今日の中国ニュース(2020年9月26日分)

日本支援事業に中止指示 スリランカの親中派政権:時事ドットコム
 財政難という「発表された中止理由」が事実ならば「親中国」などということは全く関係が無いので記事タイトルは問題がありすぎです。
 「発表は事実では無い」と思わせたがってるが根拠が上げられないので印象操作してると疑われても文句は言えないでしょう。


中国の台湾侵攻に備える米軍の「台湾駐屯」は賢明か | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
 常識で考えて「台湾への米軍駐留」など中国に対する挑発行為以外の何物でも無く、さすがにニューズウィーク日本版ですら「駐留支持では無い」ようです。


中国軍の侵攻で台湾軍は崩壊する──見せ掛けの強硬姿勢と内部腐敗の実態 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
 そんなに簡単に侵攻ができるようなら中国もとっくの昔に侵攻してるでしょう。
 あまりにも台湾軍に対して失礼なアホ記事です。

・4月16日の夜、黄(当時30歳)は基地の食堂近くの暗い階段で首をつった。
・黄の母親は記者会見で、息子が上司からしごかれ、修理部品が足りないなら自腹で調達するよう、上官から圧力をかけられていたと訴えた。
 実際、黄は市販の修理用ハンマーや消火バケツなど多くのアイテムを購入して、なんとか足りない物資を補おうと苦労していた。
 議会の公聴会に呼ばれた国防部長の厳徳発(イェン・トーファー)は「兵士が自費で備品を購入することは軍規に反する」と述べた。「何かが壊れたり、欠損した場合は、必要な書類を作成し、しかるべき部署に提出して代替品を要求すればいい」
 この発言、現場の将校や兵士には悪い冗談にしか聞こえなかった。実際、同じ公聴会で軍の監察官は厳の発言を否定し、部品を自腹で買ってこいという上からの圧力を兵士が受ける事例は「何度もあった」と認めている。

 日本自衛隊でも「いじめ自殺事件」はありましたがそれを理由に自衛隊を批判するのならともかく「上官のいじめにより自衛隊員の士気は退廃しており、外国が侵攻したら即座に崩壊」なんていったら正気を疑われるでしょう。この記事はそのレベルの与太です。
 この記事がすべきことは「こんな与太の垂れ流し」ではなく「台湾軍自身による自殺原因の追及(要するに上官によるいじめでしょうが)&再発防止の徹底」を要求することであることは言うまでも無いでしょう。

 ちなみに、この第269機械化歩兵旅団は後方支援の部隊ではない。台湾北部の桃園市郊外に戦略的に配置された精鋭の戦闘部隊だ。中国軍が台湾に上陸し、首都・台北へ向けて進軍する事態に備え、地上戦でそれを阻止するのが任務とされている。

 そこで「上官のいじめにより台湾軍の士気は退廃しており、外国が侵攻したら即座に崩壊」と言い出す与太記事ですが、もちろんそう言う話では無い。そもそも「日中戦争、太平洋戦争時の日本」ですらそういういじめがあったというので「戦争の危機感が高ければいじめが無い」つう単純な話でも無い。かつ「仮に危機感が無い」にしてもそれは「現実問題として中国の侵攻の可能性が低いことの反映」でしかないでしょう。

 蔡政権の体質は敗北主義で、中国との関係は(軍隊ではなく)政治で解決すればいいと考えている。

 やれやれですね。「政治で解決すると敗北主義」とはばかばかしくて話になりません(というか、馬前総統と比べると、蔡の態度は本当にそんな物なのかは疑問符がつくと思いますが)。
 「台湾が中国側よりも圧倒的な軍事力を有していない(おそらく圧倒的な軍事力とは言えないでしょう)」限り、戦争は「最悪負ける(中国の反撃で台湾上陸を許す)」し、負けずとも短期決戦などできず戦争が長引けば人的、物的に大きな被害を受けます。台湾に進出している外国企業が撤退したり、台湾を訪れる観光客が減って経済的ダメージを受けるかもしれない。よほどの「病的な反中国」か「中国の軍事力を舐めてる」かどっちかでない限り「政治で解決しよう(そして軍事力は、中国の台湾侵攻・短期決戦を阻止し、中国が台湾侵攻を諦める程度のものでいい)と考える」のは当然の話です。
 そこで「中国を圧倒する軍事力を保有すればいい」と中国と軍拡チキンレースを始めるのは賢明では無いでしょう。

【参考:自衛隊の自殺事件】

自衛官自殺 いじめ原因/静岡地裁判決 国に8000万円賠償命令
 航空自衛隊浜松基地で10年間にわたって先輩自衛官から暴言・暴行などのいじめを受け、2005年に男性自衛官=当時(29)=が自殺した事件の人権裁判の判決が11日、静岡地裁浜松支部でありました。中野琢郎裁判長は、いじめの違法性は重大であり、自殺相当の因果関係があるとして原告側の主張をほぼ全面的に認め、国に対し総額8千万円余りの賠償を命じました。

いじめ自殺問題 文書隠し・内部告発者「処分」の動き/自衛隊 この隠ぺい体質 井上議員が追及
日本共産党井上哲士*1議員は25日の参院外交防衛委員会で、海上自衛隊護衛艦「たちかぜ」乗組員のいじめ自殺を取り上げ、防衛省がいじめの横行を示す証拠を隠し、その不正を内部告発した自衛官を処分しようとしていると追及しました。

いじめ目撃も止めず、自衛官の自殺前日に上司 幕僚長謝罪 :日本経済新聞
 海上自衛隊護衛艦に勤務する男性隊員が今年、上司の1等海曹から暴行を受けるなどして自殺した問題で、自殺する前日にバケツを持たされた姿を目撃した別の上司が、1曹の行為を制止していなかったことが1日、防衛省海上幕僚監部への取材で分かった。この上司は聞き取り調査に「自殺するとは思わなかった」と説明したという。
 河野克俊*2海上幕僚長は同日、記者会見し「いじめ自殺を防ぐことができず、痛惜の念に堪えない」と謝罪。相談を受けた上司らは適切な対応を怠ったとし「これだけのシグナルを発しているのだから深刻に受け止めるべきだった」と述べた。隊員の遺族には先週、直接謝罪したとしている。
 小野寺五典防衛相も同日、「大変重く受け止めている。厳正に対処していきたい」と述べた。

「先輩隊員のいじめ受け自殺」 自衛官の遺族が国提訴―札幌地裁:時事ドットコム
 陸上自衛隊白老駐屯地(北海道白老町)に所属していた自衛官川島拓巳さん=当時(19)=が自殺したのは、先輩隊員から受けていたいじめに適切な対応をしなかったためだなどとして、母親ら遺族4人が24日までに、国に対して慰謝料など計約1億円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。
 訴状などによると、川島さんは所属していた白老駐屯地で、特定の先輩隊員から「死ね」「邪魔だ」といった暴言を繰り返し受け、理由もなく腕立て伏せを強要された。退職を願い出たが認められず、2012年10月、駐屯地内で自殺したとしている。

*1:日本共産党参院幹事長(党幹部会委員兼務)

*2:護衛艦隊司令官、自衛艦隊司令官海上幕僚長統合幕僚長を歴任