇の文字は敗戦後、米軍の指摘を受けていったん削られた。ところが1965年にはもう地元経済界主導で復元された。名前だけは「平和の塔」と呼び換えられた
▼塔の姿が、日本と二重写しになる。大日本帝国は崩壊し、「平和国家」に生まれ変わったことになっている。しかし実態はどうか。元首だった昭和天皇は皇位にとどまり、戦犯容疑で逮捕され不起訴とされた人物が首相になった。日本は本当に変わったのか、周辺国の信頼はいまだに得られない。
▼自民党議員の一部は八紘一宇を「建国の理念」「家族主義」などと称賛し続けている。空っぽな戦時スローガンが繰り返しよみがえり、平和国家の空っぽな内実を問うている。
三原じゅん子氏「八紘一宇、むつみ合う精神」 長州「正論」懇話会 - 産経ニュース
山口県下関市で8日に開かれた長州「正論」懇話会の講演会で、自民党の三原じゅん子参院議員は、行きすぎたグローバル資本主義の歪みで、世界は混乱しており、「八紘一宇」という日本古来の家族主義的な精神こそが、新しい価値を生み出すと訴えた。
副厚生労働相に三原じゅん子氏 がん克服 党女性局長など歴任 - 毎日新聞
菅義偉内閣は18日、副大臣・政務官人事を閣議決定した。副厚生労働相には、子宮頸(けい)がんの闘病経験がある元女優の三原じゅん子氏(参院神奈川選挙区、無派閥)が起用された。
2015年3月16日の参院予算委員会では、企業の租税回避について質問し、「皆様方にご紹介したいのが、日本が建国以来大切にしてきた価値観、八紘一宇(はっこういちう)であります」などと発言。
2019年6月24日の参院本会議では、安倍晋三首相問責決議案の反対討論で、野党に対し「恥を知りなさい」と発言した。
「大東亜共栄圏」「八紘一宇」とは?
・「八紘一宇(はっこういちう)」は、全世界を天皇のもとに一つの家とするという意味で、「八紘」は四方と四隅つまり世界・天下のこと、「宇」は家のことです。このことばは、神武(じんむ)天皇が、橿(かし)原宮で即位した際にのべたとされる『日本書紀』のことばをもとに、明治時代の学者がつくったものです。
・一九四〇年に発足した第二次近衛文麿内閣は、「基本国策要綱」で「皇国の国是は八紘一宇とする肇国*2(ちょうこく)の大精神に基(もとづ)き世界平和の確立を招来することを以(もっ)て根本」とするとうたい、「皇道の大精神に則(のっと)りまづ日満支をその一環とする大東亜共栄圈の確立をはかる」(松岡外相の談話)ことをめざしました。
「満蒙」への侵略に始まった侵略戦争を、伝説上の初代天皇神武の発した「八紘一宇」という「肇国の大精神」にもとづいて「大東亜共栄圈」確立のために拡大していく、というのがこのスローガンでした。
これをかかげて日本は、一九四一年からは東南アジア諸国への侵略をすすめ(太平洋戦争)、一九四五年に敗北、アジア太平洋諸国に犠牲者二千万人以上という史上最大の惨害をもたらしました。
◆どうでもいい話:TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ」でコメンテーター伊藤洋一 - Wikipedia氏が「中国のウルグアイ統治問題(もちろん(?)ウイグル統治問題が正しい)」と言い間違える
頭が疲れてたり寝ぼけたりすると
◆二階*3幹事長を二階堂*4幹事長と言い間違える
◆安倍の実弟・岸信夫(今回防衛相として初入閣)を安倍の祖父・岸信介*5元首相と言い間違える
とか、この種の言い間違いは俺も良くする上「他人から指摘されるまで気づかなかったり」しますので人のことは言えませんが。
中国、ウイグルの収容施設を拡張か 豪シンクタンク調査 (写真=ロイター) :日本経済新聞
オーストラリアのシンクタンク、豪戦略政策研究所(ASPI)は24日、中国の新疆ウイグル自治区で2017年以降、収容施設とみられる設備が380以上拡張・新設されたとする報告書を発表した。
などが報じるネタへのコメントでしたが、後からMC森本氏が(コメンテーターの面子を忖度して)何事も無かったように「ウイグル問題が平和的に解決する事を望みます」と流していたので思わず吹き出しました。しかし例のM谷N子・明治大学准教授だと「何だその言い間違いは!」「ウイグルを馬鹿にするな!」とマジで怒り出すんでしょうか?
菅首相 中国・習近平国家主席と就任後初の電話会談始まる | 尖閣 | NHKニュース
菅総理大臣と中国の習近平国家主席による初めての電話会談は、25日午後9時から始まりました。
菅総理大臣は、会談後、みずから記者団に、内容を説明することにしています。
菅がどんな電話会談をしたかは今後明らかになるでしょうが、少なくとも産経が希望するような「反中国的な代物」でないことだけは確かでしょう。しかし午後9時ちょうどのNHKニュースで「今現在首相が電話会談をー」ですからね。当面、NHKの「自民党万歳報道」が是正されることは残念ながらなさそうです。
日中首脳「ハイレベルの連携」一致 電話会談 - 産経ニュース
ということで産経が期待するような反中国的な代物ではやはりなかったわけです。
宙に浮く「国賓来日」、対中カードに 日中首脳会談 - 産経ニュース
確かに現時点では「未だ終息しないコロナ問題&党内反中国右派の反発への忖度」からか、「宙に浮いています」がその状態ではさすがにまずいと思ったからこそ菅は「電話会談した」わけで、菅はさすがに産経ほど日中関係を軽視してはいません。
【主張】菅政権と中国 高まる脅威を直視せよ 国賓来日の白紙撤回が必要だ - 産経ニュース
と産経が言ったところで菅は無視するでしょう。いったん決めた国賓訪問を反故にすることは「菅や安倍の面子」及び「中国政府の面子」を傷つけるからです。
自民党の二階俊博幹事長は菅内閣発足翌日の講演で、「中国とは長い冬の時代もあったが、今や誰が考えても春を迎えている」と語った。
信じがたい発言だ。
信じがたいのは産経の方です。政権幹部に「隣国にして重要な貿易相手」中国に悪口雑言しろというのか。
菅首相誕生に役割を果たした実力者とはいえ、二階氏のような認識を菅首相や政府は共有してはならない。もし考えを同じくするなら、日本の安全保障を大きく損なう事態といえる。
何が「安全保障を大きく損なう」のかさっぱりわかりません。むしろ重要な貿易相手国を敵視する方が「経済交流の衰退→景気の悪化」で国益を大きく損なうでしょう。
安全保障を単に「戦争が無いこと」と理解せず「国民の福利」「国民の平和で豊かな生活」と理解すれば「中国敵視→景気悪化」という形で中国敵視は「安全保障を大きく損なって」います。
日本固有の領土である尖閣諸島を奪おうとしている。
というのは産経の放言にすぎません。是非はともかく中国の行為は「尖閣は中国領だ」という政治的アピールにすぎません。
「邦人の不当な拘束」はともかく靖国参拝の批判者は中国だけではありません。韓国や欧米も批判的ですし、野党各党も批判している。
産経は無視したがりますがあの昭和天皇ですら「富田メモ」でわかるように戦犯合祀には否定的でした。もちろん政教分離原則の問題もあります。
戦没者追悼なら「無宗教で戦犯合祀も無い」、つまり「靖国のような問題が存在しない」千鳥ヶ淵がある。
「不当な拘束」についていえば交渉以外に解決策はないのであり、国賓訪問否定はそうした交渉での解決に明らかに逆行します。
自由と民主主義を掲げる*6台湾を目の敵にし、海空軍やミサイルで威嚇している。
まあ中国の立場上は「台湾は中国領土」ですからね。ある意味「当然の行為」です。
かつ蔡英文が、独立を画策しているとしか思えない挑発的言動をするから問題が起きるのであり、中国を一方的に非難すべき話では無いでしょう。馬英九・前総統時代はこんなことはなかったわけですから。
*2:「建国」と同じ意味。
*3:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長
*4:佐藤内閣科学技術庁長官、田中内閣官房長官、自民党幹事長(田中、鈴木、中曽根総裁時代)、総務会長(鈴木総裁時代)、副総裁(中曽根総裁時代)など歴任
*5:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相
*6:「自由と民主主義」を掲げるから敵視しているのでは無く蔡英文が、独立を画策しているとしか思えない挑発的言動をするから敵視しているのですが。産経の文章は事実を歪曲しています。